ある日のこと。
「こんな物で良いだろう」
我らが問題児 エンマは伝説のポケモン パルキアと時間を操る伝説のポケモン ディアルガと共に、とある生物兵器…いや量からすれば戦略兵器と言えるだろう。
それはシュールストレミング。ニシンの塩漬けを缶詰めにした加工食品なのだが、物凄く臭い。世界で一番臭い缶詰めとして有名である。その数は軽く見積もって100ダース程は有り、それらはアーシアを天界関係者が危害を加えた瞬間に天界とバチカンに強制転移させて送り込む代物なのだ。
その上、ディアルガの力で時を加速させられており缶詰めはパンパンに膨らんで爆発寸前と成っている。シュールストレミングは未開封の状態だと発酵が進み、臭いが強烈に成っていくのだ。そして発酵が限界を迎えて缶の容器の強度が耐えられなくなった瞬間に爆発してしまうのだ。爆発すれば辺り一面に激臭が走り…一週間は絶対に臭いが取れないだろう。
シュールストレミングはディアルガの力で爆発寸前の状態で固定され、パルキアの力で場所に送り込まれた瞬間に爆発するように仕込んだ。
「それじゃあ…ディアルガとパルキア!その時が来たら頼むぞ!」
ディアルガとパルキアに告げると、ディアルガとパルキアはエンマに向けて敬礼する。だが、何かを感じたのかパルキアは空間を司る程度の力を使ってシュールストレミングを送り、ディアルガは時を操る程度の力を使ってシュールストレミングの時を解凍した。
「えっ?マジで?」
パルキアがシュールストレミングを転送した。つまり、天界や教会の関係者がアーシアに危害を加えようとしたという事である。
これは不味い。そう感じたエンマは悪魔を狩るスタイリッシュゲーム デビルメイクライの武器 魔剣スパーダを作り出し、飛雷神で転移した。
魔剣スパーダは片刃の大剣であり、大剣、鎌、槍と様々な形に変化する事が出来るのだ。
同時刻 駒王町では兵藤家のリビングで一悶着が起きていたのだ。お陰様でバチカンと天界に激臭兵器 シュールストレミングが箱単位で送られているが、彼等はその真実を知るよしも無いだろう。
「長谷川さん!力を貸せ!」
『長谷川じゃなくてドライグだ!!』
一誠は赤い龍を模した鎧を展開し、青い大剣を白刃取りして防いでいた。一誠の後ろには震えるアーシアと両親が居ており、一誠に振るわれた大剣を持つのはエクソシストのゼノヴィアである。
「ちょっとゼノヴィア!魔女アーシアを断罪するなら別の機会で良いでしょ!!」
「だがな。イリナ…お前も分かるだろ!この女は悪魔を癒し、教会の子供達を悪魔の生贄にしたんだ!!赦しておけるか!!」
どうしてこうなったかと言うと、実は一誠とイリナは幼馴染みだったのだ。
イリナは久々の故郷に帰ってきた為か、幼馴染みの一誠の自宅にゼノヴィアを連れてやって来たのだ。だが、それが間違いだった。何故なら、そこにアーシアが居た為である。
アーシアは彼女の事情を知らず、事実しか知らない人からすれば許されざる裏切り者だ。育てられた恩を仇で返し、悪魔を癒してその悪魔に教会の人間を殺させる。他者から見れば完全に裏切り者だ。その上、当時の目撃者は全員がディオドラの手で殺されているので誰もが弁護が出来ない。
「私は親に捨てられ、教会で育った!!その教会を裏切り、子供達を見殺しにしたこの女を私は許せない!」
