灼熱の光線。
黒みのかかった銀朱を通り越し温度が上がったのか青い天色をした
迫り来る熱気。
それが点と点を繋ぐように次から次へとその塊は雷の稲妻の如く空気を貫いて迫り来る。破壊光線の太さが大きいため遅く見えるが、その光線の速さは尋常ではない。覇王色の覇気を螺旋状に置くことで、回転のかかったライフと化し真っ直ぐと多々良の乗る船に向かって放射する。
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多々良はその破壊に溺れた眩しい破壊光線の目の前に片目を閉じ冷静でいた。相変わらず何を考えているのか分からない顔でその灼熱のブレスを暫し見つめ、決心がついたのか、手に持っている愛銃『雷管式36口径・多々良』をブレスに向かって構える。レンズ越しにブレスを捉えながらも身体から込み上げる武装色と覇王色の覇気を銃へと送り込む。弾丸も優しく包み込み封殺できるよう覇王色の覇気を纏う。敵が覇王色を使うのであればこちらも使わなければならない。条件が揃わない限り力量差を除き封殺はまだしも相殺することは難しい。
〈梅重〉。
多々良が保有する技で使い勝手がいい技。以前は撃つだけへばっていたが、今現在はあの時よりも強く覇気の練度も増しているため体力を一気に取られ枯渇状態に陥るという事態を引き起こすことが減少した。あくまでもあの頃の悲惨な状況を生まなくなったというだけで、技の燃費の悪さは変わることなく、逆に〈閻魔〉のように覇気を強制的に持って行かれる始末。覇王色ならまだしも戦闘において1番重要となって行く武装色の覇気が使えなくなったりした時は大変だった。これが昔の思い出としてなら良かったのだが、現在進行形で悩みの種となっているのだから笑えない話だ。
――ゴゴゴゴ
多々良の覇気が急激的に飛躍する。先程までの冷徹さではなく、獲物を射抜き殺す時の瞳。周りの景色が消え、代わりに〈
突如の雪崩。
人を飲み込もうとする速さで見聞色の覇気がカイドウめがけて迫り来る。最初にカイドウの見聞色が多々良にめがけて展開されているため、こちらが発動すると一時的に混ざり合った状態になる。覇王色の持ち主による混雑は衝突というわけではないが、長時間に渡り間接的に覇王色の衝突がこまめに発動してしまうため、少々酔ってしまう。戦闘に支障はないとはいえ、気配を探る、情報収集の効率が落ちてしまうことは免れない。これはカイドウも同じ現象が起きているが、普段から酔いまくっているためいつも通りだろう。それに、ブレスをコントロールするためのものなのだから、使えなくなったというだけでカイドウの優位性に変化はない。逆に多々良だけ不利な状況に陥っており、これが多々良への妨害を視野に入れた策略なのではと疑問に思ったりするほど。だが、カイドウにそんな知能はないと思うため、偶然の産物なのだろう。
とはいえ、見聞色を展開したとはいえそのブレスをを相殺するのは最終的に多々良の力量によるもの。銃を主体に武装色と覇王色の覇気を使用するため、そこまで見聞色は重要ではない。だが、ないよりはあった方が断然まし。欺瞞情報の可能性も否めないため、油断は命どりとなる。
――ゴゴゴゴ
構える。
既に構えているが再度確認する。自らの覇気が今後どのような最期を迎えるのか意識を遣らせながら一つ一つを思い浮かべる。覇気とは細胞だ。日々入れ替わる。そして覇気は持ち主と共に成長する。
「まずはあのブレスを殺す」
能力をフル活用し引き金に手をかける。極限に纏った漆黒の弾丸。冥府へと繋がるその弾丸に血に染まった覇王色の原石を込める。今抱える覇王色の覇気の全てをこの弾丸1発に注入する。周りにコーティングするのではない。それを守るように弾丸の中に厳重に注入される。
――カチ
引き金を引く。
漆黒の斑点が蒼く伸び、秘められた鉄紺の流星がカイドウの放った〈
――プシュゥゥゥゥウウ!
音と音が擦れる音。
濃密な覇気が混雑するこの空間を殺気に満ちた覇王に迫る漆黒の弾丸が駆け抜ける。
〈
多々良の新技。
覇王色の性質を上手く活用した〈梅重〉と、武装色の覇気と魂の
――勝つのはオレだ。
多々良は心の中で呟く。四皇に噛み付くトラブルメーカーは本来の目的を忘れカイドウとの戦闘を楽しむ。ワノ国に何のために訪れたのか、それすら忘れこの激しさが増す殺し合いに勤しむ。
「ウォロロロロロロ!!!」
「負けるか!」
一方はブレスを。一方は弾丸を。覇王色の覇気を持つ、王の資質がある2人の怪物はこのワノ国で派手に暴れまくる。それが鎮火し終わったのは翌日だったという。
???
冥府への入り口に
――西洋と東洋か
バトルはこれにて終了。
これ以上真面目に書いていたら頭がパー!
さっさと時系列を進めよう。光月おでんはいつ出るんだろう。作者は好きに書くだけです。
それと、面白くなかったら低評価入れて良いからね。