魔獣創造がはっちゃけた   作:静かなるモアイ

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なんて日だ!

「普通にオープンスクールやらせてくれよぉおおお!」

 

駒王学園の学舎で、我らがツッコミ役であり我らが問題児エンマに日頃から振り回される現役高校生兵藤一誠君の慟哭が響いた。

 

そんな一誠を宥める為に、所用と家族の参観で見に来ていたアジュカとサーゼクスが一誠の肩に手を置いた。無理もないかも知れないが、実は一誠の事を見に来る為に様々な業界のVIP達がこの駒王にやって来ているのだ。

有る人物は大国の大統領だったり、有る人物は神話の王様だったり、有る人物は何処かの凄腕の人物だったりと例年からは考えられない緊張っぷりだ。

 

「なんて日だ!本当になんて日だ!!なんて日だぁぁぁあ!!」

 

彼の叫びで駒王が揺れた。では、どうしてこうなったのかを説明する必要が有るだろう。勿論、それには我らが問題児も大きく関わっている。

 

日本政府に一旦とは言え、移籍したアジュカやサーゼクスは兎も角。今、この駒王は色んな人達で賑わっている状態だ。北欧の主神だったり、ギリシャの神々だったり、インドのヤヴェー奴等だったり、もう大変。その上、悪魔旧政府と親しい関係にあった政治家達が神々とも友好な関係を個人で結ぶ為にやって来たりと、授業にもなりはしない。

 

『ほう!お前さんがあの千手の弟子か!どうじゃ?北欧に来んか?美人でバインバインなヴァルキリーが沢山じゃぞ?』

 

『ローマである。ローマに来るか?』

 

と様々に勧誘の声が有ったのだ。因みに未だ授業は始まっておらず、時刻は8時。今の時刻でこの有り様なので、時間が進めば更に多くのVIP達がやって来るだろう。

 

「すいません。あの千手エンマさんのお弟子さんである兵藤一誠君ですね?夕日テレビですが、お話を聞かせて下さい!」

「なんて日だ!!」

 

その上、日本の報道陣も一誠にインタビューを行う為に続々とやって来る。最早、この誰でも申請したら敷地内に入れるオープンスクールならば誰でも入れるが故に魔境に成ってしまったのだ。お陰で廊下、校庭には溢れた人々でごったごたに成っている。

 

今やって来た夕日テレビを含めて八件目。更に神々の直接の勧誘があったりと、たまったものではない。その上、妹同然であるアーシアにもインタビューが行ったり、オープンスクールでやって来た両親や同居人で2学期から編入が決まっているゼノヴィアとイリナにも報道陣はやって来る。

 

「勘弁してくれよ……俺は兎も角、俺の両親が何をしたって言うんだ!!

あの人に修行でボコボコにされる俺は兎も角、家族は関係ないじゃないか!!」

 

日本のマスコミ改めマスゴミの一辺を味わった一誠であった。確かに一誠は赤龍帝であり、エンマに鍛えられた日本人。家族は民間人だが、世間としては一誠の家族も気になるのだ…日本人が芸能人の家族も気になるのと同じである。それを記事にしたら売れるし、スクープにも成る。だから、マスコミは一誠の両親にも取材を行うのだ。

 

「はーい!!報道陣のみなさーん!彼処に可愛いポケモンが居ますよ?リアルポケモン、カメラに納めるには今しか有りませんぜ?」

 

そんな声が聞こえ、報道陣の方が慌てて何処かに行ってしまう。日本でポケモンは大人気、一時は妖怪ウォッチという新興勢力に立場を奪われかけたが…王者ポケモンは未だに老若男女に大人気だ。そのポケモン達が駒王にやって来ている…それを知った、報道陣はポケモンをカメラに納める為に一誠の側から離れてポケモン達の方に向かっていった。

 

「ポケモンだと!」

 

「おい、行くぞ!ポケモンは基本的に三咲町でしか見れないんだ!」

 

「これはスクープに成るぞ!千手エンマが造り出したポケモン…という事はポケモンに近付けば千手エンマのインタビューも受けられる!!」

 

報道陣が去った為か、一誠は胸を撫で下ろした。

 

「まあ、そのポケモンは変化の術を使った阿部さん×150なんだけどな」

 

と…エンマの声が聞こえ、一誠は声の方を見る。そこにはスーツ姿のエンマが立っていたのだ。間違いなく、飛雷神で来たのだろう。

 

「エンマさん!?」

「よっ!」

 

だが、報道陣は既にポケモン…エンマ曰く変化の術を使った阿部さん×150の所に向かっており、この場には居ない。今居るのはエンマ、一誠、アジュカとサーゼクス、そして先ほどマスコミに向けて「ポケモンが居る」と叫んだ青年だ。

 

「トビオ。ナイス演技だったぞ」

 

エンマは青年に向けてそう言った。

 

