遊戯王GX~精霊の抱擁~ 作:ノウレッジ@元にじファン勢遊戯王書き民
無限泡影
【通常罠】
自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
セットされていたこのカードを発動した場合、さらにこのターン、このカードと同じ縦列の他の魔法・罠カードの効果は無効化される。
フィオ「おお、手札から発動できる罠カードだ!」
黎「効果はシンプルにモンスター1体の効果無効。だが伏せてから使うと追加効果を得られるぞ」
フィオ「奇襲か地盤固めか、どっちを狙うかは、相手の盤面次第だね。デッキに1枚あれば安心できそう!」
SIDE:ジュンコ
黎:LP 3800
手札:1枚
フィールド
:ブラックレイ・ランサー(ATK 2100・ORU:1)、スピード・ウォリアー(DEF 400)
:伏せカード1枚、シンクロ・リサイクル・システム(永続罠)
ペガサス:LP 3900
手札:3枚
フィールド
:トゥーン・デーモン(ATK 2000)
:トゥーン・キングダム2(永続魔法)
あ、アタシがナレーション?
コホン、オベリスクブルーの枕木ジュンコです。
なんと、あのペガサス・J・クロフォードさんと海馬瀬戸さんが、遊馬崎黎のシンクロモンスターとエクシーズモンスターを見るために、遥々このデュエルアカデミアにまでやって来ました、キャー!
じゃなくて。それで実用性を確かめる為にペガサスさんと遊馬崎がデュエルをする事になった。なんとか遊馬崎は善戦しているけれど、流石にダイレクトアタックし放題のモンスター相手じゃキツいみたいね。
「黎、勝てるよね……」
「当たり前だろ!」
「大丈夫、彼を信じましょう」
明日香さんの中等部時代からの友達(アタシとももえもだけど、彼女と知り合ったのは高等部に入ってから)、神山フィオがしょぼくれた声を出し、明日香さんとオシリスレッドの遊城十代が励ます。
まあ、あいつの実力は皆知っている。血ダルマになってデッドラインを超えても尚、義理の妹を取り返すためにデュエルを続けようとしていた強い精神力の持ち主だ。
アタシはあの後聞いた。何で死ぬまで戦うのか、って。そしてらあいつはこう答えた。
『たった一人の、大切な家族を取り戻したいから。例え俺が無理でも、誰かにそれを託したかった。少なくとも、死なせたくなかったんだ』
その言葉にはシスコンとか、化物とか、そんな言葉は当てはまらなかった。そこにいたのは純粋な、一人の妹思いな兄。
ま、応援くらいはしてあげるわ。頑張りなさい!
SIDE:黎
「ワタシのターンで~ス」
どう来る? 伏せたカードで1回は攻撃を止められるが、所詮は1回止まり。それに攻撃を『ブラックレイ・ランサー』に向けられたらどちらで使うかも問題になってくる。ダメージを優先するか、モンスターを優先するか……。
『ここはダメージを防ぐんだ』
「!?」
突然どこからか声がした。
『こっちだ』
声は左から。そこにいたのは、桜色のドレスとホワイトの鎧を着た、お姫様のような騎士。そうか、あれからもう三日経ってるもんな。
「桜!」
「あ、この間の女の人なんだな」
「あ、ホントだ。桜さんだ」
「え、どこどこ?」
「むう、見えないのが悔しいな……」
『ふん、貴方が随分と頼りないから出て来てやったぞ?』
「悪かったな」
『フフフ、して我が主はどう出る? 相手が手札から1枚場に出してくるぞ』
「『トゥーン・ジェミナイエルフ』を召喚しま~ス」
『『キャハハハハッ!』』
トゥーン・ジェミナイエルフ:ATK 1900
飛び出るのはコミカルな双子のエルフ。悪戯好きな姉妹だそうだ。