ゼノヴィアの言い分も最もだ。彼女は親に捨てられて教会で育った過去を持っている。そんな家族とも言える所を裏切ったアーシア(アーシアはディオドラと愉快な仲間に嵌められてます)を許せないのだ。
だが、鎧を纏った一誠はゼノヴィアの剣…デュランダルを払う。
「家でこんな物騒な物をふってんじゃねぇ!!」
「チッ!?流石は赤き龍を宿した籠手の禁手だな。私の斬撃…それもデュランダルを防ぐか」
ゼノヴィアの言うとおり、一誠は禁手に至ったのだ。
赤龍帝の籠手の禁手 赤龍帝の鎧。それは赤龍帝の力を鎧として纏い、生前の赤き龍ドライグと同じく自分の意思で無際限で自在に倍加を行うことが出来るのだ。
一誠が神器を覚醒させ、禁手に至れたのはエンマとの修行の成果だ。エンマは一誠の為にパルキアとディアルガとの協力で精神と時の部屋を再現した。精神と時の部屋とは伝説のインフレ漫画ドラゴンボールに出てくる修行部屋であり、1日そこで修行すれば何日分もの経験値を得ることが出来るのだ。
「長谷川ドライグさん。エンマさんが来るまで何とかするぞ」
『なんで…なんで俺の渾名が長谷川さんなの!?』
鎧から聞こえる声は赤き龍ことドライグである。しかし、彼はどういう事か声が銀魂のマダオこと長谷川さんにそっくりで、現代っ子の一誠は勿論、サブカルチャー大好きなエンマは長谷川さんと呼んでいるのだ。
「なんでイッセー君から碇ゲンドウの声が聞こえるのよ!伝説の赤龍帝はネルフの指令だったの!!」
「んな訳ねぇぇぇえだろ!!俺が長谷川さんって言ってるのは渾名だ!!」
イリナの言葉に対し、一誠がツッコミを入れた。
そして…次の瞬間、飛雷神でその場にエンマが到着する。魔剣スパーダを構えてだ。
「てめぇぇええええら!!無事か!!……おっ、無事みたいだな。それと、そこのエクソシスト2人。告げる事が有るんだが、お前達のお陰で天界とバチカンがすんごい事に成ってるぞ」
エンマの言葉にゼノヴィアとイリナは「へ?」と首を傾げるが…一誠は頭部装甲を解除して「まさか…」とぼやく。
「あの……エンマさん?もしかして…」
「おう。警告文通りに爆発寸前のシュールストレミングを天界とバチカンに送り付けた。100ダースでな!それも箱だぜ!」
「アンタ…マジで送り付けたのかよ!!今頃、天界の神様とバチカンのお偉いさんは鼻地獄になっちまったよ!完全にトバっちりじゃないか!!」
そう…天界と教会のお偉いさん達は完全にトバっちりなのだ。だが、エンマは天界と教会のお偉いさんに警告文を送り付けた。しかし、アーシアに危害を加えようとエクソシストが居た。勿論、警告通りに宣言通りにシュールストレミングが送り込まれたのだ。
「これが…その証拠だな。カメラも一緒に送ったし」
エンマはリモコンを使ってテレビを着ける。すると、バチカンと天界のリアルタイムの映像が映し出されたが…そこには激臭の臭いに悶え苦しむバチカンのお偉いさん、そして天界の映像では鼻を抑えてバタバタと苦しむ大天使ミカエルが映った。
『ぐわー!?誰なんだ!?アーシア・アルジェントに危害を加えた愚か者は!?
ちゃんと…ちゃんと教会は情報統制をしてるのですか!?共有してるんですか!?はっはながーーー!!』
そして…ミカエルの悲痛な叫びと共に映像は途切れ…教会だけの映像に切り替わる。
『ぐぅぅわわわ!!くそ!!ゼノヴィアとイリナめ!!これなら、優秀なエクソシストを派遣するべきだった!!
