御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中)   作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!

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 強烈な出会いはまだまだ続く!




2話

「お腹空いたんだよ」

「よしいったん黙れそれ以上口を開くと放り棄てるぞ」

 

 そう言うと、目に見えて大人しくなるシスター。もとい、禁書目録(インデックス)

 彼女は、十万三千冊の魔道書の原典を知識として持つ少女。魔導書は一冊だけでも強力なのに、それを十万以上。しかも、それらをフルに使えば魔神に届くとも言われている。

 そして、本来彼女と出会うのは、俺ではなく上条当麻(原作主人公)のはずだった。どうしてここに居るんだよ。不幸さんのとこに行かねぇとお前助かんねぇぞ。

 

「……仕方ない、今日の晩飯奢ってやる」

「わーい!ありがとうなんだよ短髪!」

「変なあだ名付けんな、俺は御坂美琴だ」

 

 俺は取りあえず手ごろに作れる野菜炒めを作った。

 

「それで?なんでベランダに干されてたわけ?」

「建物の間を飛び越えようとしたんだけど、追っ手に後ろから撃たれて、落ちちゃったんだよ」

「落ちちゃったとか、お前の体は鋼鉄で出来てんのか?」

「私の服は『歩く教会』って言ってね。並大抵の攻撃じゃ傷一つつかないし、私にもダメージはないんだよ」

「……いくら痛くないといってもビルを飛び越えようとか普通思わないだろ」

「しょうがないんだよ。追われてたから」

「まぁ、既に追っ手に追われてたって言ってたしな」

 

 大体原作通りの展開だ。だが、到着場所を間違えてるぞおい。

 

「その追ってってのは?」

「魔術師だよ。私の頭にある十万三千冊の魔導書を狙ってるんだよ」

「ふ~ん」

「あ、信じてないね!」

「ソ、ソンナコトハアリマセンヨー。マジュツパネー」

「棒読み過ぎるんだよ!」

 

 っち、騙されねぇか。

 

「十万三千冊ね。じゃあ出してみて?」

「……無理なんだよ。だって、私はこれを記憶してるんだよ」

「どうやって?」

「私は、完全記憶能力の持ち主なんだよ。だから、魔導書の中身は決して忘れないんだよ」

 

 まぁ、そういうわけだ。こいつには完全記憶能力があり、それをこいつの上司に当たる奴が上手く利用したんだ。

 

「まぁそれはいいとして。お前はこれからどうするわけ?」

「もちろん、すぐにここを出ていくんだよ。私の『歩く教会』は敵の魔術師に居場所を把握されてるんだよ」

「……それっておかしくないか?」

「……どうして?」

「だってお前、さっきまでベランダにいただろ。そして、相手はお前の居場所が分かってすぐに向かうことが出来る。なのに今まで放置されていた。お前の魔導書が狙いなら、すぐに回収してもおかしくないのにさ」

「……言われてみれば、ちょっと不自然かもしれないんだよ」

「そいつらって本当に敵なのか?ちゃんと確認したほうが良いんじゃないの?」

「短髪の言う通りなんだよ。次に会ったら、ちゃんと話し合ってみる」

 

 俺の名前は短髪固定かよ。

 

「じゃあ、ここでお別れだな」

「うん、ありがとうね美琴」

 

 ……今更名前呼ぶんじゃねぇよ。

 

「もしピンチな時になったら、妙に頭が刺刺しい男を頼れ」

「?……、でも、関係ない人を巻き込むことはできないよ」

「関係ある……かはともかく、そいつはお前に必要な存在になるはずだ。この忠告は聞いておいたほうが良いぞ」

「……分かったんだよ。でも、それは本当に困った時だからね」

 

 ふぅ、取りあえずこれで何とかなる……かもしれない。アレイスター的にもこれはギリギリ軌道修正範囲内のはずだ。

 そして、腹ペコシスターは玄関から出ていった。

 

「……寝るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。

 魔術サイドの大物二人と出会い、一気に疲れていたおかげか、よく眠れた気がする。

 

