インフィニット・ストラトス 正義と日食の騎士 作:どこかのシャルロッ党
「私はハヅキ社製がいいな~!」
「え?ハヅキのってデザインだけって感じじゃない?」
「そのデザインがいいのよ!!」
「私はね―――――」
朝から1年1組の女子生徒達はカタログを見ながらどのISスーツがいいかなどを話していた。やはり女子専用兵器になりつつあるインフィニット・ストラトス。そのISを使う為に必要なのがISスーツだ。オシャレな物からスポーティーな物まであるが、翔真や一夏にとっては全く関係ない話である。
「翔真は目玉焼きにはソース派か!?なんでだよ!」
「しょうゆの何がいいんだよ。いいか、目玉焼きにはソースだ」
「いや!ここは和の国だ!目玉焼きにはしょうゆだ!」
「断然ソースだ!いい加減分かれバ◯ージ・リ◯クスっ!だからリ◯ィ少尉に恨まれるんだぞ!」
「いやリ◯ィ少尉って誰だよ!?ていうか俺は一――『ほう、朝から元気がいいな?織斑、綾崎』・・・」
「(女帝降臨かよぉぉぉ!!)」
あれ以来翔真は一夏や箒、セシリアなどと話をするようになった。そして周りがISスーツの話題で持ちきりの中で二人は目玉焼きにはソース派かしょうゆ派かで口論になっていた・・・しかし女帝こと織斑千冬の降臨で二人は一気に青ざめる。周りは千冬を見た途端に一斉に席に着いた。
「私が来たら席に着けと、言っていたはずだがな?」
「そうでしたよね~・・・あ、ち、ちふゆさん・・・もしかしてシャンプー変えられました?」
「さ、さすが千冬姉・・・シャンプー変えるなんて――『そんなことでご機嫌が取れるとでも思ったか?』・・・すいません」
頭に大きなタンコブが出来た翔真と一夏はさておき、ホームルームが始まる・・・すると副担任である山田真耶が笑顔であることを話し掛ける。
「今日は皆さん!なんと、転校生が来ますよ!それも二人です!」
「(そう言えば・・・まさか・・・)」
転校生が二人・・・翔真はまさかと思いつつも黙って教壇の方へ向いた。
「(流れ的には恐らく"シャル"と"ラウラ"か?・・・シャル・・・か)」
やがて教室が騒がしくなる中で、翔真はじっと前を見つめる――――今から来る転校生二人は翔真もよく知っている二人だ。だからこそ胸が締め付けられるような感覚が翔真を襲う。
そして―――――金髪の髪を後ろで束ねた中性的な顔立ちが特徴の"男子"と小柄で銀髪のロングヘアーの少女が教室に入って来た。
「では"デュノア"さん、"ボーデヴィッヒ"さん自己紹介お願いします!」
「はい。皆さん初めまして―――"シャルル・デュノア"です。フランスから来ました、宜しく――『ショウマ?・・・ショウマなのか!?』え・・・」
"シャルル・デュノア"が自己紹介していた途中で、隣にいた"ラウラ・ボーデヴィッヒ"が声を上げた・・・驚く翔真にラウラは近付く。
「生きて・・・いたのか・・・良かった・・・良かった・・・」
「ラウラ・・・まさかお前・・・」
「(あの男の子が・・・綾崎翔真君・・・)」
ラウラが翔真を見た途端泣き出し、静まり返る教室―――――そんな中でシャルル・デュノアは夢に出て来ていた綾崎翔真が目の前にいる青年だと確信した。