イチカと一夏の物語   作:コクトー

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イチカと一夏は挑発される

 次の日の授業で織斑先生がふいに言った。

 

「織斑、お前のISだが準備まで時間がかかる」

 

「へ?」

 

「予備機がない。学園で用意するそうだから少し待て」

 

 やはりですか。なんとなくですが、どこかの兎さんが関わってそうですね。それにしても一夏絶対どういうことかわかってませんね。

 

「せ、専用機!?一年の、この時期に!?」

 

「つまりそれって政府からの支援が出てるってことで…」

 

「あぁー。いいなぁ。私も専用機ほしいなぁ」

 

「一夏、ISは本来国家か企業所属の人間しか与えられません。篠ノ之束博士が作ってないので467しか存在しないことになってます。恐らくあなたは特別待遇として与えられるのでしょう」

 

「グレンの言う通りだ。お前の場合は状況が状況だからな。データ収集が目的で専用機が用意される。理解したか?」

 

「なんとなく…」

 

「あのー…篠ノ之さんってもしかして篠ノ之博士の関係者なんですか?」

 

 女生徒の一人が質問した。まぁいつかはばれると思っていましたが。

 

「そうだ。篠ノ之はあいつの妹だ」

 

 個人情報をばらしていいのでしょうか!?

 

「ええええーっ!このクラス有名人の身内が二人もいるの!?」

 

「ねぇねぇ!篠ノ之博士ってやっぱり天才なの!?」

 

「篠ノ之さんももしかして天才だったりする?今度操縦教えてよ」

 

 授業中って忘れてませんか? わらわらと篠ノ之さんのところに女子が集まる。

 そもそも姉と妹は違う。その辺がわからないのだろうか?天才と比べられる身内の辛さを考えましょうよ。

 

「私はあの人とは違う!!!」

 

 突然の大声に女子はビックリしていた。

 

「大声を出してすまない。私はあの人ではない。私に教えられることはなにもない」

 

 篠ノ之さんはきつい口調で言った。

 

「ご、ごめんね。篠ノ之さん」

 

「気にしなくていい。あの人はあの人、私は私だ。ただそれだけだ」

 

 そう言いきれるのは心から尊敬できる。人は人自分は自分。わかっていてもできることではない。

 

「ん?そう言えば俺には専用機が渡されるのにグレンにはないのか?」

 

 おや?私にきますか?クラスの皆もそう言えばみたいな顔で見ている。一部はこんな男には必要ないといった顔だが…。

 

「グレンは既に自分の専用機を持っている。どこかに所属ということはないがな」

 

「はい。私と、それとマドカも私のIS持っています。マドカのは元々あったものを改造しただけですが」

 

「マドカさんも専用機もちなの!?このクラスだけで既に四機!?すごい!どこ製なの?」

 

「私のは兄さん製だ」

 

「どういうこと?」

 

「私のISは兄さんが作ったものだからな」

 

「もとは違うでしょうに。それとあまり言わないでください。面倒です」

 

「ええええーっ!?グレン君IS作れるの!?コアはどうしてるの!?」

 

「企業秘密でお願いします。一応現存のISにはない技術を多用してますから」

 

 これも爆弾発言でしょうか?おっと、今の言葉で認めない派の顔がいっそう強ばった。

 

「それくらいにしろ。授業に戻るぞ。山田先生号令を」

 

 そして授業が終わり、放課になった。

 

「安心しましたわ。まさか訓練機で対戦しようとは思っていなかったでしょうけど」

 

 セシリアが一夏に絡んでいる。私には関係ありませんしさっきの授業中の思い付いた武器の設計でもしましょう。

 

 私は空間ディスプレイを開きデータを打ち込み始めた。自身が認めた人達。つまるところは私のイヤリングをしている人しか見ることはできないようになっている。他の人から見ると画面一杯に広がるマインスイーパーをやってるように見える。そのため周りからしたらなんで遊んでいるの?といった感じでしょう。

 

「まあ、一応勝負は見えてますけど?さすがにフェアではありませんものね」

 

 専用機があってもフェアではないですがね。方や代表候補生、方や偶々動かせただけの素人。それでフェアだと感じる人はおかしいと思う。

 

「?なんで?」

 

「庶民のあなたにもわかるように教えて差し上げますわ。このわたくし、セシリア・オルコットはイギリスの代表候補生。つまり、現時点で専用機を持っていますの。ISは世界でもたったの467機。つまり全人類六十億人のなかから選ばれたエリート中のエリートなのですわ!」

 

 実際には私が何機か作ってますからもっとありますけどね。

 

「へー今人類って六十億越えてたのか」

 

「そこは重要ではないでしょう!」

 

「あなた!馬鹿にしてますの!」

 

「いやそんなことはないけどな」

 

「ではなぜ棒読みですの?」

 

「何でだろうな?箒?」

 

 おい一夏、すごい私に振るなって顔してますよ。

 

「そう言えばあなた、篠ノ之博士の妹らしいですわね」

 

「ただそれだけだ」

 

 おぉ。すごい睨みだ。セシリアも少し引いた。と、こっちを見ましたね。この感じだと…

 

「あなたも他人事ではありませんわよ。自分で作ったなどとぬかして。男風情にそんなことができるわけありませんわ。今からでも土下座して謝ってはどうですの?」

 

