「やはり、普通に会談と言ったら学校よりもこう言う場所だな」
長崎県のとある高級リゾートホテル。そこで日本政府と堕天使と天使の首脳会談が行われる。既に日本政府は準備万端であり、総理である神津は席に座っており護衛であるエンマ、一誠、アジュカ、サーゼクスは総理の後ろに控えている。
本来…首脳会談はメディア等にもやり取りの一部が公表される。その為か、事前に何を話し合うのかは決められており、エンマ達は事前に資料を読んできた。今回は堕天使と天使側から打診された首脳会談であり、話し合う内容も既に決められている。前回はコカビエル事件に対しての報告会や責任追求に近かったが、今回は和平を結ばないかという内容だったのだ。
「あの…和平ってこんなにポンポン、いきなり決まって良い物なんですか?」
「「「そんな訳はない」」」
政治に対してあまり知識の無い一誠の疑問に答えるように、元魔王であるサーゼクスとアジュカ、そして神津総理が否定するように言う。
天使と堕天使は和平を日本政府と結びたいようで、今まで政治的な絡みが殆んど無かったのにいきなり和平を結びたいと言ってきたのだ。
「確かに日本政府は悪魔を国民として受け入れた。しかし、日本政府の方針としては人と亜人…天使や悪魔、それに妖怪も人として生きるならば人として扱う事を決めている」
神津はそう言うと更に続ける。
「確かに何事も平和な事が一番だ。だが、物事には何事も過程と呼ばれるものが有る。様々な条約も幾度の話し合いで決められ、他国との決め事は慎重にしなければ成らない。
天使と堕天使はそれを分かってるのだろうか?改めて神仏の実在が証明された今、天使や堕天使も1つの国だ。ならばその自覚をもってほしいものだ」
今まで三大勢力が神秘の秘匿として隠され、一部の人々しか知らない時代ではない。当たり前な時代に成ったからこそ、条約等も慎重に過程を踏んで決めなければ成らないのだ。
もし…神津が総理ではなく、今までの総理のままで神秘が秘匿されたままならば、日本政府は三大勢力の要求を呑んで和平を結んでいた場合が有るだろう。
すると…プルルとサーゼクスの携帯が鳴り響く。もうすぐ首脳会談が始まり、堕天使と天使の代表がホテルにやって来る。電話を切ろうとしたが、神津が頷き…出て構わないと許可をもらって画面を見る。画面には同じく日本の外務省で働く事に成った父親 ジオティクス・グレモリーからの電話であった。
「父上…もうすぐ首脳会談が始まるので、また後でかけ直しますね。えっ?総理とエンマさんに?はい……えっ!?アザゼルとミカエルが!?」
なにやら電話の様子から、アザゼルとミカエルに何かが有ったのだろう。サーゼクスはスマホを耳から離し、エンマ達を見回してから口を開いた。
「あの…アザゼルとミカエルが転移で日本に入ろうとして、パルキアの手で成田空港の税関に強制転移されたみたいです。更に、入国する際の書類に不備が見付かって税関で拘束されたそうです。暫く、此方にはこれないそうなので…天使と堕天使はリモートで会談を行いたいそうです」
神仏の実在が証明されてからは、入国は全て国際空港を通じる必要が有るのだ。勿論、転移での入国もそうであり、転移で国際空港に入国してから税関で従来通りのチェックを受けてから日本の土を踏めるのだ。
因みに転移で国際空港以外に転移すると、基本的には元の場所にパルキア等の手で強制送還される仕組みに成っている。だが、アザゼル達は事前に来ると連絡していた為に成田空港に転送されたのだろう。
「此方が示した入国の条件を忘れる国とは話が出来ない。出直して来いと伝えてくれ。エンマ」
「アイサー!」
――入国の条件を守れない国のトップとは和平を今は結べない。
その一文を日本政府は天使と堕天使に送ったのだった。因みに未だ天使は草薙の剣を返却していない。
その頃のアザゼルとミカエル。
成田空港の税関。我らが税関職員 ジャネットさんの楽しい職場だが、そこでアザゼルとミカエル、付き添いの方々は見事に引っ掛かり入国出来ずに居た。
