魔獣創造がはっちゃけた   作:静かなるモアイ

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一誠の仮想空間修行が始まる。


仮想訓練!!一誠「ざけんな」

グレートシミュレーター。御存知、我等が問題児エンマと我等が大天災家政婦琥珀さんが共同で開発した、VR型訓練シミュレーターである。

 

グレートシミュレーターはリアルに痛みも伝わり、実践さながらの訓練が出来る。訓練中の体感時間が例え数ヶ月だとしても、実際の時間が経過するのは数分程であり時間も効率的に高密度な訓練が出来るのだ。

シミュレーターが再現できるのは古代の世界からサブカルチャーの世界まで様々であり、如何なる状況も再現できるのでぶっちゃけ何でもアリだ。だって仮想だもん。

 

その何でもアリを利用して、過去の戦争を体験するのは勿論のこと、サブカルチャーの戦いや舞台に介入する事も出来るのだ。

 

「それじゃあ、VRシミュレーター訓練を始めるぞ。なに、実時間じゃ数分で終わる。時間換算だと精神と時の部屋よりも効率が良いし、状況別の訓練も可能だ!」

 

エンマがそう言い、一誠は見事にグレートシミュレーターに繋がれてVR訓練を強制的に始められた。勿論、拒否権は無いのである。

 

『はーい!琥珀さんでーーす!一誠さん!VR訓練を始める前に、注意事項を話します。

先ず、VR空間で死んでも全然問題は有りません。ゲームオーバーになり、強制終了するだけです。ですが、痛覚や味覚等の五感は有ります。注意してくださいね。

次に一誠さんが知ってる人が居ても、その人は一誠さんを知らない可能性が高いです。例えば、一誠さんが過去のVRを体験しエンマさんに会うとします。ですがそのVRでのエンマさんは一誠さんに出会う前のエンマさんです。ですから過去のVRを受ける際は此方は知ってても向こうは知らない場合が有ります。

一応、勉強の苦手そうな一誠さんの為にも、話す言葉は日本語で統一してます。それではスタート!』

 

そう…五感が有る他にも気を付けないといけない事が有る。琥珀さんも告げたが、過去のVRを体験する場合に一誠の知人が出てくる場合が有るのだ。

特に近い過去なら尚更だ。エンマが出てきたり、アリスやトビオ、更には御忍びで地上にやって来たサーゼクスやヘラクレス(アルケイデス)と会う事も有る。だが、その時代で一誠は彼らと会った事はなく、一誠の事を知らないのである。

 

そして…一誠が毎度毎度、地獄を経験するVR訓練の第一段が幕を開けたのだった。

 

 

 

 

温かい風を受けて、一誠は目を開ける。ゴーグル越しでの視界ではなく、五体そのもので感じる景色が広がっていたのだ。

 

「すげぇ…まるで、本物の世界のようだ」

 

一誠が立っていたのは外国の町並みが広がる何処かの観光街。古き良き町並みが広がっており、様々な人が行き来していたのだ。

 

『はーい!サポートAIの琥珀アイちゃんでーす!』

 

何やら一誠の頭の中で琥珀さんの声が聞こえる。どうやら、この声曰くサポートAIの琥珀アイと言うのだろう。アイは恐らく、AIをローマ字読みした際の読み方からだろう。

 

『一誠さんに体験してもらうVR訓練は昨年度に行われた聖杯大戦です。場所はルーマニアのトリファス。良いところですよ!

では聖杯大戦に着いて説明しますね。簡単に言うと、ユグドミレニアって言う貴族が60年前に大聖杯と呼ばれる品物を強奪。その後、ユグドミレニアは魔術協会に対して宣戦布告して始まった聖杯戦争の凄い版です。

ユグドミレニアは黒の陣営、魔術協会は赤の陣営と呼ばれて各々7騎のサーヴァント計14騎のサーヴァントが戦う戦いです。黒の陣営のサーヴァントは黒の+クラス名で呼ばれ、赤の陣営は赤の+クラス名で呼ばれます。黒のアーチャーとか赤のセイバーとかですね。

私達は結末を知ってますが、一誠さん!頑張って下さいね!』

 

琥珀アイさんはそう言うと、声は聞こえなくなった。

 

各陣営7騎、合計14騎のサーヴァントが居る。つまり、沖田さんや千手実家に住むルキウスやギャラハッド・オルタ等の頭の可笑しい位強い連中が14人居ると言うことである。

 

「全然笑えねー。沖田さんやギャーさんが14人居るんだろ?死亡フラグ通り越して地雷原じゃないか。む?赤の+クラス名……おい。マジで洒落に成らないぞ」

 

一誠は恐ろしい事実に気付いた。赤の陣営は赤の+クラス名でサーヴァントを呼ぶ。だとすれば赤の陣営には間違いなくあの2人…いやヤツも含めれば3人居るのだ。

 

――赤のランサーことカルナさん!?赤のバーサーカーこと半神トールさん!?そして半神トールさんのマスターであるイナバ!?魔術協会、ユグドミレニアを本気で殺すつもりだろぉぉぉおおおおお!!殺意がはんぱねぇぇぇぇ!!

