【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
大ッ変遅くなりましてございッ!!
いやまぁ、バレンタインイベントとか、忙しいリア事情とか色々ありまして、なかなか更新できず申し訳ない……。
こちら最新話です。圧倒的、真なる『獣』のサタン様のお力、とくとご覧下さい。
無数に湧いてくる悪魔達を、それを上回る勢いで殲滅していく英霊達。次第に悪魔の雑兵は数を減らしていく。
とは言え、それでも相当の数がいるのは確かであり、苦戦にして連戦を強いられるのは当然であった。
「あーもーっ!全っ然減らないじゃないですかぁ!」
「無駄口叩いてねぇで斬れ沖田ァ!!」
猪突猛進の勢いで大群を蹴散らし、さも撥ね飛ばすかのように突っ込む男──土方を余所目に、沖田は溜息を吐く。
その間も沖田の腕は止まることも鈍ることもなく敵を斬り伏していた。
「はぁーあ……マスターは無事なんでしょうか────」
「伏せろ沖田ァ!!」
半ば殴り飛ばされるようにして土方に体当たりを食らわされ、突然のことに文句を言おうとする沖田。
だがそれは、今まで自分が立っていたところを通過した極太の光線を見たことによって閉じられる。
そこには、ついさっき自身に襲い掛かろうとしていた悪魔達の成れの果て──灰すら残らない黒い線状の焼け跡のみが、なお地面を焼く音を響かせていた。
「ッ……た、助かりました土方さん」
「浮わついてんじゃねぇぞ沖田。ここは戦場だ」
毅然として言い放つ土方。そんな彼が黙して見つめ続ける方向を、沖田は釣られて見る。
「なっ────で……でっっかぁ!?」
「あぁ……富士の山も霞んで見えそうだな」
バベルの街、天空塔が見えたであろうそこには、見上げるほどの巨大な、龍人のような怪物。うなじ元の蛇頭の口元には、白い煙が吐かれていた。
さらに他の蛇頭からもあちこちに熱線が吐かれており、味方であろうはずの悪魔ごと、見境なしに攻撃を放っていた。
ふと、怪物が歩みを止める。そして前屈みになり、多腕のうちいくつかで地面を掴み、残った腕を口元で構える。
すると次第に、怪物の口元に高密度のナニカが溜まっていくのが、発光しているかのように可視化して見える。
「不味い──ッ」
土方がそう言うと共に、二人は射線外へと走って待避していく。他の英霊達も危険を察したのか、慌てて射線外へ待避する。
世界を裂くかのような、黒く禍々しい光の奔流。それと共に襲いくる圧倒的熱量。知るものならばわかるであろう、かの『獣』の一角──ゲーティアの宝具さえ直撃してしまえば上回りかねないほどの熱量。
その奔流は一直線に駆け抜け、方舟の外舷をかする。しかしかすっただけでも側面が溶け落ち、大爆発を起こす。
船内が見えてしまうほどの風穴を空けられた方舟は、急激に高度を落としていき、ついには地面を削りながら墜落する。
「なん……て、バカげた、威力……なんですか……」
ドレイク船長らの宝具であっても、外面の傷程度しかつかなかった方舟が、たった熱線一つで撃沈される。その法外なまでの威力に絶句する。
当の『獣』は深く息を吐くと、また何事もなかったかのように進撃する。街並みを悠々と破壊し、部下さえもアリのように踏み潰し、先へ先へと歩いていく。
「──そこ!ボンヤリしている場合ではないぞッ!!」
茫然としていた沖田の前に、普段とは違い切羽詰まったかのようなスカサハが駆け寄る。気のせいか、その額には汗がちらほらと見える。
「彼奴の進撃を少しでも止めねばならん。あれは、アレだけは地上に出してはならん」
「ッ……はい。でも、どうやって……」
スカサハの意見には概ね賛成であった。しかし、あのようにして巨大で、あのようにして圧倒的な暴力を振るう存在をどうやって止めるのいうのか。
いつになく沈痛な面持ちになるスカサハ。まるで苦虫を噛んだかのような声を出しながら答える。
「……わからぬ。だがしかし、執拗なほどに攻撃を加えれば少しは止まるはずだ」
そう言うや否や、スカサハは二振りの朱槍を持ち直し、鋭く『獣』を睨む。
沖田も同じ結論へと至り、互いに『獣』へと疾駆する。既に『獣』の周りには何人もの英霊達が攻撃を加えていたものの、なんら痛揺さえ感じていないようであった。
「ッ──おのれぇ……ケダモノ風情が図に乗りおって……っ」
「ギル落ち着いて──なんて、僕も言えないんだけど。……でも、これは不味いと思う」
シュメルの神々、地を鳴らすグガランナ、そして原初の母たるティアマトさえ打ち倒してきた金色と緑髪の二人。
自慢の宝具郡は、金色の尾を描くも『獣』に痛みさえ与えられず、神の兵器たる者の一撃は、傷と言える程の傷さえ負わせられずにいた。
「あ、あぁ……そん、な……これは、コレは……」
「っ……意識をしっかりしなさいスルーズ!心を折らしてはいけません……!」
「しかし我が愛よ、これはかなりマズイ状態だぞ……っ」
竜殺しの英雄の額には汗が流れ、戦乙女達の顔には恐怖がありありと浮かび、恋を知った戦乙女は恐怖に震える姉妹を叱咤して、なんとか正気を保たせていた。
「オォォ─────────ッ!!!」
地の底から震えるが如き、おぞましい雄叫びを上げる。腕を一つ凪ぎ払うだけで、一騎当千の英霊達は紙のように吹き飛ばされる。熱線一つギリギリに避けるだけで深手に近い状態となる。
最早圧倒的とまで言えるその存在は、それでもなお立ち上がる英雄達を見下し、炉端の石を持ってでも足掻く羽虫を見るかのような目を向けていた。
強い(迫真)
ちなみにうちの七大罪は全員、あくまで本気を出せる環境にいれば、ゲーティアなんて片手間に潰せます。
ただし個々人とも本気を出せる環境はかなり限られる上に、サーヴァント化するとどうしても弱体化するもんですから……ね?
更新は……なるべく早くやっていくつもりです、はい。
気長にお待ちくだしあ……(白目)。
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