イチカと一夏の物語   作:コクトー

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原作前三話目!


プロローグ3

 

 私は今日やたら長い行列に並んでいた。

 

 別に買い物に来たわけではない。適当に散歩していたところ、国のやっているISの適正試験の現場にはちあわせてしまったのだ。

 そこで政府関係者っぽい人に見つかり、参加が決定。そしてならんで待つこと四十分。ついに私の番がきた。そしてそれは今まであまり表に出ないようにとしていた私の人生が変わるときだ。

 

「次、イチカ・グレナディーン。打鉄に触れろ」

 

 ごくりと唾を飲み込み恐る恐る手を伸ばす。

 

 あと20㎝、10㎝、5㎝、そして触れた。

 

 すると打鉄は反応し、気づけば俺は打鉄を装着していた。

 

「反応……………あり!!!おい、IS反応がでたぞ!今すぐ政府に伝えろ!」

 

「うぉぉおおおお!!!ほんとに男でIS動かしてる!!」

 

「希望だぁああ!!俺達男の希望だああ!!」

 

「ふっふっふついに俺の秘密を明かす時が!」

 

「いやお前反応なかったじゃん」

 

 私は興奮しながら政府に連絡をしている人のところにいった。

 

「すいません。政府と交渉したいのでかわっていただけますか?」

 

 電話をしていた男性は驚きつつもかわってくれた。いい人だ。

 

「どうも、私はイチカ・グレナディーンと言います。政府の方ですか?」

 

『あぁ。私は暮井宗也という。よろしく頼む』

 

「よろしくお願いします。ところで早速本題なのですが、私はIS委員会に加盟してる国すべてと交渉したいので女尊男卑の考えや男尊女卑の考えのない男女平等を考える役人を各国一人ずつ集めてください。ネットなどでのテレビ電話でもかまいません。一時間後に行いたいのですがどこかありませんか?」

 

『ちょっと待て。いったい何をする気だ?私達は君のお遊びに付き合う気はないのだが…』

 

「お遊びなんて一切ありません。それでどこかありませんか?」

 

『何が目的かだけ教えろ。日本は私が出る。それに何のようか伝えずには集められん』

 

「私が現在保有しているISコアに関することと伝えてください。動くには充分でしょう?」

 

『!!?わ、わかった。今すぐ連絡を入れる。それと迎えをよこすから待っていてくれ。開始は悪いがネットの準備等で2時間後になってしまう。いいだろうか?』

 

「かまいません。ただ、出来ればまだ発表はしないでください。交渉後に交渉の内容と共に発表をお願いします。あと、一人でも女尊男卑の考えの人を寄越したらその数だけ私の持つ8つのコアを破壊します」

 

『…わかった。ではそこにいる羽根川くんに変わってもらえるか?そこにいる者のトップだ。できるだけ広めないように言ってもらおう』

 

「わかりました。えーっと、羽根川さんはいらっしゃいますか?暮井宗也さんが変わってくれと」

 

 周りを見渡すとスーツ姿の男性がきた。がたいもよく、真の通っていそうな感じがする。

 

「私が羽根川影虎だ。暮井さんはなんと?」

 

「変わってくれと」

 

 電話を手渡すとなにやら話始めた。私はできることをしようか。

 

「えーっと、皆さん、出来ればネットなどでの拡散は遠慮願います。今日中にはテレビで発表するそうなのでその時にどーんと驚かしましょう!その方が面白いでしょ?」

 

「はっはっは!いいな坊主!テレビやラジオでどーんと発表するわけだな?」

 

「それおもしろそうだな!」

 

「一斉に番組が同じニュースになってばーんと発表か…いいな」

 

「そーゆーわけだ!てめーら、携帯閉じろ!おもしろみが減るぞ!」

 

「だな。坊主もなかなかやるねぃ」

 

 私の提案にみんな、笑って乗ってくれた。よかった。反発が来たらどうしようかと思った。

 

 と、羽根川さんがこちらに来た。電話も終わったようだ。

 

「では今から私が君を会談の場所までつれていく。安全面はISさえこなきゃ大丈夫だ」

 

「ISが来ても私が止めますよ。交渉の材料にします」

 

「頼もしいな。では行くよ」

 

 私は彼の運転する車で会談場所に向かった。

 

 一時間くらい移動しているがとくに危ないことはない。そしてようやくついた。これより30分後、私は世界を相手に交渉する。なんとしてでも成功してみせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 広いホールのようなところに私と世界の政府関係者が数十人。そしてテレビ電話が繋がっているコンピュータが数十台。ようやく揃ったようだ。さて、始めましょうか。

