遊戯王GX~精霊の抱擁~   作:ノウレッジ@元にじファン勢遊戯王書き民

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コラボ回は『★』が付いてます

過去コラボしてたお話で今はもう連絡も取れませんが、構わず投稿しちゃいます


STORY34:天空一家との邂逅 ★

SIDE:黎

 

 

 

 光のゲートを潜り終えると、そこは一面の砂浜だった。

 背後にはジャングル、前方約100メートル先には青々とした海が広がっている。

 

「ここが最初のステージか」

「その様だな」

 

 って、桜お前、いつの間に実体化を!?

 

「ふむ、言われてみれば確かに実体化しているな。よっ!」

 

 掛け声と共に桜は再び半実体化をするが……。

 

「なんか、姿が随分と濃いな、お前」

『むぅ……』

 

 普段は若干向こう側が透けているのだが、今は実体化と変わり無い。少々古めのカラーテレビに映った姿みたいだ。

 

『普段我々が行動している世界とは違うからな、こちらの理は通じないのだろう』

 

 そんなものなのだろうかと疑いたくなるが、ここで問答をしたところで始まらない。なのでここでそれについての追求はお終いだ。

 

 しゃふ、しゃふ、と砂を踏む度に音がする。白砂がキラキラと日光を浴びて輝く様は美しい。本当にここに邪神の手下がいるのかどうか疑ってしまうくらいだが、考えてみれば、連中はあくまでここに逃げたのであって、ここを作ったワケでは無い。

 アカデミアでプライドとは戦ったが、あそこだってアイツからやって来た訳であり、別段その場とは何の関係も無いのだ。

 

『ふむ、こういった場所には馴染みが無いな。私にとっては新鮮だ』

「桜は海に来た事が無かったのか?」

『ああ、ずっと森の奥で、1人で暮らしていたからな。一、二度行った事はあるが、景色を堪能した覚えは無いな』

「ふーん」

 

 桜の話では、俺の精霊は全て結晶石から生まれた訳では無いらしい。表舞台に立ってない、要はカード化していない精霊も何体か抜擢され、力を与えられたという形で結晶石の精霊になった、との事だ。尤も、それは全体の僅か1%程度だそうだが。会話もできないので、本格的に守護霊とか背後霊みたいな感じである。

 

「お、誰かいるぞ?」

『ふむ、一人では無いな』

「邪神の気配はしねぇな。多分、今回のワープに巻き込まれた、並行世界の誰かだろう」

 

 ここから凡そ200~300メートル先の砂浜にいた人数は3人。1人は男、2人は女だ。年齢は内男女2人が十代半ば、残った女1人は10歳くらいか。

 近くに邪神の気配は無い。どうやらここにいる邪神の護衛よりも早く接触できたらしい。

 

 良かった、彼らが俺同様に奴らと格闘術で戦う術を持つとは限らない。と言うか、多分無い。だからこそ、並行世界の人達とより早く合流する必要があった。殺されたり、敵側に引き込まれたりでもしたらアウトだからな。

 そして、俺単独で護衛相手に勝利を収められる保証は無い。どう転んでも、俺は必ずここに飛ばされてしまった人と合流する必要があるのだ。

 

 距離が150メートル程に近付くと、彼らの話し声が聞こえて来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「状況を整理するぞ」

 

 少年が腕を交差させながら言う。

 短い黒髪に落ち着いた物腰。横顔はスラッとしていて、アイドルとは違う形の美形だ。

 

「俺達は海で遊ぶという案の元、こうして水着を持って砂浜にまでやって来た。が、突然変な光に巻き込まれて気が付いたらここにいる。ここまでは良いな?」

「うん、大丈夫だよ」

「はい」

 

 神妙な顔で二人の少女が答える。

 少年と同い年と見える少女は赤みがかった桃色のロング。ボーイッシュな感じで、芯の強そうな雰囲気を醸し出している。背丈は少年より頭一つ分弱程低いくらいか。

 そして唯一年の離れた少女は黒髪。赤髪の子と同じくロングの髪で、その顔立ちは赤髪ロングの少女とよく似ている。遠目、素直で良い子といったところだろう。

 

「で、ここはドコだろうな?」

「さぁ……」

 

 少年の問いに赤髪少女が首を傾げる。まあ、俺だってどこかと問われても正確な答えは出せないんだ、いきなり連れて来られたあっちが答えなんて持ち合わせているワケが無い。

 と、黒髪少女が俺の接近に気付いた。

 

「あ、誰か来たよ!」

 

 さて、異世界交流といきますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあ、始めまして。君達が今回ここに連れて来られた並行世界のデュエリストか」

「……」

「俺は遊馬崎黎。君達は?」

「私は主殿の精霊で桜と申す」

「…………」

 

 フレンドリーに話しかけてみたが、失敗。警戒心バリバリで睨まれた。

 

「私は天空(あまぞら)有里(ゆり)です! 始めまして!」

「はい、始めまして」

 

 ニッコリ笑顔で答えを返してくれたのは黒髪少女だ。

 うん、この子は素直で良い子だな。

 

「有里、敵かも知れない奴に名前を教えるな」

「え、でもパパは『名乗られたら名前を教えろ』って教えてくれたよ?」

「確かにそうだが、時と場合に」

「僕は神﨑(かんざき)有栖(ありす)だよ! よろしくね!」

「よるって、おい! 人の話を聞け……っ!」

「はい、よろしく」

「お前ら……!」

 

 あらら、怒り心頭?

