御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中) 作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!
……よし、いないな。なら大丈夫だろ。
ウィリアムの引き起こした衝撃波が、御坂の引き起こした雷が、騎士たちを蹴散らしていく。
さらに、衝撃で辺りに莫大な粉塵が発生し、騎士たちの視界を遮った。
「チッ!」
『その意図』を察した騎士団長が思わず舌打ちする。
視界が晴れると、そこに三人はいなかった。
「なるほど。まず第一にヴィリアンの安全を考えたの。この場で乱戦となれば、まとめて死にかねないしな」
第二王女キャーリサは、自分の軍馬を宥めながら呟いた。
今のウィリアム=オルウェルは、学園都市での一戦で、かつて程の力を失っている。御坂の力も、広範囲を纏めて吹き飛ばす力であるため、防衛線には向かない。
この場で即座に撤退するのは当然の判断だ。
(――今なら、殺せる。あの忌々しい傭兵を、我らの手で)
本来のウィリアム=オルウェルならば決して不可能。だが、今はチャンスがある。
「いかがいたしましょう」
騎士団長の問いかけに、キャーリサはつまらなさそうに息を吐いた。
「首を三つ持ってこい。旧知の『敵』になるが、手を抜かないように」
「敵兵の知り合いなど、心当たりはありません」
結局、戦うこともなく逃げてきた御坂達。
何のための雷神モードか本当に分からなくなってきた。
「あ~疲れた~、結局雷神モードはお預けだし」
「あの、大丈夫ですか?」
めんどくさそうにつぶやいた御坂に、ヴィリアンが心配そうに問いかける。
「え、あ、いや!全然大丈夫だから!気にしないで!」
「そ、そうですか?」
ヴィリアンの純粋さに若干苦手意識を感じている御坂。
すると、今まで黙っていたウィリアムが、洞窟で足を止める。そこには、馬のようなものに布がかぶせてあった。
「ベイヤード?」
「『
「ウィリアム、貴方は?」
「――すぐに追いつきます。最大限追跡できないよう、手順を踏みますのでご安心を」
「一人で立ち向かうというのですか?『騎士派』と、今では国家そのものとなったキャーリサと?」
ウィリアムは無言でヴィリアンを見つめるが、ヴィリアンは
「……もうよいです。二人とも、私を見捨てなさい」
「はぁ?」
「……、」
「アナタたち以外、私を助けようとする者は誰一人としていなかった。所詮、その程度の存在なんです。……私を見捨てて立ち去りなさい。そうすれば、アナタたちは――」
「少女よ、名は何という?」
「……御坂美琴」
ヴィリアンの言葉を聞いていた二人が、突如そんなやり取りをする。
すると、ウィリアムはヴィリアンを抱きかかえ、ベイヤードに乗せる。
「な、何を……?」
「あなたが私の力を信じなかったとしても、私があなたのために戦う理由は、何ら揺らぎません。……御坂美琴、ヴィリアン様を託すのである」
「……へいへい」
そして、ヴィリアンの後ろに座る御坂。
「待って――」
パンッ!と、ウィリアムはベイヤードを叩き、発進させる。
「ちょ、あぶねぇぇぇぇぇっぇぇ!急に発進させるなよ!」
思わずヴィリアンにしがみ付く御坂。
「わわわ!そんな風に捕まったら落ちます落ちます!手を放してください!」
「ふざけんなクソ女!こんな洞窟で今の状態から手を放したら頭打つわ!」
「く……ッ⁉わ、私は王女ですよ⁉なんて口の利き方してるんですか⁉」
「うっせぇちょっと黙ってろ!ホントに落ちるんだって!」
「ちょ、どこ触って……あん!ちょっと、そこぉ……!らめぇ……!」
「へへへ、変な声出すんじゃねぇよ!」
何が起こっているかは、皆さんのご想像にお任せします。
「……なぜ貴様がここで立ちふさがる。『神の右席』の一員である『後方のアックア』には、我が国の第三王女のために命を懸ける理由など……おい貴様」
「なんであるか?」
「……なぜ鼻血を出している?」
「……………………………………………………気のせいである」
「いや気のせいなわけあるか!ガッツリ流してるじゃねぇか!何があったァァァァァァァ!!」
騎士団長の場違いな叫びが、辺りに響き渡った。
「……ったく、暴れんなよな」
「す、すみません。……っていうか、さっきのはどう考えてもあなたが悪いような……」
「そんなことより、どうすんの?」
「……何がですか?」
「洞窟を出たはいいけど、馬から落とされたことに決まってるだろ」
あの後もベイヤードの上で大暴れしていた二人は、荒い道になった時に振り落とされてしまったのだ。
「……どうしましょう?」
「どうしよう?」
いきなり移動手段を無くした二人。
(……雷神モードで飛ぶか?でもそれだと目立つし……)
すると、御坂がポンッ、と手を叩き
「よし、あれをしよう!」
「あれ?」
丁度そこに、偶然軽トラックが通りかかる。
御坂はそのトラックに対し
「(`・ω・´)b」
「はっ!それはまさか、伝説の……ッ⁉」
「そう!ディスイズアヒッチハイク!そこのトラック!今ならイギリスの第三王女を母国に運ぶというとんでもない名誉を得られるぞ!」
その瞬間、トラックが凄まじい勢いで方向転換し、逃げていった。
「……なんでさ」
「仕方ないでしょう、あれは運転手の判断が正しいです」
すると、ヘリコプターが上空からやってきた。
「……なにあれ?」
「さぁ……?」
「第三王女と……、なぜあなたがここに?」
ヘリから現れたのは――
「堕天使エロメイドじゃん」
「その名で呼ぶのはやめてください!」
――神裂火織ら天草式十字正教だった。
顔文字って安っぽいですかね?自分は結構好きなんですが。
今回はちょっと短い!
ヒッチハイクはコロ……