コカビエルから神の死を告げられても問題ないように、死んでも問題ない2人を送ったのが間違いだった!グリゼルダや他の戦士を送れば良かった物を!!くそう!』
と…此方も嘆いていた。だが、そのバチカンのお偉いさんは有ることを口にしていた。そう…神は死んでいること、ゼノヴィアとイリナがが捨て駒だった事を叫んだのだ。
「「へ?……神様が死んでて、私達が捨て駒?」」
聖書の神が死んでいて、2人が捨て駒であった。その事を告げられてゼノヴィアとイリナはお互いに見合せ、戸惑う。
「成る程な。だが、あの缶詰めには飛雷神のマーキングを仕掛けている。それじゃあちょっくら影分身を飛ばすわ」
すると、エンマは影分身を行い…エンマの影分身は飛雷神でバチカンに飛ぶ。すると、テレビの中継映像に影分身のエンマが現れた。
『おら!糞ジジイ!テレビの画面で聞いたぞ。あの2人が捨て駒で神様が死んでた?どういう事だ!!』
『ひっ!?第6の魔法使い 千手エンマ!!』
「えっ?なに…俺、影で第6の魔法使いとか言われてんの?」
「魔法って物資や時間を使っても不可能な現象の事ですよね?アンタ…何度も不可能を可能にしてるから魔法使いだよ。裏の世界ペーペーの俺でもそう言えますよ」
なんという事でしょう。エンマは聖堂教会等から、第6の魔法使いと言われているようだ。確かに神器で限界を越えて不可能を何度も可能にしてるのだから、当然だろう。というか…禁手のグレート・スピリッツを使ってやりたい放題、制御装置解放してマダラ+柱間体質なので当たり前である。
『どういう事か説明しろ!まさか…アーシアが追放されたにも関係が有るのか!?』
『そうだよ…そうだよ!!神様は遥か昔、三大勢力の争いで崩御された!!
コカビエルはその事実を知っており、知らされる可能性が有る。知らされれば、どんなに強いエクソシストでも神の遺したシステムを守るために破門にするしかない!!ディオドラ・アスタロトはそれをどういう訳か知り得て、口封じに我々は聖女を彼に提供していた。もし、知らされれば聖堂教会と天界の地位は著しく下がってしまう!!』
『あっ。これ…生中継でゼノヴィアとイリナだったか?聞いてるぞ』
なんという事でしょう。アーシアは神の不在を隠すために、聖堂教会からディオドラに差し出す生贄に選ばれてしまい…神の死をしったエクソシストは追放される定めに有ったのだ。
そして…エンマの影分身は消え、映像は完全に途切れた。
「……お電話…かります」
なにやら元気の無くなったイリナが兵藤家の電話を借り、何処かに電話する。
「あの…神の不在は…はい…はい、分かりました」
通話を終えて、イリナは静かに受話器を置いてその場に崩れ落ちた。
「イリナ?」
「ゼノヴィア…私達、破門されたわ」
「そんな…私達、どうすれば……」
信仰する神は居らず、そして教会からも捨てられたイリナとゼノヴィア。そんな彼女達を見て、一誠とアーシアは勿論、兵藤夫妻もかける言葉が見付からない。
「お前達には先ず、2つやることが有る。1つは死ぬな、これは俺が赦さない。お前達が新たな道を見つけず、自分で死を選んでも俺は何度でも甦らせてやる。
2つ。先ずはアーシアと兵藤夫妻に謝れ。この3人は裏側とは無関係な人達だ。危害を加えてしまってごめんなさいってな。
それが出来たら、お前達の新しい場所は俺が責任をもって用意してやる。大人になり、立派な職をえれるように支援もしてやるよ」
普段とはうって変わってシリアスモードに成ったエンマが2人にそう言った。
「すまない……アーシアそれに兵藤さん…」
「おばさん、おじさん、アーシア。酷いことを言ってごめんなさい」
謝る2人。そんな2人を…
「私は大丈夫です。あの…私と友達になってくれます?」
アーシアは許した。それどころか、友達になろうと2人に言ったのだ。
「「うん…も゛ち゛ろ゛ん!!」」
「泣きながら言うなよ、みっともない……ちっ、めんどくさい事に成ったな」
ふと、エンマがそう言う。
「エンマさん?」
「総理の護衛に着けてる木遁分身から情報だ。テレビを付けるぞ」
エンマはそう言うと、適当なチャンネルに合わせる。すると、テレビの画面にはニュースキャスターの生首を持った…返り血で服を汚したコカビエルが映ったのだ。
『諸君。私は聖書に記された堕天使コカビエル。今日は皆さんに知らせと宣戦布告が有る。
先ず知らせからだ。聖書と旧約聖書の神話は実在する。勿論、私のような堕天使や天使、悪魔の他にも神すらも存在する』
なんという事でしょう。コカビエルはテレビで裏側の真実を全国中継でばらしたのだ。
『いや…神は存在していただな。そう…過去形だ。何故なら神は過去に起きた大戦で死んでしまったのだよ。
神は死んだ、それは事実だ。だが、未だ終末は訪れない。何故なら…今から私が起こすからだ!!