「“トゥーン”は確かに破壊されまセ~ン。バット、その為にカードを除外して行き続けると、良いカードまでもが消えてしまいマ~ス。さっきも『ブルーアイズ・トゥーンドラゴン』が除外されてしまいましタ~」
「(ビキッ!)」
あ、どこからか(というか海馬氏のいるボックス席から)フラストレーションが一気に溜まり過ぎて血管が何本か切れた音が……。
「ワタシの大切な家族達を守りたい。そこで、まずはユーの強力なモンスターを倒す事にしましタ~」
そう来たか。
確かにこのまま行けば単純計算で俺の倍以上の速さでペガサスさんはデッキを消費する。彼のデッキを最大枚数60枚と仮定しても、既に50枚は少なくとも切っている。このペースで消費を続ければ確実にデッキ破壊という形で自滅する。
俺だったらそれを避ける為に相手モンスターを破壊するか、速攻で攻める。この人は前者を選んだか。
「魔法装備カード『トゥーンソウル』を『トゥーン・デーモン』に装備しま~ス。これで、デッキからカードを1枚除外し、『トゥーン・デーモン』の攻撃力は1000ポイントアップで~ス」
トゥーンソウル(オリジナル)
【装備魔法】
「トゥーン」と名のついた魔法カードが場に存在する時発動可能。
自分のデッキの1番上のカードをゲームから除外し、「トゥーン」と名のついたモンスターに装備する。
装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。
このカードを装備したモンスターが破壊された時、装備モンスターの攻撃力を800ポイントアップして自分の場に墓地から特殊召喚する。
トゥーン・デーモン:ATK 2000→3000
「『トゥーン・デーモン』で『ブラックレイ・ランサー』を攻撃で~ス!」
黎:LP 3800→2900
っくう! また地味にライフが削られた。これで残り2900……。
「そして『トゥーン・ジェミナイエルフ』でダイレクトアタックで~ス!」
『今だ!』
『その罠を!』
「おう! 『くず鉄のかかし』を発動! その攻撃を無効化する!」
ガキギン! と双子エルフのダブルキックを弾いたのはお馴染みの金属案山子。毎度アリガトです。
「またもや見た事の無いカード……。素晴らしいデ~ス! 最早ワタシは勝敗の事を通り越し、このデュエルに意味を見出してま~ス!」
「光栄至極!」
「さあ、最高のデュエルをしまショ~ウ!」
「勿論です!」
「ねぇ、いつから黎は熱血スポ根キャラになったのかな?」
「多分十秒くらい前から」
「ワタシはカードを1枚場に出しま~ス。そして魔法カード『トゥーン・リバース』を発動で~ス。“トゥーン”と名のついたカードによってゲームから除外されたカードを10枚、デッキに戻す事ができま~ス」
トゥーン・リバース(オリジナル)(改訂版)
【通常魔法】
(1):「トゥーン」と名のついたカードの効果によってゲームから除外されているカードを10枚、デッキに戻してシャッフルする。
(2):墓地のこのカードを除外して発動する。
除外されている「トゥーン・リバース」以外の「トゥーン」カードを1枚手札に加える。
この効果はこのカードが墓地に送られたターンには発動できず、対象のカードが裏側表示でも手札に加える事ができる。
成程、除外効果のアフターケア用カードか。
除外されていたカードが戻って行く。視力を上げて見ると、その内1枚が『トゥーン・ブルーアイズ・ホワイトドラゴン』だったのは黙っておこう。海馬氏が脳溢血で倒れてしまいかねない。
「これでターンエンドで~ス」
ペガサス:LP 3900
手札:2枚
フィールド
:トゥーン・デーモン(ATK 2500)、トゥーン・ジェミナイエルフ(ATK 1900)
:トゥーン・キングダム2(永続魔法)
「俺のターン!」
ドローソースか!
