御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中) 作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!
コンビニバイトからそれなりにたち、九月二十九日。明日はついにあの事件が始まる。
「……ん?あのゴーグル……」
俺の学校と同じ制服を着たゴーグルを掛けた少女、御坂妹ことクローンだ。
「……もしや、お姉様でしょうか?と、ミサカは質問します」
「その通りです。と、御坂は返答するぞ」
「……一瞬、寒気がしました。と、ミサカは肌を抱きます」
失礼だな、と御坂は一瞬眉をしかめる。
「にしても、こんなところで何をしてるんだ?」
「お姉様は本当に、男性のような喋り方をするのですね。と、ミサカは驚きます」
「驚いてるようには見えないぞ。……そうだ、お前らを使った実験ってどうなったんだ?」
御坂は、クローンを軍事利用する計画の事を聞いたつもりだった。
しかし、帰ってきた返答は彼女の予想だにしないものだった。
「実験とは、
「…………は?」
……どういう……ことだ?
「……その実験は……、開始されなかったんじゃ?」
「それはどこの情報か知りませんが、この実験はちゃんと行われていました。と、ミサカは報告します」
「……そ、ん……な……」
あり得ない。だって、エイワスが言っていたではないか。実験は行われなかったって……。エイワス?
(そもそも、なんでエイワスが俺の前に現れたんだ?)
そうだ、九月三十日事件はエイワスを顕現させるために行われるものだ。だから、それより前にエイワスが現れることなどあり得ない。
今にして思えば、奴の話は信用性が欠けるものばかりだ。
例えば一方通行を倒したこと。エイワスなら確かに出来るだろうが、あいつに脳にダメージを与えるなんて器用な真似が出来るはずがない。あいつは思ったより大雑把だ。
それに、一方通行が打ち止めを助ける理由もないし……。いや、あいつはロリコンだから……まさか、その先入観を利用された?
「最悪だ……」
「どうかしましたか?と、ミサカはお姉様を心配します」
「……じゃあ、誰が計画を終わらせたんだ?」
「上条当麻と言う男性です。と、ミサカはお姉様の疑問に答えます」
やっぱりか。あいつはそんなこと一言も告げなかったが、よくよく考えれば
つまり、あいつは知らんうちに一方通行をぶっ飛ばしていたと……あれ?でも、あいつら普通に話していたような……。
「……なぁ、上条さんと一方通行ってどんな関係なの?」
「詳しくは知りませんが、実験の後、互いに思うところがあったのか和解したそうです。と、ミサカは返答します」
「何があったんだよ」
本当に、何があったんだよ。
ただ、あの二人は大覇星祭では初対面な感じだったが、もしかしたら俺に気を使っていたのかもな。
「……最悪だ」
「気分が優れないのですか?と、ミサカはお姉様を気遣いつつ出来る妹を演じます」
心の声が駄々洩れじゃねぇか。
「……あ、この後私は用事がありますので、これで失礼します。と、ミサカはお姉様に別れを告げます」
「別れを告げるって言い方はカップルが別れるみたいで誤解されそうだが。まぁ、分かった。じゃあな」
そうして、御坂妹と御坂は分かれる。
その後、事態を整理するために帰宅し。
「さて、一から整理してみるか」
ここから先の内容はアレイスターに聞かれてはならない。
さて、いくつか簡単にまとめると、行われていないと思っていた実験は実は行われていた。
上条さんはどうやってかその情報を……そういえば、上条さんには食蜂操祈がついてるんだっけ?あいつがなんか言ったのか。
そんでもって、一方通行と上条さんはなぜか和解。俺に実験の事を黙っていた。そして、一方通行が脳にダメージを負った過程は原作と同じであると推測される。
最後に、問題なのはエイワスだ。奴はどういうわけかこちらの世界に顕現していた。本来ならヒューズ=カザキリがなければならないのに。
「もしかして、俺を媒介にしているのか?」
「その通りだ」
「!……、エイワス」
いつの間にか、部屋にエイワスがいた。
「キミの考える通り、私は君を通してのみ、この世界に顕現できる。尤も、あくまで君の周囲だけだがね。理由は不明だ」
「それはいい。なんで、俺に嘘の情報を教えた?」
「簡単なことだ。アレイスターに君の周囲に顕現できることを伝えた結果、君が実験に介入すると何をしでかすか彼には分からなかった。だから、彼はあえて嘘の実験の情報を伝え、君の干渉の確率、そしてそれにより発生するリスクを減らしたのだ」
「警策さんは、実験の事は知らなそうだったが?」
「……あぁ、あの子か。彼女はアレイスターの計画には一切関係ない。だから、詳しい内容を伝えられなかったのだろう」
ふむ、じゃあ他には……。
「黒い翼は?」
「嘘だ。君を騙すため君の記憶からある程度知識を得させてもらった」
「アレイスターが俺に怒っているのもウソか?」
「それは本当だ。君のイレギュラーっぷりには彼も頭を悩ませていた」
……それは嘘であってほしかったぞ。
「じゃあ、ヒューズ=カザキリは?」
「起きるだろう。私が顕現できるのはあくまで君の周囲のみ。そんな状態を、彼は望まない」
……もうどうしよう。
「汝の欲するところを為せ。それが汝の法とならん」
「『法の書』はいいよ……。今必要じゃないし」
すると、エイワスは再び消えていった。もう来ないでほしい。
(完璧に騙されてた。アレイスターもこんな気持ちだったのか?)
