仮面ライダーSPIRITS〜転移せし善悪の亡者達〜 作:仮面ライダーハードエボル
side:飛電其雄
(滝和也・・・かつて日本を中心に世界に猛威を振るった狂信的カルト集団ショッカー、あるいはゲルショッカーを壊滅へと導いた男・・・)
(しかし彼はそれを自分の手柄ではなく、協力してくれた〝仮面ライダー〟の存在・・・)
其雄は滝にあった後、滝和也に関する情報を探るためにFBIとインターポールのデータベースをハッキングした。
彼と仮面ライダーを調べていく内に2つの組織以外にも、新たな組織が次々と滅んでは生まれていき、その度に新たな仮面ライダーも生まれていっている・・・
(組織が生まれ、ライダーが生まれて組織を滅ぼして組織が生まれの繰り返し・・・まるで進化の過程だ)
仮面ライダーが生まれ、組織を滅ぼす・・・まるで何かの実験の様に感じるこのサイクルに違和感を感じていた。
「!?」
突然の破壊音と子供の悲鳴・・・即座に監視カメラをハッキングした其雄が見たのは、先日人を襲った異形と近い姿になったスパイクだった・・・
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side:ニューヨーク市街地
「まさか本当にあんな生物が・・・」
人を襲う連続吸血鬼事件の怪物が出たと情報が来て現場に向かったFBIの部長が見たのは、屋上に隠れている怪物だった・・・
「ボス!あれを!!」
「!」
部下の1人が指を指した方向を見れば、呼んでいないはずの滝が怪物に近ずいていた・・・
「あのバカ・・・命令違反だぞ・・・!」
side:滝
俺は・・・何を見ている・・・?見た目は怪人だが・・・震えるその背中を・・・俺は知っている・・・
「お前・・・スパイク・・・なのか?」
そう問いかけてみたら、その怪人はゆっくりと俺の方を向いた・・・その顔は牙が鋭くて腕は蝙蝠のような羽になっていたが、間違いなく昼間あった涙を流す少年のスパイクだった・・・
「・・・・・・っ!」ギリッ
「タキさぁん・・・俺・・・今・・・どんなになってんの・・・?」
「なんか・・・体が・・・変なんだよぉ・・・ゴワゴワしてて・・・頭の中が真っ赤になって・・・」
スパイクは泣きながら経緯を話した…ペトレスク神父に誘われて教会に行ったこと・・・ギザギザした器具で体を煽られたこと・・・気が付いたら仲間の首に噛み付いてたこと・・・
「それから血が吸いたくてたまらなくって・・・アレ?」
「俺・・・誰の血を・・・スったんだっケ・・・?」
「スパイク・・・・・・エミリオだろ!!しっかりしろよ!!」
「アァ・・・ダメダ・・・アタ・・・マガ・・・ドンドン・・・ハッキリシナクナッテ・・・クル!」
「アイツモ・・・イッテタ・・・コウシテゼンブ・・・ワスレチマッ・・・テ・・・ニドト・・・モドレナクナルッテ・・・!!」
「ギギィィーーー!!」
「スパイク!!」
スパイクの残った理性が消えていき、ケモノの咆哮を上げながら、男に襲いかかった!
「スパイク!!俺の話を聞け!!」
「昔・・・仮面ライダーって男たちがいた!!」
俺はスパイクを何とか抑えながらあいつらのことを話し出した。下の奴らがなにか叫んでるが関係ねぇ!
「アイツらもお前みたいに・・・クソどもに体をバケモノ同然に改造させられちまった・・・」
「それでもな・・・アイツらはそのゴリゴリの体で・・・悪党ども戦い続けた!!」
「無償でだ!!自分たちのためじゃなく、全く知らない赤の他人のために!!」
「今だってそうだ!!」
「今だってあいつらはどこかで戦っているハズだ!!」
噛まれそうになっても・・・少し切られても・・・俺は説得を続けた・・・!
