インフィニット・ストラトス 正義と日食の騎士 作:どこかのシャルロッ党
翔真がラウラの涙に驚いていた頃・・・この世界に一人の少女が舞い降りていた。その少女は翔真の機体であるジャスティスによく似た赤い機体を纏う。深紅の機体・・・それは"無限の正義"の名を冠するISだ。
「(私は・・・貴方を殺されなければならない。私の・・・私の姉さんを奪った綾崎翔真を)」
海面をスレスレで飛行する少女―――アーシア・デュノアはスピードを上げて日本へ向かう。そして彼女の後ろには青い翼を持つ機体が飛行していた。
『―――――――』
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ホームルームでの出来事があり、翔真はラウラを連れて保健室へと来ていた・・・以前としてラウラは涙を流していた。
「ラウラ、俺のことが分かるか?」
「当たり前だ・・・綾崎翔真・・・」
「なんでお前がここにいるんだ?だってお前は・・・」
「・・・確かに私は死んだ・・・だが気付いたら何故か私は生き返っていた・・・」
「(まさか鈴みたいなパターンか・・・)」
目の前にいるラウラ・ボーデヴィッヒは翔真の知るラウラだった。恐らくラウラもまたあちらで死んだもののこの世界の自分に憑依する形で生き返ったパターンだと翔真は確信した。
「翔真教えてくれ!嫁は・・・一夏は・・・私の知る一夏なのか?」
「・・・残念ながら違うさ」
「・・・やはりか・・・」
「一応状況が状況だ。後で鈴も交えて話そう」
「何?・・・まさか鈴も!」
「ああ。取り敢えず話は後だ!お前は取り敢えずそこにいろ」
「わ、分かった!」
ラウラを保健室に残して、翔真は教室へ戻る。先ほどの光景が気になるクラスメート達は好奇の眼差しを翔真に送るが、次の授業が1組と2組のIS合同実技の為生徒達は急いで更衣室へ急ぐ。
「翔真もシャルルも急ぐぞ!」
「うん!」
「ああ・・・(はぁ、これからどうすればいいんだ・・・)」
翔真・シャルル・一夏は男性用のISスーツを着用してグランドへ。
「皆揃っているな?これより1組2組の合同実技を始める。今日お前達にやってもらうのは格闘及び射撃の実技だ・・・しかし、お前達にいきなりやれというのも無茶な話だ・・・そこでだ。凰、綾崎!皆に手本を見せてやれ」
「分かりました・・・ほら翔真、やるわよ」
「面倒だな・・・たく」
「(むむ・・・何故織斑先生はわたくしを指名してくれないのですか!?わたくしも翔真さんと・・・)」
セシリアの眼差しをよそに翔真はラファール、鈴は手配された専用機IS「甲龍」を纏う。二人にはそれぞれジャスティスと天ミナがあるのだが、二機に関してはこの世界ではオーバーテクノロジーであるが故に出せないのだ。
「んで、俺達はどうすればいいんです?別に俺は鈴でも構わないですよ」
「はん、上等ね」
「慌てるな馬鹿者。お前達の相手は―――『うわああァァァ!!退いてくださーい!』来たぞ」
「嘘だろ・・・ちぃ!」
上空からラファールを纏った真耶がこちらに向かって落下しようとしていた・・・翔真は即座にスラスターを点火して飛翔。落下寸前の真耶をお姫様抱っこの形で受け止める。
「あ、ありがとうございます綾崎君・・・(はわわ!わ、私男の子にお姫様抱っこされちゃってます~!)」
「いえ、これぐらい『翔真さん?』っ!?」
真耶を抱えたままだった翔真は、いつの間にか列の前にいたセシリアのプレッシャーを感じ取りすぐに真耶を降ろした。