 

「安心してくれ、俺は敵じゃねぇ。っつーか寧ろ、3人の力を借りたい存在だ」

 

 例え憎み合う間柄でも、呉越同舟になるとは思うけどな。

 

「と言うか、寧ろこうしなくちゃいけねぇんだろうな」

 

 俺はそう言って膝を折り、頭を下げた。

 協力を頼む立場なんだ、これくらいはしないとね。俺の頭一つで済むのなら、安い代価だろう。

 

「お願いします。どうか、俺に3人の力を貸して下さい」

「ほら、ああして頭下げてまで言ってるんだから、せめて自己紹介しなきゃ!」

「チッ、分かったよ」

 

 赤髪少女、有栖が少年を促す。渋々といった感じで少年は自己紹介を始めた。

 

「俺は天空(あまぞら)(ゆう)。優で良い。この場に天空姓は二人いるからな」

「じゃ、僕も有栖で」

「私も有里でお願いします」

「はい、よろしくお願いします。なら俺も黎で良いかな」

「私には苗字が無いからな、最初名乗った通り桜で頼む」

 

 ニコニコと笑う少女2名に対し、まだ優は訝しげな表情を浮かべている。そんなに信用ならんか……。

 

「まあ、そうムスッとしないでくれ、優。同じ転生者同士仲良くしようぜ?」

「! お前もか……!」

 

 目を見開く優。有栖や有里も驚いたような表情をしている。

 

「何故、俺がそうだと分かった?」

 

 優のその問いに俺は一言、気配だよ、と答えた。

 

「お前からは俺と同じ気配、異世界の気配がした。有栖や有里からしたのはこのデュエルモンスターズの世界なのにお前は違う。つまり、お前が違う世界から転生してきたって事だ」

「…………」

「それに、精霊がいる。悪いヤツじゃ無さそうだ」

「!」

 

 優の後ろに半透明で浮かぶ巨大な龍。その姿は例えて言うのならば『スターダスト・ドラゴン』、『シューティング・スター・ドラゴン』、『シューティング・クェーサー・ドラゴン』の3体を丁度それぞれの特徴を残しながら1つに混ぜ合わせたかのような、暖かい光を放つ白い龍。

 

「大きくて優しい存在だ。大切な誰かを守りたい、そういうお前の思いが籠められているのがよく分かるよ」

 

 暫く優は黙っていたが、後ろの龍が静かに口を開いた。落ち着いた、そして優しい声だった。

 

『我が主、彼から邪気や敵意は感じられません。味方と見て良さそうです』

「ふ、どうやら、敵じゃなさそうだな。転生者同士が敵対する理由は無い」

 

 ようやく信用してくれたか。

 

「こいつは『シューティング・ブレイザー・ドラゴン』。俺の精霊だ」

『始めまして』

「それはさて置き、“転生者”って事は俺と同じで死んでこっちに来たという事か?」

「ああ」

「で、俺達の力を借りたいってのはどういう事だ?」

「掻い摘んで説明する事になるけど……、厄介な敵がいてね」

 

 本当は厄介どころか破壊神も良いトコなんだが。

 

「そいつがこの異空間に逃げ込んだんだ。でも多分、俺一人じゃ倒せない。だから力を貸して欲しいんだ、ここにいる敵を倒す為に」

「……、そいつを倒す事に何か意味があるか?」

「ある。俺の義妹の命と世界が救える」

 

 タイムリミットがいつまでかは知らないが、タイムオーバーになればまず都は死ぬだろう。そして後は時間が経つごとに例外無く世界は壊れていく。復活した邪神がどれ程の強さを持つかは知らないが、恐らくは異世界の俺みたいな転生者組と主人公勢が揃い踏みになって勝率5割(フィフティ・フィフティ)にも満たないだろう。

 俺の答えを聞いた優はニヤリ、と笑った。

 

「それを聞ければ充分だ。俺も戦おう」

「ずるいよ、僕だって!」

「有里も、有里もぉー!」

 

 ありがとうな、皆。こんな見ず知らずの奴を助けてくれるなんて。

 その後、俺達は当たり障りの無い身の上話を始める事となった。

 

「ところで、有里ちゃんは優の妹さんか何かか? 苗字は同じだが、顔立ちは有栖にそっくりなんだが……」

「いや、もっと濃い血縁関係だ」

「?」

 

 更に濃い?

