四月某日、俺、織斑一夏は人生最大のピンチを迎えていた。
俺が今いるのはIS学園一年一組の教室だ。周りを見渡しても女子、女子、女子、女子。女子しかいない。たしかもう一人いたんじゃなかったのか!?
唯一の知り合いとも言える人物は窓際でこちらを見ようとしない態度の篠之乃箒だけだ。見ても視線を外される始末。
ほんとにどうしよう…………
「らくん、―――らくん、織斑くん!」
「は、はい!」
いきなり巨乳が!?
「お、驚かせちゃってごめんね。で、でも、今自己紹介で、あから始まって、今はおの織斑くんの番なんだけど…」
「わ、わかりました。今からします」
「本当ですか?絶対ですよ!」
「そんな念押さなくても…」
(なんかかわいいなこの人)
さて、自己紹介だ。俺はくるりと後ろを向く。なぜか俺は所謂天皇席だからな。みんなの視線が集まって…なんかやばい!?
「え、えーっと、皆さん始めまして。織斑一夏です」
なんかみんなの視線が止まらない!?それだけ?とでも言いたげなその視線をやめてくれ!!
「えーっと、…………………以上です!」
ガラガラガッシャーーン
クラスのみんなが転げ落ちた。
スパーン!!、
「はぁ、まったく、貴様は自己紹介もろくにできんのか」
後頭部に突如衝撃がきた。なんだと思い振り替えるとそこには…
「げっ!?信長!?」
「誰が第六天魔王だ」スパーン!
もう一発食らった。まじで痛い。
「すまないな山田くん、押し付けてしまって」
「いえいえ!副担任ですから」
「な、なんで千冬姉がここに!?」
「織斑先生だ」スパーン!
三発目。
「お、織斑先生」
「よろしい。あー諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聞き、よく理解しろ。逆らってもいいが私の言うことは聞け。返事ははいかイエスだ」
なんという暴力発言だろうか。威圧感半端ない。
「「「「キャァァァアアアアア!!」」」」
ソニックブームが起こった。
「本物の千冬様よー!!」
「私大ファンなんです!」
「あなたに会いにわざわざ来ました!北海道から!」
「優しくして。でも時には厳しくしつけして!!」
なんかすごいことになってきた。収拾つくのか?
「静かに!まだ自己紹介の途中だ。調度いい。今遅れているやつの紹介をしよう。では入れ、グレナディーン」
教室の扉が開いて一人の女性が入ってきた。しかし、俺も千冬姉もその女性から眼が離せない。なぜかって?なぜならその女性は…
「久しぶりだな元姉さんに元兄さん。おっと、今は織斑先生と織斑君か」
「「ま、マドカ!?」」
「いかにも、私は旧名、織斑マドカ。そこにいる織斑一夏と織斑千冬の元妹だ」
「え?千冬様の妹?」
「え、でもそんな情報ないよ?家族は弟くんだけって」
「元ってどうゆうこと?」
教室がざわつき始めると、わたわたしてる山田先生をよそに再び教室の扉が開いた。
「まったく、マドカ、からかうのもいい加減にしなさい。困惑してるでしょ?」
マドカをたしなめながら、男にしては長い紅色の髪と灼眼の男が入ってきた。
その男は第二の男性IS操縦者だ。
一夏sideout
イチカside
マドカってば早速やらかしてくれましたね…
「む、すまなかった。兄さん」
「「兄さん!?」」
「はい。私、こちらのマドカ・グレナディーンの兄のイチカ・グレナディーンです。特技は機械作製、趣味は機械いじり以後お見知り置きを」
「改めて私はマドカ・グレナディーン。兄さんの妹だ」
「「「き、き、き、キャァァァアアアアア!!!」」」
ソニックブーム発生!
「二人目の男!」
「髪紅い!」
「なんか目もきれい!」
「このクラスでよかった!!」
「一夏×イチカ…濡れる!!」
最後の人おかしいですよ。それに私はホモではありません。いたってノーマルです。さて、言わないといけないことを言いますか。これに対する反応ですべて変わる…。好印象をもてるか否かが。
「最後に、私の嫌いなものは自身の立場も理解せずに発言するもの。また、男尊女卑並びに女尊男卑です。そんな人は私とマドカに関わらないでください。目障りですので」
空気が凍った。
これまで男ということでちやほやしてた空気から一変男の癖に生意気という空気になった。とくに後ろの方の金髪の人は顕著ですね。わかりやすい。
「私からも頼むぞ。兄さんはそういう輩が大嫌いだからな。こないだも会談中に追い出してたし。その国とは一切関わらない発言までしてるしな」
「マドカ、事実ですがあまり言わないように」
「む。わかった」
再びざわめきが起こる。生徒の中にもあの会談の内容をニュースで見たものが多いようだ。
データの秘匿、襲撃ISの私有、そしてコアの破壊。どれも喧嘩をうってるとしか思えないものだ
再び怒りが向けられた。先程怒りを向けてなかった生徒も参加している。コアを壊せば当たり前ですが…。
「静かに!グレナディーン、席につけ。そして放課後私のところに二人でこい」
「先生もグレンでお願いします。言いづらいでしょうし」
「他の先生方にも言っとこう。では自己紹介の続きをやれ」
織斑先生の一言で自己紹介が再開された。私への怒りは収まらぬまま。
放課になり、私はマドカと話していた。そこに、
「ちょっといいか?」
織斑一夏がきた。
