御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中) 作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!
最近スランプとかで自信なくなってきた……。
御坂と『尻尾』の少女が、互いに視線で牽制しあう。
「……、」
「……、」
次の瞬間、二人は同時に動いた。少女は槍で突き、御坂はそれを躱す。
「この……っ!」
「……チッ!」
御坂は何か体術を習っているわけではない。実力は上条とさほど変わらないだろう。
だが、彼女も伊達に学園都市で生活しているわけではない。不良に絡まれることなどざらにあったし、能力を使えない状態で戦うこともあった。
そんな今までの戦いの経験が、次の彼女の一手を、その対処法を教えてくれる。
「ここだ!」
隙を見つけた御坂は、
「は?」
「よしよしよし!食らえ!電磁力で持ち上げた車攻撃!」
「そのまんまじゃないですか⁉」
車を尻尾の少女に向かって投げつける御坂。車は爆発し、辺りが炎に包まれる。
「……あれ?死んだ?」
「ちょ、ホントにやり過ぎなんじゃ……っ!」
「全くです!私じゃなかったら死んでますよ!」
あ、生きてた。
「へぇ、じゃあ、お前はどうやって生き残ったんだ?」
「こうしてです!」
少女は、辺りに散らばる炎を、槍で
「さぁ、これで――」
その瞬間、ボッ!という衝撃が、彼女を吹き飛ばす。
「おおぅぅぅああァァァあああああああああッ⁉やっちゃった!思わずガードに使っちゃったけど一番大事なのを盾にしちゃいましたァァァァァァァ!」
「……なんて言ってんの御坂?」
「あれは相当大事なバッグらしい。なのに盾に使ったから焦ってる」
すると、上条は目の色を変えて
「おいオリアナ。あのカバンが最重要アイテムらしい。女の子をぶっとばすとか気が進まなかったんだ。四角い鞄を集中砲火してボッコボコにしちまおうぜ」
「あれも霊装の一種なのだとしたら、あなたの右手で殴ってみるのも面白そうじゃない?」
なんなら雷神モードで雷落としてみるか?と、御坂はそんなことを思っていると
「よっ、よくぞこの短時間で私の弱点を見破りました!しかし、ここでやられるわけにはいかんのです!ベイロープに尻を握りつぶされないためにも、ここは戦略的撤退をさせていただきましょう。とうっ!」
あからさまにビクビクしながら一度、『尻尾』を振り子のように大きく動かすと、真上に向かって飛んでいく。
「配工管の親父かよあいつ。その内空飛ぶんじゃね?」
「国民的なゲームキャラに例えると分かりやすいなオイ!」
「じゃあ、俺先に行くぞ!」
「あ、おい――!」
上条の制止を無視して、御坂は能力を使い、建物から建物を伝って少女を追いかけていった。
「……あれ?あいつどこ行った?」
そもそも、御坂はロンドンの土地勘があるわけではない。一人で行動すれば、道が分からなくなるのは必然であり、さらに自身と同じ速度で移動する相手を追うとなれば、地図でもなければ大変だろう。
「……なァァァァにぃィィィィィ⁉やっちまったなぁ!……虚しい」
某芸人のネタも、本人が存在しない世界で一人でやると、とても虚しくなると御坂は新たに学習した。
「かれこれ……どんだけ探し回ったっけ?」
そう思い、携帯で時間を確認する。時間はロンドンのものに合わせてある。
「……っていうか、なんで森にいるの俺?」
そこが謎だった。
今までこんなに酷い迷い方はしたことがない。それ以前に、道に迷ったことが――
「よくよく考えれば、学園都市に来たばっかの頃は結構道に迷ってたような……あり?俺ってもしかして、方向音痴?」
否、そういうレベルの問題ではない。なぜ街を抜けたことにすら気づかなかったのか。
すると、御坂の耳に人の声が届く。
「カンタベリー大聖堂を頼るなら無駄だ。分かっているだろう?」
(この声、第二王女か?)