「どうだスパイク?いい話と思わねぇか!?」
「お前も同じだよ・・・ガキ共の夢になるんだろ!?」
「・・・」
(止まった・・・?)
「グゥ・・・!」
「!!ア・・・アァ・・・」
「タ・・・タキ・・・さん・・・!」
「逃げるぞ!撃てェ!!」
「ス・・・スパイ・・・ク・・・!」
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「バカヤロウ!俺が頭にきているのは命令違反だけじゃない!!」
「あの距離でなんで射殺できなかったのかって聞いてんだ!!」
「なんで撃たなかった?えぇ!?」
部長の叱責に滝は黙って聞いていた・・・そして手に持っていたスパイクのバンダナを見せつけるように突き出してハッキリと答えた。
「アイツの・・・夢を聞いたからだ!!」
そう言った滝は黙って現場から離れていった・・・その顔は怒りに満ちていた・・・。
(ダイジョウブ!イザってときはライダーが助けてくれるんでしょ?)
(仮面ライダーってタキさんの事じゃねぇの?)
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side:教会
「グ・・・ギギ・・・!」
教会に戻ったスパイクはもがき苦しみながら床をのたうち回っていた・・・そんなスパイクを叱責する元凶のペトレスク神父がそこにいた・・・
「なぜ殺さなかったのです、スパイク?」
「私の声は聞こえていたハズですよ?」
そう問いかける神父の目は真っ赤に充血しており、まるで道端のゴミを見るような様子になっていた・・・
「もうよろしい!」
「あなたはそのまま
「さて・・・ミナサン・・・」
「外には細く・・・美しい三日月が下がっています」
「愚かな罪人を串刺しにしたくなるような・・・ねぇ・・・」ニヤァァ…
ギィィ! ギギイィ!
その言葉に答えるかのように天井に隠れていた怪人達が不気味な声を発していた・・・
「やはり・・・これまでの騒ぎの原因はあんただったか・・・」
「!?」
「おや?あなたは・・・」
神父が声のした方向を見れば、そこに居たのは静かに怒りを込めた目で神父を見ていた飛電其雄だった。
「オッ・・・サァン・・・」
「お前か・・・スパイクを傷つけたのは?」
「それは人聞きが悪い・・・私と同じ選ばれし者にしてあげただけですよ?」
「最も、今となってはただの出来損ないのクズでしたがね・・・」
ペトレスク神父はスパイクを嘲笑いそう語り、飛電其雄をも見下していた・・・
「かつて俺には・・・夢があった・・・」
「?」
「俺が笑い、
「何を世迷い事を・・・」ハッ
神父とスパイクには理解できなく、困惑する内容だった・・・それでも其雄は語り続けた・・・
「だが俺は役目を終え・・・俺の夢を息子に託した・・・」
「今の俺の夢は・・・子供たちが安心して笑顔で夢に走れるように手助けをすること・・・」
「だがお前は・・・このハーレムの子供たちの希望になろうとしたスパイクの夢を奪った!」
其雄は夢のために戦う力を作ったベルト・・・〈サイクロンライザー〉を装着し、〈ロッキングホッパーゼツメライヅキー〉のスイッチを押した。
「!?」 ピクっ!
ペトレスク神父は〈ロッキングホッパーゼツメライヅキー〉の発した電子音を聞いて反応を示したが、其雄は無視してポーズをとってワードを発した。
〈サイクロンライザー〉から人間大の機械の飛蝗が現れ、黒い霧と赤い電気が周囲を囲み、飛蝗が音声に合わせてバラバラになって其雄に鎧の様にくっついていく。
煙が晴れ、そこに居たのは先日、ペトレスク神父の邪魔をした
「貴様・・・何者だァ!!?」
そう問いかけたペトレスク神父に飛電其雄は静かに自分の存在を教えた・・・
「俺は人工知能搭載人型ロボ〈ヒューマギア〉の飛電其雄。そして・・・仮面ライダー1型だ!」
ーENDー
遂に変身しました・・・次回はあの二人も登場します。