 

「皆様、本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。私は世界で二番目・・・にISを起動させた男のイチカ・グレナディーンともうします。グレンとお呼びください。以後お見知り置きを」

 

 すでに暮井さんから連絡がいっているのであまりざわつかない。

 

「グレンくん、早速本題に入ってくれるかな?」

 

「わかりました。暮井さん。皆様すでにご存知でしょうが、私は今日皆様と交渉をしにここに来ました。私の出す条件は4つです。尚、私の出した条件をすべてを飲んでいただけるなら私は今持っているこのISコアをIS委員会に返却することを約束します」

 

 私は粒子分解してあったコアを8つとも出した。どれもこれも各国が盗まれたコアで、世界を回って潰したテロ組織の持っていたものだ。

 

「私はこれまで世界を回って15のテロ組織を壊滅しました。その中でISを使う組織もありました。これはそのISのものです。どうやって倒したかと言うと、一つ目の条件に関係ありますが私はISを持っています。一つ目の条件は私が皆様にとって正体不明のISの所持、及び日常生活でのISの使用を認めることです」

 

「反対の方は挙手を。そして理由をお願いします」

 

 これは誰も手を上げなかった。これくらいならいいのだろう。では次のものはと…

 

「ありがとうございます。では次はこの機体そのものです。こい『炎の指揮者オペレーター』」

 

私は私のIS、炎の指揮者を装着した。これにはみな驚いていた。やはり人から聞くだけと実際に見るのとでは違うのだろう。

 

「これは私のISの一つ、炎の指揮者です。また、私は現在他のISを作製中です。スポンサー等は一切ありませんしいりません。独力で作ります。ビット等もありますがイギリスとは関係なく作っています。ちなまに私はこのISの武装並びにスペックデータを一切公表するつもりはありません。これを認めるのが私の条件の二つ目です」

 

 さすがにざわめきが起こった。武装とスペックデータを公表しないというのは 情報戦において圧倒的に有利にたてるのだ。これを認めるには勇気がいる。

 

「操縦データは渡しますから安心してください。それに私のISはデータを見たところでどうこうできませんよ?誰も作っていない技術を多く含みますから」

 

 私のこの発言に後ろの方でばんと音がした。立っているのは女性だ。これは嫌な予感がする。

 

「あんたいい加減にしなさいよ!男風情が調子に乗り過ぎよ!あんたは私達のISのためにデータを提供していればいいのよ!そもそも男が神聖なISを使うなんて侮辱以外の何でもないわ!」

 

 これはダメだ。完全にダメだ。

 

「暮井さん、私は男女平等の考えの人のみ(・・)呼んでくれと言いましたよね?」

 

「あ、あぁ。だが、私はきちんと各国の政府にそれを伝えたよ。そしたらすべての国が了承していた」

 

「生憎私達の国にはそんな人いないのよ。黙ってれば調子に乗って好き勝手言って、今ここで土下座しなさい!」

 

 すると彼女の発言に同調するように他に三人がたった。これで四人か。辛いな。コアがなくなるのは。

 

「黙れ」

 

 私は怒気を込めて言った。その女性たちは押し黙った。

 

「暮井さん、あの四人をここから出してください。もう彼女らの4ヶ国とは交渉しません。そしていかなるデータも渡しませんしどんな言葉も聞く気はありません。謝罪であっても。それと、私は暮井さんに言いましたよね?き・ち・ん・と。この場で言ってくれませんか?」

 

「だ、男尊女卑又は女尊男卑の考えの者を寄越したらその数だけ…き、君の持つISコアを……」

 

「コアを?」

 

「破壊…する」

 

「はい。その通りです。では今何人がいますか?」

 

「ま、待ってくれ!私の落ち度だ。私が責任をとるからやめてくれ!頼む!」

 

 暮井さんは私に土下座し始めた。これを見た彼女らの反応で決めよう。

 

「はん!男は弱い生き物ね。こんなガキに頭を下げるんですもの」

 

 四人中三人が嘲笑った。一人は申し訳なさそうにしていた。これはダメだな。

 

「そこの後ろから3列目の左から4番目の女性以外は責任を取ってくださいね。さこの方は罪悪感を覚えているようなので先程の発言は撤回します。では彼女達三人分の責任を取ってもらいましょう」

 

 私はおもむろにコアを三つとトンカチを取り出した。

 

「これは彼女らの国から盗まれたものです。では…」

 

