放課後。取り敢えず、平行世界からやって来た悪魔の兵藤一誠ことイッセーを連れてエンマは久遠寺屋敷に飛雷神で帰宅した。
「つまり。お前さんは第二魔法か突発性の出来事に巻き込まれ、この世界にやって来た。OK?悪魔のイッセー君や」
間違いなく、イッセーは平行世界の兵藤一誠だ。だが、彼は一誠と異なり悪魔に成っており、更には肉体の構成物質が人間でも悪魔でもなくオーフィスとオーフィス以上にヤヴァイ存在の遺伝子配列で出来ていたのだ。ざっくり言うと、此の世で最も強い生物に成る素質を持っていると言えるだろう。
その素質は言うならば神でも敵わない。言うならばイッセーはGODZILLAやチートラマンに匹敵するぶっ壊れに成長する事が約束された存在なのだ。
(まあ…どうやって夢幻とオーフィスの遺伝子配列を手に入れた?
俺でもやらない、言うならば対外的要因が無いと不死身の存在だ。イナバよりも可笑しい存在だ、正に出鱈目)
とエンマは心の中でイッセーの肉体を評価するが、口には出さない。
「まさか…神仏の実在が明らかに成って、三大勢力がボロボロだなんて…想像が出来ない。どうなってるんだよ」
エンマは先程まで居た火影室でイッセーからイッセーの世界の事を聞いた。
三大勢力は健在であり、三大勢力は様々な神話と友好的な関係を結んでいる。三大勢力を中心として、禍の団と戦って居たが禍の団に何とか勝利。しかし、その代償は大きく…復活したトライヘキサを結界内に閉じ込める為に多くの神々が世界を去った。今はレーティングゲームの国際試合の準備中であり、この世界よりも少し過去から来たようだ。
そしてイッセー含め、グレモリー眷属は英雄的な存在であり、イッセーは冥界の英雄と呼ばれているそうだ。
「そっちでのゼウスやオーディンはお前達と仲良しか?」
エンマの言葉にイッセーは頷き。
「共に和平を結んで世界の為に戦ってきたんだよ!」
「そうか。此方じゃそうじゃない。神話通りの野郎だったよ。
日本でテロを起こしたロキを俺は殺した。だが、オーディンは殆どの賠償を払わず好き勝手。今はアスガルドに引きこもってると思うがな……(生きていたらな)。
ゼウスは神話通りだったよ。気に入った娘を孕ませ、その娘をヘラは殺していく。勿論、お咎め無し。デモが勃発し、呪いで2度と起たなくなったし…アソコは終わること無い激痛続きさ」
イッセーは唖然とした。自分を英雄として認めてくれた神話の王であるオーディンやゼウスが表社会を去ったことを知り、言葉が出てこない。
「そういや…そっちの魔法はどんなんだ?」
「魔法ですか?ゲームの様に炎を出したり、魔力をぶつけたりする物ですよ」
念の為にイッセーに其方での魔法を聞いてみたが、どうやら魔法や魔術の概念が大幅に異なるようだ。
先ず、魔術と魔法に対してお復習しよう。魔術とは魔力を用いる手段で、同じことが時間や資材に技術を使ったら再現可能な事だ。言うならば魔術は魔力を使う以外の方法で再現出来る事の事である。
では魔法は何か?ぶっちゃけ有り得ない事を魔法とするのだ。グレート・スピリッツの力で何でも出来る(実行例 空想上の存在の受肉、死者蘇生等々)のがエンマの第6魔法。時間に関する魔法が青子の第5魔法。平行世界に関するのが第2魔法。第3魔法が魂の物質化等々(聖杯戦争の願いも第3魔法関係)。第4魔法と第1魔法が不明。
「そうか…魔法等の概念も違うんだな。取り合えず、お前を戻す手段が確かにこの世界には有る。その為には…宝石爺さんを探さないと…」
宝石爺さんこと第2魔法の使い手。彼ならばイッセーを元の世界に戻すのは朝飯前である。しかし、肝心の宝石爺さんはエンマでも何処に居るのか分からない。
エンマがどうするべきかと考えていると…飛雷神でイナバが一誠を連れて帰ってきた。
「おっ!イナバ帰ってきた…………おい。マジかよ」
だが、なんという事でしょう。イナバと一誠はあろうことか、リアス、朱乃、アーシア、ゼノヴィア、木場、ロスヴァイセ、ギャスパーを連れてきたのだ。しかし、この世界では当たり前のようにアーシア、ゼノヴィア、ロスヴァイセは悪魔ではない。しかし、イナバと一誠が連れてきたのは悪魔に成った彼女達だったのだ。
「リアス?」
「イッセーなのね!!」
なんという事でしょう。イナバが連れ帰ってきたのはイッセーと同じ世界のリアス・グレモリーとその眷属達だったのだ。
「イッセー!この世界は滅茶苦茶よ!神仏の実在が公に成ってて、悪魔は国としては滅んで皆が日本国民に成ってるし、天使は信仰を失ってるし、三大勢力は影響力が無いの!!
