地学者の一日は……なんというか、ムラがある。
とんでもなく忙しい日もあれば、特に何もない日もある。
私はその日、予定らしい予定もなく自室でダラ……えーと、小惑星について想いを馳せていた。
―――たった一本の電話で、全てが変わることも知らずに。
*
「もしもし、真中です」
『あお! 私、美景! いま、パソコン開いてる!?』
「えっ、さ、桜先輩? どうしたんですか、いきなり私に連絡なんて―――」
『いいから! パソコンに送った資料を開きなさい!』
「どうしたんですかいきなり…………」
私は、たまたま開いていたパソコンのメールボックスをチェックする。
そこに入っていた桜先輩のメールに添付されていた資料を見て―――驚きのあまり、絶句した。
なぜなら、それは……
「―――『化石ポケモンの復元展覧会』……!!?」
ポケモンというのは、不思議な力を持って進化した動物という考え方で良い。ただし、そのほとんどが動物とはまた違った生態を持つ。
その為、研究者達はこぞってその謎を解き明かそうとしている。ポケモン研究の第一人者であるオーキド・ユキナリ博士を筆頭として、ウツギ博士やオダマキ博士、ナナカマド博士など意外と成果を挙げる人物は多い。
……しかし、化石を復元するなんて聞いたことがない。DNAを採取し、それを元に古代生物を復元するという話はあるが、化石から復元するなんて初耳だ。
『そう! 化石よ化石!
化石を復元だなんて、ロマンがあるわ! この展覧会のチケットが二人分当ったのよ!! あおも来ない??』
「桜先輩、イノ先輩はどうしたんですか? 私よりイノ先輩に話した方が……」
『あー、だめだめ。断られちゃったの。なんでも、「杜王町の気候と地理の研究がある」って言われてね。モンローはまだ地球に帰ってきてないし、みらも当日は来れないんだって。
一人で行くのも忍びないし…行きたいのなら、付いてきても良いけど?』
「……分かりました。そういう事でしたら、お供します。」
どうせ最近は時間を持て余している。
化石について色々と学んでくるのも良さそうだ。
ポケモンにはあまり詳しくないけど、行ってみる価値はある……
*
「……そうして、桜先輩と行ってきた展覧会で実際に復元されたのがこの動画に映ってるアーケオスだよ」
『すごーい!!! 化石だったポケモンが空を飛んでる!!』
「正直言って、ポケモンの化石復元がここまで行ってるとは思わなかった。」
『だねー!』
ポケモンの復元技術については、桜先輩も舌を巻いていた。はっきり言って進み過ぎではというくらいに。
「化石っていうのは、古い時代からのメッセージだって聞いたけど、それがもっと詳しく、細かく聞けるような気がしてきたよ」
『そうだよね!』
「中には頭蓋骨だけの状態から復元したり、遺伝子だけで復元したり……あと、氷山の中で氷漬けになっていたポケモンもいたんだって。」
『未来だよねー、そういう技術!』
「私達が生きてる内に化石の復元方法が見つかるとは思わなかったよね。
ほんと……最近、地学が楽しいよ」
『―――私も!!』
「今回の経験から、ちょっと論文を書こうと思う」
『へぇぇ、そうなんだ!! 題材はどんなのにするの?』
「そうだね…例えば………
『化石ポケモンから学ぶ、生物化石の復元』……とか?」
ポケモンの研究者達の弛まぬ研鑽によって、復元技術は日々向上しているようだ。これを、他の化石に使うことはできないものか。
☆アーケオス
さいこどりポケモン。『ポケットモンスターBW』に登場。始祖鳥のような姿をしており、鳥のポケモンの先祖とされている。
☆プテラ
かせきポケモン。初代『ポケットモンスター』に登場。ひみつのコハクに残されていた遺伝子から蘇った翼竜のようなポケモン。隕石の落下で絶滅したという説が有力。
☆タテトプス
シールドポケモン。『ポケットモンスターDPt』より登場。黒い盾状の顔を持つ小型のトリケラトプスのようなポケモン。掘り出された地層から1億年前から暮らしていたとされる。
☆アマルルガ
ツンドラポケモン。『ポケットモンスターXY』より登場。全身から−150度の冷気を放つ。オーロラのように自在に変色するヒレを持つアマルガサウルスのような姿のポケモン。氷山の氷の中から発見されたという化石ポケモンの一種。
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