お試し版 仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ 作:伊勢村誠三
原作:プリンセスコネクト!Re:Dive
タグ:R-15 憑依 クロスオーバー 仮面ライダーブレイド 戦闘描写のみ ネタバレ注意 オリキャラ オリジナル展開 オリジナル設定
止まらなくなったのでその内連載したい奴の冒頭だけ公開します。
遂にたどり着いた最終決戦。
ようやくここまで来たかという感慨深い感情と、
遂にここまで来てしまったかという緊張と、
数えきれない複雑な気持ちがこんがらがって熱になる。
心臓が早鳴り、今すぐにでも目の前の狐の獣人の女と、
それに付き従うつい先週までともに肩を並べて戦っていた猫の獣人の少女、キャルに飛びかかりたくなるが、
まだ堪える。
「たったの四人?他のお友達は?」
「お前の手下と遊んでるよ。」
俺は銀色の装置、ブレイバックルを。
明るいオレンジの髪の少女、ぺコリーヌは剣を
俺の従者、という事らしい童女、コッコロは槍を
ここまで来てもなお胡散臭い味方のような男、四条ハジメはチェンジマンティスのラウズカードを構える。
「余計なおしゃべりは要らなそうね。」
「お前の不快な声はなるだけ聞きたくないからな。
断末魔以外は!」
俺はブレイバックルを装着。
ハジメもバックル型の器官、
ジョーカーラウザーを出現させる。
「陛下。ブレイドは私が。」
キャルも金と毒々しい紫のバックルを取り出し、
同じく紫色のラウズカード、チェンジスパイダーのカードをセット。
「変身……ッ!」
<OPEN UP ♣A>
よく見知った鎧がキャルの身を包んだ。
金色と深い緑のアーマーに紫の複眼。
キャルが生身で使う杖に酷似した醒杖レンゲルラウザーを構えた戦士は幾度となくアンデッドをけしかけ、自分とぺコリーヌを抹殺せんと襲い掛かってきた仮面ライダー
「レンゲル……コッコロ、ハジメ、ぺコリーヌ。
あの狐ババアは任せた。こいつは俺が!」
「了解です!」
「主人様、御武運を。」
「ああ。死ぬなよ、変身!」
<CHANGE ♥A>
醒弓カリスアローを携えたハジメ、仮面ライダーカリスを先頭に獣人の女に向かって行く三人。
俺は右腕を左斜めに真っ直ぐ伸ばし、
手首を掌が見えるように回転させ、
「
<TURN UP ♠A>
仮面ライダーブレイドに変身した。
醒剣ブレイラウザーとレンゲルラウザーが火花を散らす!
「キャル!お前は初めからそのつもりだったのか!」
「黙れ!」
<STAB ♣2>
「いいや黙らない!
お前の声を聴くまで俺は黙らない!」
<SLASH ♠2>
双方の強化されたラウザーがお互いのアーマーを傷つける。
与えたダメージではレンゲルが上だったが、
先に立ち上がったのはブレイドだ。
「美食殿に入って!
文句言いながらも俺たちの冒険に付き合ってくれたのは俺たちを殺すためか!」
「ああそうだよ!お前たちを殺すためさ!
今頃気付いた!?」
<BEAT ♠3>
「いいや!」
渾身の右ストレートを顔面に叩き込む!
もろに喰らった左側の仮面が崩れた。
「ずっと前から下手くそな尾行されてたりぺコリーヌと話すとき時々苦しそうだったりしてるのを見て!
何かあるとは思ってた!
けど態々そんなことをして危機を知らせるぐらいには!
俺たちは仲間じゃ無かったのか!」
「仲間なんかじゃない!」
<SCREW ♣︎3 BLIZZERD ♣︎6
BLIZZERD GAIL!>
冷気を纏ったコークスクリューが俺の胸部アーマーに叩き込まれる!
「嫌いだ!お前たちが嫌いだ!
ガキの癖に保護者ぶるコロ助が嫌いだ!
飄々としてるくせに傷つきやすいハジメが嫌いだ!
いつも好きな事を好きって素直に言えるぺコリーヌが大嫌いだ!
空っぽの癖に!偽物の劣化コピーの力でいっちょ前にヒーローやってるお前が大嫌いだ!
お前らなんか大っ嫌いだ!死ね!死んじゃえ!」
「嘘だそんこと!」
<MAGNET ♠︎8>
磁力の力で無理やり引き寄せたレンゲルに連続斬りを浴びせる!
「じゃあなんでお前は泣いてるんだ!」
「ーーーッッッ!」
その仮面の割れた部分からは血と、涙がこぼれていた。
「うるさい!うるさいうるさいうるさいうるさい!
私には、私には陛下だけだ!」
<ABSORB QUEEN ♣︎Q
FUSION JACK ♣︎J>
腕のラウズアブソーバーに二枚の上級アンデッドのカードがラウズされる。
レンゲルの両腕に大型草食獣を思わせるアーマーが追加され、胸部の♣のマークに雄叫びをあげる像のレリーフが刻印される。
ジャックフォーム。
ラウズアブソーバーもカテゴリーJもカードも持たないブレイドにはできない強化フォーム。
けど負けるつもりは毛頭ない。
「俺は、運命に勝つ。
たとえこの力が偽物でも、この身体が抜け殻でも!
この魂がただの残響だとしても!
今ここに確かにいる仮面ライダーブレイドを嘘にはしない!」
俺も三枚のカードをラウズし、最強の必殺技の準備に入る。
キャルも同じだ。
<KICK ♠︎5 THUNDER ♠︎6 MACH♠︎9>
<RASH ♣︎4 BLIZZERD ♣︎6 POISON ♣︎8>
「ああ…あああああああ!!!!!」
「ウェーーーーーイ!!!!!」
<LIGHTNING SONIC!>
<BLIZZERD VENOM!>
地を走る雷となったブレイドはレンゲラウザーを構えたレンゲルの股をくぐって背後に回り、
レンゲルの振り向きざまに渾身のライダーキックを叩き込んだ!
「うわああああああ!!!」
派手に火花を散らしながら、カードをばら撒きながら転がるキャル。
再び変身しようとするが、それより先に俺はチェンジケルべロスのカードで13枚の♣のカードを封印した。
「・・・ああ、そういえば持ってたわね。
ケルベロスのカード。あんたと一緒に倒したんだもんね。
あの3人の仮面ライダー。」
「つい先週の事なのにもう懐かしく思えるよな。」
なあキャル。少なくとも俺は楽しかった。
覚えてるか?俺たちが会った時の事。
ブレイドは仮面を外して倒れたキャルの横に腰を下ろすと
ぽつり、ぽつりと語りだした。
今までの冒険を、あの輝かしい日々を。
ギャレン「解せぬ」
ラルク「いやいや。」
ランス「さらっと一言倒されたで終わらされてるよりは」
グレイブ「ねえ?」