 有栖がエヘヘ、と幸せ満面にはにかみながら説明する。

 

「有里はね、僕と優の間の子供なんだよ」

「へぇ、娘さんか。……………………、なにぃ!?」

 

 娘!? その年で!?

 

「3人とも何歳だよ……?」

「俺は転生者だから、この世界で過ごした時間は精々が1年だ」

「僕は15だよ」

「私は10歳です!」

「……、俺も転生してから1年経ってねぇ。それはさて置き、て事は有栖が『頑張った』っつーワケじゃねぇのか?」

「当たり前だ。1年足らずで10歳の子供ができたら生物学その他が根本から引っ繰り返るわ」

 

 ごもっとも。

 それじゃあ、どういう存在だ?

 

「時を超えたんだと」

 

 WHAT ?

 

「俺と有栖の未来の子供なんだとよ。有里から聞いた情報はほぼ俺達の人物像と一致するから、間違いないだろう」

 

 イリアステルの未来組みてぇなモンか。

 納得した俺に今度は華やかな笑顔で有栖が話しかけて来た。

 

「ふふふ、有里の存在は、僕の輝かしい未来の証明なんだよ」

「何で?」

「だって有里がいるって事は、僕と優は将来、結婚するって事でしょ?」

 

 まあ、そうなるわな。もしそういう関係にならなかったら、優は好きでもない女を孕ませる自制心も理性も無いケダモノって事になるだろう。

 

「ふふふ、僕は最初に優を見た瞬間から彼を愛してしまったんだよ! そう、1万と2000年前からそういう運命が定められていたんだ!」

「どこの創聖の物語だ……」

「僕の心の中に雷が鳴り響き、彼に心の全てを盗まれてしまったんだ! さながら華麗なる怪盗のように!」

「ああ、始まっちまった……」

 

 嬉々として語る有栖を尻目に、優はげんなりとした顔で呆れ返った。

 

「有里ちゃん、なんかママさん壊れちゃったよ?」

「いつもの事だから大丈夫だよ、黎おじさん」

「おじ……」

「有里、もう少し外見で年齢の判断ができるようになりなさい……」

 

 まあ、彼女の年からしてみれば、21も16も十分おじさんか……。

 その後およそ15分に渡って有栖は―――優と有里曰くいつもの事―――妄想をダダ漏れにし続けた。

 本人の名誉その他を守る為に、取り敢えず当たり障りの少ない(無い、ではないのがポイントだ)ヤツをピックアップしてみると、『本当は自己紹介の時に天空姓を名乗りたかった』とか、『一姫二太郎と言うから、今度の子は男の子が好い』とか……。

 ……これも十分アウトかな…………?

 

「ああ、優! 君はいったい僕をどこまでメロメロにすれば」

「もうその辺にしておいてくれ」

「気がすムゥッ!?」

 

 何時までも続くんじゃないかと心配し始めた15分目、顔どころか耳まで赤くした優が掌で有栖の口を押さえ、彼女の妄想シアターは終了した。

 どうして最初から止めなかったのかと聞けば、彼は苦笑いで『惚れた弱み』だ、と一言。きっと聞く事にはしたが、最後まで聞くには根気が足りなかったのだろう。

 ……、頑張れ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 この世界の時間の流れは俺達の世界よりも遅いようだ。出会った時には天頂にあった太陽はまだ殆ど傾いていない。

 

「まあ、俺達の身の上話はこんなトコだ」

「お前も苦労してるんだな」

「なに、惚れた弱みってヤツさ」

 

 優はケロリとそう言ってのけた。

 少し、羨ましい。俺には誰かに惚れるとか告白するとかいうのは本当に無縁だったからな。

 

「じゃ、次は俺の方だな。何から話したものか……」

 

 !

 

「そうだな、取り敢えず…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この闇討ちしか能の無いカス共の話からかね」

 

 そう言って俺は真横から飛んで来た棒状の何かをしっかりと握り止めた。

 

「ど、どこから飛んで来たんだ……!?」

「どこから? んなモン……」

 

 飛んで来た全長4メートル前後の真っ黒な棒―――よく見ると槍だ、コレ―――を持ち直すと握り潰さないように注意しつつ、投擲の構えを取る。

 

「海の中からに……」

 

 目一杯肩を引き絞って力一杯足を踏み込む。既に気配で居場所は割れている!

