【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】 作:朝霧=Uroboross
やーやー、どーもどーも。
前回、『獣』のサタンがチートすぎると意見を頂いたので、お話の中にもありますが弱点についてまとめをば。
・第九宝具は常時『無敵』と『粛清防御』が発動している状態の代わりに大きな動きしか出来なくなる。
・発動中は他の宝具の使用不可。
・そもそも魔力消費がバカみたいに激しい。
※例えるとカルナさんの宝具全てを真名解放しながら数十回以上連発するようなもん。
・空想樹の内包する魔力と聖杯のバックアップがあってようやく現状になってるので、どっちかが欠けると途端に保てなくなる。
という形になっています。
……わかりにくかった、んですよねぇ……サーセン…。
止むことなく降り注ぐ隕石群、それらを迎撃する英霊達。まるで豪雨のように墜ちるそれは、なおもサーヴァントの体力を削っていく。
『抗うな────贖え。その罪を』
さらに激しさを増さんと、片側の多腕を持ち上げ────ようとした瞬間、無数の光の矢が隕石群に負けじと降り注いでくる。
よくよく聞けば、遠くより響く鐘楼の音と共に無数に降る矢の雨。驚き固まる立香の元に、舞い落ちる羽と共に降りてくる堕天使────ルシファー。
「立香よ、大事ないな」
「ル、シファー…?」
続いて、更に他の大罪魔王達が立香の側に降りてくる。サタンの方は、ルシファーが放った嵐によって張り付けにされており、どうやら身動きが出来ないようであった。
それを細めた目で見ていたルシファーは、翼を一つ、唸りと共にはためかせる。
「どうやらあれは、強大になる代わりに大雑把にしか動けんらしいな」
「そうなの?」
ルシファーの落とした結論に、立香がそう問う。
その問いに、横からひょっこりと顔を出したベルゼビュートが答える。
「おう、それはなー」
「うわっ!?ベルゼビュート!?」
突然真横に現れた彼に驚く立香。泡を食ったかのような反応に、愉快そうに笑う。
だが、よくよく見れば、ベルゼビュートの額には汗の流れた跡があり、相当に振り絞っていたのだと察する。
『すまない、ミスターベルゼビュート。心当たりがあるなら教えてほしい』
「おうよ。アイツはな、いわゆる"動けない完全無敵状態"ってやつだ。反撃やら隕石落としやら大雑把な攻撃はできる。けどな、元々のあいつの全力が全く使えねぇンだわな」
つらつらと、未だ張り付けにされているサタンを見ながら、今までの軽い雰囲気を隠して真面目になって語る。
「今のアイツァ確かに何にも効かねぇ。けどな、所詮ありゃ"後付け"だ。ンなもんバカみてぇに魔力使うに決まってらァ。ンじゃァどっからそんな魔力持ってきてるっつったらよゥ──────」
『────そうか!その為の空想樹か!』
通信機にカルデアスタッフであるムニエルが反応する。サタンが現れたその時から、うんともすんとも言わずに、バベルの街に佇む空想樹────"パンドラ"。
サタンのその異様に気を取られすぎていて今の今まで忘れていたものの、指摘されたことでようやく思い出す。
『つまり、"
「そーゆーこと。一応アガリア共に見させに行かせたけどよ、だいぶ警備増えてらァな。だがやるなら今しかねェ。────────どうするよ、兄弟」
半ば答えが判っているだろうベルゼビュートは、不敵な笑みを浮かべて立香に目線を向ける。
その立香は、既に自分の意見を決めていたかのように、しっかりとした目を以て答える。
「もちろん────あの空想樹を"伐採"する!」
「そうこなくっちゃァなァ!!」
呵々大笑して立香の背を勢いよく叩く。とは言え、人相手に加減はされており、多少よろけたものの、大した痛みはない。
そうして降り立っていた他の魔王達もまた、皆一様に仕方がないと言わんばかりの反応を見せる。
「奴の相手は任せよ。立香よ、貴様は疾くあの"樹"の元へ行くがいい」
『サーヴァント達には私達の方から何人か声を掛けておくよ』
「ありがとう、皆!」
そう言うや否や駆け出す立香。後ろではルシファーの光の雨にしびれを切らしたサタンが咆哮し、降り掛からんとしていた光を破壊していく。
それと皮切りに、大罪魔王達を含めたサーヴァント達の攻撃が再開され、サタンを足止めする。
「マスター、無事か」
「中々に面倒臭いことになったものだな、マスター」
「エミヤ!魔神さん!」
駆ける立香の側に寄るエミヤと魔神沖田の二人。更にアーサー、エドモンを初めとした者達も立香の元へと集まる。
そんな中、立香達の上空に影が差す。上を見上げれば、一隻の船が空中に浮かんでいた。
「余の、活躍の時である!!」
「ネ、ネロ!?」
よくよく見ると、船首には特徴的な真っ赤な服装である薔薇の皇帝──ネロ・クラウディウスが、胸を張って立っていた。
混沌としたこの場の空気にはそぐわないほどに底なしな明るさを持つ彼女の船に、誘われるままに乗り込む立香達。
「この船どうしたの?」
「うむ!ドレイクの船団からちょちょいっと一隻ほど、『皇帝特権』で拝借させてもらった!」
自慢気になりながら更に胸を張るネロ。そんな彼女に対し、後ろの戦闘を返り見ながら、エミヤが問い掛ける。
「……ちなみにだが、許可は取ってあるのかね?」
「もちろん────ない!!」
威張るかのように宣う彼女に対し、まさしく"頭痛が痛い"状態になるエミヤ。他の者達もまた、往々にして何とも言えない顔をしていた。
そんな彼らの内心なぞ知ったことかとばかりに、全員乗ったのを確認して船を動かす皇帝ネロ。
「さぁゆくぞ我がマスターよ!あのでっかい樹っぽいのに突撃であーる!!」
「えちょ──待ってぇぇぇぁぁぁぁぁ!!?」
我が道を逝く、これに極まり。他の者達のことなぞ全く考えていないかのように、高速で船を空想樹へと突撃させる。
遠くなっていく戦闘音と、近付いていくバベルの街。それを見ながら立香達は思った。
────早く降ろしてくれ、と。
これで伝わりましたかね……?
とりあえずは次回に空想樹伐採をもっていきます。
ラストサーヴァントが同数ってこれどうなのさ…?一票でも多かったらそれにします。
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