俺は今、かなり威圧されていてお漏らししてしまいそうだよ。
急にどうしたのかと思うかもしれないが俺が軍略と武器の扱いを学ぶのに呼び出した人物は廉頗だ。
こいつは俺の父親、さらにおじいちゃんのことも大嫌い。
なのでもちろん、俺に対してもよい印象を持っているはずもなくかなり威圧されてしまっている。
廉頗の後ろには廉頗四天王と呼ばれている、輪虎、介子坊、玄峰、姜燕が来ている。
多分、趙の馬鹿な王族が廉頗に危害を加えないように警護としてついてきたのだろう。
俺が殺すと言った瞬間にものすごいスピードで殺されそうだ。
漫画でもそうだったが、輪虎と姜燕の目がないなー。
それに玄峰はすぐ死にそうなぐらいヒョロいし、介子坊はこちらを睨みすぎだろ。
それにやっぱり廉頗は怖すぎだろ。
あんな顔で睨まれたら普通の子供だったらおしっこちびってるぞ。
俺もちびりそうだし。
「廉頗将軍、ここまできてくれて感謝する。」
「わしはあまり時間がないから早く用件を言って欲しいです。」
不機嫌感丸出しで用件を催促してきた。
これって完全にやばいんじゃないの?
それに待女も威嚇するのはやめろよ。
別に王族に対して俺はそんなに礼儀を尽くさなくてもいいって思っている側の人間だから気にしなくていいよ。
むしろ、怒らせて廉頗に殺されることになるのが1番嫌なんだけど。
「まず、俺に対して敬語を使わなくてもいい。
俺は何よりも肩苦しく喋るのが嫌いだからな。
ここにいる待女にも敬語じゃなくていいっていつも言ってるんだけど聞いてくれないんだよなー。」
そう言うと廉頗将軍の表情が少し和らいだ気がする。
あくまで気がするだけどね。
もともと怖い顔してるから実際ちょっと表情が和らいだぐらいじゃ多分変化があまりないと思うんだよね。
「それと、俺は王族として廉頗将軍に謝らなければいけないことがある。
この国の王様と俺のお父さんの代わりに謝る。
すまなかった。」
急に頭を下げると廉頗は少しオロオロし始めた。
この時代には上の地位のものが下の地位のものに謝るということは本当になかったんだ。
いくら上の地位の人間が間違っていたとしてもだ。
そして、待女はそんなに俺を睨まないでくれよ。
確かにこの時代の礼儀がなってないのは認めるがこの国の王族が廉頗にしたことに比べれば些細なことだろう。
「毅太子、おやめください。
王族として臣下に頭を下げることは許されていません。」
ほらほら早速待女が注意してきやがったわ。
「俺は礼儀とか気にしない。
王族が廉頗にしたことは許せないと思うがこれで許してくれ。廉頗。」
「ワッハッハッハ。
うぬはかなり変わっておるなー。
こんなに驚かされるのは秦の六将を相手にした以来じゃぞ。
それと謝罪じゃが趙のクソ王に怒っとるだけでうぬにはもともと恨みはないわい。
まぁ最初はお主がどのような王族か確認するために威圧しただけじゃ。
すまなかったな。」
そう言って威圧がやんだ。
また待女が廉頗に対して言葉遣いがどうこうと怒っているが無視してさっさと話を進めるか。
「廉頗将軍、早速用件だが俺に軍略と武術を教えてくれ。」
廉頗と四天王はかなりぽかんとしているな。
そりゃそうだろ。王族は戦場に出ることがないのに自分に武術を教えてくれた頼んでくるのだからな。
「まず質問じゃ。
なぜうぬは武術と軍略を学ぼうとしてあるのじゃ?」
「単刀直入に言おう。
俺の父親もくずだからだ。
次の王もクズと分かっていてそのままあぐらをかいていることはできない。
俺も王族としてこの国に貢献するためには武人としてかなり強くなるしかないと判断したからだ。」
「ワッハッハ。
今日はこんなに笑わされるとは思わなかったぞ。
なるほどのう。
確かにワシはお主の父を何度か注意したことがあるからな。
おかげで今かなり嫌われておるがの。
しかし、王がくそなのはわかったがそれだけでお主が武術の訓練をする理由としては足りないのお。
他に何かあるんじゃないか?」
この理由だけでごまかせると思っていたんだけどやっぱり無理だったか。
しかし、これを言えば廉頗は死ぬギリギリの訓練を俺に課しそうで怖いんだよな。
まぁでもそれぐらい死ぬほどやらねば俺が生き残ることは出来ないから言ってもいいか。
「俺は中華を統一する王になるからだ。」