 

「決まってる!」

 

 ダン! と足元の砂が爆散し、轟音をあげて槍は海中へと一直線に飛んだ。

 ギュゥン! と空気が裂かれる音がし、派手な水飛沫を上げて槍は海中へと潜り込む。さながら魚雷のようだ。

 

 と、ザパァン! と海の中から、飛び魚の様に何者かが飛び出した。何者かは空中で姿勢を変え、そのまま落下の勢いを利用して踵落としを叩き込むつもりらしい。影で判断できる。

 

「ふっ!」

 

 バック宙の要領で後ろに飛ぶと、攻撃を外した相手が地面に着地した。

 チッ! 砂が緩衝材になって俺の踏み込みと奴の踵落としの反動を弱めたか……!

 

 砂が派手に宙にバラ撒かれ、弾幕のように相手の姿を隠す。

 その砂のカーテンを利用して相手が踏み込んで来た。手にしているのは投げられた物と同じ黒い槍。突き込まれたそれを俺は取り出した2本のブレードでいなし、木の力を纏った重い蹴りをお見舞いしてやった。

 

「“樹剛濤脚(じゅごうとうきゃく)”!」

「ぶげっ!?」

 

 鋼の硬度の木で蹴りつけ、おまけの細い枝の針を全身に突き刺してやる。

 どうだ、ちったぁ効いたろ。

 が、枝は全て砂浜に突き刺さっており、それに驚愕するのと同時に俺の右側の砂が爆ぜた。

 

「死ねぇ!」

「!」

 

 右に回られた!? ダメだ、間に合わない!?

 と、その敵の突撃に横入りした人物がいた。

 

「はっ!」

「ゲヴッ!」

 

 優だ。横入りした優は力任せに敵の顔面を殴り飛ばしたらしく、敵は地面でワンバウンドしながらベチャ、と地面に落ちた。

 それでも事も無げに起き上がるのだから、こいつらは本当にタフだ。

 

「こぉの、名乗る前から……! ボクを誰だと思っている! ボクこそは邪神様の」

「「せぇの!」」

「ごえゴブッ!」

 

 バシャゴン! と奇妙な音を立てて再び敵が倒れる。砂と石がぶつけられたようだ。

 投げたのは石が有栖、砂が有里ちゃん。コラコラ、人に向けて投げるモンじゃ無いよ?

 

「あいつは黎を殺そうとした。だったら敵だよ。仲間に手をかける奴に情けをかけられる程、僕は強くないよ」

「悪い人なんだよね? だったらこのくらいはしても大丈夫だって、パパもママもいつも言ってるもん」

「お前からはあいつの正体を聞いて無い。それに易々と殺されても困るんだよ、寝覚めが悪くなる」

 

 三者三様の答えが返って来た。ま、そういう事にしておきますか。

 ユラァ、と敵が立ち上がる。

 

「下がってな、荒れるぞ!」

 

 俺は3人にそう言うと、立て直す隙を与えまいと接近戦に持ち込む。

 

「桜、援護を!」

「了解! せいっ!」

 

 垂直に蹴り上げると、桜がそれに合わせて刃で上から一閃する。

 落ちて来た所を肘打ちで狙い、桜が廻脚で攻撃後の俺の隙をフォロー。

 更に阿吽の呼吸で掌打の攻撃を合わせ、敵を海の上へと吹き飛ばした。

 

「ヘゲブギッ!?」

 

 更に桜を陸地に残し、風の力を纏って翼で飛んで追いつくと、雷の力を解放。

 まずは右の掌底で顎を打ち貫き、

 

「アギッ!」

 

 左の手刀で首を打ち、

 

「ゲブッ!」

 

 右足で遥か上空まで蹴り上げ、

 

「アゴバッ!」

 

 落ちて来た所を、

 

「“猛牙(もうが)”」

 

 8000万ボルト、6000万アンペアの高圧電流を纏った右正拳を叩き込む。

 バジバジッ、と火花が飛び散りながら、総じて4800億ワットの電気が流れる。常人どころか生物ならば普通に死ぬ量だ。

 

「“四連雷弾(しれんらいだん)”!」

「デゴバシブディバギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 

 青白く発光した拳が、そしてそこから発せられた白雷が槍の如く敵の腹を貫き、敵は更なる水平線の彼方へと吹き飛んで行った。

 

「うし、一丁上がり!」

「「「おぉー!」」」

 

 翼を折り畳んで再び海岸に着地。これで暫くは時間が稼げるだろ。

 

「お前、凄いな……」

「凄かった! 優の次くらいにカッコよかったよ!」

「黎お兄さんすごーい!」

「ありがとう。だが、別に俺はカッコつける為に奴をぶっ飛ばしたワケじゃ無い」

 

 有里ちゃんの俺の呼称が変わっていた事に突っ込むヒマは無いだろうな。

 

「なあ、3人はどうしてこの異世界に来たか、知りたくないか?」

「確かに、それはずっと疑問だったな。知ってるのか?」

 