「魔法カード『天使の施し』を発動! カードを3枚引いて2枚捨てる! 更に『強欲な壺』を発動。これでもう2枚、手札を追加できる!」
手札はこれで3枚。
捨てたのは『ボルト・ヘッジホッグ』と『メテオ・ストライク』。墓地は中々順調には肥えないようだ。
手札を改めて見る。さっき手札に加わった『ジャンク・シンクロン』が目に入った。いや、ダメか。これじゃ戦えない。
パッと頭に浮かぶのは『ジャンク・シンクロン』で『ボルト・ヘッジホッグ』を蘇らせ、かつ『グローアップ・バルブ』を復活させ、『スピード・ウォリアー』と一緒にシンクロ召喚だ。
これでレベル8のモンスターが呼び出せる。この場で有効なのは破壊効果を持つ『ジャンク・デストロイヤー』。
『ジャンク・デストロイヤー』を出し『トゥーン・キングダム2』を破壊する、という戦法。だが、それじゃ制圧は精々1ターンか2ターン。あの人が“トゥーン”の使い手なら、その程度の事態を見越していないとは考えにくい。
落ち着け。もっと別のモンスターを引っ張り上げる戦法も取れる。
墓地にいるモンスターは……。
『グローアップ・バルブ』
『クイック・シンクロン』
『ジャンク・アーチャー』
『ビッグ・ジョーズ』
『ハリマンボウ』
『ブラックレイ・ランサー』
『ボルト・ヘッジホッグ』
今回は意外と溜まって無いな。『ジャンク・シンクロン』で呼べるのはこの内『グローアップ・バルブ』と『ボルト・ヘッジホッグ』の2体。この組み合わせで何を呼べる?
『スターダスト・ドラゴン』? ダメだ今回は意味が無い。『トゥーン・デーモン』に攻撃されてお終いだ。
『レッド・デーモンズ・ドラゴン』? これも意味が薄い。パワーで押し切れる程アマい相手じゃ無い。
『クリムゾン・ブレーダー』? 『A・O・J カタストル』? 『ジャンク・バーサーカー』?
参ったな、エクシーズの方はバリエーション薄いんだよな……。
ここは次のターンに持ち込むか……。
いや待て! これがあった! さっき『強欲な壺』で手札に加わったこれなら、行ける!
「1枚カードをセット! ターンエンド!」
「「黎(くん)!?」」
黎:LP 2900
手札:2枚
フィールド
:スピード・ウォリアー(DEF 400)
:伏せカード2枚(内1枚は『くず鉄のかかし』)、シンクロ・リサイクル・システム(永続罠)
これは賭けになるだろうな。このターン、ペガサスさんの行動が予測通りならまだ勝機はある。だが、予想が外れれば負けだ。
どう出る? さあ、勝負だ!
「ワタシのターン。そろそろ終わりにしましょ~ウ。楽しかったですガ、時間は有限デ~ス」
「……、ええ。どこからでも!」
「『トゥーン・デーモン』でダイレクトアタックで~ス!」
『ギャッハハハハハハハハアハハハ!』
バリバリバリ! と青白い悪魔の白い雷が迸る。
「これが通れば残りは0!」
「レェイ!」
「ククク、奴もここまでだ! そのまま負けて恥を晒せぇ!」
この賭け、俺の勝ちだ!
「手札の『速攻のかかし』を墓地に送り、ダイレクトアタックを無効にする!」
猛スピードで走ってきた案山子が正面から雷を受け止める。真っ黒に焦げてしまったが、俺は見事に無事だった。
「この効果が発動した時、バトルフェイズは強制的に終了される」
「オ~ウ。ではこれでターンを終了で~ス」
「チッ! 忌々しい……」
「ホッ。無事だった……」
「やるじゃん、あいつ」
「レッドにしとくのが勿体無いな」
ペガサス:LP 3900
手札:3枚
フィールド
:トゥーン・デーモン(ATK 2500)、トゥーン・ジェミナイエルフ(ATK 1900)
:トゥーン・キングダム2(永続魔法)
これで、『速攻のかかし』が墓地に行った。パズルピースは、完全に整った。
「俺のターン!」
引いたカードは……、『ジャンク・アタック』!
