遊戯王GX~精霊の抱擁~ 作:ノウレッジ@元にじファン勢遊戯王書き民
ランク8
闇属性/機械族
ATK 2600/DEF 2100
レベル8モンスター×2
自分は「宵星の機神ディンギルス」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
自分フィールドの「オルフェゴール」リンクモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る。
●除外されている自分の機械族モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。
(2):自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
フィオ「ランク8のエクシーズモンスターだね、召喚時に2種類の効果を選べるよ」
フレイ「主に相手のカードを墓地に送る効果が使われるでしょうね。対象を取らない上に破壊では無いので非常に強力な除去です」
フィオ「1ターンに1度だけだけど、特殊召喚すればその度に効果が使えるよ。自身以外の、それこそ魔法・罠カードでも破壊を防ぐ事ができるのも美味しい利点だ」
ポーラ&ルイン:LP 8000
手札:4枚/5枚
フィールド
:モンスター無し
:精零隔禁(永続罠)
ヴァニティ:LP 8000
手札:4枚
フィールド
:モンスター無し
:魔法・罠無し
「初撃を防いだ程度で調子に乗るなです、二の矢を以て殺せば良いだけでございます」
「……別に気を緩めてはいない」
「まだそっちのターン。早く進めて」
「ポーラ、ルイン、気を付けろまだ来るぞ!」
時間は少々巻き戻りヴァニティと対峙しているポーラ、そしてルインのデュエル。
28000という大ダメージは凌いだが、まだまだ相手はやる気のようだ。
「下名はチューナーモンスター『お手盛りのデビルキャスト』を召喚でございます」
『ギギギギ!』
お手盛りのデビルキャスト:ATK 0
「このモンスターは手札の魔法カードをレベル4モンスターとして扱い、シンクロ召喚できるのでございます」
「……手札の魔法カードと!?」
「下名は手札の『チェーン・ペナルティ』と『墓穴の指名者』に、レベル2の『デビルキャスト』チューニングでございます」
「いきなりレベル10の組み合わせ……!」
ヴァニティの手札が2枚消失し、魔法使いのローブを着た醜い小悪魔もまた光となって消える。
全ての光は何処かへと失せ、やがて悪臭を放つ霧が立ち込め始めた。
☆2+☆4+☆4=☆10
「シンクロ召喚、出撃でございます『ヘドロ・ピーファウル』!」
『キケェェェェン!』
ヘドロ・ピーファウル:ATK 3100
悪臭は鼻を劈く程に強さを増し、その霧の中から一羽の雄の孔雀が現れた時に最高潮に達する。全身が文字通りのヘドロにまみれており、雌にアピールするための美しい羽は台無しになっている。
幸いにも召喚演出の一環だったらしく臭いは消えたが、もう10秒も続いていたら吐き気を催していたに違いない。
「『ヘドロ・ピーファウル』を特殊召喚した事で効果発動、今の相手の手札の枚数と下名の手札の枚数の差だけドローするのでございます」
「……成程、これのために3枚も手札を使って召喚したんだ」
「これにより破滅の女神、貴様の手札は5枚、下名は1枚となりました。よって4枚カードをドロー致します。ただしこのドローを行った場合、ターン終了時まで下名はセットを行えず効果を発動できるのは残り1枚となるのでございます」
お手盛りのデビルキャスト(チューナー・効果モンスター)(オリジナル)
星2
闇属性/獣族
ATK 0/DEF 100
(1):このカードが通常召喚に成功した自分のメインフェイズに発動できる。
手札の魔法カードを任意の枚数選択し、そのカードをレベル4のモンスターとして扱う。
その後、フィールドのこのカードと手札の魔法カードをS素材としてS召喚を行う。
この効果でS素材になる魔法カードは種族・属性を持たないモンスターとして扱い、このターン同名カードの効果は発動できない。
(2):相手によって自分が効果ダメージを受ける場合、このカードを手札から捨てて発動できる。
そのダメージを0にし、相手のLPをダメージの数値分減らす。
ヘドロ・ピーファウル(シンクロ・効果モンスター)(オリジナル)
星10
闇属性/鳥獣族
ATK 3100/DEF 500
闇属性チューナー+チューナーとは種族の異なるモンスター1体以上
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
自分の手札が相手より少ない場合、同じ枚数になるようドローする。
この効果を発動した場合、自分はターン終了時までカードをセットできず、「ヘドロ・ピーファウル」以外の効果を1度しか発動できない。
(2):自分の手札が相手より多い場合、自分のターンのバトルフェイズ開始時に発動する。
このカードをEXデッキに戻し、自分のLPを3000回復する。
「下名は魔法カード『虚栄の金切り声』を発動致します。下名の墓地のモンスター1体を除外し、その攻撃力の2倍より高いダメージを相手ターンの終わりまで受けなくなります。墓地より『デビルキャスト』を除外し、次の下名のターンまで0の2倍、即ち0より高いダメージは受けません。ターンエンドでございます」
虚栄の金切り声(オリジナル)
【通常魔法】
(1):自分の墓地のモンスター1体を除外して発動する。
相手ターン終了時まで、自分は除外したモンスターの攻撃力の2倍より高いダメージを受けない。
(2):墓地のこのカードを除外し、お互いのフィールドのモンスター1体ずつを選択して発動する。
選択したモンスター1体のレベルはエンドフェイズ時まで、もう1体のモンスターのレベルと同じになる。
このカードの(1)の効果で攻撃力100未満のモンスターを除外した場合、このカードが墓地を離れる場合に裏側表示でゲームから除外される。
ヴァニティ:LP 8000
手札:4枚
フィールド
:EXモンスターゾーン無し
:ヘドロ・ピーファウル(ATK 3100)
:魔法・罠無し
「先に行く」
「……任せた」
「ん。私のターン、ドロー」
一周目の手番、クールな女神にターンが移る。
自分の6枚の手札をゆっくり眺めた女神は、戦術が決まったのかその中から1枚を取り出した。
「このカードは自分の場にモンスターがいない時にリリース無しで召喚できる。現れろ『時械神ミチオン』!」
『フゥゥゥ、フンッ!』
時械神ミチオン:ATK 0
初手で召喚されたのは赤い盾状のクリスタルの胴体を持つ巨大な天使。
中性的な顔がクリスタルに浮かび、遥か頭上からフィールドを睥睨している。
「バトル。私は『時械神ミチオン』で『ヘドロ・ピーファウル』を攻撃」
「血迷ったようですね、或いは大いなる邪神様の威厳を前に自害の潔さを悟ったのでございますか」
「私は精霊でありデュエリスト。そんな事はしない。“時械神”は破壊されず戦闘ダメージもゼロにする効果を持つ」
巨大な天使が突進を仕掛け、穢れた孔雀に正面から衝突。赤い火花を散らして周囲に衝撃波を発するも、その後ろで待機しているルインには一切のダメージを伝えない。寧ろ衝撃波に混ざって怪しい光がヴァニティを襲った。
「『ミチオン』の更なる効果。バトルフェイズ終了時。相手のライフを半分にする。これはダメージじゃないから防げない」
「何!? ぐぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
ヴァニティ:LP 8000→4000
時械神ミチオン(効果モンスター)
星10
炎属性/天使族
ATK 0/DEF 0
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードは戦闘・効果では破壊されず、このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。
相手のLPを半分にする。
(4):自分スタンバイフェイズに発動する。
このカードを持ち主のデッキに戻す。
「……お見事、まさかの選出に私ちょっとビックリ」
「私のデッキは。切り返しに対する耐性が薄い。頑丈な“時械神”は非常に頼もしい砦」
無表情に、しかし良く見ると少しだけ得意気な顔を作るルイン。
そのまま手札からカードをディスクに差し込んだ。
「リバースカードを2枚伏せる。ターンエンド」
ポーラ&ルイン:LP 8000
手札:4枚/3枚
フィールド
:EXモンスターゾーン無し
:時械神ミチオン
:伏せカード2枚、精零隔禁(永続罠)
「薄汚い精霊如きが、生意気ですね」
「何とでも言って。私の心には響かない」
「自分が下等生物と自覚しないドブネズミ程、無価値な命は無いでございます。下名のターン、ドロー!」
