とあるヲタク女の災難。   作:SUN'S

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第10話

⊆月→日

 

先日、メイプルの設立した「楓の木」は色物しか集めない傾向でもあるのだろうかと思いながらもクロム達を連れて第三回イベントで必要な素材採取へと向かう。

 

情報通のクロムの話によるとヒツジの毛を刈れば専用の装備を作ることが出来るそうだ。私はヒツジを食べたいけど、今回は素材集めに勤しんでいる。

 

私の知らない人もいるが、メイプルの友達ならマトモな人なのだろう。そんなことを考えながらカスミの振るう太刀を見る。

 

そして、なぜか三刀流を使って欲しいと言われた。あの映像を見たのかと思いつつ、カスミの要望通りに「和道一文字」を銜えて両の手に武器を構える。

 

あんまり人前では使うのは控えたいんだけど。

 

ギルドの仲間には攻撃手段を教えておかないとダメだそうだ。イズの話は信用できるが、本当のことなのだろうか?

 

逃げ惑うヒツジの群衆へと三振りの刀を構え、握りを確かめながら「超加速」を用いて三刀流"鬼斬り"(毛刈り)を放ち、左手で銜えていた「和道一文字」を白塗の鞘に納める。

 

その拍手の意味はなんなのだろうか?

 

⊆月&日

 

カスミと共にアニメの剣術を再現することが出来るのかという検証を行いつつ、飛天御剣流牙突の再現は可能ということが判明した。

 

それに飛天御剣流を使おうとするカスミの速さは凄まじいとしか言えない。カスミとサリーの速さは同等だが、加速すれば加速するほど飛天御剣流は脅威となるのは当然のことだ。

 

私の顕現した「魔蛸の八本足」を一瞬にして切り落とし、首を断つために詰め寄ってきた時は驚いた。まあ、その程度のことは想定していたけど。

 

だいたい、奥義を連発するのはダメだと思うんだけど。そんな話を繰り返しているとクロムが微笑みを浮かべながら高速タイピングしていた。

 

また、書き込みしてるのか?等と言いながらクロムの入力している掲示板を肩越しに見る。むう、確かに三刀流の剣士と桜の剣士の剣術合戦というのは言い得て妙ではあるけど。

 

ガブリとクロムの首筋を噛んで微量ではあるけど。それなりにHPを削りながら変なことを書くのは止めてほしいと頼んでみる。

 

しかし、なんでクロムは頬を赤く染めながら高速タイピングを続けるのだろうか?なんて思いながらもカスミを触手で引き寄せ、同じように肩越しに掲示板を見るように急かす。

 

⊆月$日

 

クロムとカナデを除いてギルドメンバーは女性で構築されている。実質、これは二大派閥のハーレムではないのだろうか?

 

そんなことを言えばイズにチョップされた。いや、イズの言っていたことを伝えんだが、そこまで怒るとは思わなかった。

 

あとで素材採取を手伝うから許してもらえると嬉しいかな。うん、まあ、イズの欲しい素材があるのは魔界みたいな場所なんだろうけど。

 

とりあえず、この新しく獲得した魔蛸の吐き墨(クラーケン・ペースト)は使うのは無理だと言いながらテキストを見せる。

 

そう、このスキルは墨の煙幕を唾液を吐き出すスキルなのだ。一応、これでも女なので唾液を出すのは恥ずかしい。まあ、これはこれで相手を煽る時には使えそうだけど。

 

可愛らしい装備を纏う三人を見ながらシロップと競走する覇王丸を応援する。なぜか覇王丸はニワトリなのにAGIがカメより低いため、毎日のように競走してAGIを上げようと頑張っているのだ。

 

クロムの「シロップも覇王丸も頑張れよ」という呼び掛けで部屋を駆け回っていたオトモの動きが止まり、クロムへと突撃していた。

 

これは不倫のバレた亭主のような構図だと思いながらも暴れる二匹を大人しくさせようと頑張っているクロムを応援する。

 

 

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