仮面ライダーSPIRITS〜転移せし善悪の亡者達〜 作:仮面ライダーハードエボル
side:診療所
「殺せェ!!そして我らに歯向かった事を後悔させてやれェ!!!」
「ギ・・・ギギ・・・・・・!!」
グィン将軍の指示に従った改造兵士は銃弾の雨を歌舞鬼に向かって浴びせた。
しかし歌舞鬼はそれを自身の装備の1つである鬼傘を開いて銃弾の雨を防いだ。その上で鬼傘を使った〝鬼傘術〟で銃弾を改造兵士に跳ね返した。
「傘で銃弾を・・・!!」
鬼傘で銃弾を跳ね返されて逆に殺られたのを見た改造兵士の1部は銃からナイフや徒手に変えて向かって行った。
「ハァァ!!」
「ギギ・・・ッ!!」
歌舞鬼は鬼傘を閉じて迎え撃ち、時には鬼傘を開いて翻弄して〝音叉剣〟で切りつけて行った。
「つ・・・強ぇ・・・・・・!!」
滝は変身した歌舞鬼の強さを見て息を呑んだと同時に新たな疑問が浮かんだ。
滝は歌舞鬼がニューヨークで見た
「カブキさんが・・・あの〝オーガ〟だなんて・・・・・・!!」
「あんたは知らなかったのか・・・?」
「ええ・・・でもあの人前にお酒飲んで酔った時に言ってたの・・・「俺は〝鬼〟失格だ」って・・・・・・」
「〝鬼〟・・・仮面ライダーじゃなくて・・・・・・?」
滝と真美がそう話しているなか、歌舞鬼は改造兵士と戦っていた。しかし元が統率された兵士である為少し苦戦していた。
歌舞鬼は元々戦国時代にいた人間であり、〝魔化魍〟と呼ばれる化け物退治の専門家であった。
故に、自身の生きた時代とは違う現代の人間の戦法や武器に未だに戸惑っていた。
「撃てェ!!!」
「!?」
グィン将軍はそんな僅かな隙を見逃さず、新たな砲撃を歌舞鬼に放った。それを見た歌舞鬼は咄嗟に鬼傘を展開しようとしたがその直前に歌舞鬼の前に〝
「
「え!?」
滝が〝赤い腕〟の人物を呼んだ名に真美は目を見開いた。自身の知り合いの2人がガモン共和国で悪名高い存在だったのだから。
この世界で仮面ライダー一号の次に生まれた2人目の仮面ライダーであり、見た目は一号と似ているが僅かに違うのは手足のブーツが銀色ではなく赤色であった。
二号ライダーは一号ライダーと共に〝ダブルライダー〟と呼ばれる程の強者でもある。
「あんたが・・・一文字・・・・・・?」
「そういうお前も・・・・・・カブキなのか・・・?」
互いが噂で聞いた〝悪魔〟や〝鬼〟であったことに多少の動揺を感じていた。しかし両者の後ろから襲ってきた改造兵士を同時に撃破した。
「お互い言いたい事があるだろうが今は後だ!!今はコイツらを片付けるぞ!!!」
「それは言われるまでもねぇな!!!」
2人はそう短く言葉を交わし、目の前にいる改造兵士たちのの撃破に努めた。
歌舞鬼は剣と傘で、二号は拳と蹴りの技で改造兵士を少しづつ減らした。その様子を真美や子供たちは少し怯えて見ていた。
「嘘でしょ・・・あれが・・・・・・隼人さん・・・あの人まで・・・」
「!」
滝は真美や子供たちの様子を見てしまったという顔をした。危険な戦場とはいえ、いきなり目の前で姿が変わったり銃弾や砲弾を簡単に防げる程の正に〝化け物〟になったのだから。
「そうだよ・・・あれが一文字隼人・・・〝仮面ライダー二号〟だ」
「歌舞鬼については俺も何も知らねぇ・・・だがアンタも見たハズだ・・・アイツが俺たちを・・・ガキどもを守ったのを・・・!!」
滝はそう言いながら拳を強く握った。
「確かにあの姿になったアイツらはあの兵士たちと同じバケモノかもしれねぇ・・・しかしよォ・・・アイツらの心は人間なんだよ・・・・・・!!」
滝が言うには一文字は怒りのスイッチが入ると改造手術の名残りで顔に傷が入るらしく、異形の証であるそれを見られるのを嫌った。
「平気じゃないんだよアイツは・・・一文字は・・・・・・どうしようもないくらい人間なんだよ・・・!!」
「カブキのヤツに至っては会って一日も経ってねぇしアイツに何があったのかも知らねぇ・・・」
「だがアイツは子供たちを守るために戦っている・・・アイツも一文字と同じだ・・・アイツらが戦うのは・・・あのクソ野郎どもをぶっ潰す為の怒りの〝紅〟と〝鬼〟何だ!!」
滝の話を聞いた真美は目線を戦っている2人に戻した。あの2人がどんな過去を背負っているのかわわからないがそれでも子供たちの為に戦っているのは理解出来ていた・・・。
side:歌舞鬼&二号
(やっぱ魔化魍と勝手がちがう・・・これが未来の世界の力か・・・!!)
