【完結済】Fate/Grand Order 煉獄魔境大罪記ゲヘナ/虚ろなる煉獄の聖杯【長編版】   作:朝霧=Uroboross

99 / 114

前座は不要。真の小説は字で魅せる。
……全然できてないケド

人物紹介を更新・訂正しました。
前回ほどに指摘された、サタナエルの『愛』と『獣性』を書いておいたけれど、ちゃんと伝わってほしい……はい、下手くそでごペンなさい((殴





7-11 Phantasm tree of Pandora

 〈空想樹"パンドラ"前〉

 

 ──我らが崇高にして偉大なるサタン様の出陣の後、我らはサタン様の最大の魔力源たるこの『空想樹』などというものを護っていた。

 接ぎ木させたかのように歪で、生気の欠片も感じられなくなった"コレ"は、彼の方曰く、

 

『種だけじゃ足りなそうだったから、他のとこの樹皮っぼいのも拝借させてもらったのヨ~』

 

 と言っていた。なるほど、道理でこんなに歪な形になるわけだ。──穢らわしい。

 だが、全ては我らがサタン様の為。"コレ"は全霊をかけて御守りせねば。

 しかし……出陣されるサタン様に踏み潰された者達は──────羨ましいものだな。

 

 

 

 

 サタン配下の眷族として、人間から悪魔となって転生した彼らが護る空想樹。なおも続々と警備が集まり続けている。

 そんな中、なにか大きなものが風を切る音を捉える。訝しげにその音の方向へと振り返えったその直後、頭上を巨大なものが通り抜け────空想樹へと激突する。

 

「──────はッ!!て、敵襲!敵襲ーッ!!」

 

 あまりに唐突なことで唖然としていたものの、すぐさま我に返り警報を鳴らす。

 駆け付けて激突したものを取り囲む眷族達。しかし、土煙の中から現れた何者か達によって、次々と薙ぎ倒されていく──────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「余は大満足である!!」

「おのれ、薔薇の皇帝め……。加減というものを知らんのか……ッ」

「し、死ぬかと思った………」

 

 空想樹に衝突した船の船尾で、高らかに、爽快であるかのように声を張るネロと、巌窟王ことエドモンに抱えられながら、冷や汗を流している立香。

 既にアーサーやエミヤ達が衝突から立ち直り、外のサタンの眷族達と交戦していた。

 

「ありがとう、エドモン…」

「……礼はいらん、共犯者よ。元凶を言うなればあの皇帝が悪い。────それで、俺を使うか?」

 

 なおも船尾で高笑いしているネロに呆れつつも、立香に鋭利な目線を向ける。

 そのエドモンの意図を汲んだ立香は、顔を上げ、巌窟王と向き合って応える。

 

「お願い、エドモン(アヴェンジャー)!」

「クハハハハ!いいだろう!ならばこの恩讐の灯火を以て、彼の胡乱なる大樹を我らが復讐の篝火としよう!」

 

 そう叫ぶや否や飛び出し、周囲に集まってきていた眷族の胴を次々と貫き、屠っていく。高速で動き回る巌窟王に、銃口を向けても当たることなく倒されていくのが見える。

 そんな光景に、今の今までこれといって暴れられなかったネロも気付き、焦りつつも参戦していく。

 

「ぬかった!余が一番出遅れておるではないか!?えぇい、往くぞマスター!他の者よりも先に辿り着くのだ!!」

「えっ、ちょまってネロ────うわあぁぁあぁぁ!?」

 

 立香の手を掴んで崩れた船から飛び降りるネロ。そのまま猪突猛進の勢いで敵陣を突き進み、眷族達を撥ねながら進みに進んでいく。

 端からみれば最早ただの暴走機関車であり、エミヤを初めとした付いてきたサーヴァント達はドン引きしていたが、引き摺られている立香を見るや否や血相を変えて追いかける。

 