 知ってるも何も、俺が原因だからな。

 だが、長ったらしい説明をしている余裕は無い。少し強引かと思ったが、俺は髪の毛を三束伸ばして掌状にすると、3人の頭を掴んだ。

 

「わわわ! 何コレ、何なのコレ!?」

「説明してる時間が惜しい、直接俺の記憶を流すからそれを見て分かってくれ」

 

 慌てる有栖を尻目に、俺は髪に微弱な電流を流す。脳の記憶を司る部分にイメージや映像として映る信号を送った。

 

「“メモリー・アポート”!」

「わ! わ、わわ!」

「これは……!」

「パパ、ママ! 怖いよぉ!」

 

 

 

SIDE:無し

 

 

 

 優、有栖、有里の3人の頭の中には黎の人生の映像の一部が流れ込んで来た。もしも脳で直接映画を見るなんて事があれば、きっとこんな感じなのだろうと、優はどこか冷めた考えを頭の片隅でしていた。

 

 最初の映像は雨の中、茶髪の二十歳前後の女性が血塗れで倒れているシーンだった。が、視線が妙に低い。映像が流血で霞んで行って漸くこれを見ている黎もまた、倒れているのだと分かった。

 

 次の映像はアカデミアだろうか。様子が丸きり変わった少女、恐らくは若返ってはいるが先刻の倒れていた女性と同一人物だろう。彼女と殺し合い、その後に出て来たプライドという黒い男と引き分けたシーンだった。

 

 そこから更に精霊界の進撃、プライドとの再戦、封じられた邪神と少女との関係、彼女を救う方法……。そしてここに逃げた邪神の護衛を追う過程で自分達は巻き込まれたのだと知った。

 

 そして最後に流れて来た映像、それは……。

 

「っ!」

「酷い……!」

「おうぇ…………!」

 

 顔をしかめた優、思わず息を呑んだ有栖、吐き気を抑える有里。

 最後に流れて来たシーンは、彼の転生前の日常だった。

 

 ある日は、凶悪な脱獄した殺人犯と殺し合い(黎は素手なのに対し、相手は武器を持っていた)。

 またある日は、手と足の指の全てを太い釘で打ち付けられて何処かの床に(はりつけ)にされ。

 違う日には、真っ赤に焼けた鉄を素手で掴まされ。

 別の日には、持参した弁当をまるごと引っ繰り返されて床ごと食わされ。

 あくる日には、大槌で血達磨になっても大人数に殴られ続け。

 とある日は、斧で根本から腕と脚を切り落とされ。

 異なる日には、母を名乗る不審な女にタバコで片目を焼かれ。

 そしてまた違う日には、機関銃で背中を蜂の巣にされた揚句、大口径の銃で脇腹を大きく抉られていた。

 

 化物と周囲から義兄妹揃って罵られ、それでも人間の世界に居続けた。闇の中の僅かな光を求めて。人間を憎む事に疲れ、攻撃は敢えて浴び、それでも人間でいようと努力し続けた。

 だが、彼らは人間に殺された。転生しても、唯一の家族である義妹を奪われ、好い様に使われて殺されようとしている。

 

「悲惨、過ぎる……!」

 

 優がポツリと呟いた。

 黎の転生前の記憶の中には“幸せ”とか、“嬉しい”とか、そういった単語が殆ど存在しない。あるのは“絶望”、“痛み”、“苦しみ”、“悲しみ”、“不幸”。

 

「真っ黒だ…………」

 

 有栖が言の葉に込めた思いは何なのか。

 黎の毎日の記憶の中には、安らぎという言葉が無い。常に危険と向き合い、義妹である都と一緒の時ですら、その心は常に周囲の敵に気を配っていた。

 

「酷い、よぉ……っ」

 

 有里はそれだけしか言えなかった。

 どれだけ頑張っても、化物である彼らは報われなかった。ただ純粋に生きようと懸命な彼らに、帰って来る報いは痛みと苦しみだった。

 

「俺達の過去に同情は要らない。ただ俺は、今を幸福に生きたい。人並みの幸せが欲しい。でも、たったそれだけを叶えられない、叶えさせてくれない。それだけだった」

 

 沢山努力して、沢山人の為に動いて。それなのに、そんな些細な幸せすら与えられなかった。

 

「あっちで死んで、俺達はこっちに転生する筈だった。だが、邪神に勘付かれて都を奪われた。どこまで行っても不幸が背後霊みてぇについて来やがる」

「じゃあ、まさか厄介な敵ってのは……!」

「ああ。三邪神よりも更に昔に封印された4番目の邪神、そして吹っ飛んでったヤツは、邪神復活まで器となった都を護衛する七つの大罪。俺が戦うのは、俺のいる世界を含めた全ての世界を喰らう、破壊神みてぇな奴だ」

