御坂美琴になったけどレベル5になれなかった(更新停止中) 作:無視すんなやごらぁぁぁあああああ!
「で、君たちは結局僕に何をして欲しいのかな?」
「カメラで彼女の体内を撮影してください」
「内視鏡でということなのかな?」
「そういうこと」
俺たちは現在、とあるの主要キャラと言っても過言ではないカエル顔の医者、
「一体、どんな症状が出ているんだい? 見たところどこも悪いところはなさそうだけど?」
「まどろっこしいな。ほんとはもう聞いてるんじゃないのか?」
俺の発言に、インデックスたちは首を傾げ、カエル顔の医者はじっとこちらを見つめた後、言った。
「君は『彼』と繋がっているのかい?」
「そこのところはうまく答えられないな。だが、嫌われているのは確かだ」
「……君は悪魔なのかい?」
アレイスターとの関係を言っているのだとしたら皮肉が効きすぎるだろそれ。
「……分かった。引き受けよう。事情も聴かないし、深くその子には踏み込まないのも約束しよう」
「じゃあ頼みますよ」
カエル顔の医者とインデックスがともに診療室を出る。付き添いに神裂が向かった。
「……本当に大丈夫なんだろうな?」
「大丈夫だっての。そもそも、あの人はそう言った実験とかには全く興味がないから」
「終わったよ」
「早くね⁉」
え、そんなあっさり終わるもんなの⁉
「すでに準備は整えていたからね、取りあえずこれを渡しておくよ」
とりあえず、病院を移動して誰もいない広場にやってきた俺たち。
辺りにはステイルが人払いの結界を貼っている。
「アフリカ、古代ガーナ文字にシュメール文字、アラビア文字に……色々だね」
「読めそうか?」
「まあね、後は術式の構成しだいだけど……」
「あの~、先ほどから何をしていらっしゃるのでしょうか?」
……え?嘘このタイミングで来るの?
流石不幸の権化みたいな人だな。
「……誰だい君は?」
「え~っと、上条です。日本語大丈夫なんですね。……それより、何か困りごとでしょうか?」
「あ、短髪が言ってた刺刺しい頭の人」
「短髪?」
すると、上条さんはこちらに視線を向け
「あーっ!お前、この間の……でもなんか感じが違うような?今日はゴーグルつけてないんだな」
「……あ、そっちに会ってたのね」
急に声を上げるからビビったわ。まさか既にシスターズと知り合いになっていたとは。
「ちょうどいい。この少女を助けるために力を貸してくれないか?」
「え、なにその喋り方?……まぁ、力になれるならやるけどさ」
「おい、何無関係の人間を巻き込んでるんだ?」
「これが一番手っ取り早いんだよ」
「え~っと、上条さんは何をすればいいんでしょうか?」
「アンタは取りあえず、その幼女の喉の奥にある丸みたいなのに触ってくれ」
「?分かった」
言われたとおりに行動する上条さん。
パキンッ!
「――警告、第三章第二節。Index-Librorum-Prohibitorum―――禁書目録の『首輪』、第一から第三までの全結界の貫通を確認。再生準備…………失敗。『首輪』の自己再生は不可能、現在、一〇万三〇〇〇冊の『書庫』の保護のため、侵入者の迎撃を優先します」
「何⁉あの高度な術式を一瞬で破壊しただと⁉君は一体何者だ⁉」
「いや俺の事よりなんかやばそうな雰囲気出てるんですけど⁉何がどうなってんのこれ⁉」
「――『書庫』内の一〇万三〇〇〇冊により、防壁を傷つけた魔術の術式を逆算…………失敗。該当する魔術の発見できず。術式の構成を暴き、対侵入者用の特定魔術。組み上げます」
あ、全く話に関わってないのに上条さんが標的にされてる。
「――侵入者個人に対して最も有効な魔術の組み込みに成功しました。これにより特定魔術『
「出番ですよ上条さん」
「え、なにが?」
瞬間、上条さんに向かって強烈な光の柱が撃ち込まれる。上条さんは咄嗟に右手でガードするも、その力を消しきることはできずにいた。
「な、これは『
「ちょっと!痛い痛い痛いって!処理落ちしてるって!手がバキバキ言ってるんだけど!右手で消しきれないとかどんな力だよ⁉なんの異能⁉っていうか、そこのねーちゃんが、人の身で取り合おうとするなって言ってたよね⁉何考えてるのお前⁉」
