ある日の事。一誠が修行の為に久遠寺の屋敷にやって来た時だった。
「お前は!!誰ぞ!!」
日本人の一般的な知識としての忍装束を纏い、上から『千手』と書かれた羽織を羽織ったアリスそっくりな顔だけなら男の娘な少年と一誠はバッタリと会っていた。
その少年の背丈は低く、160有るか無いかと言った所だ。身長が年齢相応だとすれば、中学3年生程なのかも知れない。いや、そうだろう。一誠は修行の成果なのか、大体の気配の質から相手の年齢が分かるように成ってきたのだ。
「あの…お前こそ誰ですか?顔が物凄くアリスさん…久遠寺有珠さんにそっくり何ですけど」
だが、同時に一誠は修行の成果として相手の力量が大体分かるように成ってきた。それも相手と戦わずにである。これに関しては、エンマのスパルタ修行を受け続け、火星ゴキブリから伝説のポケモン更にはモンハンのモンスター相手に戦い続けた故の努力の賜物だろう。
勿論、その力量判定でトビオとエンマ相手に一誠は勝てる気がしない判定を下している。因みに目の前の少年の判定は一誠よりも数段上、エンマより弱いが…今の一誠が勝てない判定を叩き出したのだ。
「ほーー!あんちゃんは赤龍帝か!なるほど、産まれたときから赤いドラゴンとホモ合体してる訳ですな!」
突如、少年の瞳が瞬時に写輪眼に変わった。この世で写輪眼を実際に持つのはエンマ、移植されたトビオ、そしてエンマの遺伝子を受け継いだ彼とアリスの息子だけである。その上、普通の目と写輪眼を切り替えられるのは天然物の証し。つまり、消去法で少年はエンマとアリスの息子という事に成るのだ。
「写輪眼!?まさか……お前がエンマさんとアリスさんの子供!?」
「YESI am!!俺は久遠寺イナバ!!かーちゃんが不思議のアリスなら、俺はイナバの白兎だぜ!!宜しくー」
偉大なる炎のスタンド使いアブドゥルさんの決めポーズをしながらそう言ったエンマの息子。彼は久遠寺イナバ、顔付き完全に母親似、趣味完全に父親似な忍者である。因みに年齢は未だ中学3年生らしく、受験は一切考えていない。
「中学3年生なら受験は良いのか?」
「ダイジョブダイジョブ、これでも俺は全国模試ベスト3だぜ?イギリスだけどな」
どうやらエンマと同じくバカだが、勉強は出来るようだ。当然、エンマも神仏の実在が明らかに成る前は普通の外務省職員としての仕事も行ってたので勉強は出来たのだろう。
「そうだ!お近づきの印にこれを。実は趣味で漫画を書いてるんだよね」
するとイナバは亜空間から1冊の漫画を取り出して一誠に手渡した。元々、アリスは凄腕の魔女なので母親と同じく魔術が使えるのだろう。
「へー、漫画を書いてるのか」
「まだ同人だけどね」
一誠は受け取った漫画の表紙を見る。そこには裸の男が卑猥な意味で合体しており、その題名は『お前と俺でトランザムライザー!!』と書かれていたのだ。いや、良く見ると前方に写る男はガンダムOOの主人公 刹那・F・セイエイに似ており、刹那に似てる男の背後に居て連結部分(隠語)をぶっ指してる人物は匙・クロスロードに似ていたのだ。
「ガンダムのホモ同人誌とかいるかーーーー!!」
三咲町の青空に一誠の叫びが響いた。そう、その同人誌のタイトルは『お前と俺でトランザムライザー』表紙に写るのは刹那と匙・クロスロード。しかも表紙から分かるホモ同人誌の為に、どう考えても刹那と匙がホモ合体するホモ同人誌なのだろう。
「えっ?面白いのに…それじゃあ、此方は?」
イナバは新たな同人誌を取り出して一誠に見せる。そこにはナイスバディの美女2人が写ったエロ同人誌であった。
「おっおう。まあ、同人誌って言えばこんなんだしな」
一誠はその美女が描かれた同人誌を受け取り、一ページを捲る。表紙からイメージ出来るのは巨乳の美女2人の百合百合なエロシーンだと一誠は予想した。しかし、残念ながら表紙を捲った先に居たのは。
阿部高和『やあ、可愛い女の子かとおもったかい?ハハ、阿部さんだよ』
