イチカと一夏の物語   作:コクトー

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イチカと一夏と第3アリーナ

イチカside

「練習を見てほしい…ですか?」

 

 放課後、私が射撃場に向かおうと廊下を歩いていると鈴さんに声をかけられた。なんでも今度の学年別トーナメントにむけて練習をしてるそんなのですが、それを見てなにかアドバイスがほしんだとか。

 

「別にかまいませんが、私は今日射撃の訓練をやる予定ですので少し遅れますがいいですか?」

 

「どれくらい?」

 

「着替え等も合わせて20分くらいでしょうか」

 

「それくらいならいいわよ。じゃあ先にアリーナで始めてるから!」

 

 そういいながら鈴さんは走って行った。

 

「さて、少し急ぎますか。今日のメニューは……」

 

 頭の中でメニューを浮かべながら私も少し早足で射撃場に向かった。

イチカsideout

 

 

 

 

鈴side

 やった♪グレンに練習見てもらう約束できた!正直最近伸び悩んでるところもあったしなにかいいアドバイスがもらえるといいわね。

 そんな気分でぱっぱと着替えて第3アリーナに出た。

 

「「あ」」

 

 二人そろって間の抜けた声が出たのは鈴とセシリアだった。

 

「奇遇ね。あたし今から学年別トーナメントに向けて練習するんだけど」

 

「奇遇ですわね。わたくしもまったく同じですわ」

 

 二人の間に見えない火花が散った。目指すは優勝どいうのは同じらしい。といっても目的は違うのだが。

 

「ちょうどいい機会だし模擬戦でもやりましょ」

 

「いいですわ。どちらが上かはっきりとして差し上げます」

 

 セシリアの発言に少しイラッと来た鈴は甲龍(シェンロン)主武器(メインウェポン)を構える。対するセシリアも武器を構える。

 

「では―――」

 

 いきなり声を遮って超音速の砲弾が飛来した。

 

「「!?」」

 

 二人は緊急回避の後そろって砲弾の来たほうを見る。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ……」

 

 そこには漆黒の機体、シュヴァルツェア・レーゲンを装着したラウラがいた。

 

「どういうつもり?いきなりぶっ放つなんていい度胸してるじゃない」

 

 肩に連結させた『双天牙月』を預けながら衝撃砲を戦闘状態へシャフトさせる。

 

「中国の『甲龍』とイギリスの『ブルー・ティアーズ』か。二人ともデータで見た時のほうがまだ強そうではあったな」

 

「なに?ケンカ売ってんの?わざわざドイツくんだりからボコられに来たわけ?たいしたマゾっぷりね」

 

「あらあら鈴さん、この方はどうやら言語をお持ちではないようですわよ。犬だってまだワンと言いますのに」

 

「はっ……。二人がかりで量産機に負ける程度の力量しか持たぬ者が専用機持ちとはよほど人材不足に見える。数しか能のない国と古いだけが取り柄の国はな」

 

「あんた、言い訳にしかならないけど量産機でも操縦者は山田先生だかんね?」

 

「どうした?あんな教師がが操っていてそれでも負けた貴様の無能を自ら認めたか?」

 

「ドイツ人は知識が足りてないみたいね。山田先生ってもと射撃部門ヴァルキリーよ。そんなことも知らないなんてあんたが軍人で大丈夫なわけ?」

 

「貴様…!」

 

「鈴さん、どちらが先にやるかじゃんけんで決めましょうか。私としてはどちらでもよいですが」

 

「はっ!どうせなら二人がかりできたらどうだ?一足す一はしょせん二にしかならんくだらん種馬ども(・・)を取り合うようなメスに私が負けるものか!」

 

 ぶちっ!

 

「ねえセシリア、私には『どうぞ好きなだけ殴ってくださいって聞こえんたんだけど』」

 

「その場にいない人間を侮辱するとは同じ欧州連合としてなさけないですわ…。軽口を叩けないように叩いておきましょう」

 

「とっとと来い」

 

「「上等!」」

 

 そして2体1の試合が始まった。

鈴sideout

 

 

 

一夏side

 俺とシャル、そしていつの間にかいた箒の三人は第3アリーナにいた。どうやら模擬戦が行われているらしく、なんだか騒がしかったので状況を確認するために俺たちはアリーナの観客席に急いだ。

 

ドゴォオン!