 

 嘘を吐くつもりは最初から無かった。ただ、最初から話せばきっと怖がって協力してくれなくなる。そんな恐れがあったのだ。

 

「放置すれば、都や俺の居る世界が死ぬだけじゃ済まない。俺の居る世界の全エネルギーを吸収して、優達の、そして全ての世界という世界を喰らい尽くすだろうな」

「そうなったら……有里達は、どうなるの……?」

「死ぬだろうな。ほぼ間違い無く」

「う……っ」

 

 誤魔化す事に意味が無い事を悟ったのか、突き放す様に黎は言う。

 ジワ、と有里は目元に涙を浮かべた。優。有栖、黎の3人は慌てて彼女に駆け寄った。

 

「「有里!」」

「ゴメン、泣かせるつもりは無かった!」

 

 憤怒の感情を込めて黎を睨む天空夫妻。黎は有里を慰めようとするが、有里はその前に首を横に振った。

 

「ヒグッ、違うの……、違うんです……!」

「え?」

「だって、世界を食べられちゃったら、ヒクッ……、パパもママも、皆死んじゃうって……! それで私、とっても、悲しくって……っ!」

「有里ちゃん……」

 

 

 

SIDE:黎

 

 

 

 この子は本当に、真っ直ぐで、素直で良い子に育てられたんだな。愛情を沢山注がれて、他人思いの優しい子に育ったんだ。

 自分が死ぬ事よりも父と母が死ぬ事の方が怖い、か。お父さんとお母さんの事が心の底から、嘘偽り無く大好きなんだな。

 俺も本当はこんな感じの、優しい子になりたかった。でも、今更それはできない。だからこそ、悲劇の主人公にもなれない怪獣映画の端役だからこそ、この子の未来を守ってあげる必要がある。

 

「大丈夫。死なせはしない」

 

 それだけは確約する。

 例えこの命が無残に散る事となろうとも、まだ明るくて輝かしい未来を持っている皆を守る。それが化物である俺の義務だから。

 

「俺が死なせはしない。この命と引き換えになってもだ」

「ヤダ!」

 

 な!?

 俺の約束に、有里ちゃんは大声をあげて強く否定した。

 

「黎お兄さんも! お兄さんも生きてなきゃヤダ! 黎お兄さんが死んだらヤダぁ!」

「っ!」

 

 こいつ、嬉しい事言ってくれるじゃねぇか……!

 

「俺も有里の意見に同意だな。俺はお前の命を食い物にしてまで生きたくは無い」

「僕も。君が死んだら悲しいよ」

 

 お前ら……。

 ありがとう。そう伝えようとした時だった。

 

 

 

 

 ドズン! と胸部から衝撃が走った。

 

 

 

 

「ぐっ!」

 

 しまった、もう戻って来たか……!

 

「「黎!」」「黎お兄さん!」

「大丈夫、この程度で、化物は死なないっ」

 

 突き刺さった槍を無理矢理引き抜き傷口を塞ぐ。口から流れた血は親指で拭う。

 ギン! と海上を睨みつければ、そこに確かにあいつがいた(そういや名前聞いてねぇな)。

 腐臭と瘴気を混ぜ合わせたような不快感、汚泥で作ったスライムのような嫌悪感。それでいて宵闇よりも暗く、黒い。

 さっきは問答無用でぶん殴ったから察知してなかったが、こいつプライドよりも強いな……!

 

「っ、雷で殴られたのに生きてるなんて……!」

「ふ、ふふ! このエンヴィー、雷で殴られたぐらいじゃ死なないよぉ!」

 

 あ、名前判明。

 エンヴィーは上空へと跳び上がると、無数の槍を召喚した。

 その数は軽く300をオーバー。く、全ての穂先がこちらを向いている!

 

「で・も! キミ達人間なら、貫かれれば死ぬよねぇ? 死になよ、“大雨槍突(おおうそつ)き”!」

 

 槍の雨。青かった空はあっという間に黒一色に染まる。

 

 これは俺が盾になるとか、そんな次元じゃねぇ! 防がねぇと優達が死ぬ!

 だが、どうすれば良い!? タングステンの盾でどこまで耐えられる、いやそもそも4人分を庇える大きさにしたら十分な厚みが無くなって防げなくなる!

 精霊の力を使おうにも何を使えば良いのかが分からない! 炎や水で防げるのか!

 

「有栖! 有里! せめて俺の後ろに居ろ! 多少は盾になる!」

「ヤダよ! だったら僕が二人の盾になる!」

「パパもママも止めてよ! 誰が盾になるとかそういうの止そうよ!」

 

 ! それだ!