「なっ!?マスターをこんな危険地帯に連れていくとはどういう了見をしているのだ!?」

「えぇい、あの薔薇の皇帝め。理性の花弁ですら吹き散らされているのか!!」

 

 周囲の敵を殲滅しながら、空想樹本体の元へと急ぐ。サタンの眷族達はそれわ誰も止めることができず、次々と倒されていく。

 そんな中、ようやく空想樹の麓まで辿り着いた立香達。彼らが目にしたのは──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歪に継ぎ足された、生気の無い空想樹だった。

 

 

 

 

「こ、れは……?」

「……辛うじてだが、生きてはいるな」

 

 赤黒く変色し、それでいて死にかけのような雰囲気を放つ空想樹"パンドラ"。

 その異様に茫然としていた立香の通信機から、状況を見ていたホームズの声がする。

 

『ふむ……成る程、状態は想定と違うが、概ねやはりといったところか』

「何かわかったのかい?」

 

 真剣みを帯びていたホームズの声に、なおも空想樹から注意を外さないアーサーが問う。

 

『そもそもの話だが、"パンドラ"というのは単独の銀河の名ではなく、複数の銀河の集合体である銀河団の名前なのだよ。

 今までの空想樹は全て、差違はあれどほぼ単独の銀河を指していた。それが急に、銀河の集合体である銀河団の名称になったということは────』

「複数の空想樹が、寄せ集まっている──?」

 

 立香の溢したような答えに、ホームズが肯定する。アザゼルは、確かに『種子を掠め取った』と言った。しかし、それ以外何もしていないとは、彼は全く言っていなかった。

 告げられた事実に、一同驚き固まる。さながら『魔神柱』にも似た気味の悪い姿の空想樹"パンドラ"。それはいくつもの空想樹──オロチ、ソンブレロ、メイオール、その他残りの空想樹──の集まった姿だという。

 

『だが朗報だよ。現状のパンドラ空想樹は、どうやら大幅に弱体化しているようだ。恐らくは、サタンがリソースの大半を吸収し、持っていったためだろうね』

「ならば問題あるまい!余のマスターは既に三つも伐採しておるというではないか!然らば、何も案ずることなど、ないッ!!」

 

 高らかに宣言すると共に、勢いよく剣を構えるネロ。いつもと変わらぬ自信に溢れた風格は、その場にいた者達を奮い立たせる。

 ある者は仕方がないとばかりに武器を構え、ある者は気合いを入れ直し、ある者は……うたた寝から頭を降っていた。

 

「……おい、そこのアルターエゴ」

「寝てない、全く寝てないぞ。魔神さんちょーげんき、だぞ」

 

 一部*1いつも通りではあるが、皆ネロによって気合いを入れ直す。

 そんな中、突如空想樹が蠢きだし、奇怪な声を挙げ始める。

 

『…──………────…………─────────!!!』

 

「くっ!なんて"声"だッ!!」

「狼狽えるな!最早枯れ欠けの大木。早急に伐採し、彼の大悪魔を止めるぞ!!」

 

 幹にヒビが入り、大半は奪い去られたとは言え、未だ内部に孕んだ強大な魔力を放ち、自らを"伐採(殺害)"せんとする者達を迎えうつ。

 局面は、次第に終局まで進んでいく──────。

 

 

 

*1
正しくは一名





空想樹を伐採すると言ったな。

あれはウソだ
(すみません都合的に次回に回すことになりました本当にごめんなさい許して下さいなんでも(ry)ただしなんでもするとは言わない)。

次は空想樹パンドラとの戦闘を書いて終章に移っていこうかなぁと思っています。
終わりが近くなってきたぞぅ!!

【修正版】サタンvs◯◯!!エンディングに見たいのは! 【主土下座】

  • 正義を夢見た守護者
  • ただ一度の為の魔神剣
  • 獣を追い続けた聖剣使い
  • 不遜なる薔薇の皇帝
  • 監獄より這い出た復讐者
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。