(滝が言ってたニューヨークに出た青の仮面ライダー・・・それと同じか全く別の存在と考えた方がいいな・・・・・・)
歌舞鬼は直面した時代の強さの違いを・・・二号は滝から聞いた歌舞鬼と1型の関連性を考察しながら戦っていた。
「ィ・・・イタィ・・・・・・!!」
「「!!」」
しかしその2人を殺そうとする1部の改造兵士達が涙を流しながら苦痛を訴えていた。
「アタ・・・マガァ・・・・・・」
「イタイヨォ・・・」
「コ・・・・・・コロシテェ・・・」
「なっ!?」
「・・・・・・」
歌舞鬼は敵が自分たちに殺しを乞う事に驚きを隠せなかったが二号は静かに改造兵士を見つめていた。
「イタイヨォ・・・!!」
「ヒトヲコロスノモイタイヨォ・・・・・・!!!」
「コ・・・・・・コロシテェェェ!!!」
「コ・・・・・・コロ・・・ギギギギギギ!!!」
「・・・・・・わかった・・・!!」
声を震わせながらそう言った歌舞鬼は鬼傘から布で出来た鞭〝鬼鞭〟に変えた。
それを巧みに操り、改造兵士を一気に複数捕まえて引き付けて音叉剣で叩き切った。
「うおおおお!!」
そして二号も空中に高く飛んで複数の改造兵士を引き寄せた。
「ライダアアァパアアアンチ!!」
「ライダアアァァチョオオオップ!!」
「・・・ヨカッタ・・・・・・」
「アリ・・・ガ・・・・・・トォ・・・・・・」
改造兵士を倒した事で起こった爆発から歌舞鬼と二号はゆっくりと出てきた。
しかし長い苦痛から〝死〟の形で開放された改造兵士たちの安らかな声を聞いた2人は激しき怒りの炎を燃やしていた。
「ウウム・・・妙だ・・・・・・何故兵士どもの意識は苦痛を感じ、命令を拒むのだ・・・まぁだ
「・・・あ?」
「!」
そんな2人の怒りに目もくれずにグィン将軍は改造兵士の苦痛の意識を機械の不具合の様に見下ろし、自身の頭をコンコンとつつきながらそう言った。
「いや・・・最初っから全てこそぎ出して1から作り直してやるべきだったか・・・・・・?」
「ただのタンパク質の塊などではなく・・・・・・な?」
「!!」
「ク・・・・・・あのクソ将軍・・・!!!」
「キ・・・サマァ・・・「少し落ち着けよ・・・」ッ!!?」
グィン将軍の悪辣な言動に激情に駆られた二号は今にも飛び掛りそうな所を歌舞鬼は止めた。
「どうやら自分たちの力を自慢したいみたいだが・・・それだけなら
「フム・・・面白いものを見せてもらった礼だ・・・・・・両軍の兵から武器を奪い戦闘を無理やり終わらせたお前達に免じて教えてやろう」
そう言いながらグィン将軍は自身の顔に手を添えて顔をつかみ始めた。
「戦争が産んだ・・・画期的な最高の兵器をな・・・・・・!!!」
顔面を掴んだ手を思いっきり引きちぎったグィン将軍の顔は人間から見目恐ろしい人間サイズの蜘蛛の顔が現れた。
〜END〜
仮面ライダー歌舞鬼
変身者:カブキ
登場作品『仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』
子供が好きな仮面ライダーでTV版に登場しなかった劇場版オリジナル仮面ライダー。
響鬼との戦いの後で明日夢を襲おうとした二口女の伝承が残る魔化魍〝ヒトツミ〟を足止めした際に食い殺された鬼。
しかし目を覚ませば自分がいた場所は未来の異国で真美がいる診療所だった。未来や異国の事情を知ったカブキは診療所を手伝いながら鬼になって子供たちを助ける為に動いていた。