「織斑一夏くんですね。始めまして、私はイチカ・グレナディーンです。グレンでお願いします。この口調は気にしない方向で。癖ですので」
「あ、あぁ、よろしく!俺も一夏でいいよ。数少ない男子どうしだし、仲良くしようぜ!」
私は手を差し出すと笑って握手に応じてきた。いい人みたいですね。
またどこかでキャアーー!という声が響く。好意的な視線はすべて一夏に向いているが。
「ところで…、その、マドカ、だよな?どうしてここに?今まで行方不明だったのに…」
「その辺は放課後に織斑先生に話しますから一夏も来てください。今はその辺で」
「私が教えてやろう」
「ちょっといいか」
私達が話していると、一人の女生徒がきた。黒くて長い髪を後ろで束ねている。
「一夏、ちょっとこい」
「ん?箒か?ここじゃだめなのか?」
「いいからこい!」
「わ、わ、わ!悪いグレン、またあとでな」
箒さん(?)が一夏を引っ張っていった。
残されたのは私への怒りの視線だけだった。さて、どうなることやら。
イチカsideout
一夏side
俺は箒に連れられ屋上に来ていた。このIS学園では屋上は解放されている。中学の時は解放されてなかったから新鮮だな。風が気持ちいい。
「いやぁ、びっくりしたぞ、箒。六年ぶりだな。元気だったか?てかなんで自己紹介の時無視するんだよー。助けてくれてもいいのに」
「うるさい。自業自得だ」
「なんだよ…そういえば剣道の全国大会優勝したんだってな。おめでとう」
「な、なんで知ってるんだ」
「新聞で見たから」
「なんで新聞なんか読んでるんだ!」
「いや悪いかよ…。そういえば一目見てすぐに箒だってわかったぜ」
「そ、そうか?//」
「髪型一緒だし」
「よ、よく覚えているな」
「そりゃ大事な幼なじみだし」
キーンコーンカーンコーン
「お、予鈴鳴ったな。戻ろうぜ」
「わ、わかっている」
俺からぷいと視線をはずし、すたすた歩きだす。と、急に止まって振り返った。
「そうだ一夏。あんな男とはあまり関わるな」
「グレンのことか?いいやつじゃん」
「いいから関わるな!あんなやつと関わるとろくなことにならん」
「?まぁよくわかんないけど俺はあいつと仲良くしたいな。男どうしだし」
「私は警告したからな。戻るぞ」
再びすたすた歩きだした。なんなんだろう?あんないいやつそうそういないのに。疑問を抱えながら俺は教室に戻った。
一夏sideout
イチカside
「―――であるからして―――」
二時間が始まった。
ISの基本事項の説明だ。 私はべつになんら問題なくついていける。マドカも大丈夫そうだ。
しかし、問題は一夏だ。なにやら挙動不審にチラチラと周りを見ている。時々私のことも見ていますね。もしかしてわからないのでしょうか?
「織斑君、なにかわからないところがありますか?」
山田先生が気にかけて尋ねた。
「あ、えーっと…」
「わからないところがあったら聞いてくださいね。なにせ私は先生ですから」
山田先生が胸を張って言った。そのポーズが小学校の時の「前へならえ」の先頭の人を彷彿とさせるのは私だけですかね…。
「先生!」
「はい、織斑君!」
お、聞くらしい。どこかでつまったのだろうか?
「ほとんど全部わかりません!」
全部?事前に配られた冊子に目を通せばそれはないはずだけど…
「ふ、ふぇえ、ぜ、全部ですか?」
「…織斑、事前に配られた参考書は読んだか?」
教室の端で座っていた織斑先生があきれながら聞いた。
「古い電話帳と間違えて捨てました」スパーン!
「必読とかいてあっただろうが馬鹿者。あとで再発行してやるから一週間で覚えろ」
「いやあの厚さを一週間では」
「覚えろ。いいな」
「…はい」
あ、負けた。それにしても捨てるのはないでしょうに。マドカもあきれている。自分の兄だった人だからショックも大きいんだと思う。
「ISはあらゆる面で過去の『兵器』を遥かにしのぐ兵器だ。深く知らずに扱えば事故になる。それを防ぐための基礎知識と訓練だ。理解できなくても覚えろ。そして守れ。規則とはそういうものだ」
正論ですね。そう。ISは本来の用途は宇宙開発なのだが、その実態は兵器としてしか見られていない。各国はこぞって新たな強い兵器を開発している。戦争などでの使用は国際法で禁止されているが守られてはいない。
私は昔国内紛争でISが使われているのを見た。壊したコアのうちの一つだ。
表向きはやらなくても裏ではバンバン使われている。ドイツにはIS専門の軍があるし。
「おいグレン、貴様は大丈夫だろうな?」
出席簿をむけた。一夏の頭を何度も叩いている織斑先生の主要武器だ。あれは喰らいたくない。
「大丈夫です。すべて覚えていますし理解しています。山田先生の授業はとてもわかりやすいので」
「い、いやーそれほどでもー」
なんか照れている。かわいいですねこの人。
スパーン!
「山田先生、授業に戻ってください」
「痛たたた。はい、すいません」
山田先生にも出席簿アタックがきまった。容赦ないですね。
「グレン、なにか言ったか?」
「いえなにも」
エスパーですか!あなたは!さて、授業に集中しよう。
原作が始まりました。
これからキャラの崩壊等様々なものが待ち受けています。
あなたの好きなあのキャラがこんなのに!?ってのもあるかもしれません。ご了承ください。
それではまた次回