俺は先ず、魔王の妹が滞在する駒王と呼ばれる町を破壊し、世界に宣戦布告する!!さあ、今こそ楽しい戦争の始まりだ!!
五時間与える。逃げたかったら逃げるが良い!!』
その上…神が死んでいると、全国ネットで告げたのだ。コカビエルはニュースキャスターの頭部を握り潰し、中継を切った。
「エンマさん!!アイツ、おもいっきりばらしましたよ!!教会のお偉いさんがアーシア達を犠牲にしてでも隠したかった、神様の不在って奴をばらしましたよ!!どーすんだよ、これぇぇぇ!!しかも、裏側の事情も全部ばらしちゃいましたよ!!」
「ギャーギャー騒ぐな。発情期ですか?しかし、あと五時間で駒王は戦場か…一先ず、アーシアとパパさんママさんは飛雷神で逃がすとして」
コカビエルの突然の告白に、ツッコム一誠と対処を考えるエンマと対象に…イリナとゼノヴィア、兵藤夫妻とアーシアはポカーンとしてしまった。無理もない、展開が速すぎる。
「おっおい…マジかよ…まあ、当然だわな」
エンマが苦笑いを浮かべる。テレビの画面は切り替わり、世界各地で様々な神話の神々が降臨したのだ。北欧にはオーディン、トール、バルドルにヴァーザル。ギリシャにはゼウス、ヘラクレス、オリオンにアルテミスが降臨。ローマには…
『ローマである!!』
ロムルスが単独で降臨していた。無理もない…ローマとギリシャの神々は名前は違えど同一だ。だから、ロムルスは1人でローマに降り立ったのだ。
「エンマさん…」
「神様が死んでるって聞いたから、信仰心の無くなった神様が信仰を取り返そうと降臨したんだろうな」
更に仏教発祥の地では帝釈天ことインドラ、梵天ことブラフマーが降臨した。
『今日は特別ゲストが居るぜ?』
『そうですよ!インドでも大人気、世界が誇る大英雄 カルナの入場です!!』
更に…黄金の具足を纏い、完全フル装備の完全体な大英雄 カルナまで現れたのだ。
「本物!?本物のカルナさんが現れたよ!!マジかよ!!インド…大盤振る舞い過ぎだろ!!」
カルナは日本でも大人気だ。その為に、一誠はテレビにしがみついてしまった。
すると、今度はローマ法王がテレビに映ったのだ。
『皆さん…安心してください。主は御存命です。何時でも天から我々を見てくださってます。コカビエルの言っている主の不在は戯れ言ですよ』
と…言うのでイリナとゼノヴィアが再び電話を借りて、電話をするが…
「私達は破門のままか…」
「みたいだな…」
結局、2人は破門である。
「取り合えず、コカビエルを殺しに行くから。ちょっと着替えてくるわ」
すると、エンマは飛雷神で消えた。コカビエルを殺すために準備を行う為である。
この5時間15分後、コカビエルは地球を永久追放される事に成るのだった。
次回!コカビエル、カーズ様の刑に処される。