ヴァニティの手札は再び5枚。破壊されないモンスターを盾にしているとはいえ、油断はできない。
「下名は手札から『フリー・ド・リッター』を特殊召喚致します。このカードは自分のライフが7000以下の時、特殊召喚できるのです」
『フンッ!』
「更にチューナーモンスター『お手盛りのデビルキャスト』を通常召喚。今回は効果を使用しません」
『ギギギギ!』
フリー・ド・リッター:ATK 100
お手盛りのデビルキャスト:ATK 0
ヴァニティが手札から出したのは寂れた鎧の騎士と、先程召喚した小さな悪魔の2体。後者はチューナー、またシンクロを目論んでいるのだろう。
「そして墓地の『虚栄の金切り声』を除外し効果を発動致します。墓地のこのカードを除外する事により、相手モンスター1体のレベルを下名のモンスターと同じにする効果がございます。下名は『ミチオン』のレベルを『デビルキャスト』と同じ2にするのでございます」
「私のモンスターのレベルを変えた……」
「……来る」
時械神ミチオン:☆10→☆2
「『フリー・ド・リッター』の効果発動でございます。このカードをシンクロ素材にする時、相手モンスターも巻き込まねば素材にできないのです。よって下名はレベル2となった『ミチオン』とレベル6の『フリー・ド・リッター』に、レベル2の『デビルキャスト』をチューニング!」
「またレベル10……!」
☆2+☆6+☆2=☆10
「シンクロ召喚! 出撃でございます、『超邪道戦艦ドレッドヴォイド』!」
『ボォオオオオオオオーッ!』
超邪道戦艦ドレッドヴォイド:ATK 4000
響き渡るのは重い汽笛の音。大地を揺るがす轟音を鳴らし、亜空間より海竜が牽引する漆黒の軍艦が姿を現す。
竜と船の双方に全体に赤黒い唐草模様が施され、煙突から夜より暗い煙を排出している姿は、強さより恐ろしさを前面に押し出していた。
「『フリー・ド・リッター』の効果発動でございます。このカードがシンクロ素材になった時、カードを2枚ドロー。そして自分フィールドから素材になった、自身以外のモンスターの数だけ手札をデッキに戻します。下名が素材にした自分のモンスターは『フリー・ド・リッター』と『デビルキャスト』の2体、よって下名が戻す枚数は1枚でございます」
「……手札補充された、面倒な」
「更に『ドレッドヴォイド』の効果発動、特殊召喚成功時に相手のライフを半分にするのです。これはダメージではないためその小賢しい永続罠では防げないのでございます。……おやおや、さっき聞いたようなセリフですね?」
「白々しい。っきゃああああっ!」
「……ぐっ、ああぁぁぁぁぁっ!」
ポーラ&ルイン:LP 8000→4000
フリー・ド・リッター(効果モンスター)(オリジナル)
星6
地属性/戦士族
ATK 100/DEF 100
このカード名の(1)による召喚方法は1ターンに1度しかできない。
(1):自分のLPが7000以下の時、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードはX素材にできず、S素材にする場合、相手フィールドのモンスター1体もS素材にしなければならない。
(3):このカードがS素材として墓地に送られた時に発動する。
デッキから2枚ドローし、自分フィールドからS素材となった「フリー・ド・リッター」以外のモンスターの数だけ手札をデッキに戻す。
超邪道戦艦ドレッドヴォイド(シンクロ・効果モンスター)(オリジナル)
星10
闇属性/海竜族
ATK 4000/DEF 4000
チューナー+チューナーとは属性の異なるチューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した自分のターンに発動できる。
相手のLPを半分にする。
(2):1ターンに1度、自分のEXデッキからSモンスター1体を墓地に送って発動できる。
次の自分のターンまで、このカードは相手の効果でフィールドを離れない。
この効果で墓地に送ったカードの効果は無効となり発動できない。
(3):このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した時に発動する。
相手のLPを半分にし、その数値だけ自分のLPを回復する。
その後、この効果で回復したLPの数値1000つき1枚、相手フィールドのカードを破壊する。
一気にライフを半減させられ強制的に並ばされるポーラとルイン。
まだ終わらない、ヴァニティは続いてディスクに内蔵されているEXデッキに手を伸ばした。
「『ドレッドヴォイド』の効果発動でございます。下名のエクストラデッキからシンクロモンスターを墓地に送り、次の下名のターンまで『ドレッドヴォイド』は相手の効果でフィールドを離れなくなります」
「攻撃力4000で効果で除去されない。無法にも程がある……!」
「更に手札から魔法カード『空しきこの世全ての空しさ』を発動致します。墓地の『デビルキャスト』と、たった今墓地に送ったレベル8の『虚栄王
「……墓地のモンスターだけでまたレベル10シンクロを!?」
☆2+☆8=☆10
「シンクロ召喚、現れよ『パンダ・マタイオデス』!」
『GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!』
パンダ・マタイオテス:ATK 3500
これでモンスターは3体。召喚された順に穢れた孔雀、禍々しい竜と戦艦、そして新たに現れた半透明の爪を伸ばしたパンダらしき猛獣。
残りライフは4000、戦艦の一撃か、それ以外の二撃を通せばアウトだ。
「バトルです。この瞬間『ヘドロ・ピーファウル』は相手より手札が多い事でEXデッキに戻りますが……、『氷結界の舞姫』、貴様よりは少ないため戻らないのでございます」
「……」
「さぁ一息には殺しませぬ、嬲り殺しにされて邪神様に逆らった愚かさを思い知るが良いでございます。まずは『ヘドロ・ピーファウル』でダイレクトアタック!」
『ケキェエエエエエエエエエエエン!』
初手で進軍したのは汚泥を被った孔雀。大きく翼を広げて毒液を飛ばして来た。
「くっ! あぁああああ!」
「……っっっぁぁ!」
ポーラ&ルイン:LP 4000→900
降り注ぐは猛毒の雨。皮膚を焼く有害物質を全身で浴びてしまい、激痛と共に全身が引き裂かれるような衝撃を受ける。
まだ攻撃は終わらない、続けて荒々しい白黒の獣が爪を光らせ突進して来た。
「これで死ね、でございます! 『パンダ・マタイオデス』でダイレクトアタック!」
「次は通さない……。速攻魔法『光神化』発動。手札の天使族モンスター『サイバー・プチ・エンジェル』を特殊召喚。……ただしこの時攻撃力は半減する」
サイバー・プチ・エンジェル:DEF 200
「『サイバー・プチ・エンジェル』の効果発動。召喚時にデッキから“サイバー・エンジェル”を手札に加える」
「邪魔でございます、去ねです!」
人食いパンダの爪が機械仕掛けの丸い天使を切り裂き爆散させる。熱風がルインを襲うが、ライフダメージはゼロである。
「……『パンダ・マタイオデス』がバトルしたモンスターは除外されるのでございます。本来なら更に攻撃力500ごとに手札を1枚除外するのでございますが」
「『サイバー・プチ・エンジェル』の攻撃力は300。私の手札は無事」
「運の良い女でございます」
サイバー・プチ・エンジェル(効果モンスター)
星2
光属性/天使族
ATK 300/DEF 200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「サイバー・エンジェル」モンスター1体または「機械天使の儀式」1枚を手札に加える。
パンダ・マタイオデス(シンクロ・効果モンスター)(オリジナル)
星10
闇属性/獣戦士族
ATK 3500/DEF 1900
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードが相手の効果でフィールドを離れた場合、手札を1枚捨てて発動できる。
このカードを特殊召喚し、攻撃力を2倍にする。
(2):このカードと戦闘を行ったモンスターはダメージ計算終了時に除外され、そのモンスターの攻撃力500につき1枚、相手の手札をゲームから除外する
(3):フィールド・墓地のこのカードを除外して発動する。
このターン自分が受ける戦闘・効果ダメージを全て0にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
「今度こそ粉砕してやりましょう、『ドレッドヴォイド』でダイレクトアタック! 観念して潔く死になさい!」
「お断り。トラップ発動『ガード・ブロック』。ダメージをゼロにして1枚ドロー」
最後の戦艦の集中砲火と竜のブレスはバリアを張って防ぐ。
大質量の雨が周囲の地面を抉り爆煙を巻き上げるが、2人は無事だ。