最終的に裏切られるアレイスターの心情を考え、やめた。そんなことは後回しだ。
「……明日、一体何が起こるのか」
それだけが気がかりだった。
翌日、九月三十日。ついに、当日となってしまった。朝・昼の間は平和だ。問題は夜。
しかし、よくよく考えれば原作御坂のしたことはミサカネットワークについて教えたのと
つまり、そこまで大きなことはしないでいいということ。
「……そう、思っていたんだけどな」
御坂は目の前にいる銃を構えて牽制してくる猟犬部隊と
「なんだぁ?ガキがこんな時間からこんなところで遊んでんじゃねぇぞ。皆の迷惑だろうが」
野原……ではなく、木ィィィィィィィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥンを見て、お前らのほうが迷惑だと思った。
「……」
それだけなら、ここで回れ右をして去るのだが、木原君の足元にはボロボロの一方通行が。
一方通行は御坂を見て驚いている。
「……あ?よく見たらクローンのオリジナルじゃねぇか」
「……最悪」
取りあえず、邪魔で物騒な猟犬部隊は蹴散らすか。
「この、外道がァァァァアアアアアアアア!!!」
最大火力で無差別放電し、次々猟犬部隊を蹴散らしていく。
「……はぁ、余計な仕事増やしてんじゃねぇよ」
「なんだよ、やるってのか?」
「……面白れぇ」
もうヤケクソだ。ここで木原君をボコる。
見た感じ、打ち止めはいないことから、すでに吹き飛ばされたのだろう。なら、他の部隊が回収するだろうし。
最悪、打ち止めにウイルスが入ればそれでいい。多分インデックスが何とかする。無理なら木原君のワクチンプログラムを使う。
「……え?」
木原君がこっちに向かってロケランを構えている。
……まぁ、そうなるよな。『木原神拳』は有名だが、通用するのは一方通行だけのはずだしな。
「もしかしてこれって……」
超ピンチ?
すると、木原の手によりロケランがぶっぱなされる。
仕方ない、そう思い雷神モードになるか考えたが、よくよく考えればその必要もないなと思い劣化磁力砲……最近名前を貰った、
弾はコインに触れ空中で爆発する。
「……よし!何とか乗り切った!」
「……めんどくせぇなぁ。はぁ、なんでそうやって余計な抵抗すんのかね?」
お前がいらんことするからだよ。
「まぁ目撃者だし、ちゃんと殺さないとなぁ。それに、
なんでさ、そう思っていると、突然不快な音が周囲に響く。
「!……、キャパシティダウンか!」
「そういうこと。お前の能力
そういって、木原が御坂にストレートを放つ。
「っち!」
「……あ?」
間一髪でそれを躱し、一方通行の方へ向かう御坂。
「……お、前……なんで……」
「偶々通りかかっただけだ。とりあえず、逃げるぞ」
御坂は一方通行を背負い、脱出しようとするが
「そんなんで逃げられると思ってるのか?」
「……ですよね~」
電撃も使えない。一方通行さんダウン。……詰んだ?
(……いや、一応まだ手はあるか)
「おら!死ねや!」
「……考えてる暇はねぇ!」
瞬間、落雷の音が響き渡った。
実はレベル6シフト計画は行われていたという衝撃展開。
御坂の必殺技は電磁力砲(コイルガン)にしました。レレレさん、アイデアありがとうございます。
木原に目を付けられた御坂。一方通行暗部落ちは避けられるのか?……これ避けていいのか?