 

一誠が心で嘆くのも無理は無い。赤の陣営には彼らが居るのだ。

太陽神アポロンを瞬殺した赤のランサーこと、インドの大英雄カルナ。雷神トールを一撃で粉砕した異世界の雷神トールこと赤のバーサーカー 半神トール。そして赤のバーサーカー 半神トールのマスターである問題児の息子 久遠寺イナバである。

 

「やっほー!そこのお兄さん!貴方も観光です?」

 

ふと、その声が聞こえて一誠は声の方を見る。そこにはVRが去年の再現の為なのか身長が今よりも低いイナバ、そしてスーツ姿の赤のバーサーカーこと半神トール。そして、ウェーブの掛かった金髪で明らかに魔女っ子と言える中学2年生程の少女と、高校生程の金髪ポニーテールでボーイッシュな少女が居たのだ。

因みに当時はエンマが未だ火影に成っておらず、『千手』の羽織を使ってる為か…当時のイナバの羽織はトランプを持った白兎だ。アリスとイナバを合わせたのだろう。

 

『信じられん。モードレッドだ。アルトリウスの娘で、俺の孫だ…まさか、聖杯大戦に呼ばれていたとは』

 

一誠だけに聞こえる声で、長谷川さんがそう言う。そう…魔術っ子が連れてる少女はアーサー王と姉モルガンとの間に生まれたて不義の子 モードレッドだったのだ。

 

間違いなくサーヴァントであり、クラスは恐らくだがセイバーだろう。イナバと半神トールと共に行動してる事から、恐らくは赤のセイバーだ。

 

「おっおう。そんな感じだ。将来は外交官に成りたくてな、勉強も兼ねてるんだよ」

 

適当に誤魔化す一誠。

 

「そっか!頑張ってね!」

「まてよ。お前…なんでお前からお爺ちゃんの臭いがするんだ?」

 

ギロリとモードレッドが一誠を睨む。どうやら、一誠の中にドライグこと長谷川さんが居ることを察したようだ。

 

「お爺ちゃん!?セイバーのお爺ちゃんって事は…赤龍帝ですか!?」

 

モードレッドの事をセイバーと魔術っ子は呼んだ。間違いなく、モードレッドのクラスはセイバーである。

 

「間違いねぇ!!ルフェイ!下がってろ!」

 

どうやら、モードレッドのマスターはルフェイと言うようだ。

 

「止せセイバー。ここは町だ」

 

そんなモードレッドを制止させる赤のバーサーカーこと半神トール。彼は本当にバーサーカーなのか?

 

「マスター。頼めるか?」

 

トールがそう言うと、イナバの瞳が万華鏡写輪眼に変化する。一誠は咄嗟に目を見ないようにするが時既に遅し、一誠は幻術に掛けられてしまった。

 

「これは…幻術か!?」

 

幻術に掛けられ、戸惑う一誠。彼は日本の公園のような場所に誘われ、そこのベンチには青いツナギ姿の良い男 阿部さんが座っていた。

阿部さんはツナギのホックをゆっくりと外していき、腹部の真ん中程までホックを外して御決まりの台詞を告げた。

 

「やらないか?」

 

一誠、その場から逃走を決意する。しかし、一誠の後ろ側には

 

「うむ!そこの少年!儂と良いことをしないかな?」

 

伝説のゴリゴリmuscleなオカマ 卑弥呼が立っていたのだ。

 

「ふぁーーー!?たすけてぇぇぇ!!」

 

一誠、逃走を開始する。しかし、一誠の目の前に神速で何かが現れた。それはゴリゴリmuscleなオカマであり、卑弥呼の弟子である貂蝉である。

 

「うふふふ、私と良いことしましょう?貴方のお尻にロックオーーン!」

「いやじゃぁぁあ!!」

 

一誠は反対方向に逃げようとするが、そこに睡眠薬の入ったアイスティーを持ってきた学生がやって来る。

 