「さながら
「……一々煩い、まだそっちのターン」
「図星を突かれると口汚くなる、ああ人間達は斯くも浅ましい。下名はカードを1枚セットし、ターンエンドでございます」
ヴァニティ:LP 4000
手札:2枚
フィールド
:EXモンスターゾーン無し
:ヘドロ・ピーファウル(ATK 3100)、超邪道戦艦ドレッドヴォイド(ATK 4000)、パンダ・マタイオデス(ATK 3400)
:伏せカード1枚
「ごめん。焼け野原にされた」
「……大丈夫、まだ負けてない」
相手フィールドのモンスターは3体。耐性は無いが攻撃力が高い。
(……この女からは血のニオイがする。……それもサーと同じ、別世界の血のニオイ。……パワーでゴリ押す奴がサーに勝てるレベルで強いワケが無い、切り札は別にある筈。……それを焙り出して倒さなければ、私達に勝利は無い)
手札は初期枚数から1枚少ない4枚。フィールドにはオーバーダメージを防ぐ永続罠が1枚。
相手がゴリ押しをするパッとしない盤面なのは、このカードで守れているからだろう。
「……私のターン、ドロー。……魔法カード『テイク・オーバー5』を発動、デッキからカードを5枚墓地に送る。……更に『強欲な壺』を発動して2枚ドロー」
【デッキから墓地に送られたカード】
『化合獣ハイドロン・ホーク』
『死者蘇生』
『化合獣カーボン・クラブ』
『デュアル・ソルジャー』
『スーペルヴィス』
ポーラのデッキは【デュアル】、墓地にカードがあった方が都合が良い。
落ちた5枚のカードをイメージし、そして残る手札を見て、それぞれがラインで繋がっていく。
「……、ん。……私のやる事は把握した」
結論から言えばこのターンで倒す事は不可能だ。
相手の動きはが鈍いが、その鈍さの裏に何かを隠している気がする。それを引っぺがして白日の下に晒す、それが今回の自分の役目とポーラは判断したのである。
「……フィールド魔法、発動。……『
化合電界
【フィールド魔法】
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分はレベル5以上のデュアルモンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。
この効果は1ターンに1度しか適用できない。
(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにデュアルモンスター1体を召喚できる。
(3):1ターンに1度、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
自分フィールドのもう1度召喚された状態のデュアルモンスター1体を相手エンドフェイズまで除外し、対象のカードを破壊する。
「……魔法カード『
二量合成
【通常魔法】
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキから「化合電界」1枚を手札に加える。
●デッキから「完全燃焼」1枚と「化合獣」モンスター1体を手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外し、もう1度召喚された状態のデュアルモンスターを含む自分フィールドの表側表示モンスター2体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、対象のモンスター1体の攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分もう1体のモンスターの攻撃力をアップする。
完全燃焼
【通常罠】
「完全燃焼」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの表側表示の「化合獣」モンスター1体を除外して発動できる。
デッキから「化合獣」モンスター2体を特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
(2):相手モンスターの直接攻撃宣言時に、墓地のこのカードを除外し、除外されている自分のデュアルモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはもう1度召喚された状態として扱う。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
準備は整った。後は動きつつ敵の出方を見るのみだ。
「……魔法カード『トライワイトゾーン』発動。……墓地からレベル2以下の通常モンスターを3体蘇生する」
「デュアルモンスターは墓地で通常モンスターとして扱う。よって対象にする事が可能」
「……私は墓地から『デュアル・ソルジャー』、『化合獣カーボン・クラブ』、『化合獣ハイドロン・ホーク』を特殊召喚」
『ハァッ!』
『ゴキキ、ククククク……』
『ピヒャアアアア!』
「……そしてさっき手札に加えた『オキシン・オックス』を守備表示で召喚」
『モォオオオ!』
デュアル・ソルジャー:DEF 300
化合獣カーボン・クラブ:DEF 1400
化合獣ハイドロン・ホーク:ATK 1400
化合獣オキシン・オックス:DEF 2100
「おお、一気に並べたな!」
「……新しいデュアル、まだまだこんなものじゃない」
ポーラのフィールドの床、その3ヶ所に穴が空き中からが、マフラーを巻いた緑色の少年と半透明の結晶で形作られた鷹と蟹が出現する。
横向きの召喚ゲートから現れた半透明の燃える角を持つ牛も合わせれば、2枚のカードで4体のモンスターを並べた結果が残った。
「そんな雑魚の群れに何ができるのでしょう、やはり精霊は間抜けしかおりませんね」
「……手札から『ウルトラ・デュアル・サモン』を発動する。……今私のフィールドにいるデュアルモンスターは全て再召喚される」
「ほう」
ウルトラ・デュアル・サモン(オリジナル)
【通常魔法】
このカード名の効果はデュエル中1度しか発動できない。
(1):自分フィールドのデュアルモンスター全てを再度召喚した状態にする。
このターンのエンドフェイズ、この効果を受けたデュアルモンスターを全てゲームから除外し、その元々の攻撃力と守備力の合計分のダメージを受ける。
(2):再度召喚された自分のデュアルモンスターが相手によって破壊された場合、手札を1枚捨て、墓地のこのカードを除外して発動できる。
その破壊されたデュアルモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたデュアルモンスターは再度召喚された状態となる。
「……効果を受けたモンスターはターンの終わりに除外されてダメージを受ける」
残る手札はこれで2枚、余裕は無い。一気に仕掛けるのみ。
「……まずは『カーボン・クラブ』の効果発動。……1ターンに1度、デッキからデュアルモンスター2体を選択し、片方を手札に加え、もう片方を墓地に送る。
……続けて『オキシン・オックス』の効果も発動。……1ターンに1度、手札のデュアルモンスターを特殊召喚して、私のデュアルモンスターのレベルをそのモンスターと同じにする。……出て来て、『進化合獣ダイオーキシン』」
『ガァアアアアア!』
「ポーラちゃんの召喚した『ダイオーキシン』はレベル8。よって4体のモンスターもレベル8になる」
更にフィールドに現れるのは牛の頭と蟹の爪を持つ魔獣。合成獣の異形な姿が地響きと共に出現すると同時に、ポーラの軍団の階級が強制的に引き上げられた。
進化合獣ダイオーキシン:ATK 2800/☆8
デュアル・ソルジャー:☆2→8
化合獣カーボン・クラブ:☆2→8
化合獣ハイドロン・ホーク:☆2→8
化合獣オキシン・オックス:☆2→8
化合獣カーボン・クラブ(デュアル・効果モンスター)
星2
炎属性/水族
ATK 700/DEF 1400
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●自分メインフェイズに発動できる。
デッキからデュアルモンスター1体を墓地へ送る。
その後、デッキからデュアルモンスター1体を手札に加える。
このカード名のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
化合獣オキシン・オックス(デュアル・効果モンスター)
星2
風属性/獣族
ATK 0/DEF 2100
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●自分メインフェイズに発動できる。
手札からデュアルモンスター1体を特殊召喚し、自分フィールドの全てのデュアルモンスターのレベルはターン終了時まで、この効果で特殊召喚したモンスターの元々のレベルと同じになる。
