私の名前は真中あお。
今は―――地学者になっている。
時に天文学の論文を発表したり、時に地形図やあらゆる土地のフィールドワークをしたり……まさに正反対。でも共通点が多いし、相性は悪くない。だから地学者。
高校で地学部に入って、天文班と地学班ができた時は不安だったけど、皆がいたから―――みらがいたから、楽しかったし、
みらとは、今でも色んな話をする。ちょっと距離が離れて、会える機会が減っちゃったけど、そんなことは関係ない。例えば、こんな話を―――
*
『―――もしもし、あお?』
「みら、久しぶり」
『わ、ほんとにあおだ! 久しぶりー!! どこで何してるのさ、今!』
「みら……私も会いたい。私いまね、
『杜王町?』
「ほら、M県S市の」
『あ、あそこ? なんか変なスポットで話題の……えーと、テレビでやってたんだよね、ビヨヨンみたいな名前の―――』
「ボヨヨン岬のこと? 今日はそっちじゃあなくて、別のものを見てきたんだ。メッセに写真で送ったんだけど」
『え? えーと………あ、あった。なに、このヘンテコな岩! 面白い!』
「ふふっ、みらならそう言うと思ったよ。
それは『アンジェロ岩』って言って、町の人気スポットなんだって」
『これが?』
「うん。なんでもその………恋人…の待ち合わせ場所で有名なんだって。」
『え、なに?』
「こ、恋人……」
『あお、もう一回いい?』
「恋人!! の、待ち合わせ場所なんだって!」
『あ、わかった、恋人ね!
あおの声が小さかったから聞こえなかったよー』
「もう……あ、あと喋るんだって聞いたよ」
『え、岩が喋るの? まっさかー』
「私も信じられかったけどさ…町の人たちがみんな口を揃えて言うんだもん。試しにその……話しかけてみたの」
『…結果は?』
「喋らなかった」
『だよねー! この変な岩が喋ったら怖いもん!』
「あの後皆に慰められて恥ずかしかったんだから……」
『でもさ、私達の触ってきた石たちにも意思があって、お喋り出来たら楽しいよね!』
「それはそれでホラーな気が…」
『……行ってみたかったなぁ、あおと。そしたら、そのアンジェロ岩もなにか喋ったかもしれないのに』
「みら………」
『あはは、大丈夫だよ、あお! 私は今やりたい事を見つけられて、それに向かって一生懸命やってるから、あおはあおでやりたい事を一生懸命やろ!』
「……うん。待ってるよ、みら。
その時は、私が色んな場所を案内してあげるね」
『楽しみだなぁ……私、いま高校時代と同じくらいワクワクしてる!』
「私もだよ、みら。みらに色んなものを教えられると思うと、今からでも楽しみでしょうがない」
『楽しみだね、お互い!』
「うん……!」
「………戻ってきてしまった…『アンジェロ岩』……
い、今なら、誰も見ていないよね?」
「………………………よ、アンジェロ」
「…………。」
「…………うーん、やっぱり噂は噂だったのかな……?」
『………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………アギ』
「!?!?!?!?!?」
しゃ、喋った!? 間違いなく喋った!! 一度話しかけても返事がなかったから、喋るなんて思ってもみなかった。録音しておけば良かったかな……
☆アンジェロ岩
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』にて、物語の舞台である杜王町のとあるバス停前に存在する奇妙な形の岩のオブジェ。
不気味な形とは裏腹に、恋人のデートスポットとして町民に親しまれ、また観光名所として脚光を浴びている。鉱物のはずなのに「……アギ」と鳴く声が聞こえるらしい。
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