【完結】機動戦士ガンダムRevolt   作:不知火新夜

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当初この話はダイジェストにする予定でしたが、諸事情から丸々1話分として書く事にしました。


67話_国交樹立と…

「今宵、我が孫アルテナをこの場に呼んだのは他でもない。今回のハイリヒ王国と我がフェアベルゲンとの国交樹立の使者として、アルテナを其方に住まわせたいと思うておる。ハジメ殿、如何であろうか?」

 

自らの孫娘、つまり長老の親族という重大な立場にはあるが『長老』そのものでは無いので政治的な関りは無かったアルテナを会談の場に呼び寄せたアルフレリック、その訳に、国交樹立を機に多大な支援をする事を表明しているハイリヒ王国への『見返り』の内容に、それを事前に知らされていなかったであろう他の長老は勿論、ハジメ達も驚きを隠せなかった。

なんとアルテナを国交樹立の使者として、その身をハイリヒ王国に預けるというのだ。

此処で言う国交樹立の使者とはつまり、地球における駐在大使の様な存在と普通は考えそうだが、その実態は体のいい人質だ。

もしフェアベルゲンが外交方針を翻したり、もっと言えばアルフレリックら現役の長老達による政に不満を抱く一部勢力が政権を掌握したりして国交が断絶される事態になれば、その瞬間にアルテナの立場は「敵国の重鎮」として捕えられる可能性が高い、下手したらその場で殺されかねない、そんな危うい立場に孫娘のアルテナを置く話を自ら持ち出すという事は、少なくとも自分が長老である内はそんな事は起こらない、しないし他の長老にもさせないという確固たる意志の表明に等しい。

尤もハジメに限ってそんな事はしないという絶大な信頼をアルフレリックが抱いているからこそ、アルテナの身をハイリヒ王国へ預けたいと躊躇なく言う事が出来る面もあるのだが…

そして真の理由がどうであれハイリヒ王国に駐在して大使的な役目を担うとなると、国王であるハジメ達との公的な交流の場も設けられる以上、家柄や経歴等といった格、話術等のコミュニケーション能力や教養が求められる、そういう意味でシアと殆ど変わらない年齢故の経歴の浅さにさえ目を瞑ればアルテナ以上の適任はいない。

 

「…承知しました。

其処までの決意を固められての提案を断っては貴方に無礼でありましょうし、我らとしても貴国との外交ルートは太くせねばならない以上、駐在大使の存在は欠かせませんからね。アルテナ殿であれば家柄からして大使の任に不足は無いと私は思います。では条文に、

 

4:フェアベルゲンはハイリヒ王国との国交の契りの証として、長老アルフレリック・ハイピストの孫娘アルテナを駐在大使としてハイリヒ王国に派遣する。

 

を追加するという事でどうでしょうか?」

「うむ」

「ではハジメ様、リリアーナ様、今後とも宜しくお願いします」

 

そんな政治家としての思惑も無くは無かったが、アルフレリックの決意を感じ取ったハジメは、考えた末にアルテナをハイリヒ王国に迎え入れる事にし、その旨を条文に加えた。

 

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「国交樹立の調印は成された。この時より我らフェアベルゲンとハイリヒ王国は掛け替えのない隣人同士である。皆の者、これより過去の蟠りは置いて、互いに手を取り合って共に国難に立ち向かおうぞ!」

「我ら人間族は古来より亜人族の方々に対して不当なる扱いをして来ました。そんな我々がいきなり「これから仲良くしましょう」と言ってもふざけるな!と憤ったり、信じられるか!と疑ったりする方も多いでしょう、我らはそれ程の事をして来たのです。そんな方々にも「ハイリヒ王国の人達は良い人だ」「ハイリヒ王国と手を結んでよかった」と思って頂ける様、心を尽くしていく所存です。どうか、宜しくお願いします!」

 

その後官邸前の広場にて条文への調印が行われ、ハイリヒ王国とフェアベルゲンの国交が樹立、その調印式の場にハジメとリリアーナ、アルフレリックら長老、そして新たにフェアベルゲンの駐ハイリヒ大使となるアルテナが臨んだ。

ハジメの言う通りこの宣言に対して反感や猜疑心を抱く者が少なくなかった様に彼は感じたものの、一先ずこうして両国は手を取り合う間柄となったのだ。

余談だが、条文の2つ目にある「ハイリヒ王国はフェアベルゲン国家国民を始めとした亜人族への差別・迫害の罪を認めて謝罪し、出来うる限りの賠償を行う」というハイリヒ王国側の『義務』を果たすと言わんばかりに、ハイリヒ王国内で奴隷としてこき使われていたフェアベルゲン出身の亜人族を返還、したのだが、その数が数百にも及ぶ大所帯だった為に受け入れの際ちょっとした騒ぎになった。

