魔獣創造がはっちゃけた   作:静かなるモアイ

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エンマの家族。

三咲町。そこは関東の何処かに有る、駒王よりは栄えていない町である。だが、その三咲町は裏側に関わる人物からすれば駒王よりも遥かに知名度が高く、絶対に危害を加えてはいけない町だと言われているのだ。

 

その理由としては裏側に関わる人間(一応)の出身地だからだ。魔獣創造を宿した我らが問題児エンマは勿論のこと、第五魔法の担い手である魔法使い 蒼崎青子が青春を過ごした所でもあり、更には森羅万象全てを殺すことが出来る直死の魔眼を持つ遠野志貴という少年まで居るのだ。

 

『彼処は本当に可笑しい!!本来なら日本政府は我々、悪魔に治安維持を任せる筈だ!それすらも必要としていない!』

 

『ふざけるな…ふざけるな!!あんな場所が有ってたまるか!!人間ゴキブリに追い掛けられ、嬲り殺しにされる!!俺達が何をしたって言うんだ!!』

 

『巨大な金属のライオン…ゾイドって言うんだよな?ソイツ等の砲撃を連続で受けるんだぞ!!マジでふざけるな!!』

 

『ポケモンが居るって聞いて…眷属に加えようとしたのよ!そしたら、反転世界からギラティナが出現して…私達は一瞬で倒されたの!!本当になんなのよ!!』

 

と…悪魔の皆様だけの意見でこの有り様であり、悪魔は勿論のこと天使や堕天使からも様々な意見が上がっている危険地帯である。

金属生命体であり、物騒な武器類で武装した金属生命体ゾイドは勿論。ポケモンやテラフォーマーまでもが巡回しており、この三咲町で起きた裏側に関わりが有る事件は少ない。大体どころか十中八九でエンマの責任である。

 

「総理にもお前の事は報告した。まあ…直接会うのは今度に成るけどな。

一先ず、俺の上司である姉に会ってもらう。安心しろ、お前の両親は日本政府の威信にかけても守るからな」

 

一誠はエンマの手で三咲町にやって来ていた。勿論、飛雷神という大変便利な術でワープしたので時間もお金もかかっていない。

 

「展開が早すぎて追い付かないんですけど、てか…俺の両親の順応が凄すぎて俺も理解が追い付いていないんですけど」

 

一誠が嘆くのも無理は無い。一誠が裏側の事を知ってから丸1日の時間が経過した。だが、エンマの行動は早かった。先ず、日本政府の最高責任者である総理大臣とエンマの直属の上司である表と裏の外交官である姉 カンナに連絡。この事により、一誠が赤龍帝である事は日本政府の公認と成ったのだ。

しかし、一誠が日本政府公認となろうと…邪な思想を持つ危険人物に彼の両親が人質に取られる可能性も有る。それを防ぐことと、一誠の今後の為にもエンマは一誠の両親にも裏側の事と神器の事を説明した。

 

『えっ!?息子にそんな物が!?千手さん…いいえ、エンマさん!息子を是非とも導いてください!』

 

と両親は見事に順応してしまったのだ。他にももしもの事が起きても良いように、エンマは兵藤家の敷地に飛雷神のマーキングをセット。この事により、有事の際はエンマ本人或いは分身、ポケモンや火星ゴキブリ等の頼れる仲間を救援に向かわせる事が出来るように成ったのだ。

 

「まあ、駒王には俺の木遁分身×50と影分身×100が居るから安心しろ!」

「安心できるか!!てか、アンタの修行を見て理解したわ!!アンタの影分身達、絶対ノリノリでティガレックスとか伝説のポケモンとか出すだろ!!」

 

一誠が嘆くのも無理は無い。影分身や木遁分身は本体よりも力が制限されるとは言え、神器は当たり前のように使える。

彼等は元と言えばエンマである。つまり、場所や相手を弁えずノリノリでモンスターを降臨させるのだ。

 

