御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中)   作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!

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 またしても連続投稿!
 そう言う訳でロシア編ラスト。衝撃の展開が御坂を待つ!

 結局最後までスランプを脱することはなかった……。


32話

「まっ、こんなものか。戦車って思ったより早いんだな」

 

 え、戦闘描写?雷神モードで一方的にボコるだけですが何か?

 まぁ、大天使の時にあれだったからね。流石に練習しようと思ったのさ。

 

「……お姉様、いつの間にそんなパワーアップを?と、ミサカは驚愕します」

「凄いだろ?お姉様をもっと敬っていいぞ?」

「結構です。と、ミサカは冷ややかに返します」

 

 残念です。

 

「……さて、それじゃあ今度は、行きますかね」

「どこにでしょうか?と、ミサカは質問します」

「決まってるだろ?」

 

 御坂は地面に落ちていた戦闘機を指さし

 

「ラピュタだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……虹色の光……、一方通行か」

 

 戦闘機でベツレヘムの星へ向かう途中、ベツレヘムの星から虹色の光が出現した。

 どうやら、無事白い翼が生えたらしい。

 

「お、いたいた」

 

 戦闘機の中から、上条さんが片腕晒した状態でいた。

 

「おーい!」

「ちょ、御坂⁉危ないぞ!」

「ダイジョブダイジョブ!それより、インデックスは?フィアンマは?」

「霊装は破壊した!アイツはもう大丈夫なはずだ!もちろん、フィアンマもな!」

 

 そういって、上条は自分の右頬を軽く小突く。

 どうやら、無事そげぶしたらしい。

 

「けど!まだこいつ(ベツレヘム)をなんとかしなきゃなんねぇ!」

「……大丈夫だな?」

「おう!」

「10777号!離脱だ!上条さんを信じるぞ!」

「……了解しました。と、ミサカは渋々従います」

 

 そう言う訳で脱出です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 が、そんな都合よくいかないのが世の中。

 

 

 

 

「お姉様」

「どうかしたか?」

「なにやら白い物体が、こちらに向かってきています。と、ミサカは説明します」

「は?白い物体?」

 

 こんな高所で白い物体?

 

「……あの、それってなんか人みたいに見えたり、翼みたいなもの生えたりしてない?」

「していますね。と、ミサカは答えます」

 

 ……まさか、ミーシャ?

 

「……おい!早くルートを変えろ!衝突する!」

「今この軌道を変えると、上空から降り注ぐ落石に直撃する可能性があります。と、ミサカは報告します」

「落石⁉なんで上にベツレヘムの星が……あ」

 

 ミーシャがこちらに向かっている。上からベツレヘム。

 これらが示すのはつまり

 

「……そうか。北極海に向かってるなお前?」

「そこが一番安全に不時着できそうな場所でしたので。と、ミサカは返答します」

 

 ……おい、おいおいおいおいおい嘘だろこの状況でなんでそっちってえぇぇェェェえええええッッッ⁉⁉⁉

 

「今すぐ軌道を変えろ!挟み撃ちどころの話じゃ――」

「お姉様。前をご覧ください。と、ミサカは催促します」

「え、前?」

 

 御坂の視線の先には

 

「―――、」

「わぁーこれはやべーい」

 

 ミーシャさんマジパネェっす。

 

「さらに上を」

「……ツッコんできてますね。星が」

 

 ハハハ、と。乾いた笑みを浮かべる御坂。

 

(イギリス清教……頼むからちゃんと指示出してやってくれよ。上条さんのウニ頭をコントロールしろよ)

 

 尤も、戦闘機が北極海をうろついているなど、向こうも予想外であろうが。

 

「先に行っててくれ」

 

 御坂がそう言うと、10777号の上部分が開く。

 御坂が能力で戦闘機をハックしたのだ。

 

「……必ず生きる。だから、お前は先に行っててくれ」

「え、お姉様、何を――」

 

 ボシュッ!と、10777号の座席が上空に飛んでいく。

 

「緊急脱出。悪いが、お前を死なせるわけにはいかねぇ。まぁ、ここから先はマジで生きててくれよ」

 

 御坂がそういった瞬間

 

 

 

 

 

 どかぁぁぁぁぁッッッん!!!