一応、今回返還された亜人族達は過去に重罪を犯した訳では無く、ただ亜人族だからというだけの不当な理由で奴隷という立場に落とされていたのをハジメ達が調べ上げて解放した者達だけではあるのだが、ぶっちゃけ言えばハイリヒ王国内で奴隷として扱われる亜人族の殆どがそういった者達だったのでそれ程の大所帯となり、勿論そんな大人数をいきなり連れて来るとは思わなかったフェアベルゲン側には寝耳の水であり、彼らの住まう住居の確保等が多少難航した。

更に言えば同じく2つ目の条文の通りに、調印式の場でハジメとリリアーナが土下座で謝罪しようとし、流石にそれは大げさすぎると止められたのも余談だ。

 

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おまけ

 

「あの、妙子さんに奈々さん、でしたか?」

「ん?え、ええ、そうだけど」

「確かアルテナっちだったっけ、長老の1人のお孫さんの?何か聞きたい事あるの?」

 

翌朝、割り当てられた宿舎で朝食をとっていた妙子と奈々の所に、アルテナが声を掛けて来た。

片や国家首脳の孫、片や国家の重臣と双方共に国の偉い人同士、そんな立場の会話にしては導入も聞き方も気軽過ぎないか、友達同士のノリじゃないんだからと突っ込まれそうだが、どちらも気にすることは無く、というか顔をトマトの如く真っ赤にしたアルテナの様子の方が気になったのか、

 

「人間族の殿方は皆、ハジメ様程の『もの』をお持ちなのでしょうか?」

「「ブゥゥゥゥ!?」」

 

アルテナの聞きたい内容が余りにもアレな内容だったのか流された。

人間族の男は皆、ハジメのマルチプルカノンの如き『もの』を持っているのかという下ネタ丸出しな質問、それを聞いた2人は驚きの余り、大分咀嚼されていたサンドイッチ『だったもの』を思いっきり噴出するという、女の子どころかどんな人であってもやっちゃいけない事をしてしまった。

尚、人に向けて噴出したらダメだろと良識が働いた影響で、その直前に首を回した事でそれを浴びる人はいなかった。

 

「けほっけほっ、え、えーと、どうしてそれを聞こうと?」

「実を言うと昨日、ハジメ様とリリアーナ様が、その、(ピー)する所を偶々目撃しまして、その際目にしたハジメ様の『もの』が今まで見た事の無い程に強大でしたので、もしやと思いまして…」

((外国まで来て何やってんの南雲(君)(っち)!?然もこの国の偉い人が近くにいるのもお構い無しに!))

「さ、流石に南雲君程の『もの』を持っている人はそうそういないわよ」

「南雲っちのマルチプルカノン級の『もの』がそこら中にあったら大変だよマジで」

 

まさかの質問で食べていたものを噴出し、せき込みつつも何故急にそんな事を聞くのか尋ねる妙子、それに対するアルテナの答えを聞いて、2人はハジメとリリアーナが、政務として他国の中枢に来ているにも関わらずヤる事ヤッちゃっている事を知り、心の中で思いっきりツッコみつつも律義にアルテナの質問に答えていた。

 

「そ、それで南雲君と(ピー)していたリリィは大丈夫だったの…?」

「香織っち達7人が束になっても敵わなかった南雲っちを1人で相手したとなると相当ヤバいんじゃ…」

「いえ、それが…」

 

然しそうなると気になるのが、マルチプルカノンと称される程の『もの』と下半神と呼ばれる程の絶倫振りを併せ持つハジメをたった1人で相手したリリアーナの体調である、何しろハジメと同じく魔物の肉を食した事で化物クラスにパワーアップした香織、雫ですら耐え切れず失神、優花も(7人で掛かって尚)最終的に足腰が立たなくなってしまうのだ、人間族の範疇に入る程度の身体能力しかないリリアーナが1人で相手に出来る筈も無い、ヤり始めて数回位で根を上げて失神、今頃は足腰どころか身体中がふにゃふにゃになってしまっているのではないかと、この後ヘルシャー帝国に入国して此処と同じく首脳会談を行うという時に大丈夫なのかと今更ながら心配になった2人がアルテナに尋ねるが、返って来た答えは意外なものだった。

 

「ハジメ様の絶倫振りは聞いていた通りでしたが、リリアーナ様もまた下半神でした…」

「「え゛」」

「会談の場では凛々しい佇まいであったリリアーナ様が、ベッドの上では正に獣の如く、夜通しハジメ様を求めておりました。あの華奢な御身体の何処に、ハジメ様と渡り合う体力が…」

「「しゅ、しゅごい…」」

 

リリアーナもまた下半神と呼ばれる程の、ハジメとも渡り合える程の絶倫振りを有していたと聞いて、驚きの余り語彙力が思いっきり下がった2人。

実際、割り当てられた部屋からハジメと共に出て来たリリアーナは、肌がやけにツヤツヤしている一方で足腰は健在だったのか、ハジメと恋人繋ぎして普通に歩いていた姿を目撃されている。

尤も、ハジメと同じく下半神と称される程の絶倫となった経緯を辿ると笑えないのだが、それはまた別の話。

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