ゑ月¥日
最近の女の子はアグレッシブ過ぎじゃない?等と思いながらも千年亀の甲羅を素材として作った半月型の盾を両の腕に装備したメイプルを見る。
STR依存のシールドアタックでも使い方を変えれば攻撃へ転換することは簡単だ教え、メイプルと同じように半月型の盾を装備して動き方を見せながら説明する。
そのためにVITよりSTRを高くした盾を装備するんだ。シールドアタックは教えた通り、STR依存のスキルなのは事実だけど。
メイプルが極振りを止めずに攻撃するには武器や防具に攻撃力を付ければ良いということだ。先ずは半月を満月とする腕の構えを取り、そのまま攻撃を受け流す「体捌き」を行う。
ほら、これで「悪食」を使わずに攻撃を反らすことが出来るようになった。あとは相手の攻撃を見ることで攻撃の軌道をずらし、がら空きの脇腹や頭部を殴ってダメージを与える。
それじゃあ、私と実戦しようか。
べつに迷惑とか思ってないから初心者や困ってる人を助けるのもオンラインゲームの醍醐味みたいなところもあるからね。
ゑ月←日
とりあえず、メイプルの先生は止めよう。
あの防御力を突破するのは貫通攻撃を強くしてないと無理としか言えない。人目を避けて「魔蛸の擬態」を解除したのに百一本も触手を叩き潰されるとは思いもしなかった。
私の教え方は良い方だと思うけど、シールドアタックから麻痺攻撃されたら死ぬのは当たり前だ。そんなことを考えながら私の触手と戯れるメイプルを見上げる。
私の全力の攻撃を受けてもHPは減らないし、私はシールドアタック改め盾殴りのせいで「下級回復魔法」が「中級回復魔法」に進化した。
どういうパンチを打てばHP半減するのだろうか?なんて考えながらメイプルをお姫様抱っこの体勢でキャッチする。とりあえず、この触手のことは秘密にしてくれると嬉しいかな。
そんなことを話しながら「魔蛸の擬態」を付け直した「魔蛸の八本足」でメイプルを持ち上げる。本当なら掴んだだけで攻撃を与えるけど、メイプルのVITを破るのは無理なようだ。
まあ、困ったら三刀流を使おうかな。それに数十年前の漫画を集めるのは私ぐらいしかいないだろうし、このままヲタク仲間を探すのも良さそうだ。
空飛ぶメイプルを見上げるプレイヤーを掻き分け、メイプルの友達を探していると「サリー、此処だよぉ~っ!」とメイプルが私の上で叫んでいる。
とりあえず、そろそろ降りようか。
ゑ月∠日
早朝、第二回イベントを楽しむためにソロで挑もうとしていたらメイプルに捕まった。パーティーは組まないけど、メイプル達のメダル集めには協力することを約束しよう。
私の目当てはイベントでしか現れないモンスターを食べることだ。もしも見たことないモンスターを見付けたら呼んでくれると嬉しい。
そんなことを話しながらイベント開始の合図を待っていると広場から森林エリアへと飛ばされた。むう、フレンド登録しているとはいえメイプル達と離れすぎているな。
とりあえず、メダルを集めながらモンスターを食べ尽くすとするか。目の前を横切ろうとしたゴブリンを捕まえ、首筋を噛み千切って捕食する。
私は「暴食」の影響で食べれば食べるほどSTRを上げることが出来る。まあ、最大「10」までしか上がらないスキルは意味無いだろうけど。
ゴブリンを食べていると巨大なゴブリンが木々を薙ぎ倒しながら出てきた。
これはゴブリンの王様のようなモンスターだろうか?等と考えながら「魔蛸の八本足」を使って押さえ付け、喉仏を噛み千切って捕食する。
うん、こいつは不味いヤツだった。