夏休み。それは学生達のパラダイスだ。長い授業を潜り抜けて、やって来る至福のオアシス。宿題という課題は有るが、それでも学校の授業は休みであり充実した休みを楽しめるのだ。
有る者は山にキャンプを楽しみ。有る者は海外に出掛けて楽しい非日常を楽しみ。有る者は海に行って楽しい夏を満喫するだろう。
それは我らがツッコミ役の一誠もそうだと…少なくとも一誠は思っていた。だが、考えてほしい。このツッコミ役の一誠に平穏が訪れるだろうか?答えは否である。全てはあの時、エンマに命を救われて日本政府の人間に成ったことから変わっただろう。では一誠の夏休みはどんな物か?それは単純、このツッコミ役に平穏な日々は訪れない。有るのは色んな意味で理不尽であり、はっちゃける我等が火影にツッコミを入れる日々なのだから。
「やったーー!!遂に夏休みだぞ!!」
当然、一誠は夏休みが訪れてうかれていた。当たり前だが日頃から理不尽(エンマ、光太郎、琥珀さん)にツッコム一誠であるが彼だって年頃の高校生。夏休みを満喫したい。
山でキャンプ!海で楽しいマリンスポーツ!大きなプール!レジャー施設!アーシアの水着、イリナの水着、ゼノヴィアの水着!当然ながら一誠も年頃の思春期なので女子の水着等は当然ながら気になる。
だが、そんな一誠の楽しい夏休みは開始5秒で無事に終了する事に成る。何故なら、気が付けば彼は自宅に居た筈なのに、視界に映る景色がお馴染みの採石場に変わっていたのだ。
「まっ…まさか……これは!?」
一誠は知っている。まるでテレポートのように別の場所に瞬時に移動する忍術を、そしてこの忍術の名前は飛雷神という名前でありこの飛雷神を日常から活用するおバカも勿論知っている。
「喜べ!お前は特別に夏休みの宿題は免除されたぞ!但し、お前の夏休みは全て外務省の研修と修行だ。
宿題はしなくて良いし、修行で強くなれる。正に、最高の夏休みだろ?」
その声が聞こえ、一誠は後ろを振り向く。そこには飛びっきりの笑顔でサムズアップするエンマが立っていたのだ。
「着替えとスマホの充電器は安心しろ。俺の影分身がお前の両親と共に用意してる!寝床も俺が高一から暮らしてる家だ。さて…行くぞ!」
「理不尽だあぁぁぁぁぁ」
一誠は叫び、エンマの飛雷神で採石場から消えた。
「えっ此処って?」
飛雷神で移動した先は大きな屋敷だった。日本でも珍しいほどに大きな屋敷。とても広大な敷地であり、こんな御立派な所に住めるのは大企業の重役や社長、財閥の一族位だろう。表札には久遠寺と書かれており、久遠寺はこの屋敷の持ち主の名前だろう。
「俺が高校1年生の頃から暮らしている家だ。まあ、実家とも近いが…基本的に此方で寝起きしてる」
エンマはそう言うと、御立派な外門を開けて中に入る。一誠もエンマに続いて中に入る。庭も大きく、日頃から誰かの手で手入れされているのだろう。
「リッキー!」
「リー!」
「ラッシャイ!!」
いや、されていた。主にゴーリキーやカイリキーという格闘タイプのポケモン達と、イシツブテ等の岩タイプのポケモン達の手でだ。
「まあ…アンタが暮らしてる家だし、居るよな」
庭を見渡せばポケモン、そこに居るのもポケモン、ポケモン、ポケモンとポケモンだらけ。可愛らしいポケモンから物騒なポケモンまで沢山のポケモンが居たのだ。
「因みに、この屋敷に手を出せば伝説のポケモン達とバハムートが降臨し、この屋敷の主に手を出せばもれなくスピリット・オブ・アースが降臨する」
「此処に居るの!?此処に居たのかよ!最後の五大精霊!!」
そう、この屋敷に手を出せばもれなく伝説のポケモン達が集団で襲い掛かる。特にイベルタルは不味いだろう、なにせデスウィングの一撃で相手を石に変えるのだから。