「化合獣オキシン・オックス」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
すぅ、と息を吸い込む。
順番を間違えてはならない、妨害が来る事を前提にして最も被害の少ない展開の経路を辿れ。ここがデュエリストとして積み重ねて来た自分の総決算だ。
「……私はレベル8になったデュアルモンスター、『カーボン・クラブ』と『デュアル・ソルジャー』でオーバーレイ。……2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築」
『クククク!』
『ハァァァ!』
手を大きく振り上げる。赤い光になった半透明の蟹と、緑の光になった風の戦士を銀河の渦で混ぜ、新しい命を生むために。
渦巻く光の中に2つの別の光が飛び込み、より強力なモンスターを導くための爆発を起こす。敵を倒すためのロードマップを刻むために。
☆8×☆8=★8
「……エクシーズ召喚! ……燃え盛る氷、海底より産声をあげろ! ……『
『シィィィィフォオオオオオオオオオオオオ!』
超化合獣メタン・ハイド:ATK 3000
銀河の膨張から飛び出すのは半透明の魔獣の塊。鋭い赤い双角、その間にある真っ白な一本角、蟹の鋏のような右手、大きく広げられた青い翼、緑色の左手と足の爪、節立った黄色い複数の尾。“化合獣”達を合わせて産まれたクリーチャーが雄叫びと共にポーラを守るために降り立った。
「……『メタン・ハイド』の効果発動。……エクシーズ召喚に成立した時、墓地のデュアルモンスターを復活させる。……さっきデッキから墓地に送った、『エヴォルテクター シュバリエ』を呼び戻す」
『トアッ!』
エヴォルテクター シュヴァリエ:DEF 900
超化合獣メタン・ハイド(エクシーズ・効果モンスター)
ランク8
炎属性/獣戦士族
ATK 3000/DEF 3000
レベル8デュアルモンスター×2
(1):このカードがX召喚に成功した時、自分の墓地のデュアルモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):X素材を持ったこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は自分フィールドのデュアルモンスターを攻撃対象にできず、効果の対象にもできない。
(3):デュアルモンスターが召喚に成功した時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手は自身の手札・フィールドのカード1枚を墓地へ送らなければならない。
「雑魚が何体並んでも無意味でございます。我が軍のモンスターは全てレベル10、攻撃力は全て3000を上回っているのでございます」
「……ここでフィールド魔法『
『オォォォォ……!』
「……この瞬間、『メタン・ハイド』の効果。……デュアルモンスターが召喚された時、オーバーレイ・ユニットを1つ使う事で、相手は手札かフィールドのカードを1枚墓地に送らないといけない」
「何ですと!?」
クリスタルの魔獣に赤い光の玉が吸収され、弾けた光がヴァニティのフィールドと手札のカードに降り注ぐ。
対象を取らず、相手に行動を強制するため『ドレッドヴォイド』や『パンダ・マタイオデス』の効果も使えない強力な除去効果だ。
仮面の向こう側で渋面を作ったヴァニティは、忌々しげに手札の『暴風クロー』を墓地に送る。高街歩恵莉とのデュエルで使用したこのカードを使い、手札補充と効果除去を防ぐ算段だったのだろう。
暴風クロー(効果モンスター)(オリジナル)
星4
風属性/鳥獣族
ATK 2100/DEF 1800
(1):このカードを含めた手札を2枚捨てて発動する。
このターン、自分フィールドのカードを対象として発動した相手の効果は、自分が2枚ドローする効果となる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):自分のモンスターが相手の効果によって破壊・除外される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。
(……つまりこの妨害カードを切り捨ててでも、あの伏せカードは守りたいという事。……或いは墓地で身代わりになる効果だけを使うつもり……?)
墓地の公開情報を見ながらポーラはヴァニティの次の手を予測する。まだ分かっていないカードが2枚ある、あれをどうにかしなくてはならない。
ポーラの残った手札は2枚、その2枚でプレイできる内容は既に決まっている。
「……速攻魔法『デュアルスパーク』。……『シュヴァリエ』をリリースして、『パンダ・マタイオデス』を破壊する」
炎の騎士を白いビームに変え、魔獣のパンダを電撃で粉砕するポーラ。
ヴァニティはそれに慌てる事無く手札を1枚切って、ディスクの墓地ポケットに手をかざした。
「……そして1枚ドロー」
「『パンダ・マタイオデス』の効果発動でございます。相手によってフィールドを離れた時、このカードは手札を捨てる事で何度でも蘇生するのです。更にこの時攻撃力は2倍になるのでございます」
『ゴァアアアアアアアアア!』
パンダ・マタイオデス:ATK 3500→7000
破壊した筈の大熊猫が、半透明の爪で地面を掘って復活する。
目は赤く爛々と光り、破壊された憎しみを滾らせるように牙を軋らせていた。
その憎悪を受け、しかしポーラは飄々と墓地に捨てられたカードを確認する。『ダーク・バリア』、ダメージ反射のカード。先に捨てられたカードと合わせてドロー加速を狙っていたのだろう。逆説、伏せられたカードが本命である可能性がこれで高まった。
先に落としておいた『暴風クロー』の効果は温存、またはこの攻撃力を倍にする効果のために使わなかったのだろう。
「蘇生効果。しかも攻撃力が倍加。これは厄介な」
「まだ無意味な事をするのでございますか?」
破壊しても蘇り、防がれ、この護衛の実力は低くない。あの手この手を妨害されては、確かに無駄な抵抗と見られても仕方ないかも知れない。だが全てが無駄に終わる等と思っている者は、最初から邪神相手に戦いを挑んだりはしない。
「……本当に無意味かどうか、これから確かめる! ……『ダイオーキシン』の効果発動! ……墓地の『デュアル・ソルジャー』を除外し、そのパンダを破壊する!」
「ヴァニティの手札は今ので尽きた、行けるか!」
「何の。下名は墓地の『暴風クロー』を除外し、破壊を無効に致します」
「……続けて『ハイドロン・ホーク』の効果! ……手札を1枚捨てて、墓地からデュアルモンスターの『ダークストーム・ドラゴン』を特殊召喚する!」
ダークストーム・ドラゴン:DEF 2500
進化合獣ダイオーキシン(デュアル・効果モンスター)
星8
闇属性/悪魔族
ATK 2800/DEF 200
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードがモンスターゾーンに存在する限り、デュアルモンスターの召喚は無効化されない。
●1ターンに1度、自分の墓地のデュアルモンスター1体を除外し、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
化合獣ハイドロン・ホーク(デュアル・効果モンスター)
星2
水属性/鳥獣族
ATK 1400/DEF 700
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●手札を1枚捨て、自分の墓地のデュアルモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
「化合獣ハイドロン・ホーク」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
「再召喚されていないデュアルなど、牙の無い鼠も同然。取るに足らない雑魚を出して何をするつもりでございますか?」
「……フィールド魔法『化合電界』の効果、再召喚されたデュアルモンスターを除外して相手フィールドのカードを1枚破壊する事ができる! ……『ハイドロン・ホーク』を除外し、そのリバースカードを破壊する!」
「くっ!」
フィールドに広がった電気の波が波打つ。水色の水晶で作られた猛禽の力を得た力場は、伏せられたカードをその波動で粉砕した。
破壊されたカードは『ヘドロパレード』、エンヴィーの使用した相手モンスターを全て除外してトークンを召喚するカード。2人をまとめて倒すには打って付けというワケである。
ヘドロパレード(オリジナル)
【通常罠】
2000ポイント以上の戦闘ダメージを受けた時のみ発動できる。
相手の場のモンスターを全てゲームから除外し、自分の場の空いているモンスターゾーン全てに「ヘドロトークン」(アンデッド族・水・星4・攻/守 3000)を特殊召喚する。
