御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中)   作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!

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 今回で御坂の隠された秘密の一部と強化フラグがたちます。



11話

「……あれ、ここどこだ?」

 

 目が覚めた時、再び360°真っ暗な世界にいた。

 

「……確か、もう一人の俺にドッキングされて」

『……ねぇ』

 

 考察していると、誰かが話しかけてきた。

 

「……誰だ?」

『……どうして、あなたは平気な顔をしてこの街で生きられるの?』

「……」

『あなたは知っているはずよ、この街で起きる凄惨な悲劇を』

「……」

『なのにどうして?この街に恨みもないの?』

 

 何となく分かってきた。

 

「……御坂美琴、俺の中に、あの体に眠っていたのか」

『……ねぇ、どうして?私には分からない』

「……」

『どうして、誰かを苦しめるこの街で笑っていられるの?』

「……それだけじゃない」

『……』

「この街には、悪いところがある。それは否定しない。でもな、いいところだってある。分かるだろ」

『……』

「力でこの街を消したら、そういうところもまとめて消えちまうだろ」

『……』

「少しずつでいい、この街のいいところを増やしていけば、きっといつかは、これでよかったって思えるさ」

『……』

「だから、俺を信じて任せてくれないか?」

 

 その言葉に、御坂美琴は――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……え、おい消えた……え、えぇぇええええ⁉」

「……どうなってやがる?」

「急に消えるとか、すっげぇ根性だな!」

 

 突如消えた御坂に、動揺する上条達。

 すると

 

「みこっちゃん復活!」

「うおっ!びっくりした!」

「急に出てくるとかすっげぇ根性だな!」

「お前そればっかりだな」

 

 何もないところから、黒い穴のようなものが出現し、そこから御坂が出てきた。

 

「……え、っていうか、お前ってそんな能力だっけ?」

「さぁ?」

「さぁって……」

「こまけぇこたぁいいんだよ!」

「えぇ……。っていうか、髪の色戻ったな」

「え、マジ?せっかくイメチェンできると思ったのに」

 

 少し残念そうにする御坂。

 

「全く、心配かけさせやがって」

「いやお前、俺の事ぶっ飛ばそうとしてたよね?」

「あれ?削板の奴いなくなったな」

「嵐みたいな奴だったな」

「まるでお前らのようだ」

「「お前が言うな」」

 

 失敬な。そう思う御坂であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ~い、お久しぶりね御坂さ~ん!」

 

 レベル6事件が解決し、普通に大覇星祭を過ごしていると、誰かが話しかけてきた。

 

「アンタは……、食蜂操祈?」

「そうよぉ。また会ったわねぇ」

「……はぁ?何言ってんだお前?初対面(・ ・ ・)だろ?」

「……そうだったわね」

 

 少し残念そうにする食蜂と、それを少し訝しむ御坂。

 

「何の用だよ?」

「いや~ね。折角助けてあげたんだし、お礼ぐらいあっても罰は当たらないと思うんだゾ!」

「お前の気に入るもんなんて何もないと思うがな」

「冗談よ。別に何もいらないわぁ、アナタにはたくさんもらってるしね」

「?俺、何かお前にあげたっけ?」

「貰ったわよぉ、大切なものを」

 

 食蜂が自身のバッグにぶら下がっているゲコ太のストラップを見てそう言う。

 

「……なんだそれ?お前そんなの好きだったっけ?」

「これは別に、私の趣味じゃないんだけどねぇ」

 

 じゃあなんでつけてんだよ。

 

「じゃあねぇ」

「……え、お、おう?じゃあな」

 

 なんだったのか、そう思う御坂だったが

 

「お、御坂!」

「上条さん、なんか用か?」

「いや、食蜂見なかったか?」

「……あぁ、そういや、食蜂と知り合いとか言ってたな。いや、見てないぞ(・ ・ ・ ・ ・)

「そうか、ありがとな。もう少し探してみるよ」

 

 そういって、去っていく上条。

 

「にしても、食蜂のことを上条さんは思い出せないはずなのに、一体何があったんだ。いつか(・ ・ ・)、本人にあって聞いてみたいものだな」

 

 そう呟いて、御坂も歩いていく。

 

「……にしても、何か忘れてるような……なんだっけ?」

 

 その疑問に答える者は、誰もいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大覇星祭も終わり、今頃上条さんたちはイギリスに旅行しているだろう。

 上条さんの当てた旅行券は、三名様まで行けるやつだったようで、食蜂も連れて行ったらしい。……大丈夫かな?

 

「……そういや、上条さんドラゴン出さなかったんだよな」

 

 なら、天使のドラゴンが脱走することもないだろう。

 

「……よくよく考えれば、暫く暇なんだよな」

 

 久し振りの休みと考えれば聞こえはいい。だが、最近ハチャメチャな事件に関わってばかりだったせいか、少し物足りなくも感じる。

 

「……そういや、あの事件で俺の強化フラグがたったんだよな」

 

 そういって、俺は鏡の前まで行き

 

「変 身!」

 

 その瞬間、俺の髪が黒く染まり、片目が青くなる。

 

「……うん、どう見ても普通の能力じゃないですありがとうございました」

 

 もしかして、レベル6に至ったのか?そんなふざけた思考を一蹴する。

 

「あり得ないあり得ない。だって、レベル6だぞ?一方通行以外がなったら死ぬんだぞ?」

 

 だが、自分の変化に説明がつけられない。

 

「……どちらかと言うと、原石みたいな能力なんだよな」

 

 そして、もう一つ、この変身には欠点がある。

 

「な~んで、能力が使えないのかねぇ」

 

 そう、この変身をしている間、電撃が使えなくなるのだ。

 

「代わりに、なんか変な力が使えるんだよなぁ」

 

 俺が手を空中にかざすと、黒いビー玉サイズの球体のようなものが出現する。

 

「……よし決めた!今日はこの能力を徹底的に調べるぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……やっべぇ、これやっべぇ」

 

 散々能力を試して分かった。この能力はやばい。っていうか、最早能力と言っていいのか?

 

「まずは分かったことを纏めよう。一つ、あの黒い球体は実はとてつもないエネルギーを秘めていて、触れたら爆発する」

 

 範囲は狭いが、威力が尋常ではない。明らかに対人向けではないだろう。

 

「二つ目、黒くなった後、雷神モードに変化できる」

 

 これは本当に驚いた。レベル5.1にこうもあっさりなれるようになるとは。

 そして、雷神モードになった時は電撃も戻ってくる。

 もはやご都合主義全開、っというか、何をどうしたそうなるのか分からない。

 

「……うん、とりあえず全部使用を封印しようか」

 

 どう考えても聖人とか天使とかそのあたりクラスの力だ。今後に影響が確実に出るので、封印を固く誓った御坂であった。

 

 

 

 

 

 

 

 





 というわけで御坂パワーアップです。これで新約でも置いていかれないんだゾ☆


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