「いえいえ、当然ですよ」

 

青年は幾瀬鳶雄。エンマはトビオと呼んでいる青年であり、過去にエンマが保護した神滅具 黒刃の狗神を宿した日本政府のメンバーだ。早い話、一誠の先輩である。

しかし…彼はどういう事か、正史と違って左目に眼帯をしており左目を隠している。

 

「しかし…この有り様じゃ、授業参観なんて出来ないでしょ?授業を行おうにも国家元首や神話の代表まで押し寄せる。授業も出来ないですよ」

 

トビオの言うことは最もだ。様々な神々の代表、国のトップの登場…その上アメリカの大統領は大天使を共に連れているのだ。そして、エンマの直弟子?扱いされた一誠を含め神々にインタビューを行いたいマスコミのラッシュのお陰で授業なんてとても行える状態ではなかった。

 

「いや…それ以前にエンマさん?アンタさっき、ポケモンに化けた阿部さんの所にマスコミを向かわせたって言いましたよね?」

 

だが、一誠は忘れていない。先程、エンマはトビオと共に共謀してマスコミの皆様をポケモンに変化した阿部さんの所に向かわせたのだ。

男の穴(意味深)阿部さんの所に向かったマスコミの皆さん。もう、何が起こるのかはお分かりだろう。

 

「別に良いだろ?マスコミは元は阿部さんとは言え、ポケモンをカメラに納められる。阿部さんは新しい愛人を作れるんだ。Win-Winの関係だろ?」

「よくねぇぇぇぇええ!!マスコミの人にも家族や恋人が居るんだよ?その家族や恋人の事を考えろよ!!その人達からしたら、仕事中に旦那や彼氏が何処の骨かも知れない青いツナギ姿の男に寝取られるんだよ!!なんだよ!男に寝とられるって!!」

 

一誠のツッコミが響く。当たり前だが、エンマは間接的…一応はマスコミの自業自得とは言え、阿部さんの新しい獲物を産み出したのだ。これではライザーの時のように成ってしまう。

 

「落ち着けって。心にトラウマを植え付けられるだけかも知れないだろ」

「落ち着けるか!!てか、サーゼクスさんから聞いたけど。オカルト研究部のリアス先輩、男に婚約者を寝とられた魅力の無い女って言われてましたよ!!」

 

そう…皆は覚えているだろうか?嘗て、リアスには婚約者として女好きのライザーという男が居た。しかし、ライザーは阿部さんの手で開発されてしまい、見事に阿部さんの愛人に成ってしまったのだ。

確かに婚約破棄させて欲しいとリアスはエンマに頼んだが、遣り方が遣り方である。お陰でリアスは『男に婚約者を寝とられた魅力の無い女』という称号を手に入れてしまったのだ。

 

「リアス女子は好きに婚約者を選べる権利を得た。ライザーは新しい愛人を手に入れた。阿部さんは魅力の有る男を掘れた……皆が幸せに成ったんだよ」

「ぶっちゃけ、カオスじゃ!カオス!!混沌の塊な婚約破棄だよ!!」

 

一誠のツッコミが未だ響く。すると、トビオがクスッと笑って告げた。

 

「そうか。君は立派にツッコムんだね?俺はエンマさんのはっちゃけにツッコム事が出来ず、諦めてしまったんだよ。

エンマさんへのツッコミは君の定めだ。後は頼んだよ」

「諦めないで下さいよ!!」

 

トビオ。彼はエンマへのツッコミを最初は行っていたが、諦めてしまった人なのだ。そして、トビオは立派なツッコミの後継者が育っていた事に感銘を受けて、一誠に向けてサムズアップした。

 

「そうそう、今度。俺、トビオ、一誠でレーティングゲームに出るから宜しく!!」

 

エンマはそう言うと…1枚の紙を一誠に手渡した。そこには

 

レーティングゲーム 日本代表チーム。

 

王 千手エンマ

 

女王 南光太郎(仮面ライダーブラックRX)

 

戦車 未定

 

戦車 未定

 

騎士 幾瀬トビオ

 

騎士 シエル

 

僧侶 未定

 

僧侶 未定

 

兵士×3 兵藤一誠

 

兵士×5 未定

 

サーヴァント枠 スピリット・オブ・レイン(王のサーヴァント)

 

サブメンバー(予定が空いていたら出場) 蒼崎青子、アルクェイド、遠野志貴、琥珀さん、翡翠ちゃん、沖田さん(琥珀さんのサーヴァント)、葉王(青子の弟子)、スピリット・オブ・ファイア(葉王のサーヴァント)、千手ユウキ、千手瑞鶴、レミリア・スカーレット。その他ポケモン、阿部さん。

 

「詳しい事は明日教えるから…宜しく!!」

「なんて日だ!!てかRXでオーバーキル!!」

 

一誠、強制参加。




次回!レーティングゲームの新ルールの説明。
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