「ペガサスさん、このデュエル、俺の勝ちです!」
「ワッツ!?」
「ええ!?」
「バカな!?」
「黎、キミならやれると信じてたよ!」
「流石だぜ!」
様々な声が耳に入る。それを聞きながら、1ターン前に『強欲な壺』の効果で引いたカードを手札からフィールドに出す。
「チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!」
『ハッ!』
ジャンク・シンクロン:ATK 1300
桜とのデュエルでも出て来た、眼鏡をかけたエンジニアが光と共に現れる。背中に背負ったエンジンが特徴的だ。
「その効果で、墓地の『速攻のかかし』を蘇生する! 更に『ボルト・ヘッジホッグ』は自分の場にチューナーがいる時、自身の効果で特殊召喚できる!」
『ウィイイイリアッ!』
『ミィイイイィッッ!』
速攻のかかし:DEF 0
ボルト・ヘッジホッグ:ATK 800
「更に、デッキトップのカードを墓地に送る事で、チューナーモンスター『グローアップ・バルブ』は1度だけ墓地から特殊召喚できる!」
デッキの1番上のカード、『破天荒な風』が墓地に送られ、逆に地面からツタに覆われた花と目玉が現れる。あんまし可愛くないな。
グローアップ・バルブ:ATK 100
「ワオ! またシンクロ召喚が見られま~ス!」
「ご期待通りに行きます! レベル2の『ボルト・ヘッジホッグ』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!」
腹のスターターを力強く引っ張り、『ジャンク・シンクロン』がエンジンに点火する。そして光の玉、緑の輪になり、2つの星となった『ボルト・ヘッジホッグ』と共に眩い光を放つ。
「集いし願いが、新たな力を呼び覚ます! 光差す道となれ!」
☆2+☆3=☆5
「シンクロ召喚! 出でよ、『ジャンク・ウォリアー』!」
『ハァアアアアアアアアアアアッ、ハァアッ!』
ジャンク・ウォリアー:ATK 2300
背中のエンジンも、かけていたメガネも消え、けれどそのマフラーから『ジャンク・シンクロン』が進化したのだと推測できる、青色の戦士。背中のブースターと右手のナックルが強さを強調する。
「効果発動! シンクロ召喚に成功した時、自分の場のレベル2以下のモンスターの攻撃力の合計値だけパワーアップする! “パワー・オブ・フェローズ”!」
『ハァアアアアア…………』
『ジャンク・ウォリアー』が全身に力を込め、場に残った『ボルト・ヘッジホッグ』達からオーラを分けてもらう。
スピード・ウォリアー:ATK 900
グローアップ・バルブ:ATK 100
速攻のかかし:ATK 0
ジャンク・ウォリアー:ATK 2300→3300
「攻撃力3300!」
「ですが、その攻撃力でも、このターンに決着をつける事はできまセ~ン」
「いえ、まだです! まだ俺はバトルの準備を終えてません!
続いてレベル1の『速攻のかかし』と、レベル2の『スピード・ウォリアー』に、レベル1の『グローアップ・バルブ』をチューニング!」
花が完全に開花し、1つの光を吐き出すと、『グローアップ・バルブ』は姿を消した。その光は緑の輪を描くと、『スピード・ウォリアー』と『速攻のかかし』がその中に入り、3つの星になった。
「集いし刃が、未来を切り開く右腕となる! 光差す道となれ!」
☆1+☆1+☆2=☆4
「シンクロ召喚! 飛び出せ、『アームズ・エイド』!」
アームズ・エイド:ATK 1900
「あのレッド、何をやる気だ……」
「ハッタリに決まってる!」
「黎、キミの戦術、見せてもらうよ…………」
俺の場にはこれで青色の拳闘士『ジャンク・ウォリアー』と鋭い爪を持つ右腕『アームズ・エイド』が並ぶ。これで、残る手順は2つ!
