結局、日本を除いた全ての参加国は聖書と和平を結んだ。日本は兎も角して、他の神話や国々では当然だと思っているようだ。当然だろう、聖書は世界で最も信仰された一神教だ。その分、影響力は大きく絶大な発言力を持っているのだ。
「神津、今からでも遅くない。考え直すんだ」
「あの聖書と和平を結べるんだぞ?鎖国していた江戸時代に戻るのか?」
「今、世界は禍の団という絶大な驚異と戦わなければ成らない。将来的な未来を考えても和平は結んだ方が良いんです!」
「第6の魔法使い千手エンマ、
と会談が終ってからでも、多くの国々の首相達は神津総理に八坂、護衛であるエンマに和平を考え直すんように進言する。確かに禍の団という道の驚異と戦う為には国々が団結するしかない。
(いや…ぶっちゃけると、聖書よりも俺の方が強いけど?自惚れじゃないけどな!)
心の中でエンマはそう言う。そんなエンマを見て、一誠も「ですよねー」と言いたげにエンマを見たのだ。
すっかり忘れられているかも知れないが、エンマはそこそこ遊ぶ感覚(ファルビウム御一行は殺すつもり)で旧悪魔政権を滅ぼした。それもたった半日でである。
そんな彼が本気を出せばどうなるだろうか?間違いなく禍の団は一瞬で壊滅するだろう。なにせ、パルキアの力で相手を拠点に押さえ付け、ゴジラなり真数千手なりを派遣してトドメに本人が降臨すれば良いだけなのだから。
(ここだけの話じゃ。日本神話が本気を出せば、秒で聖書を滅ぼせるって母上が言っておった)
(マジかよ!?)
大人の会議に退屈していた九重が一誠に耳打ちする。そく、日本神話も同じく規格外の集団だ。普段は子供同然である日本人や妖怪達を信頼し、政治などには一切絡まない日本神話。しかし、その気になれば瞬く間に聖書を倒せる力を持っているのだ。
(あと…エンマから聞いたが。トビオは歴代の神器保有者の中でも2番目に強く、エンマと同じく神滅具の拘束装置を外したそうじゃ。
トビオ1人でも聖書滅ぼせるらしいぞ)
なんという事でしょう。トビオ1人でも聖書を滅ぼせる事が可能であり、日本神話の神々を除いて日本政府の人間だけで軽く神話を同時に2つ滅ぼせる事が出来たのだ。
だが、同時に一誠は有ることを思い出した。それはエンマと愉快な仲間達が遊び半分のレーティングゲームで、聖書選抜をフルボッコにした事だ。
この事から、エンマ達の力を他の国々や神話も知っている筈なのだが…どうやら他の国々と神話の皆様はすっかりと忘れているようだ。
(えっ?でも…トビオさんのコストって確か6)
(あれ…神器なしのコストらしいのじゃ……トビオの神器は独りでに動くらしく、遠方に隔離すればトビオ単独でのコストが分かるそうで)
なんという事でしょう。トビオのコストは6だったが、あれはトビオ単独のコストで神器である神滅具関係無しだったのだ。
因みにトビオ本来のコストは8。エンマとRXの次に、日本で強い男である。
(………もしかして………総理や八坂さん達が和平を結ばない理由て)
「うん。必要がないのじゃ」
デスヨネェェェェエエエエ!!と一誠が心の中で叫んだ。口に出せば、多くの神話と聖書…そして日本以外の先進国からバッシングを受けるために何とか声を出さずにやり過ごす一誠。
日本神話の兎に角ヤヴァイ神様達。受肉した最強の英雄 RX。第6の魔法使いでリアル火影 千手エンマ。未来永劫最強の黒刃(但し、エンマやRXよりは弱い)幾瀬トビオ。第五魔法の魔法使い 蒼﨑青子。他にもヤヴァイ人達が大勢居るので、たかが禍の団を倒すために和平を結ぶ必要がないのである。
『禍の団?あんな雑魚相手にムキになる必要ないしの。まあ、私達の子供達(日本国民)に危害を加えるならべつじゃが』
とは天照大御神の言葉である。
「しかし…本当に良いのか?千手エンマが強いと言っても、なんとかミカエルを倒せる程じゃろ?今からでも遅くない。和平を考えんか?」
隻眼で立派な髭の髪 オーディンが神津総理に言うのだが、一誠は物凄く…顔面崩壊と言っても良い程に顔を歪ませて叫びたいのを我慢する。
(あれの何処をみてなんとかなの!?エンマさん、本気も出してないし、トビオさんなんて戦う価値なしって…ゲーム中は食堂で蕎麦食べてたんだよ!!)
「オーディン国王。物事には何でも順序が有ります。そうですね…では分かりやすく例えます。例えばの話です。我々日本が貴方様の国宝であり、トール王子の武具 ミョルニルを奪い、壊すとしましょう。ですが、我々は北欧と和平を結びたいと言う。その場合、貴方様は我々と和平を結びますか?」
「結ばんな。その前にミョルニルを直して返せと言うだろう」
「そう言う事です」
和平を結ばない理由の1つをオーディンに説明する神津総理。聖書は日本とも和平を結びたいが、残念ながら草薙の剣は未だ返せてないのだ。当然、和平を結べば「仲良くしましょう」なので草薙の剣は帰ってこない可能性も高いのだ。
「まあ…あと1週間で直して返さなかったら、天界とヴァチカンにシュールストレミングを解き放ちます!
まあ!最初の首脳会談から1ヶ月以上経ってるし、これで返さなかったら借りパクするつもりかも知れないしな!借りパクダメ絶対!!」
ノリノリなエンマはスマホの画面に『発注』というボタンを押そうとする…いや押した。勿論、この発注ボタンを押せば数多のシュールストレミングが遥々スウェーデンから発注されるのだ。勿論、代引きで天界とヴァチカンに。
――キェェェェェエエ!!