 

「「「!?」」」

 

 突然の爆発。そして煙を割くようにして出てきたのは鈴とセシリアだった。

 

「セシリア!鈴!」

 

 2体1の相手はシュヴァルツェア・レーゲン。つまりラウラ・ボーデヴィッヒだ。だけど、押されているのは有利なはずの二人だった。

 

「おい、何やってんだ?二人とも!」

 

 こちらから声を出してみても二人には届いていなかった。

 

 目配せをしてラウラを攻める二人だが、次第に一方的になっていった。

 セシリアが至近距離からミサイルピットをぶつけてやったと思ったのもつかの間、無傷のラウラがそこにいた。そこからはもはや模擬戦じゃなかった。

 ワイヤーで二人の首をつかんで振り回し、どんどんシールドエネルギーが削られていく。

 そしてついには機体維持警告域(レッドゾーン)を超え、操縦者生命危険域(デッドゾーン)へと到達する。もしここでエネルギーが尽きたらそれこそ命にかかわる。

 それでもやめようとしないラウラは、ISのアーマーを壊していく。そして浮かべたかすかな笑みをみて俺の中の何かのゲージが吹っ切れた。

 

「来い!白式!」

 

 俺は白式を装着して『零落白夜』を出す。そしてアリーナのシールドを切り裂いた。この零落白夜はエネルギー無効化攻撃が可能で、シールドも結局はエネルギーでできているので切り裂くことができた。

 

「うぉぉおおおおお!!!その手を離せぇぇええ!!」

 

 俺は瞬時加速(イグニッション・ブースト)でラウラに近づき零落白夜を振りかざした。

 

「ふん……。感情的で直線的。私の敵ではない。絵にかいたようなの愚図だな」

 

 しかし、ラウラの黄金色の右の瞳が俺の動きを捉えていた。俺は刀を振りかざしたまま動けなくなる。

 

「くそ!なんでだ、体が」

 

「やはり私とこのシュヴァルツェア・レーゲンの前では貴様も有象無象の一人でしかない。消えろ」

 

 ラウラのレールカノンが俺に向けられ、今にも発射されるというとき、ラウラの体が横にぶれた。

 と思ったら、そのままアリーナの壁に激突した。俺の視界に入ったのは

 

「大丈夫ですか皆さん。一夏、もう少し考えて動きなさい」

 

 真っ赤な機体『炎の指揮者(オペレーター)』を装着したグレンだった。

一夏sideout

 

 

イチカside

「アリーナに来たのはいいですがなにやら騒がしいですね…。急いだほうがよさそうです」

 

 私は射撃訓練を少し早めに切り上げてアリーナに来ていた。できなかった分は明日の朝にやりましょう。今はピットについた。そこからアリーナの様子を見ると、kなりやばい状況だった。鈴さんとセシリアさんのISはすでにデッドゾーン。そこに一夏が切りかかろうとしている。しかし、ラウラさんも気づいているようですでに迎撃しようとしている。

 

「いきます。炎の指揮者(オペレーター)

 

 私はオペレーターを装着してラウラさんめがけて個別連続瞬時加速(リボルバー・イグニッション・ブースト)の急加速で近づき蹴りを放つ。ラウラさんはそのまま壁に激突していた。

 

「大丈夫ですか皆さん。一夏、もう少し考えて動きなさい」

 

「グレン!」

 

「一夏、大丈夫!?ありがとうグレン」

 

 そこにシャルルさんも合流した。

 

「一夏、シャルルさん、とりあえず二人を医務室に。治療はそれからです」

 

「わ、わかった」

 

 二人はそれぞれセシリアさんと鈴さんを抱えようとした。その時

 

「イチカ・グレナディーンか、少しはやるようだな。なら!」

 

 ラウラさんがこちらにレールカノンを発射した。私はシールドピットで全員を守ったが、その前に何かにはじかれた。

 

「やれやれ、ガキどもの世話はつかれる」

 

「千冬姉!?」

 

 それはIS用の武器を持った織斑先生だった。なんで生身でIS用の武器使えるんだろう?

 

「模擬戦をやるのは構わん。が、アリーナのバリアーまで破壊する事態になっては教師としては黙認しかねる。この決着は学年別トーナメントでつけろ」

 

「教官がおっしゃるなら」

 

「織斑、デュノア、グレン、お前らもそれでいいな?」

 

「あ、ああ」

 

「はい」

 

「大丈夫です」

 

 よし、というようにうなずいて織斑先生が高らかに告げる。

 

「これより学年別トーナメントまで一切の私闘を禁ずる!以上解散!」

 

 そして私たちは医務室へとむかった。

イチカsideout

 

 

 

 




どうもコクトーです

久しぶりの更新です
遅くなってすいません
DQMの方でもいいましたが、『小説家になろう』様でオリジナル小説『俺が勇者じゃ救えない!?』を連載し始めたのでそちらの更新にかかりっきりになっています
ゆっくりですがこちらも書くのでお待ちください


今回は次々視点が変わりました
とりあえず書きにくいね!!
次か、その次くらいに試合開始になると思います

ではまた次回
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