魔獣創造がはっちゃけた   作:静かなるモアイ

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決戦が始まる!!


カブト狩り決戦じゃあぁぁあ!!

「「「「カブト狩りじゃぁぁぁあ!!」」」」

 

午後8時。奥多摩の山中で数名の男達の叫びと1人の少女の雄叫びが轟いた。そして彼等は虫取編みを振り上げて走りだし、心は少年のように1本の大きな角を生やした昆虫を追い掛ける。

 

「いや、瑞鶴は兎も角。良い歳したおっさん連中は何やってんのよ」

 

ボソッと一誠が呟く。無理もない、一誠の視線の先にはカブトムシを追い掛ける火影、堕天使の皆様、寄食の守護天使、五航戦の艦娘が全力でカブトムシを乱獲しようとしていたのだ。

 

大きなくぬぎの木に随分と御立派なカブトムシがへばりつく。とても御立派な角をしており、ペットショップではかなりの高値で取引される事は間違いなしだ。

 

だが、その御立派なカブトムシは木の上部に居ており、エンマ達は木をかけ上がるという動作をしなければ捕まえる事は出来ない。しかし、彼等は違った。

 

「フハハハハ!!残念だったな!火影!!確かにお前の方が強いが、俺達は羽で空を飛べるんだよ!!」

 

堕天使と天使は種族の関係上、背中に羽が生えている。その翼を使うことで人間では考えられない程の高速飛行を行う事が出来るのだ。

 

「カブトムシは…私の物だ!!朱乃…娘に変態親父だとかストーカーだとか言われても、私はあの子に頑張ってる姿を見せるのだ!!」

 

琥珀さんとの戦いの後遺症?で何処か銀魂の近藤さんらしく成ってしまったバラキエル。彼は黄金に輝く蜂蜜を全身に塗っており、その蜂蜜を体からボタボタと滴ながらカブトムシに手を伸ばす。

 

「カブト狩りじゃぁぁぁあ!!」

 

その刹那、バチバチと雷撃の音が聞こえ…バラキエルは咄嗟に上を見る。そこには雷遁での肉体活性を行い、その上で写輪眼を発動させたエンマが居たのだ。

 

「ほんげー!?」

 

エンマはバラキエルを踏み台にし、更に加速。バラキエルを踏み落として飛び上がり、木に垂直に足を着けてカブトムシに手を伸ばす。あと数センチでエンマはカブトムシを掴めるためか、勝ち誇った笑みを浮かべた。

 

だが…

 

「甘いな!!火影!!今こそ、堕天使が誇るテクノロジーの力を見せてやる!!

吸引力の落ちないスーパーダイソン君だ!!」

 

アザゼルは亜空間から何やら掃除機のような物を取り出した。その掃除機は大きく、大きさから考えて相当の吸引力が有るだろう。

 

「これを使えば、楽々カブトムシを吸引出来るぜ!」

 

アザゼルは高笑いし、スイッチを押す。すると、スーパーダイソン君のエンジンが起動して物凄い吸引力。プレリードックなら簡単に吸い込める程の吸引力でカブトムシやクワガタ等を吸い寄せる。そして、エンマの目の前に居た御立派なカブトムシも吸引力に敗北して吸い込まれようとしていた。

 

「カブトムシ!!!」

「ハッハハ!!科学の勝利だぜ!!」

 

だが…アザゼルはすっかりと忘れていた。スーパーダイソン君という有りとあらゆるカブトムシを吸い寄せる掃除機の力に受かれていた、勝利を確信した為に頭の片隅から消えていた。艦船が擬人化したスーパー少女の存在を。

 

「しゃーんなろぉぉぉぉおおおお!!」

 

そう、瑞鶴である。このツインテールの可愛らしいJKな艦娘であるが、瑞鶴の馬力は16万馬力。早い話、日本最強の実力と知名度を誇る戦艦大和よりも馬力が強いのだ。

その圧倒的な馬力とチャクラコントロールから繰り出された拳の一撃はスーパーダイソン君を木っ端微塵に粉砕し、大地さえも木っ端微塵に砕いたのだった。

 

「俺達の秘密兵器がぁぁぁあ!?」

 

アザゼル。秘密兵器を失う。同時に大勢の堕天使の皆様、戦意を失う。

 

「えっ?えっ?艦娘ってあんなにパワーあるの?えっ?馬力そのままなの?えっ?えっぇぇえええ!!」

 

一誠、もう着いて行けず唖然とし始める。しかし、彼にはツッコミという概念しか残されていない。

 

「ふっふふふ…仕方ないですね。では、私が人肌脱ぐとしますか!!」

 

そう言うとミカエルは亜空間から何かを取り出した。それは大きな木の箱のようであり、何やら導線のような物まで出ている。何事かと思い、一誠はそれを見ていたが…ミカエルは笑みを浮かべて箱を開けた。

 

「ちょっとまてぇぇぇぇえええええ!!」

 

一誠が真夜中に叫ぶのも無理は無かった。その箱の中身は市販の花火を起爆剤とし、中にはパンパンに発酵で膨れ上がったシュールストレミングがぎっしりと入っていたのだ。

それをもし、起爆させたら半径100メートル範囲にシュールストレミングの激臭汁が飛び散り、もっと広範囲に激臭が広がるだろう。半径100以内に居る人々は着ている衣類の臭いが1週間以上は取れず、捨てるしかない。

 

正に最悪の兵器 シュールストレミング花火爆弾である。

 

「不味い!!あれを起爆させたら……赤龍帝!!なんとしてでも停めるぞ!!」

「はい!!」

 

アザゼルと一誠はミカエルの凶行を停めるために走り出す。だが、停めるのは不可能と判断したエンマは瑞鶴の首根っこを瞬身で掴み、飛雷神で成るべく遠くに退避する。

 

「フハハハハ!!芸術は…爆発だ!!」

 

次の瞬間。奥多摩の山中に激臭が一気に広がった。

 

 

 

翌日。飛雷神で待避し、シュールストレミング爆弾でミカエル以外の逃げ遅れた人が倒れた後に戻ったエンマと瑞鶴は無事にカブトムシのオスメスペア、オオクワガタのオスメスペアを確保し、マシュにプレゼントした。

 

「ありがとう!おっちゃん、瑞鶴お姉ちゃん!」

 

任務は無事に完了した。多くの堕天使と1人の人間の心に大きなダメージを残して。

 

余談であるが、奥多摩にはシュールストレミングの開封厳禁という看板が立てられる事に成ったとか。




あれ?ミカエルさん、シュールストレミングのお陰でこの作品トップクラスに強いんじゃね?(笑)
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