と伝説の良い男 阿部高和が有のままの姿で椅子に座り、セクシーに此方を誘惑している所だったのだ。なんの間違いかと思い、更にページを捲るがその先も全て阿部さん関係のホモ話であった。現実は非情であり、表紙しかナイスバディの美女は居なかった。
「ちくしょぉぉぉおおお!!」
まんまと騙された一誠。そんな彼を見て、イナバはニヤニヤと笑みを浮かべるのだった。
「まともなエロ同人誌書けよ!!大勢の人はな…ホモ同人誌なんて求めて無いんだよ!!アレは少数派なんだよ!!」
「ハハ、残念だったねアンちゃんや。俺はこう見えて自分の性癖はマトモだよ。好きな女性は青子おば…ゲフンゲフン、青子お姉ちゃんのようなナイスバディの女性が好みさ!!」
「じゃあ、マトモな同人誌書けるだろ!!」
イナバはホモ同人誌を良く発行してるが、残念ながらホモではない。そんな事実を知り、一誠はイナバにちゃんとした漫画を書いて貰いたく指を指してそう言う。
認めたくないが、イナバの画力は本物であり…マトモな漫画を書けば実際に売れるかも知れないのだ。
「それがさ。俺は同人誌は勿論、幻術でもホモネタじゃないと上手く出来ないんだよな」
「エンマさーーーん!!アンタ、息子に幻術のコツを教えてくださーーーい!!
なんでホモネタ限定なの!?他にネタは無いのか!!」
これが問題児の息子 久遠寺イナバと我等がツッコミ役一誠のファーストコンタクトだったのである。
その頃。曹操きゅん率いる英雄派は石川県に居た。彼等は日本海側から無事に日本に不法侵入していたのだが、折角来たのだからと日本を満喫していたのだ。
因みに日本海側から不法侵入していた訳だが、太平洋から不法侵入しようとすると、普段は東京湾に居るGODZILLAに嗅ぎ付けられる為である。
「曹操。取り合えずどうする?神仏の実在がバレたから、俺の霧は無理だしな」
「なに…転移はダメだが、空間を作り出してその空間の中に居座るのは良いだろう。いや、空間の中で九尾を殺しても人間の強さを証明できないな」
曹操は幹部のゲオルグ…眼鏡をかけた魔術師と共に、足湯に浸かりながら饅頭を食べていた。
「火影も倒し、誰が最強の人間か証明したい。そう言えば火影には共に暮らしてる女性が居たな。彼女を人質に使うか」
「よせ、ゲオルグ。あの火影だ。飛雷神を仕掛けてるぞ、俺は火影対策にNARUTO -ナルト-も全巻読んだが、あの飛雷神は不味い」
等とエンマ対策を話し合っていたゲオルグと曹操。今の時間はフリータイムであり、各々英雄派の皆様は好きな時間を過ごしているのだ。だが、彼等は知らない。日本の警察の優秀さという物を。
同じく、幹部であるジークフリートとアーサー王がその優秀さを身をもって知るのだった。
「此処が日本の町並みか。この人達も僕達、英雄派の活躍を今にも知るだろう」
「ふっ、そうですね。ジークフリート」
このジークフリートとアーサー王。勿論、自称である。ジークフリートは兎も角、アーサー王はあの偉大なる騎士王アルトリウス・ペンドラゴンの末裔なのだが…彼はとある理由でテロ組織に参加したのだ。
ジークフリートは腰に5本の魔剣を提げており、アーサーも腰に2本の聖剣を提げている。ジークフリートが提げてる魔剣はグラム、ノートゥング、バルムンク、ダインスレイブ、ティルフィングと出典がバラバラなのは気にしてはいけない。と言うか、グラムが有るのにノートゥングが実在するとかも突っ込んではいけない…事実、ジークフリート(自称)は持ってるのだから。
そして日本には銃刀法という、簡単に言えば武器の保有の法律が有る。ジークフリートとアーサーはおもいっきり破ってるのだ。
一応、祓魔師や許可された人はそう言う武器類を携帯してるがそれは許可された人々。英雄派は不法侵入であり、税関や役所で許可は貰っていない。つまり、銃刀法違反である。
「ちょっと、そこの2人。署まで来てもらおうか」