この効果で除外したモンスターはエンドフェイズに相手の墓地へ送られる。
ダーク・バリア(オリジナル)
【通常罠】
このターン発生するプレイヤーへのダメージは全て相手が受ける。
墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事でデッキからカードを1枚ドローできる。
まんまと伏せカードを割られたヴァニティだったが、しかし爆風が収まると首をコキリと鳴らした。
これでポーラの手札は残り1枚。フィールドには効果を使用したカードや、実質バニラのモンスターのみ。自分のモンスターの攻撃力は4000と7000と3100、1体潰されただけで優位性は何も変わっていない。
「……墓地の『
ダークストーム・ドラゴン:ATK 2700→0
進化合獣ダイオーキシン:ATK 2800→5500
「攻撃力5500、しかし『パンダ・マタイオデス』の方が上でございます」
「……まだ終わらない。……私はレベル8の『カーボン・クラブ』と『ダークストーム・ドラゴン』でオーバーレイ!」
☆8×☆8=★8
「……エクシーズ召喚! ……現れよ、黄泉に輝く鋼の騎士! ……『
『ホォォォォ、トァァッ!』
宵星の機神ディンギルス:ATK 2800
出し惜しみはしないと言わんばかりに更にエクシーズ召喚を続けるポーラ。蟹と龍を合わせて産まれたのは黄金の機械騎士、妹思いの兄が最後の力を振り絞って作り上げた総決算である。
「今更、攻撃力2800如き──」
「……『ディンギルス』の効果発動。……召喚成功時、相手のカードを1枚、対象に取らず墓地に送る」
「何!?」
宵星の機神ディンギルス(エクシーズ・効果モンスター)
ランク8
闇属性/機械族
ATK 2600/DEF 2100
レベル8モンスター×2
自分は「宵星の機神ディンギルス」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
自分フィールドの「オルフェゴール」リンクモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る。
●除外されている自分の機械族モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。
(2):自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
「チェーンがあるなら今の内。無いなら分かるよね?」
「ぐ、おのれ! 墓地の『ダーク・バリア』を除外し、効果発動でございます! これにより下名は1枚ドロー!」
「……私は『ディンギルス』の効果で『パンダ・マタイオデス』を墓地に送る」
「墓地へ送られた『パンダ・マタイオデス』を、手札1枚と引き換えに特殊召喚致します!」
「よっし、これでヴァニティの手札は無くなったぞ!」
土壇場でヴァニティが補充した手札──『無常を謳う一角獣』だった──と引き換えにパンダが再び墓地へと行って戻る。攻撃力7000の除去に失敗したように見えるが、ヴァニティの手札は確実に減って0枚になった。これでもう『パンダ・マタイオデス』を自力で蘇生する事はできない。
無常を謳う一角獣(チューナー・効果モンスター)(オリジナル)
星5
闇属性/獣族
ATK 1550/DEF 0
このカード名の(2)の効果はデュエル中1度しか発動できない。
(1):このカードはリリース無しで召喚できる。
その後、手札の魔法・罠カードを1枚捨てる。
(2):墓地の魔法・罠カードを3枚除外して発動できる。
相手フィールドのモンスターを全てレベル1のモンスターとして扱い、このカードを含めた素材としてSモンスター1体をS召喚する。
「……このカードは、オーバーレイ・ユニットが2つ以上あるランク8から10の闇属性エクシーズモンスターを素材に、エクシーズ召喚できる! ……ランク8の『ディンギルス』でオーバーレイ!」
「何!? 更にエクシーズでございますと!?」
「……ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」
★8→★11
「……現れろ、『No.84』! ……魔導を蝕む猛毒の蜘蛛、『ペイン・ゲイナー』!」
No.84 ペイン・ゲイナー:DEF 0→3800
機械仕掛けの金色騎士は、続いて緑と紫の毒蜘蛛へと引き継ぐ。
その守備力は自分フィールドのランクの合計の200倍、『メタン・ハイド』の8と自身の11を足した19に200をかけて3800となった。
「……『ペイン・ゲイナー』の効果発動! ……オーバーレイ・ユニットを1つ使い、自分より守備力が低い相手モンスターを全て破壊する!」
「『パンダ・マタイオデス』の守備力は1900。『ヘドロ・ピーファウル』は500」
「『ドレッドヴォイド』は4000だが、そもそも今は効果を受けないから問題無いな」
「……消えて、“シャープ・ハート・ブレイカー”!」
「くっ、下名のモンスターが!」
「……まだ! ……このカードはランク10か11の闇属性エクシーズを素材にエクシーズ召喚できる!」
「先程と同じ方法ですと!?」
「……『ペイン・ゲイナー』でオーバーレイ・ネットワークを再構築! ……ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」
★11→★12
「……化天を司る糸、儚き夢幻の果てに魂を導け! ……これが罪業の頂点にして原典、『No.77 ザ・セブン・シンズ』!」
『■■■■■■■■■■■■■■■■■!』
No.77 ザ・セブン・シンズ:ATK 4000
毒蜘蛛はより禍々しく悍ましく変貌する。機械のようにシャープな白いボディ、刃のような青い足、その両者を繋ぐ目玉のような節。虫から悪魔へと進化した、ランク12のモンスターが邪悪なオーラをまとって出陣した。
No.84 ペイン・ゲイナー(エクシーズ・効果モンスター)
ランク11
闇属性/昆虫族
ATK 0/DEF 0
レベル11モンスター×2
このカードはX素材を2つ以上持っている自分のランク8~10の闇属性Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードの守備力は、自分フィールドのXモンスターのランクの合計×200アップする。
(2):X素材を持っているこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が魔法・罠カードを発動する度に相手に600ダメージを与える。
(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードの守備力以下の守備力を持つ相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
No.77 ザ・セブン・シンズ(エクシーズ・効果モンスター)
ランク12
闇属性/悪魔族
ATK 4000/DEF 3000
レベル12モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク10・11の闇属性Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
この方法で特殊召喚したターン、このカードの(1)の効果は発動できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て除外し、その後、除外したモンスターの中から1体を選んでこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
「……これが、今の私が出せる全力。……今の手札で出せる一番強いカード。……まだ雑魚って言える?」
「ぐぬぅ!」
ポーラの場のモンスターは3体。
攻撃力5500となった蟹爪の牛の悪魔。
攻撃力3000だがデュアルモンスターを守れる魔獣。
攻撃力4000の邪悪な蜘蛛。
対するヴァニティのフィールドはモンスターが1体いるだけ。
「……バトル! ……『ダイオーキシン』で『ドレッドヴォイド』を攻撃!」
「墓地の『パンダ・マタイオデス』の効果を発動致します! このカードを墓地から除外し、このターン下名が受けるダメージを全てゼロにするのでございます!」
結晶の悪魔がブレスを吐き出し、禍々しい竜と戦艦を焼き払う。ヴァニティはバリアを張って後逸を防ぐが、戦艦と竜は灰も残さず消滅したのだった。
「防がれた」
「……想定していた。……代わりにアイツは、もう使えるカードが無い。……フィールドも、手札も、墓地も」
「貴女は。そのために?」
「……ん。……ここで雑魚をぶつける筈が無い。……私達2人がかりで何とか倒せるくらいの敵が、多分甘く見積もった最低ライン。……ならまず手を削ぎ落さないと」
