地学者真中あおの取材レポート   作:伝説の超三毛猫

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どこから引っ張ってくるか悩みました。
全部まとめた結果世界観がカオスになってるけど笑って許してネ。


P13, 賢者の石

 

 ある日、私は妙な論文を見つけたのだ。

 『世界各地の伝承における賢者の石の正体について』そう題されていたそれは、最近暇を持てあましていた私の情熱を再燃させるには十分だった。

 

 

 賢者の石。

 一般的には「卑金属を金に変える、錬金術の至上命題の鉱物」とされている。この為にヨーロッパを中心に錬金術が発達したが……誰もソレの創造には至らなかった。まぁ、これが後の薬学・化学実験の基礎になるらしいけど。

 

 

 で、そのいささか眉唾ものの「賢者の石」についての論文だが……そこに、あまりに事細かに記録が載っていたのだ。

 

 ある伝承には、多くの人々の傷を癒やし、時に永遠の命を与えるとあった。

 ある地域では、あらゆる金属を金に変え、無限機関の動力源となりうると噂されていた。

 ある書物には、数多の人命を材料に作った許されざる魔石と書かれていた。

 

 それらを論文に書いてあった情報を元に、世界各地を飛び回って調べてみることにした。

 

 

 

 まず、『人々を癒やし、永遠の命を与える』とする面。私は伝承の出どころであったイギリスを中心に探し回った。そこで出会った役人を自称する壮年ハリー・ポッター氏によると、偉大なる魔法使いが作った、永遠の命と金を齎す魔法の石だという。なお、現在は砕かれていて現存していないのだそう。

 

 続いて、某国のとあるアトリエにて、『賢者の石』の情報を手に入れる事ができた。それは、「優秀な動力源」という正の一面と「人の魂を大量に使って錬成する非道の結晶」という負の一面だった。

 かつてアメストリスという国があった頃。隣国であるイシュヴァールを征服する為に使われたのだとか。その際に、多くのイシュヴァール人が賢者の石の材料にされたともいう。最終的にはアメストリスとイシュヴァールは和平を結んだそうだが………あまりにも恐ろしすぎて、ゾッとする話だ。

 

 

 現在における賢者の石は、ほぼ架空の存在と認識されている。しかし、現存していた賢者の石を元に、おぞましい方法を使わない賢者の石の製作に力を注ぐ人もどうやらいるようだった。

 例えば私が出会ったとある旅人の一行は、錬金釜なる道具を使って作り出したという。金塊とオリハルコンに、世界樹の雫なるものを入れて作るという。はっきり言って錬金釜とか世界樹の雫とか私の常識を軽く超越したモノとしか言いようがないが、確かに完成品のソレは賢者の石の特徴である『人々を癒やす効果』があった。

 

 

 歴史の闇に葬られた伝説の道具・賢者の石。

 もし眉唾ものの論文を信じなかったら、私はここまでこれについて知ることはなかっただろう。

 

 だが、かつて賢者の石に渦巻く欲望のために多くの人々が犠牲になった事実を忘れてはいけない。人命を使わない錬成方法ができつつあるとはいえ………私は、もう少しこの『禁忌の石』については、人々にとっての眉唾ものにしておこうと思う。

 

 だから……この件については、胸にしまっておこうと思う。

 もう一度、過ちを歩む必要など、どこにもないから。

 

 

 

 

 

………

……

 

 

 

「ねぇ、みら。もし……誰も信じられないようなものが真実だったら。それが、誰にも話せないようなものだったら………どうする?」

 

『………???? 何言ってるの?』

 

「……ふふ。何でもない。忘れて」

 

『??????? ………変なあお。』

 

 

 

 

 

 

 

【賢者の石】

まだ、人類の多くが知るべきじゃあないこと。

アメストリスとイシュヴァールの戦いの悲劇は、きっともう起こらない方がいい。

 

 




☆賢者の石

 錬金術における至高の物質。卑金属を金に変え、癒すことのできない病や傷をも瞬く間に治す神の物質とされる。無数の名前を持ち、形状についても諸説ある。
 『ドラゴンクエスト』シリーズでは、何度も使える全体回復アイテムとして重宝されている。『8』や『9』では錬金釜で作ることが可能。
 『アトリエ』シリーズでは、賢者の赤水晶とも呼ばれ、ホムンクルスやアゾット剣の動力源として使われる。「ドルケンハイト」なる花と竜の素材を必要とする場合が多い。
 『ハリー・ポッター』シリーズでは、ダンブルドアとニコラス・フラメルが作った永遠の命を与える強力なマジックアイテムとして登場。第一作『ハリー・ポッターと賢者の石』に登場し、最終的に悪用防止のため砕かれた。
 『鋼の錬金術師』シリーズでは、強力な術法増幅器で、ホムンクルスの核になるキーアイテムとして登場。その製造方法のあまりのおぞましさに、トラウマになった人も少なくないはず。

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