「おう。因みに禁手使わずにオベリスク程度は呼べる」

「はい!アウトーーーー!!ゴットハンドスマッシャー×150で駒王終っちゃう!!」

 

一誠の叫びが三咲町の住宅街に響いた。因みに彼等は『千手』と書かれた表札の大きな古民家の前に立っている、早い話…この古民家はエンマの実家である。

エンマの祖父と父親は宮大工を代々行ってきたそうで、エンマの名前も大工道具の閻魔抜き(釘抜き)からである。

 

だが…突如、古民家の方から一発のロケットランチャーが飛んできて直撃を受けたエンマは爆風で軽く吹き飛んだ。

 

「ほんげーー!?」

「ふぁーー!?この平和な現代日本でロケランが飛んできたーー!?一体何が!?」

 

ピクピクと倒れ、震えるエンマ。まあ、ピクピク動いていて手足もくっついてるし…魔獣創造の制御装置解除を使用した権能レベルの人体改造により、永遠の万華鏡写輪眼と柱間体質を得ているので平然と生きている。

 

恐る恐る…ロケランが飛んできた方向を見る一誠。そこには白い煙が銃口から登るロケランを持った、白髪で片目が髪で隠れた青年が立っていたのだ。

 

「何時だと思ってる?未だ午前11時だぞ。近所迷惑だとは思わなかったのか?」

 

確かに一誠とエンマは大声で話していたので、近所迷惑なのかも知れない。しかし、今の時間は未だ午前11時頃…ぶっちゃけ大半の人間は起床している時間帯であり、そもそも青年がぶっぱなしたロケランの音と爆音の方が圧倒的に近所迷惑である。

 

「ちょっとまてぇぇぇ!!アンタのロケランぶっぱの方が充分近所迷惑じゃぁぁぁあ!!エンマさんに当たらなかったら、間違いなく大惨事だよ!!この人だからいけるけど、普通の人なら死んじゃうよ!!」

「安心しろ、俺は絶対に外さん」

「そんなレベルじゃねぇぇえええ!!」

 

初対面の相手だろうが、問答無用でツッコミを入れる我らがツッコミ係り一誠。

 

すると…柱間細胞ならぬエンマ細胞の細胞活性を使い、復活したエンマが立ち上がる。

 

「帰宅早々やってくれるじゃないの…ギャラハッド・オルタ君や。マジでお兄さん、死ぬかと思ったじゃないか」

 

ギャラハッド・オルタ。エンマは青年に向けてそう言った。

ギャラハッド…その名前なら一誠は知っている。円卓の騎士であり、聖杯を見つけた騎士の一人。円卓最強と言えるランスロットの息子で、最も穢れなき聖騎士とも呼ばれた男だ。

 

だが…目の前のギャラハッドは開幕早々、帰宅したエンマ目掛けてロケランをぶっぱする程であり、何処から誰が見ても言い伝え通りの性格をしていない。それはオルタという呼び名も関係しているかもしれないだろう。なにせ、普通のギャラハッドならオルタと付けることは無いのだから。

 

「えっ?オルタ?」

「オルタナティブ…もう1つの、別のって意味だ。コイツはギャラハッド本人であるが平行世界のギャラハッドらしい。姉が面倒を見てる子供が召喚した、セイバーのサーヴァントだ。

サーヴァントって言うのは…座って呼ばれる所に登録された超人と思っておけ。その超人達を時空を越えて、使い魔として使役すると説明すれば簡単か?