「合理的ね」
ヴァニティの墓地に不明なカードはもう無い、既知のカードの中に墓地で発動するカードも無い。
残りライフは4000、次のターンで倒せる。
「……私はカードを1枚伏せて、ターンエンド。……『二量合成』の効果は切れる」
進化合獣ダイオーキシン:ATK 5500→2800
ポーラ&ルイン:LP 900
手札:0枚/5枚
フィールド
:No.77 ザ・セブン・シンズ(ATK 4000・ORU:3)(左のEXモンスターゾーンに配置)
:超化合獣メタン・ハイド(ATK 3000・ORU:1)、進化合獣ダイオーキシン(ATK 2800・再召喚)
:伏せカード1枚、精零隔禁(永続罠)、化合電界(フィールド魔法)
「下名のターン、ドローでございます」
逼迫した状況であるのに対し、ヴァニティに焦りは見られない。仮面で顔を隠しているという事を差し引いても、その声は非常に落ち着いていた。
「手札より『邪慾な壺』を発動します。墓地か除外ゾーンの種族か属性が同じモンスターを4体までデッキに戻し、戻した枚数より1枚少ない枚数ドローするのです。下名は闇属性であり、除外されている『パンダ・マタイオデス』『虚栄王
更に速攻魔法『グラティス・リソース』を発動。下名が効果でドローを行った場合、新たに4枚をドロー致します」
邪慾な壺(オリジナル)
【速攻魔法】
このカードは既に自分がこのカード以外の魔法カードを発動しているターンには発動できない。
(1):自分の墓地、または除外状態の種族または属性が同じモンスターを4体まで選んで発動する(同名モンスターは1体まで)。
選んだモンスターを全てデッキに戻し、戻した枚数-1枚ドローする。
(2):自分のカードをドローする効果が相手によって無効になる場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。
グラティス・リソース(オリジナル)
【速攻魔法】
自分が通常ドロー以外でドローした時に発動できる。
デッキからカードを4枚ドローできる。
墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、「グラティス・リソース」以外の除外された、または墓地に存在するカードを3枚選択してデッキに戻し、カードを2枚ドローできる。
この効果はこのカードが墓地に送られた次の自分のスタンバイフェイズまで使用する事はできない。
「……そんな、手札が0枚から6枚に!?」
「不味い。これじゃ話が変わって来る!」
一瞬で大量に調達された手札を見てヴァニティはほくそ笑む。6枚もあれば大抵の事はできる、そしてこの手札でなら猶更だ。
『グラティス・リソース』は他の護衛達も度々使用していたカード。手札を追加で補充できる上、墓地から除外して更にドローを加速できる優れもの。あれを引かれてしまっては手札枚数の回復は避けられない。
「手札から『ダークシー・レスキュー』を召喚し、『シエンの間者』を発動致します。このターンの終わりまで『ダークシー・レスキュー』は相手フィールドに移動するのでございます」
『ヘヘヘヘヘ……!』
ダークシー・レスキュー:ATK 0
「そしてチューナーモンスター『暁のグライフ・バット』を通常召喚!」
「1ターンにモンスター2体を召喚した!?」
「このカードは相手フィールドのモンスターが2体以上存在し、下名のフィールドにモンスターが存在しない場合、追加で召喚可能なのでございます」
『キキィー!』
暁のグライフ・バット:ATK 500
6枚に潤った手札が早速半分消費される。
ポーラ達に押し付けられた、ゴムボートに乗る闇の住人。そして血のように赤く、ギョロリとした目玉を持った巨大蝙蝠。両者がフィールドに現れた。
「私達にモンスターを送り付けた? 『グライフ・バット』の条件は最初から満たしていたのに?」
「……何か来る。……多分、アイツの逆転の切り札が!」
「『グライフ・バット』の効果発動でございます! 相手フィールドのモンスター全てをレベル1のシンクロ素材とし、このカードでチューニング致します!」
「私達のモンスターを素材に!?」
「レベル1として扱う『ザ・セブン・シンズ』『メタン・ハイド』『進化合獣ダイオーキシン』、元よりレベル1の『ダークシー・レスキュー』に、レベル4の『暁のグライフ・バット』をチューニング!」
「……『メタン・ハイド』の防御をすり抜けた、対象を取らない効果!」
☆1+☆1+☆1+☆1+☆4=☆8
「シンクロ召喚! 出でよ、レベル8! 『虚栄王
『フッ、ハァアアアアアアア!』
「そして『ダークシー・レスキュー』がシンクロ素材になった事で1枚ドロー致します!」
虚栄王 離狩弩腕:ATK 1800
酸の唾液を垂らす蝙蝠にモンスター達が吸い取られ、虚飾にも等しい豪勢な鎧を着た騎士が現れる。上質なモンスターを奪ったというのに、その豪奢な造りの鎧は見栄を張る事以外の目的は見受けられなかった。
「『離狩弩腕』はチューナー以外のモンスターが全て相手モンスターでシンクロ召喚された場合、ダイレクトアタックが可能となります。また、そのシンクロ素材となったモンスターの数だけ攻撃ができます。今回素材にしたのは5体、よって5回攻撃が可能」
「……『ダークシー・レスキュー』は元々相手モンスターだから使えない、けれどそもそも私達のフィールドにモンスターはいない……!」
「これは不味い。残り900のライフじゃあ。1回でも攻撃を受けたら終わり……!」
暁のグライフ・バット(チューナー・効果モンスター)(オリジナル)
星4
闇属性/獣族
ATK 500/DEF 2500
(1):相手フィールドにモンスターが2体以上存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは通常召喚とは別に召喚できる。
(2):相手モンスターを任意の数選んで発動できる。
そのモンスターを全てレベル1扱いとし、このカードを含めた素材としてSモンスター1体をS召喚する。
この時、選んだモンスターの効果は以下のものとなる。
●1ターンに1度、相手墓地の魔法・罠カードを2枚選んで除外する。
虚栄王 離狩弩腕(シンクロ・効果モンスター)(オリジナル)
星8
闇属性/戦士族
ATK 1800/DEF 0
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):S召喚されたこのカードは、S素材となったモンスターの数だけ攻撃できる。
(2):このカードのS素材となったチューナー以外のモンスターが、全て元々のコントローラーが相手のモンスターである場合、以下の効果を得る。
●このカードは直接攻撃できる。
●このカードが直接攻撃を行う攻撃宣言時からダメージ計算終了時まで、相手は魔法・罠カードを発動できない。
(3):EXデッキから特殊召喚されていない相手フィールドのモンスターをS素材にしたこのカードは直接攻撃できない。
「ご安心を、でございます。エクストラデッキから召喚されていないモンスターを素材にした事で、このカードはダイレクトアタックできなくなっております」
それなら、と安心なんてできやしない。無駄にあのカードを召喚するワケが無いからだ。
「なので、このカードを使うのでございます。魔法カード発動、『死者蘇生』!」
「……!」
「っ!」
「蘇りなさい、『グライフ・バット』!」
暁のグライフ・バット:DEF 2500
これでチューナーとシンクロモンスターが揃った。レベルの合計は12、強力なモンスターが現れるだろう。
しかしヴァニティはそれでは飽き足らず、更に手札を1枚切った。
「下名は更に魔法カード『死者群棲』を発動でございます! 自分の墓地よりこのターンに発動した『死者蘇生』を除外し、モンスター1体を特殊召喚! 更にデッキ・手札・墓地より、そのモンスターと同名モンスターを可能な限り特殊召喚致します!」
「何!?」
「現れなさい、3体の『お手盛りのデビルキャスト』!」
『『『キィッヘヘヘヘヘヘヘェ!』』』
「ただし効果は無効になるのでございます。そして手札から『二重召喚』を発動し、2体目の『暁のグライフ・バット』を召喚でございます!」
お手盛りのデビルキャスト:DEF 100
お手盛りのデビルキャスト:DEF 100
お手盛りのデビルキャスト:DEF 100
暁のグライフ・バット:ATK 500
更にフィールドに現れるは小柄な悪魔と禍々しい蝙蝠。先に召喚された無駄に豪華な鎧の騎士がEXモンスターゾーンに配置されている事で可能となった、合計6体のモンスターの軍団である。
「……チューナーが、5体」
「一体何を……!」
「そしてこのモンスターは、フィールドのチューナーをレベル1扱いにしてシンクロ召喚する事が可能なのでございます!