「アイスティーしか無いけど…良いかな?」

 

彼は24歳学生。別名、野獣先輩と呼ばれる睡眠薬で男を眠らせて…アーー♂な事をしようとした人物だ。

 

そして…阿部さん、卑弥呼、貂蝉、野獣先輩に四方を囲まれた一誠は大切な何かを失い。

 

「ギャァァァァア!!」

 

VR訓練とは言え、ショック死した。ゲームオーバーである。

 

 

 

 

「おぉ…勇者よ、死んでしまうとは情けない」

「アンタ、息子にマトモな幻術を教えてやってくれ!!マジで!!」

 

一誠はエンマにツッコミ、コンテニューした。

 

 

 

コンテニューし、再び聖杯大戦が行われているルーマニアにログインした一誠。

 

今度の場所は草原であり、そこでは赤のランサーことカルナがバルムンクを振るう青年と戦っていた。モードレッドが赤のセイバーだとすると、その青年は十中八九で黒のセイバーだろう。

 

「バルムンク…てっことは!?」

 

バルムンクを使う英霊は数少ない。その中でも特に有名なのが、東欧の大英雄ジークフリートだろう。自称ジークフリートと違い、正真正銘のジークフリート。その技量は高く、あのカルナと渡り合っていた。

 

「貴様!!赤のマスターか!?ならば、黒のマスターである私と勝負しろ!!」

 

黒のセイバーとカルナの戦いを草影から見ていた一誠はメタボなおっさんに声を掛けられる。

 

「違いますけど」

「ふん!嘘を言い、誤魔化そうと無駄だ!!」

 

メタボなおっさんは一誠に攻撃を仕掛けるが、一誠は禁手の鎧を発動させ、その余波でおっさんの魔術を全て破壊した。

 

「バカな…赤龍帝は未だ未発見の筈!!己、魔術協会!!写輪眼の他に神滅具も隠し持ってたとは!!」

「違いますけど!俺、観光で来て巻き込まれただけですけど!!そこのお兄さん達!!!なんか勘違いしてるおっさんに説明してくれ!!」

 

一誠が叫び、セイバーとカルナは手を停める。

 

「……体の何処か、例えば手の甲に痣はないか?」

「いや…有りませんけど?」

 

一誠は黒のセイバーの言葉に従い、手の甲を見せる。そこには痣が無い。

 

「ふむ!!マスターでは無いとな!それに禁手が使えるとは!!赤龍帝!我がユグドミレニアに来ないか!」

 

赤のマスターではないと分かると、掌を返したメタボなおっさん。

 

「おい、そこ…分かってるぞ」

 

一誠がそう言うと、スタっと何かがやって来た。そう…気配を巧妙に隠しているが一誠には分かっていたのだ。新たな人物が自分達を見ていたことを。

 

「バレて居ましたか。私はルーラーのサーヴァント。真名をジャンヌ・ダルク。

聖杯の手で呼ばれた調停者のサーヴァントです」

 

その人物は琥珀さんと変わらぬ年頃のナイスバディが特徴の金髪美少女だった。得物として槍のような旗…旗槍を持っていた。

 

「ほう!ルーラーでしたか!それでしたら、我がユグドミレニア城に来て…」

「結構です。私は中立ですので」

 

ルーラーは…ジャンヌ・ダルクはそう言うと、地面を蹴って消えた。

 

「それじゃあ、君は私と共に行こうか!伝説の赤龍帝が加わるなら、ユグドミレニアの勝ちは決定だ!」

 

一誠、ユグドミレニアに拉致決定。

 

「なんでさぁぁぁあ!!」

 

果たして、一誠はもうゲームオーバーせずにクリア出来るのか!?

 

(まてよ?ユグドミレニアに行けば…ヘラクレス兄貴が居るじゃん!兄貴と仲良く成って、生存フラグを立てよう)

 

だが、一誠は知らない。黒の陣営のサーヴァントで、赤の陣営と互角以上に戦えるサーヴァントは黒のアーチャーことヘラクレスとジークフリート位だと。

 

何故なら

 

赤のセイバー モードレッド

 

赤のアーチャー アタランテ

 

赤のランサー カルナ

 

赤のバーサーカー トール

 

赤のキャスター シェイクスピア

 

赤のアサシン セミラミス

 

赤のライダー アキレウス

 

この明らかにユグドミレニアを壊滅させる布陣なのだから。




次回!一誠、ユグドミレニアこと黒の陣営と出会う。

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