「ビザ無し、パスポート無し。有るのは免許証や保険証等の身分証明書だけ。これでは入国は認めることは出来ませんね」
ビザ無し、パスポート無し。当然ながら入国は出来ない。
「そこをなんとか…仕事なんだよ。俺は今まで、パスポート無しで問題なく入れたぜ?」
アザゼルが許しを乞うようにジャネットに言う。確かにアザゼル達は今までパスポート無しで入国できたし、自在に日本に出入りできた。
だが、裏側の真実が明かされて入国等もルールが変わってからはその国のルールに従ってもらう。
「無理です。あと、神器の悪用を防ぐために入国する海外の方は宿した神器を書類に書くのですが…其方の白龍皇は書いてませんね。書類不備で入国は認めません」
「いや…なんで俺まで」
「決まりですから。あと、白龍皇のヴァーリさん。貴方…カップラーメンを持ち込もうとしてますが、持ち込み申請書に書いてませんね。此方のラーメンは没収させて頂きます。帰国の際に手数料を払って頂けば、返しますよ」
今では入国する人も書類で宿し神器を書かなければならず、書かなかったら入国は出来ないのだ。その為か、白龍皇であるヴァーリは入国できず…黙って持ち込もうとしたカップラーメンも全て没収である。
「ミカエルさん、デュリオさん。貴方達もですよ。デュリオさん。今では亜空間に仕舞ってる武器も書類に書いてもらう必要が有りますが、貴方は書類に神器しか書いてませんよね?亜空間に仕舞った黒鍵全部没収します。決まりですので」
「そっそんな……」
デュリオ…神滅具 熾天雷獄を宿したエクソシスト。亜空間の黒鍵を全て没収。
「どうすれば…入国出来るんですか!!」
「パスポート、ビザ、持ち込み申請書類。これらを準備して入国してください。高校生でも出来る当たり前の事です!」
結果、堕天使と天使は税関のジャネットさんに完全敗北して帰国。そして、デュリオとヴァーリは手数料を払って没収された物を返してもらった。
因みに…この出来事は後に、世界◯見えという人気番組で暴露される事に成るのだった。同時に、この出来事から神々も日本を訪れる際は税関を通るように成るのであった。
後日。
遂に始まった二大勢力(選抜)VS日本代表チームのレーティングゲーム。バトルフィールドを駒王学園を忠実に再現された空間で始まったゲームだったが、一誠は最高戦力とも言えるRXと共に行動していた。しかし…
「ッッ!?一誠君!!危ない!!」
突如、危険を感じたRXは一誠を突き飛ばした。
「光太郎さん!?」
その刹那。RXの周囲に有る酸素と水素が圧縮され、炎と反応させられて大きな爆発を起こし…仮面ライダーブラックRXは爆発に巻き込まれてしまった。
「ぐぅぅぅわわ!!」
「光太郎さーーーーーん!!」
まともで人当たりも良く明るくて、戦闘力が強すぎる以外はツッコム必要の無いRXこと光太郎が爆発に巻き込まれ…彼に庇われた一誠の叫びが木霊する。
「ふー、一先ず。厄介な仮面ライダーはなんとか成ったぞ」
そこに天使と堕天使が誇る神滅具保有者であるヴァーリとデュリオがやって来た。
「赤龍帝どん。RXは俺の神器で空気中の酸素と水素を使った爆発に巻き込まれて倒れたさ」
デュリオの宿した神滅具は空気中の成分、気圧、天候、そしえ五大元素を自在に操る事が出来るのだ。その力を使い、デュリオは空気中の酸素と水素を使って大爆発を起こしてRXを吹き飛ばしたのだ。
「ふっ…次はエンマの弟子、お前の番だ。エンマに挑む前に、お前を倒すとするか…精々、楽しませてくれよ」
ヴァーリがそう言い、ヴァーリとデュリオは前に出る。しかし、二人は
未だRXこと日本代表チームの女王がリタイアしたアナウンスは流れていない。つまり、そう言う事である。
(まあ…爆発ごときで倒せたら、クライシスやゴルゴムも勝ってるしな)
その
安定のジャネットさん。税関が場所なら、この作品最強のキャラです(笑)
果たして…爆発に巻き込まれたRXの運命は!?