よって下名はレベル8の『離狩弩腕』に、レベル1の『グライフ・バット』2体と、『デビルキャスト』3体をチューニング致します!」
「なっ!? レベル合計13……!?」
「……チューナー5体を素材に、シンクロ召喚!?」
世界が揺れて弾けてモノクロになった。
その中で6体のモンスターが光に
だが通常の白い光の召喚ゲートだというのに、そこから漂う気配は暗く恐ろしい。まるでモンスターの世界ではなく、冥府より悍ましいどこかに不正に繋げているかのようだ。
「有り得ざる栄光の剣を携え、玉座より鮮血を求めた騎士よ! ここに立ち上がり戦場に断末魔の合唱をもたらせ!」
☆8+☆1+☆1+☆1+☆1+☆1=☆13
「シンクロ召喚! レベル13! 『虚栄心帝 レオンソウル・マストリクス』!」
『ゴォア゛ァァァァァァァァァァァ!』
怒号が大地を震わせる。
重々しいプレッシャーが瓦礫を砕き、ポーラとルインの足を竦めた。
暗黒の稲妻の轟く召喚の光かた姿を現したのは、獅子と
特筆すべきはその右手に持った聖剣と思しき目映い輝きの剣だろうか。邪神の従えるモンスターとは思えない程に神々しい光を放っており、アーサー王伝説に伝え聞くエクスカリバーを連想させた。
そしてそのレベルは異様なりし13。ランク13なら僅かばかり前例があるものの、レベル13は本来有り得ない数値。その有り得ない事を邪神はやってのけたのである。
虚栄心帝 レオンソウル・マストリクス:ATK 5000
「攻撃力5000……!」
「『レオンソウル・マストリクス』は、その素材となったチューナーの数によって効果が増加致します。5体以上を素材にした事により、貴様らのフィールドと墓地に存在するモンスターは全て除外されるのでございます」
「……!?」
ジャキン、と2人のディスクが大量のカードを墓地から吐き出す。墓地にモンスター1体しかいなかったルインと異なり、大量に肥やしておいたポーラにとって、この除外は極めて痛い。デュアルは墓地リソースを活用するデッキでもあるため猶更だ。
「続けて4体以上を素材にした効果により、このカードはEXデッキから特殊召喚されたモンスターと戦闘を行う場合、相手の元々の攻撃力を0にし、またEXデッキからモンスターを召喚するための素材にできませぬ。
3体以上を素材にした事により『レオンソウル・マストリクス』はリリースできず相手の効果を受けなくなり、またダメージを0にする効果は封じられます。
そして2体以上を素材にした事で下名は新たに5枚ドローし3枚をデッキに戻すのです」
「面倒な耐性を……」
「更に1体以上を素材にした事で、手札を1枚捨てて召喚素材となった『離狩弩腕』を、効果を無効にして攻撃力を2倍にして特殊召喚でございます。この瞬間、墓地の『死者群棲』の効果により、捨てたカードを手札に戻し1枚ドロー致します」
『ヒィーハハハハハハハァ!』
虚栄王 離狩弩腕:ATK 1800→3600
「そして今手札に戻った『チェーン・ペナルティ』を発動致します。これより3ターンの間、相手の効果を無効にしたプレイヤーは2500ポイントのライフを失うのでございます。これはダメージに非ず、貴様らの永続罠では防げませぬ」
「っ!」
「……っ!」
「そして元々備わっている効果を発動。1ターンに1度、自分の墓地のモンスター1体を除外し、そのレベル2つにつき1回攻撃回数を増やします。下名は『ドレッドヴォイド』を除外でございます」
「……『ドレッドヴォイド』のレベルは、10!」
「合計6回攻撃!?」
ヴァニティのモンスターは2体。片方は6回攻撃を仕掛けて来るため、その数は実質7体と言っても良い。
対するポーラとルインのフィールドはガラ空き。伏せカードが1枚あるだけで手札も0枚だ。
虚栄心帝 レオンソウル・マストリクス(シンクロ・効果モンスター)(オリジナル)
星13
闇属性/戦士族
ATK 5000/DEF 3000
チューナー1体以上+チューナー以外のSモンスター1体
このカードのS素材となるチューナーモンスターはレベル1として扱う
(1):1ターンに1度、EXモンスターゾーンのこのカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動する。
相手のLPを半分にする。
その後、破壊したモンスターの元々の攻撃力と守備力の内、低い方の数値分のダメージを相手に与える。
(2):1ターンに1度、自分の墓地のモンスター1体を除外して発動できる。
このターン、除外したモンスターの元々のレベル2つにつき1回、このカードの攻撃回数を増やす。
(3):このカードはS素材となったチューナーモンスターの数によって以下の効果を得る。
●1体以上:このカードのS素材として墓地に送られた、手札を1枚捨てて自分の墓地のSモンスター1体を選択して発動する。
そのモンスターの効果を無効にし、攻撃力を倍にして特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターは、自分フィールドに他に攻撃可能なモンスターが存在する限り攻撃できない。
●2体以上:1ターンに1度、デッキからカードを5枚ドローして発動できる。
自分の手札を3枚選択してデッキに戻す。
3枚戻せない場合、このカードを破壊する。
●3体以上:このカードはリリースできず、相手の効果を受けない。
またこのカードが表側表示で存在する限り、「ダメージを0にする」効果は無効となる。
●4体以上:このカードはEXデッキからモンスターを特殊召喚するための素材にできない。
またEXデッキから特殊召喚された、攻撃力が元々の数値と異なるモンスターと戦闘を行う場合に発動する。
その相手モンスターの元々の攻撃力は0となる。
●5体以上:このカードのS召喚に成功した時に発動する。
相手のフィールドと墓地のモンスターカードを全て除外する。
死者群棲(オリジナル)
【速攻魔法】
(1):このターンに発動した「死者蘇生」を墓地から全て除外して発動できる。
自分の墓地からモンスター1体を特殊召喚し、それと元々のカード名が同じモンスターを可能な限り手札・デッキ・墓地から特殊召喚する。
(2):自分が手札を捨てた時に発動する。
墓地のこのカードを除外し、捨てたカードを手札に戻して1枚ドローする。
この時、捨てる事で発動する効果は発動しない。
チェーン・ペナルティ(オリジナル)
【通常魔法】
(1):このカードの発動後、自分のターンで数えて3ターンの間、相手の効果を無効にしたプレイヤーはLPを2500失う。
(2):このカードが相手によって破壊された時に発動する。
フィールドの最も攻撃力の低いモンスターを全て破壊する。
「バトル」
刻まれる、死刑宣告の言葉。
「『レオンソウル・マストリクス』でダイレクトアタック致します。死ね、です。“レギュラス・ヴールッハ”!」
掲げられた聖剣が振り下ろされ、必要以上に白く輝く──言い換えれば何もかもを無に塗り替える斬撃が放たれる。
例えこの一撃を防いでも、まだ5回分の攻撃が残っている。効果を受けないモンスターを相手に6回分の攻撃を防ぐ手段は……、2人のデッキには入っていない。
「ここまで。なの……!?」
「ポーラ、ルイン……!」
攻撃力5000のビームが放たれ、人影を呑み込んだ。
デュアル・ソルジャー:DEF 300
ただし呑み込まれた人影は1つであり、無事であったが。
『ぬんっ!』
「……ありがとう、助かった」
「何でございますか、これは?」
「これは……」
「……墓地の罠カード『
「貴女が除外したのはモンスターだけ。私達の魔法・罠は除外されてない」
「そしてポーラの『デュアル・ソルジャー』は再召喚されている時、1ターンに1度バトルでは破壊されない。だからあの攻撃を受けても無事だったんだ」
デュアル・ソルジャー(デュアルモンスター)
星2
風属性/戦士族
ATK 500/DEF 300
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードは1ターンに1度だけ、戦闘では破壊されない。
このカードが戦闘を行う場合、そのダメージ計算後に自分のデッキから「デュアル・ソルジャー」以外のレベル4以下のデュアルモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
「小賢しい、たかが1度だけの壁ではありませぬか」
「……『デュアル・ソルジャー』のもう1つの効果。……バトルが終わった時、デッキからレベル4以下のデュアルモンスターを特殊召喚できる。……『シャドウ・ダイバー』を特殊召喚」
シャドウ・ダイバー:DEF 500
緑色の風をまとう小柄な戦士が剣ビームを受け止め、ポーラとルインを守ったのだ。
だけではない、更に攻撃を防いだ時に生まれた暴風を以て新しい召喚ゲートを作り、背後から影に寄生する邪悪な魔獣を呼び戦線を補強したのである。
「……全滅くらい覚悟してたけど、ここまでされるとは思わなかった。……『デュアル・ソルジャー』を除外しておいたのは正解だった」
「ならば『シャドウ・ダイバー』に続けて攻撃です!」
「……速攻魔法『デュアルスパーク』。……『シャドウ・ダイバー』をリリース、『離狩弩腕』を破壊して1枚ドロー」
「ぬっ」
直後、影の魔獣は白く光りながら小さい方の鎧騎士に突撃し、雷鳴と共に爆散。大きい方の騎士の剣をぬるりと避け、相手の攻撃を受け流しつつポーラの手札を補充した。