「そのままじゃやばいな。そのレーザーを掴んで上にずらしてくれ」
「この状況でまだなんか要求すんの⁉鬼畜にもほどがあるだろ⁉」
文句をたれつつも、言われたとおりに動く上条さん。
「……なるほどな。右手にはこんな使い方もできるのか」
「あ、二発目来ますよ」
「嘘だろ⁉」
再び襲ってくるレーザーを受け止める上条さん。
もうずらす体力が残ってないらしい。
「上条さんだけじゃ力不足だな。ステイル、何かない?」
「……おい、そいつの手が本当におかしな方向に曲がってきてないか?……まぁいい」
「よくないよ⁉もう少し心配してくれない⁉」
「……よし、これを使うか。彼女を救えるのなら惜しむ必要はない。『
ステイルが懐からルーンをばらまく。すると、炎の巨人が現れて上条を庇う。
「お、いい感じだな。上条さん、悪いがまだ仕事は終わってませんぜ」
「勘弁しろよ⁉」
「――警告、第六章第十三節。新たな敵兵を確認。戦闘思考を変更、戦場の検索を開始…………完了。最も難度の高い敵兵『刺刺しい頭の男』の破壊を最優先します」
「なんか既に刺刺しい頭の男で固定されてるんだけど⁉」
「っていうか、上条さん最優先で狙われてるじゃん。敵兵より衛生兵が欲しいわ」
「むしろ必要なのは俺なんだけどね⁉」
「神裂さん。急いでるから上条さんをぶん投げちゃって」
「……おい、今お前なんつった?投げる?俺を?そのねーちゃんは野球選手なの?」
「分かりました。失礼します、刺刺しい頭の人!」
「おいおいおいおい待てやめろってまだ心の準備もできてないし俺には上条当麻って名前があるんだよってうわぁぁぁああああああ!」
その瞬間、世界で二十人といない聖人の身体能力をフルに使い、上条当麻の遠投が行われた。記録はなし。
「クソッたれぇぇぇぇぇぇええええええええええええ!
なんかとてつもなくメタいことを言いながら、インデックスに向かって掌底を放つ上条さん。
今気づいたが、『
何が言いたいかと言うと、この日。上条当麻は『
「どうだ⁉俺は生き延びたぞぉぉぉぉおおおおおおお!」
「喧しいな。それより、インデックスは無事なのか⁉」
「上条さんの心配は⁉」
「大丈夫ですか?刺刺しい頭の……上条当麻」
「お前だけだよ……今刺刺しい頭の人って言おうとした?」
「……してません」
嘘つけ。思いっ切りしてただろうが。
「う、う~ん?ここは……」
「目が覚めたかインデックス!」
「よかった……!」
ステイルと神裂がインデックスに泣いて抱き着く。
「……え、なにこの空気?上条さん明らかに場違いだよね?」
そうだよ。
「え~じゃあなんで上条さん呼ばれたの?」
「ギャグ要員?っていうか、別に呼んでないような……かってに来ただけだよなアンタ?」
「……不幸だ」
それからほどなくして、インデックスたちはイギリスに帰国する……はずだった。
「短髪!お代わりが欲しいんだよ!」
「テメェこれで何杯目だ!いい加減にしろよ!俺の財産はテメェのためにあるんじゃねぇよ!分かったらそのカー〇ィの如き食欲を何とかしろ!」
「何とかしてほしいならご飯を用意してほしんだよ!」
「本末転倒じゃねぇか!」
現在、俺の部屋にインデックスが住むことになった。
なんでだよ、上条さんのとこ行けよ。アレイスターに怒られるだろ。そう思ったが、よく考えれば名前も知らない人のところに行きたいとは思わないよなぁ。あれからそれなりに仲良くやってはいるらしい。
とりあえず、勝手にベランダから上がり込んで飯を要求するのはやめてやれ。あいつから苦情が来るんだよ。いくら『歩く教会』が無事だったからって、屋根を飛び移っていってやるな。
ピロリロリン♪ピロリロリン♪
「あ、着信だ。……もしもし?」
『もしもし⁉御坂さんですか⁉』
「佐天さん?」
『初春が!……初春が大変なことに⁉』
インデックス救済のシーンは一番シリアスになるはずなのに、なんでこんなにギャグな感じなんだ?
……不幸だ。