そして、ここの主人に手を出せば最後の五大精霊 スピリット・オブ・アースが降臨するのだ。アースの力は引力操作、震動操作、質量操作等で速い話…白ひげ+ブラックホール+グラビガである。簡単に言えばMP無限でグラビガ使い放題な白ひげ親父を倒すのだ…無理である。
「えっ?でも…借りパクされた五大精霊って3体じゃ有りませんでした?」
「そうだ。まあ、アースは俺がやった」
借りパクされた五大精霊は3体。ファイア、ウィンド、サンダー…この3体だ。その為かアースは借りパクされてはいない。エンマが個人の意思でこの屋敷の主人に託したのである。
「因みにアースをやった為か、青子と眼鏡ババアがその話を聞いて『私達も欲しい』と言ってな…借りパクされた」
「そんな核兵器みたいな五大精霊、誰だって欲しいに決まってますよ」
そうこうしてると、庭を抜けて屋敷本体の前に辿り着く。すると、エンマは何も言わずに扉を開けて中に入る。
「ただいまー」
「お邪魔します…」
一誠にとって、ここは夏休み期間中過ごす合宿所にも成るのだ。恐る恐る入ったが、廊下や玄関は勝手に電気が着いた。しかし、辺りには電気を着けるボタンが一切無い。
すると…奥から青い髪で小学生程の幼女が出てきた。だが、幼女の背中には悪魔のような翼が生えており…一誠はその幼女が誰なのか知っている。光太郎の時は、元々が実写の特撮作品だった為にそこまで違和感は無かったが。受肉された影響で三次元で人間のように成っているレミリア・スカーレットその人だったのだ(第四の壁を突破している皆様はありのままのレミリアちゃまと思ってください)。
「ふぁ!?レミリアちゃま!?」
「そりゃあ、此処は俺が住んでるしな。ただいま、アリス居るか?」
「奥に居るわよ。あと、瑞鶴とユウキは友達の所に行ったから」
そう言うと、レミリアちゃまは奥に消えていった。それと、レミリアちゃまの台詞から同じくエンマが過去に受肉させた瑞鶴とユウキは遊びに行ってるのだろう。夏休みだから当然だ。
「あの…エンマさん?そういや、受肉した人達って学校に通ってるんですよね?」
「当然だろ?おぜう様が小学生、ユウキが中学生、瑞鶴が高校生だ。因みに光太郎はヘリのパイロットや探偵など、様々な職をやってるぞ」
当然だが、レミリアおぜう様達は戸籍が有り、義務教育を受けなければ成らない。その結果、おぜう様とユウキ、瑞鶴は各々の年齢にあった学校に通うことに成ったのだ。
そして光太郎は世界の平和を守りながら、探偵やヘリのパイロットとして働いている。
「それじゃあ、奥に進むぞ」
更に奥に連れていかれた一誠。やがてリビングに辿り着くと、そこには優雅に紅茶を飲みながら膝の上にピカチュウを乗せた十代後半の少女が居た。本来なら一誠と同年代だと一誠は理解できるが、一誠は彼女を知っている。何故なら、彼女はエンマの実家の玄関に飾られていた高校時代のエンマと共に写っていた少女だったからだ。
「あら…貴方がエンマの言っていた男の子ね。私は久遠寺有珠。ここの屋敷の主よ」
「因みに年齢は俺と同じ3「ピカチュウ!ボルテッカー!!」ほんげーー!!」
だが、女性に年齢は禁句である。事実エンマと同い年とは言え、外見年齢が高校生だとは言え言ってはいけないのだ。
アリスの年齢を暴露しようとしたエンマは、ピカチュウのボルテッカーを受けて倒れてしまった。まあ、柱間細胞ならぬエンマ細胞のお陰で直ぐに復活するだろう。
「彼が貴方に厳しくするのは、貴方を思ってのこと。頑張りなさい。」
「はい!………所で、ボルテッカーを喰らったエンマさんは?」
「大丈夫よ。彼、死なないから」
一誠の地獄な夏休みが今、始まったのだ。
「そうじゃ!日本政府に頼んで、生き残ってる悪魔の若手で、レーティングゲームをやってもらおう。毎年やってたしの!!」
北欧神話のオーディン国王、現世を謳歌。
次回!若手悪魔の顔合わせ?
オーディン国王の神託?で若手悪魔のレーティングゲームが決まり、遂にリアス達が動き出す?