「さーて!今日も一日頑張るぞーっ!」

 

 そういって、カーテンを開くと

 

「……目覚めたか」

「…………」

 

 なんか、天使みたいに真っ白で羽が生えて、頭に輪っかがついている奴がいた。

 

「……うっそ~ん」

「随分と気の抜ける返答だな」

 

 ……エイワスかよ。……もう一周回って冷静になったわ。どうしてくれるんだよこの野郎。

 

「私の正体についても知っているようだ。なるほど、世界(原典)を認識しているなら話は早い」

「ナチュナルに人の心読むのやめろよな」

 

 っていうか、こんなとこでしゃべってたらアレイスターが盗み聞きしてくるんだが。

 

「心配する必要はない。ここらの滞空回線(アンダーライン)はジャミングしてある」

「どいつもこいつも、滞空回線が無ければなに話してもいいみたいに思ってない?」

「はっはっは」

「お前が笑うと気味悪いからやめてくれない?……そうだ、俺のクローンってどうなってんの?」

「心配せずとも、クローン(シスターズ)は誰も死んでいない。そもそも実験は行われていない。(おこな)えない」

「俺にそれだけの価値がないからな」

「そういうことだ。だが、打ち止め(ラストオーダー)は少し事情が違う」

 

 だろうな。あいつはアレイスターの計画の一つに組み込まれている。

 

「今頃彼女は一方通行(アクセラレータ)とともに病院にいるだろう」

「……え、なんで?どういう理由で?」

「簡単なことだ。私が彼女に危害を加えればいい。それも、一方通行(アクセラレータ)の前でな。途中で黒い翼を生み出したのは少し驚かされた」

 

 最低かよ。

 つまり、一方通行に僅かに残っている善意を利用し、打ち止めを助けさせようとし、さらにそこで一方通行をボコることで最強の慢心を砕きつつ弱体化させる。

 

「アイツの演算能力は?」

「無論、奪ってある。死なないように脳を傷つけるというのはなかなか難しいな」

 

 ですよねぇ。翼が生まれたなら別に放置でも……あ、ダメだ。それじゃああいつがチートモードになっちゃう。

 っていうか、このままいけば一方通行と上条当麻の関りが無くなるわけだが……どうしようか?

 ……また今度考えよう。

 

「それで、わざわざそれを俺に伝えに来た意味は?」

「これは君が聞いてきたから答えただけだ。要件は他にある」

「え、何?」

「アレイスターがイラついているぞ。禁書目録(インデックス)での件で少し溜飲を下げたようだが、気を付けるんだな。私からすれば君はなかなか面白い存在だ。だからこうして忠告してきてやった」

 

 それだけ言って、エイワスの姿は虚空に消えた。

 

「……おい嘘だろ⁉あいつ最後にとんでもない爆弾落としていきやがったぞ⁉」

 

 アレイスターキレてんの⁉……まぁ、思い当たる節しかないわけどさ。……あれ?もしかしてインデックス来てくれなきゃ俺やばかった?原作通りに動かない時点でアレイスターが怒るのは当たり前だしな。

 主な理由の代表は、俺の能力強度(レベル)だろう。素養格付(パラメータリスト)で俺がレベル5になるのは分かっていたはずなのに、何故かそこまで成長しなかったんだしな。

 おかげで実験は行えない、上条もそれに介入できず一方通行と知り合いになれない故に、エイワスを使った苦肉の策。っというか、なんでうまくいったのか分からないくらいの計画。

 しかも俺は魔術サイドに関りが出来てしまった。原作では確か、御坂が魔術に触れただけで相当嫌がってたはずだし。

 ……あれ?もしかして俺、アレイスターにケンカしか売ってなくね?

 

「……謝る……じゃあ逆効果になりそうだな」

 

 お得意の土下座が使えないのは痛い。……いっそのこと、クソ悪魔(コロンゾン)の事を引き合いに出して黙らせるか?