 セシリアは何故かスナイパーライフルを私に向けてきた。許可のないISの利用は罰則でしょうに。

 

「それを下ろせポンコツ」

 

「何を言いますの!?」

 

 セシリアが言った張本人、マドカに銃口を向けた。同時にマドカは18(・・)個のビットを展開してその銃口をセシリアに向けた。たしかセシリアは六個だったはずだから三倍ですね。

 

「なんですのこの数は!?」

 

 驚いてますね。マドカはもう少し多く使えるはずですが…。

 

「兄さんを殺すつもりかこのポンコツ。それにこの程度で驚いてどうする。兄さんは同時に八十以上のビットを操るぞ」

 

「マドカ、ビットをしまいなさい。許可してませんよ?」

 

「む、すまない兄さん」

 

「後で罰を与えますから。覚悟していなさい」

 

「に、兄さん!それだけは、罰だけは勘弁してください!!」

 

 マドカと、何故かセシリアも青くなっていた。セシリアはビットの数を聞いてだろうか?自分の十倍以上ですからね。まぁ驚くのは早いと思うのですが…。

 

「まぁ私のためにやったことですし、軽くしときます。次はないですよ?」

 

「ありがとうございます!」

 

 色々あったがそのあとは特になにもなく放課後になった。しいて言うならば一夏が篠ノ之さんに投げられたくらいでしょうか?

 

 あと、マドカには今作ってる武器の試運転を頼んだ。むしろ喜んでいたので良かった。これはそのままマドカの武器にしましょうか。

 

 

 

 

 訓練をしようと射撃場に向かう途中、目の前が真っ暗になった。

 

「だーれだ?」

 

 聞いた覚えはあるようなないような…。

 と、どけてくれた。そして簪さんと同じ水色の髪をした女性が現れた。

 

「じゃーん、正解は、楯無さんでした!」

 

 広げた扇子には『登場!』とあった。

 

「刀奈さんかと思ったのですが、はじめまして。楯無さん」

 

「刀奈は私の本名よ。今は楯無。それにしても会いたかったわ。まさか年下だったなんて。虚ちゃんもこればよかったのに」『残念!』

 

 虚さんというとあのときいたもう一人ですか。その調子だとなにか用事でしょうか?

 

「これは失礼しました。改めて、お久しぶりです」

 

「久しぶり♪ヒーローさん♪」

 

 楯無さんはぐいっと私を引き寄せると唇に軽いキスをした。

 

え?え?え?

 

 思考が停止した。顔が赤くなるのがわかる。

 

「何をしてんですか!?」

 

「キスよ♪好きなんだもの。いいじゃない」『奪取!』

 

「そんな簡単にいきませんよ!スコールとマドカにばれたら…」ピリリリッ

 

 携帯がなった。新着メッセージ二件

 

『fromスコール

説明とお詫び。あるわよね?』

 

『fromマドカ

スコール姉さんから聞きました。後で私にもしなさい』

 

 あ、おわった。今からでもスコールのところにいかないと。

 

『スコールへ

今からラボに行きます。ラボに来てください』

 

『マドカへ

諦めてください』

 

「えーっと、楯無さん?悪いのですが大至急いかないと行けない用事ができたので失礼したいのですが…」

 

「あら?私も行くわ。どうせ暇だもの」

 

「今からいくのはラボなのでこられるとまずいのですが…」

 

「別にいいじゃない。それに、あなたに用があってきたんだし」

 

「明日なら聞くので勘弁してくれませんか?」

 

「却下よ。さぁ行きましょうか!」

 

 楯無さんは私の腕を組んでラボに歩き出した。なんで私のラボ知ってるんですか?この人?

 

「ちなみに、私はこの学園の生徒会長よ。学園の地形くらい把握してるわ。こっちよね?」

 

 はぁ。諦めるしか無さそうですね。技術関係だけは隠さなければ。

 

 

 

 しばらく歩いた人気のないところに私のラボはある。私はここでISの整備や改造、また作製をしている。学校の整備室ではない道具類もたくさんありますしね。

 

「へぇ。ここがラボね。なかなか立派じやない」

 

「えぇ。期待よりもいいものを作ってくれましたから」

 

 改造して頑丈かつ完全なスタンドアローンにしてある。漏れはない。ここに入れるのもイヤリングを持つもののみ。奥の部屋は私とスコールだけ。マドカとオータムは一つ手前のロックまで。データの持ち出しは御法度。わかり次第処分することになっている。まぁ誰もしませんが。

 

「では入りますが、ここには企業秘密がたくさんあります。口外したら即処分します。承知を」

 

「大丈夫よ。これでも更識家当主だもの。約束は守るわ」

 

 私は扉をあけ、中にはいった。

 

「あら、おかえりなさい。グレン」

 

 スコールが出迎えてくれた。

 

「なぜここにいるの!?スコール・ミューゼル!いえ、亡国企業!!」

 

 スコールを見た瞬間に雰囲気の変わった楯無さんはISを展開し、殺気を放った。

 

 




どうもコクトーです。

楯無さん登場!虚さんはまたいずれ。
楯無さんの扇子って何種類あるんでしょうか?開くたびに文字の変わる不思議な扇子…ほしい
そしてスコール登場!
原作とは違いますよ?


ではまた次回!
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