 

「有里ちゃん、ありがとう! お陰で閃いた!」

「ふぇ!?」

 

 そして早速、俺はそれを実行に移して……。

 数秒後、槍の雨が降り注ぎ真っ赤な血が辺りに飛び散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE:無し

 

 

 

「く、くくく! 死んだ! 死んだ! ボクが仕留めた!」

 

 ゲタゲタと高笑いするエンヴィー。その真っ黒な長いボサボサの髪が、潮風に揺れる。

 左右で異なる目の大きさと色、鉤鼻に薄い唇。恐らくは世界中の人間に聞いても誰一人として『かっこいい』とは表現し得ない見た目だ。

 灰色のタンクトップに同じ色のホットパンツ。ガリガリに痩せ細った四肢に、骨ばった腹は肋骨が浮き出ている。よくもまあ立てるものだと、4人は心の中で感心していた(・・・・・・・・・・・・・)

 

「あーあー、ツマンナイなー! こんなに呆気無くやられちゃうなんて! やっぱ人間ってのは弱っちぃなぁ! 後ろに誰も居なけりゃ避けられたかもなのにー! アッヒャヒャヒャヒャヒャ!」

「そうか、ならば面白くしてやろう」

「ヒャヒャヒャヒャ……、は?」

 

 どこからともなく発された声。その途端、エンヴィーの背後の砂が爆ぜた。

 

「おぉぉぉぉぉおおおおお、はあっ!」

「は、はぁああああああああああああっ!?」

 

 背後から飛び出したのは、右腕にドリルを装着した黎。黎は飛び出した勢いを殺さず、右手のドリルでエンヴィーの薄い腹を貫いた。

 

「“マインドリル・インパクト”!」

「ギャァアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 

 過たず貫通したドリルの回転に巻き込まれ、エンヴィーの肉体は上下に千切れて吹き飛んだ。

 元々肉付きが本格的に無かったのだ、高速回転する金属を受け止められる訳が無かった。

 

「アホが、あの程度で死ぬとでも思ったか」

 

 肩から出血しながら黎が努めて冷静に言う。

 槍の雨は攻撃と同時に黎達の姿をエンヴィーから隠す弾幕にもなってしまった。黎は有里の『誰かが盾になるべきでは無い』という発言から回避を思いつき、そしてその時点での絶対的な安全圏である地中へと3人と共に潜ったのだった。

 地の力を取り込んで右腕を皮膚の下に仕込んである金属を基盤に変化させ、ドリル化。急いで穴を空け、その中に3人を纏めて放り込み、入口は金属板を生み出して塞いだ。盾の面積を広げれば防御力が落ちるのなら、狭い面積に皆を押し込めば良い。もっとも、その際に数本の槍が鉄板を貫通して肩を貫いたのだが。

 

「喜ぶんだったら、殺した事を確認してからの方が良いぜ? 隙ができる上にぬか喜びになるからな」

 

 服が血で染まるが、痛みを感じている様子は無い。肩を槍で貫かれた程度の痛みでは彼を止める事はできないのだ。

 エンヴィーが動かなくなったのを確認すると、黎は自分が出て来た穴に向けて声をかけた。

 

「もう出て来ても大丈夫だよ」

 

 その一言を皮切りに、優、有栖、有里の3人が穴から出て来た。厳密に言うと、最初に優が外の様子を確認しながら出て来て、その後に残る二人を引っ張り上げた。

 

「うわ、派手にやったな……」

 

 引き攣った顔で優が言う。上半身と下半身が千切れた死体など、普通はお目にかかれないだろう。

 子供に見せるものじゃ無いと、有栖は有里の目を塞ぎ、自分もそのグロテスクな光景を見たくないのか目を瞑っている。

 

「まあな。だが、この程度、というかこれでは死なない」

「これで死なないのか……?」

「こいつらを物理的な手法で殺す事は不可能だ。奴らの展開する闇のゲームで勝たねぇと」

 

 と、黎は後ろから殺気を感じた。

 

「黎、後ろだ!」

「ご心配無く!」

 

 振り返るよりも速く背後に向けて精製した大槌を振るう。確かな手応えを感じ、何かが吹っ飛んで行った。言うまでも無く、吹っ飛んで行ったのはエンヴィーだ。

 

「あげしぶばがぁあああああああああああああっ!」

 

 奇妙な声をあげて浅瀬に突っ込むエンヴィー。手には折れた槍があり、近くにその穂先らしきものがある所を見ると、再生の完了と同時に襲いかかって来たが返り討ちにあった、といったところだろうか。

 

「うげ、あれだけ派手に体千切れて生きてるのか……」

「物理的なダメージじゃ死なねぇっつったろ? にしても、想像を遥かに超える再生速度だ……」

「メチャクチャだぁ……」

「うわ! あのおじさん、また来たよ!」

 

 ザバァ! と海面から憔悴しきった顔でエンヴィーが立ち上がる。血走った眼でこちらを睨みつける。右腕がブラリとおかしな形で垂れ下がっており、どうやら折れたようだ。

 が、その右腕にどこからともなく黒い霧が集まる。霧はコンマ数秒で消え、折れた腕は元に戻っていた。

 

(チッ! 骨折も数秒たぁ、都並みの再生能力だな!)