自分達の責任とは言え、ミカエルは発狂した。余程、心の隅々まで限界まで発酵させられたシュールストレミングことニシンの塩漬けがトラウマに成ってるのだろう。
「時と場所を考えろぉぉぉおおおおお!!このバカ上官!!」
我慢できず、一誠のツッコミは響き渡り…一誠の側に居た九重はビクンとビックリするのだった。
「日本の三種の神器をとっとと返さない天使様に、美味しいニシンの缶詰めをプレゼントしたんだよ。料金は向こう持ちだけどな」
「あれ最早、缶詰めじゃなくて生物兵器!!バイオハザード真っ青の悪臭兵器だよ!!なんだよ…ジャネットさんから聞いたけど、日本の税関を通る際は危険物と同じ扱いってなんだよぉぉおお!!」
そう、シュールストレミングは食べ物は食べ物なのだが、取り扱いが厳しく日本の税関を通る際は爆発物や危険な薬品と同じような扱いで通らなければ成らないのだ。その上、日本に向けて輸出されるシュールストレミングは缶に「兵器と間違えられる恐れあり」と書かれている程である。
プロの税関職員であるジャネット曰く、本気で仕事中は関わりたくない缶詰め…いや、食べ物堂々のNo.1に輝いている。
時は進み、場所は眠らないラスベガスのカジノ。サミットは会談の他に、現地の観光地を巡ることも行われるのだ。しかも、今回は神話サミット。神々が参加しており、神々は人間達のお金に関しての欲望が詰まったカジノを楽しみたいのである。
「ホッホ!ここがカジノだの!!」
「若くて巨乳のバニーガールが沢山じゃ!」
「実に良いの!!」
と神々は楽しそうに好き勝手にカジノを楽しんでいる。
「ホテルに早く行きたい」
だが、一誠は嘆いた。無理もない。今のカジノで遊びたいという希望を出したのは、神話の神々だ。日本はそんな事は無いのだが、他の国々では神々が優先な所もあり仕方がないのだろう。
「一誠。お前、帰国したら何が食べたい?」
そんな声が聞こえ、100$分のチップを持ったエンマが一誠に声をかける。一応、総理と八坂の護衛には自身の影分身を控えさせており、彼もカジノを楽しむつもりだ。
「エンマさんまで…てか、なんでサングラスかけてるんですか?」
だが、どういう訳かエンマはサングラスをかけていたのだ。
「ちょっと…スロットで限界まで金を搾り取ってくるわ」
「アンタ…まさか!?」
すると、エンマはサングラスをくいっと上に上げて一誠に瞳を見せる。エンマは写輪眼を発動させており、どうやら写輪眼の力でスロットで荒稼ぎするつもりなのだろう。
「任せておけ。帰国したら、高級ホテルの鉄板焼フルコース(高級ステーキ等)、叙々苑、なんでも食わしてやるわ。ハッハハ!大金が俺を待っている!!」
「このカジノ潰れちゃうよ!!!スロットっで写輪眼はチート過ぎるわぁぁぁあ!!」
日本のパチンコやパチスロ、競馬と違いカジノは億単位で金が消えては増えていく。当然、客全体で見れば客の増える金額よりもカジノが手にする金額の方が遥かに高く、何億という金がこのカジノで毎日のように富豪の手から消えていく。
「おうのーー!!ワシの金が!!」
「ふぉぉおおお!!フィーバーじゃぁぁ!!」
「俺の1000万!!」
「アザゼル。程ほどにしなさい」
「いや、このカジノで大当たりして絶対に増やす!此方は日本神話と日本政府に賠償金を払って、お小遣いが無いんだよ!!」
と…先進国の首相達と共にカジノを楽しむ神々。だが、彼等の手から万は平然、億単位の金が消えていく。
それに対して、エンマはと言うと…
「ハッハハ!!いやっふぅうぅ!!」
写輪眼の力を使い、圧倒的な反応速度を利用してスロットでボロ儲けしていた。この日、エンマは最低でも3桁な億を稼いだとか。
その日の晩。サミットの参加者はラスベガスに有る超一流ホテルに宿泊する事に成ったのだが、そこの会食場では若手悪魔達の紹介も行われていた。
「では…皆お待ちかねの若手悪魔の紹介に移るとしましょうか」
今回の神話サミットの主催者側とも言える開催国アメリカ。そのアメリカの大統領であるオズマ大統領が、壇上に上がってマイクスタンドの前に立つ。
実はこのサミット。オーディン達の希望で例年通りに若手悪魔の紹介行う事に成ったのだ。その若手悪魔は若手悪魔同士で今後も何回かレーティングゲームを行い、切磋琢磨していく事に成るのである。
「では入場して頂きましょう!彼等が…彼女達が、今後のレーティングゲームを担う事に成る若手の精鋭達です!!」
オズマ大統領が宣言し、奥から赤いドレスに身を包んだリアスが入場し、リアスに続くように黒いドレス姿のソーナ・シトリーという眼鏡をかけた少女、続いて緑のドレス姿のシーグヴァイラ・アガレスという少女、最後にタキシード姿のサイラオーグが入場してきた。
「……他の国。神様に振り回され過ぎなんじゃ」
その後、オーディンやゼウスと言った世界で有数の神々がリアス達に労いの言葉をかけてる。だが、一誠は嘆くように囁いたのだった。
始まる若手悪魔のレーティングゲーム。
今、この世界でのリアスチームが遂に動き出す。
リアス「これが私達のチームよ!」
朱乃「チェンジで」