 

 

 

 

 

 という音が鳴り響き、戦闘機が爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのころ、右方のフィアンマは、脱出用の個人用コンテナから漸く外に出た。

 ベツレヘムの星は墜落。ミーシャも消滅。そして、自分は生き延びた。自分を倒した少年の手で。

 今まで得たアドバンテージは失った。これからの生活は、今までとは百八十度変わるだろう。だが、それでも。

 

「ふっ」

 

 軽く笑いながら、一歩を踏み出した。

 あの少年に言われたように、今まで見てこなかった世界を、今度はちゃんと見るために。

 

 そして。

 そして。

 そして。

 

 

 

 

 

 

 フィアンマの右手(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)が千切れ飛んだ(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)

 

「がァっ⁉な、何が……⁉」

「……、」

 

「その男」は、そこに立っていた。

 長い銀色の髪に、表情が一切見えない顔。緑色の手術着をまとったその人間は、男にも女にも、大人にも子供にも、聖人にも罪人にも見える奇妙な雰囲気を持っていた。

 

「ま、まさか……ッ⁉アレイスター=クロウリー⁉」

「……やはり「容器」を抜けると正しく認識されるらしい」

 

 なぜ?というフィアンマの問いに、アレイスターは答えた。

 

 お前は「あの右手」に深入りしすぎた。単なる「異能の力を打ち消す右手」と認識していればよかったのに、「その奥にあるもの」を垣間見た。

 故に、放置はできない、と。

 

「……奥に、あるもの……?」

「わかっているだろう?不出来で古すぎるプランではあったが、学園都市というある種の力を封入された世界とどう違う?」

「……そうか。俺様は俺様なりに、世界の真実に近づいていたんだな」

 

 そして、フィアンマは言った。

 

「お前の顔を見ていると、自分のやってきたことの虚しさを感じるよ。本当に世界を救う人間は、そんな顔はしない。あの時。あの場所で、あいつは誰にも追いつけない所に立っていた……ッ!」

 

 フィアンマの千切れた右腕があった場所から、「聖なる右」が代わりのように出てくる。

 

「無駄だと思うがね」

「無駄かどうかは問題じゃなかったんだ!踏みにじらせるわけにはいかない!」

 

 振れば当たる。当たれば倒す。

 俗にいうRPGでは、「攻撃」や「魔法」と言ったコマンドの中に、「倒す」というチートが混じっているような力。

 幾らか減衰したとはいえ、性質は変わらない。

 

 

 

 

 

 

 瞬間、フィアンマとアレイスターがすれ違った。

 

 

 

 

 

 

「……たかが十字教程度で「あの右手」、そして「神浄(かみじょう)」を説明しようと考えたこと。それ自体が君の失敗だ」

 

 アレイスターは、雪の上に倒れ伏す(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)フィアンマ(・ ・ ・ ・ ・)を流し見て、そう言った。

 敵わなかった。手も足も出なかった。かつては世界を救いかねないほどの力を持った男が、いとも呆気なく。

 

「……ふむ?これは……またしても想定外(イレギュラー)、か。さて。……御坂美琴、(きみ)のやり方は、『その状態』でも通用するのかね?」

 

 そんな不穏な言葉を残し、魔術師(とうかつりじちょう)は姿を虚空に消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……へぇ、あの爆発で生きてんのか。俺と同じ(・ ・ ・ ・)雷神の名を名乗ってるだけはあるってか?」

 

 北極海に浮かぶ船の上で、金髪の少年がそう言う。

 

「なぁ、みこっちゃん(・ ・ ・ ・ ・ ・)?」

 

 少年の視線の先には、御坂美琴(・ ・ ・ ・)がいた。

 

 この日、第三次世界大戦は終結した。

 

 

 

 

 そして、物語は加速する。

 

 

 

 




 と、言う訳で旧約完結です!
 ……まさかここまで来れる日が来るとは、夢にも思わなかったですね。
 え、ダイジェストで分かり難い?自分の文章力はこの程度なんだよ察してください(泣)

 せめてスランプを……ッ!

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