 

 黎は小さく舌打ちするが、そもそも物理的に殺す必要は無い事を思い出す。

 

「どうだ、エンヴィー? 格の違いってモンが解ったか?」

「ザケんじゃ、ねぇよぉっ! このボクがお前よりも格下な訳があるかぁ!」

 

 嘲る様に笑う黎に対し、エンヴィーは空っぽの根拠で吠える。

 特殊な能力を持たない3人を守りながらでも不敵に笑う黎に対し、攻撃が(ことごと)く決定打にならないエンヴィー。どちらが優位かは傍目からでも明らかだった。黎が上だ。

 

「で、どうする? お前としてはここで俺を殺しておきたいんじゃねぇのか? 別にお前が構わないっつーなら、俺は他の邪神の護衛がいる次元に飛ぶ。優達はそれで元の世界に戻れるだろうし」

 

 ギジギジギジ、と不快な音が響く。エンヴィーが歯軋りしているのだ。

 黎の駆け引きは正直、なかなか危ない橋だ。エンヴィーが自棄を起こすか姿を晦ましてしまえアウト。彼らは邪神復活まで逃げ切れば良いのだから2度とデュエルはできないだろう。

 

「黎お兄さん……!」

「大丈夫だ、あいつを信じよう」

 

 だからこそ黎はエンヴィーを挑発して冷静な判断力を奪っているのである。敢えて『他の次元に飛べる』という事を示して『ここで仕留めなければ自分以外の他の護衛が相手をする事になる』という強迫観念を植え付ける。これでエンヴィーを戦いの方向へと誘導しているのだ。

 

 果たして、この目論見は成功した。

 

「ンギギギギッ! だったらデュエルだぁ! 闇のゲームでミンチ肉にしてやる!」

「そう来なくっちゃ」

 

 ブジュワァッ! とエンヴィーの右腕に闇が集まり、不気味な、或いは醜い見た目のデュエルディスクを生み出した。

 

「ふ、俺はついこの間プライドをたった一人で倒したんだぜ? サシで戦おうなんざ、大した度胸だなと褒めてやるよ」

「プライドみたいなザコと一緒にしないで欲しいね! アイツは七罪の中じゃ一番弱かったんだから!」

「そうかい。……ところで」

 

 興味無さげな様子から一変して真面目な表情となり、黎は優、有栖、有里の方を向いた。

 

「どうする? こいつが仕掛けて来るのは闇のゲーム。ハッキリ言って命の保障はしかねる。今なら逃げても構わないが?」

 

 そんな黎の忠告に最初に答えたのは優だった。

 冗談はよせ、と口の端を上げて笑っている。

 

「こいつを倒し、邪神の復活止めねぇと俺達の世界まで危ないんだろ? だったら、ここでやる。戦わなかったが故に滅ぶ可能性が上がる今の安全、戦うが故に滅ぶ未来を回避出来るかも知れない今の危険。ならば俺は後者を選ぶ」

 

 何より、と優は怒りの表情を浮かべてエンヴィーを睨みつけた。

 

「俺はまだまだやり残した事が腐る程ある。有栖と一緒にもっと沢山の時間を過ごしたいし、有里の成長を見守ってやりたい。そんな未来をぶち壊すような腐れ野郎を見逃せる程、俺はバカじゃねぇんでな!」

 

 そう言ってガシン、とディスクが展開する。

 その横で有栖も同じデザインの、有里は近未来的なディスクを展開し、デッキをセットした。

 

「僕も同じだよ。優ともっと沢山の幸せを感じたい。それに、友達を見捨てるなんてできない。僕は頭悪いから上手く言えないけど、こいつは今ここで倒しておかないとマズいって事ぐらいは解るよ」

「私だってそうです。私もパパとママみたいな素敵な恋がしたいし、色んな人とデュエルがしたい! だから皆の世界の未来を壊そうとする人は許せません! ここでパパとママと一緒に倒します!」

 

 フッ、と黎は少しだけ笑い、デッキをホルダーから引き抜いてセット。スイッチを入れるとディスクがレーンに沿って展開し、電源ランプが赤く、ライフカウンターが青く光った。

 

「だそうだ、エンヴィー。ここにいる奴は全員、お前の敵だそうだ」

「ガー! 妬ましいね、その人が集まるセンスは! ぶっ殺してあげるよ!」

 

 かくして、戦いの火蓋が切って落とされた。

 

 

to be continued

 

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