 いや、一笑にふすどころの騒ぎじゃない。下手したらあいつがビーカーから出てくる。あいつが本気出したらやばいしな。ここは原作通りに動いたほうがよさそうだ。

 

「となると、まずは幻想御手(レベルアッパー)事件か」

 

 なら、風紀委員とどうやって関りを作るかが問題だ。

 …………よし、これで行こう。

 

「まずは幻想御手をダウンロード。そんでもってこれを……風紀委員に届けるか」

 

 そこが一番安全だろう。

 

「……とりあえずいつもの私服で出かけるか」

 

 ……はぁ、今日は学校休みだし、のんびりしたかったんだけどなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん?ありゃあ……」

 

 よくよく考えれば朝飯を食べてなかったので近くのファミレスに寄ったのだが

 

第三位(・ ・ ・)麦野沈利(ビームおばさん)一味じゃん」

 

 その瞬間、俺の真横をレーザーが通り抜けた。

 

「な ん か い っ た ?」

「何でもないですすみません愉快な死体(オブジェ)に変えるのだけはご勘弁を」

 

 九十度で頭を下げる俺。それで気を持ち直したのか、こちらに視線も向けなくなったBBA(麦野)。……ぺっ。

 

「……っていうか、なんで初対面の人に殺されかけてんだ?」

 

 怖っわ!学園都市怖っわ!

 その後、適当になんか食ってるうちに『アイテム』もいなくなり、俺も朝食を終えた。

 

 

 どかぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああん

 

 

 そんな凄まじい音とともに、近くのデパートの一部が大爆発を起こす。

 ……まさか、連続虚空爆破(グラビトン)事件か?もうそんなとこまで来てたのか。

 この事件は、量子変速(シンクロトロン)とかいう能力を使って風紀委員を狙った連続爆破事件だ。

 犯人はいじめられっ子で、助けてくれない風紀委員(ジャッジメント)を逆恨みして狙った犯行。迷惑なことこの上ない。

 なにせ、それで民間人が巻き込まれるのだから。民間人が巻き込まれるということは、同じ民間人である俺も巻き込まれる可能性もあるということ。

 そう思うと、犯人をぶっ飛ばしたくなった。

 

「もうすぐだ! あと少し数をこなせば、無能な『風紀委員(ジャッジメント)』もアイツらもみんなまとめて――」

 

 お、見つけた見つけた。あのヘッドホン付けた眼鏡野郎だ。名前は忘れたから眼鏡と呼ぼう。

 

「どうするつもりだ?」

「なっ!いつの間に……っ!」

 

 こちらの姿を確認するや否や、スプーンのようなものを取り出す眼鏡。

 

「そらよ!」

 

 俺はそれに対し、手元に持っていたコイン(・ ・ ・)を指ではじく。

 すると、コインはかなりのスピードでスプーンに衝突し、眼鏡の手から引き離す。

 これは所謂、劣化磁力砲だ。本来は番外個体(ミサカワースト)が使う技だが、俺の能力ではこれをさらに劣化させた状態でやっと使える程度だ。

 まぁ、それでも十分強いが。

 

「くそっ!なんでいつもこうなんだ!全部風紀委員(ジャッジメント)が僕を助けてくれないから……っ!」

「ふざけんな。テメェが戦わないからそうなるんだろうが」

「なんだと⁉なぜ僕が戦わなければならないんだ!僕は民間人だぞ⁉」

「ちげぇよ、テメェは犯罪者だ。言い逃れできねぇほどのな。よかったじゃねぇか。風紀委員に構ってもらえるぜ?」

 

 そういって俺は、眼鏡の腹に劣化磁力砲を打ち込む。

 眼鏡はそれで気絶したようだ。とりあえず、ここを通りかかったらわかるように座らせて、後は置手紙がいいだろ。

 

「ちょっとそこの貴女、動かないでください」

「……はい?」

風紀委員(ジャッジメント)ですの!貴女を連続虚空爆破(グラビトン)事件の容疑者として拘束させてもらいます!」

 

 ……不幸だ。

 

 

 

 

 

 

 

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