【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

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ごめんなさい……投稿遅れまくってごめんなさい……ちゃんと書いたから許して…ユルシテ……。

ここからどんどんヒートアップさせていきます。
久々の投稿ですが、改めて、どうぞ。




7-9 Wake up BEAST

 ──あぁ、煩わしい。煩わしい、腹立たしい、この上なく虫酸が走る。

 醜い。愚かだ、下らない。何の意味も価値もない。

 微睡もう。今は()だ、微睡もう。だが、目覚めたのならば、今度こそ、必ず──────

 

 

 

 ──悲鳴、恐怖、狂気、絶望、憎悪、悪意。敵わぬ者に対する怒り、(いか)り、忿(いか)り。挫折し、簒奪され、復讐を求める。

 ならば、その怒りをオレが叶えてやろう。そして、その業火に灼かれ続けよ。人間は、皆等しく無価値なのだから──────

 

 

 

 ──痛み、傷み、これは痛みである。おぉ……時は来た。ならば目覚める刻。愚鈍にして蒙昧なる星の膿を灼き尽くす合図。

 故に、オレは拒絶しよう。この腐り切った世界を、『獣』という存在を生み出す人間も、全て、総て、何もかもを消し去ろう。それが、今のオレの、成さねばならぬこと──────

 

 

 

 ────第九宝具(・・・・)、開帳。────

獣冠授けし七角十冠の焉龍(アポカリプス オブ トライヘキサ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 空気が震える。圧倒的な気配が凝縮し、脈動する。突如として完全に動きと止めた『獣』の龍は、微動だにしないままでありながら、異様な空気を放ち出した。

 脈動する、脈動する、脈動する。その度におぞましい気配が放たれ、誰も彼もが動けずにいた。

 

 魔神の様か?確かに恐ろしいだろう。だが、ここまでの嫌悪感と恐怖を両立し得はしない。これは生物が抱く原始的な恐怖であり、身体が警告する悲鳴である。

 外なる神。確かにおぞましいだろう。だがそれでも、これほどまで理性に強く作用するような畏怖は与えないだろう。

 

「あれ……ひび割れて……」

 

 まるで繭であるかのように、石灰色となってひび割れていく。粉々に砕けるような音が木霊し────

 その瞬間、中央の裂け目から腕が二つ、続いて二つ、さらに二つと計六つの腕が飛び出し、裂け目を押し開いていく。

 

『──!!ボーダーより連絡!なんだこれ!?存在係数が有り得ない数値で上昇してるぞ!!何が起こってるんだよ!?』

 

 

 

 ──オオォォォォォォ…………──

 

 

 

 地獄からの呼び声のような、地の底から現れるかのような、重い『聲』が裂け目から響く。嫌な音を轟かせ、どんどん開かれていく。

 そうして見えてきたのは────爛々と淀んで輝く六つの龍の眼であった。

 

 

オオオオォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 雄叫びような産声を挙げ、そこに現れたるは一体の、西洋風の龍だった。それはどことなく、繭と化した『獣』に似ていて、しかしソレよりも遥かにスリムで一回りも二回りも小さい。

 だが、ソレから発せられる魔の波動は、『獣』であった時よりも遥かに凌駕していた。

 

「ンな隠し玉あったッてのかよ……ッ!!」

「これは…ッ!『黙示録』のッ!!」

 

 魔界の大公爵は降って沸いたかのようなソレの姿に絶句し、始まりの堕天使は最も忌まわしい魔獣を思い出していた。

 再び龍が咆哮する。世界を揺らし、理性と本能の両方から来る恐怖を呼び起こす。

 

 ──かつて、立香達が巡ったうちの一つ、バビロニアにて遭遇した第二の『獣』──ティアマト。あれもまさしく強大で挫折しそうにはなった。だが、仲間達と共に決して諦めることなく、辛くも勝利を勝ち取った。

 だが、目の前の龍はどうだ。ゲームによく出てくるであろうその姿は、あのティアマトとは似ても似つかない。だがそれでも、立香は"勝てない"と、はっきり思ってしまう。

 