 私はトンカチを振り上げ………勢いよく降り下ろし、コアを砕いた。

 

 周りは唖然としている。

 

 私は気にせず残りの2つも砕いた。すまない…コア達よ。本当に申し訳ない。

 

彼女達のせいで(・・・・・・・)ただでさえ少ないコアがさらに減りました。では交渉に戻ります。彼女達をここから出してください。はっきり目障りです」

 

 私の言葉で唖然としていた彼女達は警備員に連れ出された。

 

「ちなみに今壊したのは本物のコアです。私は謝罪をする気はありません。あるとすれば暮井さんにだけです。向こうが勝手に約束を破ったのを守り責任を取ろうとした。彼を私は心より尊敬します。

では次に移ります。三つ目の条件はIS学園に私のラボが欲しいのです。これを飲んでくれるなら各国で金を出しあってください。コア未所持の国で最も出してくれた国には武装データの一部を公開します」

 

「コアを所持している国はないのかな?」

 

「そうですね…私の作った設計図を送ります。一つですがどこの国も開発できていない技術を盛り込んであるものです。それでよいでしょうか?」

 

「それで手を打とう」

 

「それでは小国が不利なのでは?」

 

「でしたら所持数5つ以下の国の中でもう一つ送ります。では、飲んでくださいますか?」

 

 沈黙だった。特にもう反論は無さそうだ。

 

「沈黙は肯定ととらえさせていただきます。では最後の条件です。

私を襲ってきたIS、コア、操縦者を私の自由にさせていただきたい。今後も襲われないとは限らない。それを防ぎたいのです」

 

「そんなもの認められるわけがないだろう?」

 

「それはどのことですか?IS?コア?操縦者?」

 

「すべてだ。ISは国家が威信をかけて作ったものだ。それをそう易々と勝手にされては困る。コアも限りられた数しかないのだ。それを一個人が複数所有するのは問題がある。それに操縦者に関しては人権的問題がある」

 

「私が言いたいのはそうではありません。まずIS本体は襲ってくるとしたらテロ組織や違法研究所等でしょう?それらがISを使っているというのはつまり国家の威信が奪われた証拠でしょう?そんな柔なものですか?国家の威信は。コアも同じです。返してまた奪われて襲われてはたまりません。あと操縦者ですが、本人が望み、更正の余地ありと判断したときのみです。後は警察に渡します。そもそも襲う気があるのですか?ないのなら今からでも警備を強化して奪われないようにすればいいだけではないですか。これは私が襲われた場合を前提としていますから」

 

 襲う気があるのか?これが決定打となった。

 

「では条件を飲んでくれる方はご起立ください」

 

全員立った。

 

「ありがとうございます。では私のだす条件は以上になります。研究所に関しては出来れば6月くらいまでにお願いします。あと、今私の保護しているのは三名。また、ISは3機。既に改造してるので返却はしません。コアは必要ありませんので5こすべて返却します。暮井さん」

 

「確かに受け取った」

 

「では最後に先程の3機ですが、『サイレント・ゼフィルス』、『アラクネ』、『ゴールデン・ドーン』の3機です。そして操縦者もいます。彼女らのうち二人はIS学園で私の護衛、一人はIS学園に共に通わせたいのですがいいですか?」

 

「わかった。三人の名は?」

 

「彼女達の名前は…最近改名したところですが、マドカ・グレナディーン、オータム・グレナディーン、そして……スコール・グレナディーンです」

 

 

 

 

 

 

 そして交渉は無事すんだ。それから直に、テレビやラジオで私のことが発表された。途中で追い出した人達の国とは一切話をする気も聞く気もないことも一緒に。

 

 そしてまもなく家に着いた。三人の待つ我が家へ。




原作前最後です!

スコール、オータム、マドカ
の登場です。

ただし三人の名前は『グレナディーン』に改名しています。

ちょっと長くなりましたがたぶん元に戻ります。たぶんね。

そして次回ついに原作開始!




後日談
夜10時
とある居酒屋

「おいまだかよ」
「もうそろそろじゃないか?」
「おっ変わったぞ!」
『本日、OO県XX市で二人目となる男性IS操縦者が発見されました』
「「「「きたぁぁぁぁぁあああああ!!!!」」」」
「おいおやじ!酒だ!祝いだぁああ!!」
「おうてめぇら!飲めや飲めや!おごりだぁあ!」
「「「「よっしゃぁぁぁああああ!!」」」」
 テレビでは顔写真は流されなかった。イチカの顔はその町の人のみが知る秘密となった。




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