とあるヲタク女の災難。   作:SUN'S

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第3話

仝月~日

 

イベント開始と共に転移した場所を見渡す。思っていたより遮蔽物が多くて嫌になるな。とりあえず、のんびりと触手を使えそうな場所を探そう。

 

そんなことを考えながら伸ばしていた触手を踏んだプレイヤーを叩き上げ、運営側の宣言を聞くまでペシペシとプレイヤーの頭を叩いて倒す。

 

私は、この日のために用意しておいた深海エリアのブリを頬張りながら歩いていると毒沼のようなモノが広がっていた。

 

特殊なクエストでも発生したのかと思いながら毒沼の発生源を探していると女の子を見付けた。それにしても私はプレイヤーを食べる大盾なんてクロムから聞いたことないんだけど。

 

大盾を構えようとした女の子へ敵意はないことを伝え、ちょっとだけ休憩する場所を貸してもらえないかと相談すると疑うこともせず了承してもらえた。

 

確かに他人を信用するのは美徳だけど、他人を疑うことも覚えないと世渡りなんてマトモに出来ないと思うんだよね。一応、年上のアドバイスは受け取って貰えると助かるかな。

 

まあ、今は雑魚を片付けようか?

 

仝月≠日

 

第一回イベントは四位だったけど、面白そうな女の子とは友達になれたから良しとしようか等と思いながらメイプルと一緒に深海エリアで二時間掛けて捕まえたブリを頬張る。

 

うん、今日も今日とて魚介類は美味しいね。

 

ハムハムと一生懸命にブリを食べるメイプルより食べるのが速いのは「暴食」の影響だと思うけど。この世界で食べる速度が速くなるってスキルは必要なのだろうか?

 

そんなことを考えながらブリを食べ終えたメイプルにハンカチを手渡し、口元の食べ残しを指摘すると恥ずかしそうにハンカチで拭いている。

 

とりあえず、今後の目標はメイプルより奇々怪々な生き物を食べることだし、今回のイベントはメイプルという食べ歩きの友達を得たと考えれば良いことばかりだ。

 

ログアウトしようとするメイプルを呼び止め、私の知っている美味しい生き物の多いエリアを教える。もしかしたらバッタリと会うかもしれないからね。

 

まあ、それより今は毒竜の味を教えて貰えると嬉しい。いったい、どんな道具を用いて毒竜の身体を食べたとか聞かせてほしい。そんなことを言いながらメイプルを見ると既ログアウトしていた。

 

むう、今度の楽しみに取っておくとしよう。

 

仝月≦日

 

私は毒竜の生息しているダンジョンへと来ている。メイプルの話を聞いたら食べてみたいと思うのは美食家として当然のことだ。

 

そんなことを思いながらも飛んできたスライムを掴んで啜るように飲み干し、ハチやテントウムシのような生き物をスナック感覚に捕食する。

 

最近の毒はピリッとしていることが分かった。今後は毒瓶を調味料として集めておこう。しかし、猛毒の竜と呼ばれるだけあった。

 

メイプルの話していたように毒竜を食べようと「魔蛸の八本足」を伸ばしたら溶かされるのは予想していなかった。まあ、触手なんて押さえ付けることが出来れば溶けようと問題はない。

 

まあ、毒竜は激辛麻婆豆腐のような味だな。

 

あれは現実だったら二時間は掛かる辛さだと思うんだが、メイプルなら共感してくれるはずだ。そして、なぜか「毒無効化」というスキルを獲得してしまった。

 

これだと毒の辛味を味わえなくなるじゃないかと思いながらメイプルの分泌した猛毒の液体をメバルに垂らして食べる。

 

ちょっとだけ山葵のような風味を得ることが出来たので良しとしよう。とりあえず、今日もタコを食べてからログアウトしようかな。

 

 

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