それに…第三次世界大戦まで起きてたのよ!!」
「へ…?第三次世界大戦?」
第三次世界大戦。聞いたことも見たことも無い単語を聞いて、イッセーはギッギッギと壊れた歯車のように首を動かしてエンマを見る。
「おう。日本対ほぼ世界各国との全面戦争だ。実質には日本を守る俺VS世界だったけどな。結果は数時間で日本の圧勝。
その後、様々な条約を結び…神々は政治に関われなくなり、俺が死んだ軍人全員を第6魔法で蘇生させて無事に終わった」
エンマの言葉を聞いて、平行世界からやって来たリアス・グレモリー達は卒倒しかけた。
「はぁ…無茶苦茶よ。この世界」
場所は変わって久遠寺屋敷に有る広めの応接間。そこでエンマ、一誠、イナバ、アリスと向かい合うように平行世界からやって来たグレモリー眷属が座っていた。
リアスが嘆くのも無理はなかった。何故ならこの世界では自分達の常識では考えられないような事が起きまくっていたのだから。
先ずは神仏の実在が明かされ神秘の秘匿の必要が無くなったこと。イッセー達の世界では裏側の事は秘匿されるべき物であり、決して公には出来ない。
二つ目。三大勢力の実質的な壊滅。イッセー達の世界では三大勢力が世界の覇権を握っており、全ての神話を見回してもトップクラスの地位と力を誇る。しかし、この世界では悪魔=日本に吸収されて日本国民になる。天使=信仰も失い影響力0。堕天使=天使と同じくである。
三つ目。禍の団のあっさり過ぎる終わり。イッセー達の世界では様々な神話と三大勢力が手を取り合い、なんとか勝てた禍の団。しかし、この世界では日本の手であっさりと終わった。
他にも探せば色々と有るが、今は気にしないでおく。
「そう言われてもな。しかし、一誠が2人か。仕方無い、ジャンケンで負けた方は今から丸坊主に成ってくれ。後で第6魔法を使って増毛の奇跡をやってやるから」
一誠とイッセー。気配を見れば直ぐに違いが分かるが非常にややこしい。その為か、エンマは一誠とイッセーにどちらか1人が丸坊主に成るようにと助言する。確かに髪型が変われば直ぐに見分けが付くだろう。
「「絶対に嫌です」」
だが、当然として髪型自由の高校に通いながら丸坊主は嫌であり、野球少年でもない一誠達は拒否した。
「あっ!そういえば、そっちの俺はどうやって禁手に至った?
俺はエンマさんの地獄が温く感じる扱きだったけど、そっちにはエンマさんは居ないだろ?」
「実は…リアスのおっぱい…乳首をつついて至りました。実に柔らかく…ずむずむした感触だったよ」
ここの一誠はエンマの扱きで至った。しかし、其方のイッセーはあろうことかリアスの乳首を押して禁手に至ったのだ。
「乳首を押して至るとか、マジでふざけてるか!!女性をなんだと思ってんだこの野郎!!
あっ!?セクハラなんてレベルじゃねぇぇぇよ!!最早犯罪だよ!犯罪!!裁判したら即実刑判決レベルじゃねぇぇぇか!!てか!悪魔の法律では痴漢行為は合法なのか!?法整備どうなってんだよ!!」
一誠のツッコミ&お説教のマシンガンが飛び交う。
「いや…でもさ…」
「でもさじゃねぇぇぇよ!!立場以前に一般常識だわ常識!!なんで押した!?押す以前に普通はそんな行為はしないだろ!!考える前に理性で分かるだろ!!
そりゃ、この世界でも風俗とかお金を払えば如何わしい事がOKな店も有るよ?だけどよ…グレモリー先輩はお前の上司だろうが!!」
――あれ?コイツ…本当にイッセーと同一人物?
「これじゃ埒があかないな。折角だし、グレート・シミュレーターで模擬戦をやってみたらどうだ?
殺してしまってもVR訓練だから問題なし。第6魔法と科学で作ったから経験値も普通に入る。レーティングゲームのフィールドを用意する時間は無いが、それなら出来るぞ?」
このままでは一誠によるイッセーの説教で1日が潰れかねない。エンマは話題を切り替える為にもそう言い、序にグレート・シミュレーターの説明を行う。
「とは言え…平行世界のグレモリー眷属の強さは未知数だし、一誠1人じゃどうなるか分からないな。
俺が選出した高校生メンバーVS其方でどうだろうか?」
「良いわ!やってやるわ!!」
どうやら、リアス達もヤル気満々だ。
「あっ!負けたチームの一誠は……罰ゲームとしてエピキュアーチーズ(世界で一番臭いチーズ)を食べてもらいまーーーす!」
「アンタ、いい加減にしろよ!!」
ノリノリなエンマの頭をハリセンで一誠は叩いたのだった。
次回!エピキュアーチーズを掛け、一誠とイッセーが戦う!?