しかし、話している内容が些か物騒にも思える。
「護衛用の馬車の自動操縦が制御を失ったのは、私達が細工をしたからではない。目的地であるカンタベリー側が、座標情報を見失わせるよーにジャミングを仕掛けたため。……理由は分かるな。お前は見捨てられたんだよ」
「……ッ⁉そんな……そんな、まさか……ッ!」
「『王室派』と『騎士派』は私の手中にあるの。『清教派』もお前を庇うつもりはないらしい。どーやら、話は決まったな。お前の味方はもはや一人もいない。一人も、だ」
「じゃあ俺が味方になるぞ。まぁ、すぐに傭兵辺りが駆けつけるだろうが」
そんな王女たちの間に割って入る御坂。
「……お前はあの小僧たちと一緒に『新たなる光』を追っていたはずだが?」
「道に迷ってな。たまたま通りかかった。そういうわけで早く来てね傭兵さん」
「ほぉ、あの男を期待するのか?まぁ、無駄だと思うけどな」
「おーいどこ行ったの傭兵さ~ん?こないならお前のお姫様は俺が寝とっちゃうぞ~」
そんな軽口を叩きつつ、御坂は周囲を確認して逃げる算段を考える。
(いや、まともに戦うとか無理。確か今のキャーリサには、『カーテナ=オリジナル』がある)
具体的な能力は忘れた。確か、変なブロックを作り出してたのは覚えている。
そんなことを考えながら、御坂はヴィリアンを抱き起こす。
「どう……して?」
すると、ヴィリアンが御坂に突如、そう問いかけてきた。
「どうして?貴女は、イギリスの関係者ではない。私と深い知り合いというわけでもない。なのに、なんで?」
「う~ん、なんでだろうな?」
ただ、と。御坂は付け加えて
「まぁ、これはどっかの誰かの受け売りなんだがな」
「?……、」
「誰一人失うことなく、皆で笑って帰るのが、俺の夢……なんて、大層なことは言えないが、それでも、目の前で死にそうになっているなら、助けたいとは思う」
ほんの少し前までは、これから起こる事件を無視して平穏に暮らすつもりだった。ある程度アレイスターの信用が得られたら、それで大人しくしているつもりだった。
だが、気づけばこんな所まで来ていた。死にかけたこともあった。なんで自分が狙われるんだ?と、理不尽を呪うこともあった……かもしれない。
それでも、少しずつ、結末を良くできていたと思う。
「まぁ、俺が茶々入れて、それでより良いエンドを迎えられるなら、そっちのほうが良いなって思ったんだ」
「……、」
「見事な心意気である。科学の子よ」
その瞬間、ドッパァァ!というすさまじい衝撃が、取り囲む『騎士派』へと襲い掛かった。
『それ』は居並ぶ『騎士派』たちをなぎ倒し、御坂達の前に、庇うように
そして、吹き飛ばされた騎士の中の数名が、呆然とした調子で呟いた。
「……戻ったか」
馬上にいた第二王女キャーリサは、カーテナ=オリジナルを手にしたまま、余裕の態度を崩さずにこう言った。
「戻ったか」
正面を睨みつける騎士団長は、目の前に現れた強敵に対し、笑みすら浮かべて大声を張り上げた。
「戻ったかっ!」
そして、全員が『その男』の名を叫ぶ。
「「「ウィリアム=オルウェル!」」」
そして、御坂は叫んだ。
「おっせぇんだよこのゴリラ‼」
「「「「…………………」」」」
「……え、ごりら?」
ヴィリアンの困惑するような声が響き、圧倒的な沈黙が場を支配した。
「な~に余裕ぶっこいて上から目線で、『見事な心意気である。科学の子よ』だ!あと数秒遅れてたら俺が本気出しちゃったからね!お前の立ち位置取っちゃうところだったからね!」
「……貴様が何を言いたいのかさっぱり分からんのである」
「当たり前だろこのヤロー!テメェなんぞに理解できてたまるか!こんの朴念仁よぉ!……ほらっ」
恐らく誰も理解できないことを言いながら、ウィリアムにヴィリアンを預ける御坂。
「……ぁ…」
「……はぁ。……ご無事ですか。王の国の姫君よ」
最低限の礼節だけをわきまえた、短い言葉だった。多くを語ることを好まぬ傭兵の言葉だった。
だが、その言葉だけで、ヴィリアンは
「遅い、です……。遅いんですよ!この傭兵崩れのごろつきがぁ!私があの子にとられちゃってもいいんですかぁ⁉」
「……なんてことだ、姫君が貴様の影響を受けていようとは……」
「いや俺のせいじゃねぇよ⁉変なこと言わないでくれない⁉」
すると、流石に恥ずかしくなったのか、ヴィリアンが顔を真っ赤にする。
「……はぁ、まぁいいや」
「貴様も戦うのであるか?やめておけ。貴様では――」
「これを見ても、その先を言えるか?」
御坂は即座に雷神モードを使い、臨戦態勢を整える。
「――いいや。貴様は背中を預けるに足る存在であるようだ」
「そりゃどうも。じゃあ、ここから一気に巻き返すか!」
そして、御坂は雷を落とし、ウィリアムは己が携えていた、巨大な大剣を真っ直ぐ振り下ろした。
アックアさんに一度は言ってみたいセリフ、『ゴリラ』が言えたぜやっふぅぅうう!
今更でだけど、雷神モードまともに活躍してないような気が……何のための強化だったんだ?
もしかしなくても雷神いらなかった?
え、もしあのままアックアが来なければ?
もちろん皆さんが望む百合百合な展開に/(ここから先は何かに叩き潰されたようにぐしゃぐしゃになっていて読めません)