「素晴らしいで~ス! どんなミラクルでこのデュエルに勝利するのかが楽しみで~ス!」
「ええ、ミラクルはまだ途中です。その目に嫌というほど焼きつけて下さい! 『アームズ・エイド』の効果発動! 自分の場のシンクロモンスター1体の装備カードとなり、攻撃力が1000ポイントアップする!」
ガキィン! と『ジャンク・ウォリアー』の右腕に装備され、少々不格好なアームに変わる。
ジャンク・ウォリアー:ATK 3300→4300
「攻撃力4300!?」
「ちょっと奇妙な外見ですわね……」
「なんつーか、変?」
「面白い見た目ですニャー」
「オヨヨヨ! これは凄いーノ!」
「フン、俺の『
観客席にはいつの間にか教師陣と海馬氏が移っていた。あれ? ボックス席にいたんじゃ……。
「『アームズ・エイド』を装備したシンクロモンスターが相手モンスターをバトルで破壊した時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与えます!」
「バット、ワタシのトゥーンモンスターは破壊されませ~ン」
「やっぱどこまで行ってもレッドはレッドだ」
「カードの効果を忘れるなんて、クズレッドにはあのカードは相応しくないわね!」
「今度皆で殴りこんで頂こうぜ! いくら化物でも人海戦術には勝てはしねぇだろ!」
「で、
「「「…………………………………………………(ブンブンブンブン!)」」」
オメェら、その認識はレッドじゃ無くて記憶力悪いヤツだぞ。
数十人単位で首を激しく振っている奴らを睨みつけると、連中はガタガタと震えだした。
「ま、まさか聞かれた!?」
「この距離だぞ!? 50メートル以上は離れてるのに!?」
「化物を自称するだけはあるわね……」
「「「(ガタガタガタガタ!)」」」
さてと、最後のピースを埋めますか。『ジャンク・アタック』を使っても良いけど、流石にオーバーキルは、ね。心証悪くしちゃいけないし。
「リバースカード、オープン! 『
「しかし、今『トゥーン・デーモン』の効果を無効にしても意味はありまセ~ン!」
『アイツやっぱりバカだ!』
『さっきと同じ失敗するなんて、進歩が無いのね』
『カスレッドには勿体ねぇカードばっかだぜ!』
「バット、狙いは他にある事くらい予想できマ~ス!」
「その通り! 更にコイツと同じ縦列にあるカードは、このターンのみ効力を失う!」
「ワッツ!? 同じ縦列にあるのは――!?」
「そう、貴方の『トゥーン・キングダム2』だ!」
無限泡影
【通常罠】
自分フィールドにカードが存在しない場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
セットされていたこのカードを発動した場合、さらにこのターン、このカードと同じ縦列の他の魔法・罠カードの効果は無効化される。
「ノ~ウ! これではトゥーンモンスターが!」
「ええ、これで心おきなく倒せます! 行け、『ジャンク・ウォリアー』! 『トゥーン・デーモン』を攻撃!」
背中のスラスターを点火し、空中で横に一回転しつつ『アームズ・エイド』の装備された右腕を振りかぶる。
「“パワー・ギア・フィスト”ォ!」
その右手は青白い悪魔を殴り倒し、その余波で相手プレイヤーをも吹っ飛ばした。
「エ~クセレンンンンンントッ!」
ペガサス:LP 3900→0
黎:WIN
ペガサス:LOSE
「素晴らしいデュエルをありがとうございましタ~」
「こちらこそ。とても楽しかったです」
当面は十分なデータが取れた、と海馬さん。二人とも結構予定が押しているらしく、そろそろ出発しなくてはいけないらしい。
握手をガッシリとし、拍手喝采に包まれる。何人か妬ましそうな眼で見ていたが無視しよう。特別になりたいなら、お前らも努力しろ。
努力もまた才能だ。それができないなら別の道を探せ。方法は星の数程ある。取得できるかどうかは自分次第だよ。才能が無い人間なんていないさ。他人と比べて劣っても、それが長所である事に変わりは無いのだから。
「ワタシ達はこれでサヨナラで~ス」
「次は俺とデュエルだ。その時を楽しみにしてるぞ」
「はい、次の機会にまた」
こうして、シンクロとエクシーズを世に知らしめる最初の一歩がこの日に踏まれた。
もしかしたら、遊戯王の世界の、シンクロとエクシーズの存在は、俺のような
to be continued