「対象を変更、『デュアル・ソルジャー』を攻撃! 今度こそ撃破でございます!」
「……再び効果発動、『業火の重騎士』を特殊召喚。……っ、ありがとう、助かった」
シャドウ・ダイバー(デュアルモンスター)
星4
闇属性/悪魔族
ATK 1500/DEF 500
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、 このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●自分フィールド上に表側表示で存在する闇属性・レベル4以下モンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターはこのターン相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
業火の重騎士(デュアル・効果モンスター)
星4
炎属性/アンデット族
ATK 1800/DEF 200
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードが、特殊召喚されたモンスターを攻撃するダメージステップ開始時に発動できる。
そのモンスターを除外する。
「『レオンソウル・マストリクス』の更なる効果でございます! そのターン最初にモンスターを戦闘で破壊した時、相手のライフを半分にします!」
「なっ! ぐっうぅぅぅぅぅぅぅ!」
「……っっっ、ぉぉっ!」
ポーラ&ルイン:LP 900→450
「まだまだまだまだぁ! 更に半分にしたライフから、破壊したモンスターの攻守の内、低い方のダメージを与える! 300のダメージを受けなさい! “ヴァニッシュ・ロアー”!」
「がっあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「……っ! ごぶっ!?」
ポーラ&ルイン:LP 450→150
ぱんっ、と頭の中で派手な音が聞こえた気がする。
視界が空回って回転して、口の中が鉄臭さであっと言う間に溢れた。
相手が剣から衝撃波を放って自分達を闇の鉄格子まで吹っ飛ばしたのだと理解できたのは、さっきまで立っていた場所から手前まで瓦礫で轍が刻まれていたからだ。
幸いライフは残っている、もし『シャドウ・ダイバー』を破壊されていれば50だけライフが足りずに死んでいた。
「分かっているでございましょう? 『レオンソウル』はこのターン6回攻撃が可能、そしてこれで2回攻撃を行いました。貴様らのフィールドに残っているのは『業火の重騎士』1体のみ、それさえ消せば残り3回の攻撃で終わりでございます」
「くっ!」
「……ぼ、ちの、魔法カード『ウルトラ・デュアル・サモン』の、こうがっ! ……手札を、ぐぅっ! ……手札を1枚捨てで、破壊された、『デュアル・ソルジャー』を、もう1度召喚された状態で、蘇生ずる!」
デュアル・ソルジャー:DEF 300
鼻の骨か歯でも折れたか、発音がイマイチ明瞭にならない。それでもデュエルは終わってない以上、戦いは続く。
その事を理解しているポーラは最後の手札である『トランザクション・ロールバック』を対価に、墓地からモンスターを蘇生させて再び壁にした。
今のバーンダメージは1ターンに1度だけ、もう1度来る事は無いのが救いだろうか。
「ふぅむ、『デュアル・ソルジャー』は実質4体分の壁モンスター、これでは倒せないでございますね。ならば『業火の重騎士』を攻撃! これでバトルを終了でございます!」
何とか難を逃れた。
辛うじて生き残ったモンスター1体、いないよりはマシと思おう。
「下名は『マストリクス』を対象に、手札より『タイマン・フェイク』を装備でございます。これにより貴様らは『マストリクス』を攻撃しなくてはならず、攻撃しなかった相手は1000ポイントのダメージを受け、また『マストリクス』は1ターンに1度だけ戦闘では破壊されません」
「攻撃強制の゛……カード……!」
「また『タイマン・フェイク』は装備モンスターの守備力以下の効果ダメージを無効にでき、更に下名の場の魔法・罠カードが破壊される場合、墓地の魔法・罠カードで身代わりにする効果を持ちます。
そして墓地の『空しきこの世全ての空しさ』の効果を発動。手札を1枚捨て、墓地のこのカードを除外。デッキから罠カードと魔法カードを1枚ずつセット致します」
ヴァニティの手札から2枚目の『チェーン・ペナルティ』が墓地へと消え、デッキから2枚のカードが場に伏せられる。ポーラとルインのディスクに転送されたカードの詳細によって、それらが『
空しきこの世全ての空しさ(オリジナル)
【通常魔法】
(1):自分の墓地から属性が同じチューナーとチューナー以外のモンスターを1枚ずつ除外して発動する。
EXデッキからその2枚と同じ属性で種族が異なるSモンスターを、S召喚扱いで特殊召喚する。
(2):自分フィールドのSモンスターが相手によって破壊された自分のターンのメインフェイズ時に発動できる。
手札を1枚捨て、墓地のこのカードを除外し、デッキから魔法カードと罠カードを1枚ずつセットする。
この効果でセットされたカードはフィールドを離れた時、ゲームから除外される。
タイマン・フェイク(オリジナル)
【装備魔法】
自分フィールドのレベル9以上のモンスターにのみ装備可能。
(1):相手は装備モンスター以外に攻撃できず、装備モンスターは1ターンに1度、戦闘では破壊されない。
また装備モンスターの守備力以下の効果ダメージをコントローラーは受けない。
(2):装備モンスターは以下の効果を得る。
この効果は、このカードが装備されたターンには発動できない。
●相手がこのカードに攻撃しなかったターンの終了時に発動する。
相手LPに1000ダメージを与える。
●自分フィールドの魔法・罠が破壊される場合、代わりに破壊される枚数と同じ数だけ自分・相手の墓地から魔法・罠カードを除外できる。
灰色の暴風俄か雨(オリジナル)
【通常罠】
プレイヤーが直接攻撃によって戦闘ダメージを受けた時に発動できる。
相手フィールド上の攻撃を行ったモンスター以外のモンスターを1体破壊し、相手にそのモンスターの元々の攻撃力の倍のダメージを与える。
このカードの発動に対し魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事はできない。
失意のミス(オリジナル)
【通常魔法】
相手の場のモンスターを全て破壊し、その攻撃力の合計値分のダメージを相手に与える。
この効果で破壊した相手モンスターの数が3体以下の場合、このターンのバトルフェイズをスキップする。
「もう1枚カードをセット、これにてターンを終了致します。辞世の句は無用、死への恐怖と生の空しさを感じながら最後のターンを過ごしなさい」
「……このエンドフェイズ、ゴホッ! ……前の、ターンに『
化合獣ハイドロン・ホーク:DEF 700
ヴァニティ:LP 4000
手札:0枚
フィールド
:虚栄心帝 レオンソウル・マストリクス(ATK 5000)
:メインモンスターゾーン無し
:伏せカード3枚(内2枚は『失意のミス』『
「はぁー……! はぁー……っ!」
「……立て、る?」
「何どか……」
ライフは残り150、フィールドには何とかモンスターを2体残せたが、どちらも貧弱に過ぎる。ルインの手札が潤沢にあるのだけが幸いだろうか。
しかし相手の場には攻撃を強制するモンスターがいて、そのモンスターは戦闘破壊以外での除去はほぼ不可能。EXデッキのモンスターの攻撃力を上げて殴っても元々の数値を0にされるため、『F・G・D』等で相討ちにしなくてはならない。
そして敵の場にはこちらのモンスターを全て破壊するカードと、直接攻撃後にダメージを与えるカード。更に正体不明の伏せカードもあり、それらは『タイマン・フェイク』の効果で守られている。
盤石、まさに鉄壁の布陣。
(……)
ルインは自分の手札を見る。
左から順に『マンジュ・ゴッド』『勇気の天使ヴィクトリカ』『ハーピィの羽根帚』『サイバー・エンジェル -弁天-』『アテナ』。
強力な除去魔法である『ハーピィの羽根帚』だが、今相手フィールドの魔法・罠には耐性が付与されているため実質死に札。
天使族の展開を補助する『アテナ』は墓地のモンスターを根こそぎ除外された上に『タイマン・フェイク』の効果で3000以下のバーンが防がれてしまうので、これも腐っていると言って良い。
残りのカードも逆転に繋げるには力不足。
「……ペッ」
「べっ」
それでも、まだ、負けてない。
血を吐き捨てて口の中の濁りを消し、落ち着いて前を見る。
「……まだ負けてない。……勝って」
「勿論」
可能性が残っているとしたら、デッキの中にしかない。
何のカードを引けば良いのか分からないが、それでも引くのだ。最後の希望を、最後の可能性を。
(お願い。私のデッキ。どうか応えて。こいつに負けたら世界が終わってしまう)
折れていないこちらの心を見て、相手は苛立っているのだろう。仮面で見えない顔の代わりに足が地面を叩いて苛立ちを表現している。
一発逆転の意志を込め、ルインは呼吸を整えながらデッキトップのカードを引き抜いた。
「私のターン。……ドロー!」
「……っ!」
引いたカードは風をまとう天使族、青色のフレームを持ったモンスター。『サイバー・エンジェル -韋駄天-』だった。
to be continued