本来は実体のある幽霊のような感じたが…俺がグレート・スピリッツの力でこの町のサーヴァント全員を受肉させて人間にした」

 

エンマの説明通りなら、ギャラハッド・オルタは平行世界のギャラハッドなのだろう。最も誉れ高き騎士ではなく人並みの欲望を抱いた結果なのだろうか。

因みに…グレート・スピリッツの全知全能な力を使い、受肉されてるので生前スペック+魔力自活である。

 

「オルタは自称だがな。気軽にギャーさんと呼べ。入れ、マスター達が待ってる。それと…たまには影分身ではなく本体として帰ってこい」

 

ギャラハッド・オルタはそう言うと、ロケランを担いで古民家の中に戻っていった。

 

「……入るぞ」

「はい」

 

古民家の中に入るエンマと一誠。玄関には様々な写真が飾られており、その中には今の一誠と同じ頃のエンマと…その同級生と思われる少女2人と少年1人が写る写真も有ったのだ。

 

――エンマさんにもこんな時が有ったんだ

 

「ほう…その平たい顔族の少年が赤龍帝だな?私はルキウス・ロンギヌス。宜しく頼むぞ、少年」

 

すると…今度はローマ兵のような男性が一誠の目の前に現れた。彼の名前はルキウス・ロンギヌス、御存知…エヴァンゲリオンで有名に成ったロンギヌスの槍の初めての担い手であり、聖人だ。

元々…ロンギヌスは普通の量産型の槍だった。ロンギヌスも屈強な英雄ではなく、100人隊長だった。白内障等の病で眼が見えなくなり、彼は磔刑で磔にされたイエス・キリストの心臓を槍で貫き…吹き出した血を浴びて眼の病が無くなり…その槍は祝福を受けて最強の槍に変質したのだ。そして、時を得てその槍はギャラハッドの手に渡る事になる。

 

「ロンギヌス!?あのエヴァンゲリオンの!?」

「私はエヴァをあんまり見てないが…ロンギヌスの槍とは元と言えば私が使ってた槍だな。それと、エンマ…本体で帰ってくるのは久しいな」

「…ただいま……なんて言うと思ったか!!必殺!!飛雷神!!」

 

エンマは飛雷神で逃走しようとする。

 

「アンタ…なに逃げようとしてるの!?アンタ逃げたら俺1人よ!?」

「残念だったな…俺も飛雷神を修得した」

 

だが…残念ながら、エンマの背後にギャラハッド・オルタが飛雷神で出現した。

 

「貴様!?いつの間に…飛雷神を!?」

「ふふふ」

「いい加減奥に進まんか!!」

 

だが…茶番劇を繰り広げ、中々奥に進まないエンマとギャラハッド・オルタの頭部にルキウスが拳骨をお見舞いし、地面にエンマとギャーさんは倒れ付した。

 

「ぐふ!?」

「ひでぶ!?」

 

「おーおー、帰ってきたかエンマ」

「エンマさん。お帰りなさい」

「「「タブンネ!」」」

 

すると…奥からエンマの姉であるカンナ、中学生程だが発育の良い少女 エリセ、そして何故かメイド服姿のタブンネが複数現れた。因みにエリセはギャラハッド・オルタのマスターであり、カンナはルキウスのマスターである。

 

「あっ…駒王教会消し飛んだわ。影分身から情報が来たが、なんか不法侵入した堕天使と愉快な仲間達の隠れ家に成ってたわ」

 

突如、影分身から帰ってきた情報を認知したエンマがそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

10分前。

 

「レイナーレ様は必ず救い出すぞ!!」

 

駒王教会。そこは廃教会であり、誰も住んでいない筈。だが、誰もが居ない為に不法侵入した堕天使のグループとその配下である元エクソシストのならず者が住み着いていた。

レイナーレとは以前、一誠を殺そうとしてエンマに瞬殺されて…火星ゴキブリ100体に拉致された堕天使の本名である。

 

だが…窓を突き破り、影分身のエンマが10人ほど入ってきたのだ。

 

エンマ×10「分身大爆発からの互譲起爆札!!」

 

次の瞬間…駒王教会は眩い閃光に包まれ、爆破された。

 

 

 

 

 

「との事らしい」

 

正に卑劣!!




次回!アーシアたん、保護される。というか…飛行場にエンマと一誠が向かう!?

エンマ「えっ?成田空港の税関に引っ掛かったビザとパスポートが不自然なシスターが居るって?」
アーシアたん「仕事できたんです!」っ就労ビザではなく観光ビザ。
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