──我、獣の頂、六つ目の冠を仰ぎし者。我が真名は、"サタン"である。汝ら、終焉に抗う愚者よ

 

 ゆっくりと、六つの翼を広げ、天を仰ぐ。空気が冷え、何かしてくるのを察しながらも、誰も何もすることができなかった。

 ボーダーの計測器が膨大な魔力反応を無数に検知し、つんざくほどの警報を鳴らす。

 

その死を以て、罪を購え

 

 大きく広げた翼を羽ばたかせる。豪風が巻き起こり、立香は思わず顔を背ける。だが、頭上が急激に明るくなり、見上げて目を見開く。

 空からは、どこからともなく無数の隕石が降ってきていた。それだけではない。周囲の隕石と同じ大きさの火炎弾や、どこから墜ちてきたのか、倒壊したビルや、岩でできた住居のようなものまで降ってきていた。

 

「くっ、マズイ……ッ!!オオォォォォォォ!!」

 

 立香の近くにいた一人の英霊──エミヤは、サタンへの恐怖ですくんでいた身体を奮い立たせ、墜ちてくる隕石群へと弓を向ける。

 

「"I am the bone my sword(我が骨子は捻れ狂う)"………ッ、『偽・螺旋剣(カラドボルグ・Ⅱ)』!!」

 

 エミヤの放った"矢"が、立香へと墜ちんとしていた隕石に直撃し、木っ端微塵に破壊する。

 それを皮切りにして他のサーヴァントらも次々に撃ち落としていく。だが、いくつもいくつも破壊してなお落ち続けるそれは、無限にも等しかった。

 

 予想だにしていなかった事態に、呆気にとられていたベルゼビュートらも、サーヴァント達の行動で我に帰り、同じくして迎撃に移る。

 しかし、彼らもまた、己の領域を展開していてなお減ることもなく、状況が好転するわけでもなかった。

 

「ハッ!クソッタレ、切りがねぇ。おい『傲慢(プライド)』!一掃できねぇのか!?」

「この量は無理に決まっているだろう!抑えるので精一杯だ!」

 

 なおも降り注ぐ隕石群。決して止むことなく、地上の全てを無に帰さんと降り注ぐ。

 端からみたその光景はまさしく、この世界の終わりというに相応しい光景であった。

 

 





サタン:第九宝具
『獣冠授けし七角十冠の焉龍』
→アポカリプス オブ トライヘキサ。
サタンの"終わりを告げる者"として後天的に得た宝具。『黙示録』に語られる7つの角を持ち、十の王冠を持つ二体の獣。こちらはその一体目、つまり、二体目に戴冠した龍の方である。元々サタンは様々ものと類似されがちなため、口伝や伝聞によって宝具化したものの一つ。
発動すると、サタンの姿が強大無比なる龍の姿へと変貌する。第一段階の『繭形態』時は、描かれているような多頭の龍だが、第二形態へ羽化すると西洋風の龍になる。

『イラスト(下書き):
【挿絵表示】


全てに終わりをもたらす存在とした活動し、あらゆる魔術的攻撃(サーヴァントの攻撃含める)、妨害、拘束を無効化する。また、隕石群の召喚や魔力の暴走解放による大被害など、通常攻撃が全体攻撃となる。
この状態に唯一妥当できるのは、剣や槍を使った人間による原始的攻撃のみである。重火器は微妙な効きなのでオススメしない。


第二形態の『獣』サタンはスカイツリーより一回りでかいです。

投稿が遅れて本当に申し訳ない……。これでも楽しみにしてくれる人がいるなら有難い。
近々私の考えたオリジナルサーヴァント達の小話やらも息抜き代わりに投稿しようか考えているので、投稿したときはよろしくお願いします。

なるべく早く投稿できるようがんばりまする……。


【修正版】サタンvs◯◯!!エンディングに見たいのは! 【主土下座】

  • 正義を夢見た守護者
  • ただ一度の為の魔神剣
  • 獣を追い続けた聖剣使い
  • 不遜なる薔薇の皇帝
  • 監獄より這い出た復讐者
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