案の定、青い制服のお兄さん2人に絡まれた英雄派の2人。すると、青い制服のお兄さんの片割れが、タブレットのような物を取り出して2人をスキャンする。
「先輩!この人達、不法侵入してます!!武器類の許可申請もしてません!!」
「なんだって!応援を呼んでくれ!そして、現行犯逮捕だ!!」
「「えっ!?ちょっとまって!?えっ!?」」
自称ジークフリート、自称アーサー王(本名アーサー)。銃刀法違反と不法侵入で現行犯逮捕。
数時間後。
一誠の修行が終わり、エンマ達は家族団欒で過ごしていた。
瑞鶴、ユウキ、レミリアおぜう様はゲーム用のテレビでマリカーで勝負している。エンマはイナバ、アリスの共に視聴用のテレビでバラエティー番組を観ていた。だが、突如としてバラエティー番組はニュース番組に切り替わり、緊急ニュースに変わったのだ。
「あれ?ニュースか?……てっ、今度は着信かよ。しかも、政府から」
すると、今度はエンマのスマホに着信が入る。しかも、相手は政府からの仕事の電話だったのでエンマは通話に出ながら、リビングを後にした。
「父ちゃん、どうしたのかな?」
「呼び出しじゃない。火影は多忙なのよ」
エンマが去ったとは言え、テレビを見るアリスとイナバ。
『緊急ニュースです。今日の午後2時頃、許可なく魔剣や聖剣の類いを持ち込み不法入国していたとして、2人の容疑者が逮捕されました』
ニュースキャスターがそう言うと、今度は自称ジークフリートと自称アーサー王ことアーサーの顔写真が映ったのだ。
『容疑者は自称ジークフリートと言う国籍不詳の男性。自称アーサー王と名乗るイギリス国籍 本名アーサー・ペンドラゴン容疑者です。
2人は取り調べの結果、禍の団の構成員の英雄派と名乗り、妖怪から日本を救いだし、火影である千手エンマ氏を倒すために日本に不法入国した模様です』
自称アーサー王と自称ジークフリート。見事に容疑者になり、ニュースに成る。
『あっ!更に情報が入ってきました。自称ジークフリート容疑者ですが、行方不明に成っていた元エクソシストで本名をジョバンニ・セルゼンというそうです。
ジークフリートと名乗るのはエクソシスト時代からのコードネームらしく、ジョバンニ容疑者は禍の団に入ったのは天界と教会に復讐するためだと自供してます。なんでも、ジョバンニ容疑者とその兄弟は実験で作られた遺伝子操作された人間らしく、これが事実ならば聖書勢力には大きな非難が集まります』
人間の遺伝子調査…早い話ガンダム種でのコーディネーターを作る事は禁止させられている。しかし、自称ジークフリートことジョバンニ容疑者の自供が事実ならば、ミカエル達は大きな非難を浴びること間違いなしだろう。
『彼等が禍の団の所属なのかは事実確認がされてません。ですが、武器を保有しての不法入国ですので警視庁は彼らを一斉逮捕する方針だそうです』
英雄派。日本の治安維持を生業とする公務員を敵に回す。
『あっ!続けて速報が入ってきました。先ほど、火影であられる千手エンマ氏が写輪眼を使い、アーサー容疑者とジョバンニ容疑者を取り調べた結果…2人は禍の団の構成員だと言う事が判明しました。
その上、アーサー容疑者の実家は裕福で、アーサー容疑者は使用人と恋仲に成りましたが…父親に認めてもらえず、1年前から腹癒せに禍の団に所属していた模様です』
アーサー容疑者。好きな人との仲を親に認めてもらえず、腹癒せに禍の団に入る。
『たった今から判明した禍の団の構成員を全員、指名手配するそうです。皆様、見付けましたら情報提供の方をお願いします』
「なにーーーーー!?」
「おっ!君がゲオルグ君だな?ちょっと来てもらうぞ」
ゲオルグが後ろを恐る恐る振り替える。そこにはエンマが立っており、ゲオルグの頬にはいつの間にか飛雷神のマーキングが施されていた。
「これで、君は逃げられんよ」
火影からは逃げられない。自称ゲオルグことハリー容疑者逮捕。
次回!英雄派終了のお知らせ?皆。逮捕だ!!