ひねくれいろは!   作:アイロハ

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ひねくれいろは よん!

 

 

【一色家】

 

 

 

 

 

はぁーーー!わぁーーー!

 

 

先輩のせいで遅刻した!

別にドキドキしすぎて寝れなかったとかじゃないけど……でも先輩のせい!

 

これを利用して先輩をドキドキさせる?

でも、どう説明しよう?

んー……

 

『せんぱいのせいで、ドキドキして寝れませんでした……責任とって、添い寝してくれませんか……?』ウルウル

 

 

 

ふふふ……良いではないか……

っあ!?でも、そんなことすると

 

『そんなに俺の事、意識してたのか?ふっ、いいぞ、寝てやるよ……』グィッ

 

 

っあ、だめ先輩…意外に強引……

 

じゃなくてっ!

私から好きって言ってるようなもんじゃないの!

 

だめ!私は男を手玉にとってなんぼの人間!

故に『私から行ってる』事態はナンセンス!

 

……でも、どうなんだろうなー…

今の先輩、モテそうだしな。

そう…例えるなら、毒が無いフグとか、骨がない川魚とか?

細々した鬱陶しさがない感じがするんだよねぇ…

 

むぅぅ……先輩の良さはわかりにくいところがミソ…知る人ぞ知る名店であってほしい。

 

 

はぁ……こうしてる間にも、講義がせまってる。

早めに支度して、化粧してー……

 

行くか、うん。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

【S大学】

 

「おはよー」

 

「「「おはよう、いろはさーん!」」」

 

 

たはは…ほんと、どうでもいい存在は軽いなぁ…

男どもは機嫌とりしかしてこないし、どことなく嘘っぽい。なんというか、身体と顔を見てきてるんだよなぁ…私を見てないって表現すれば良いのかな?

 

美貌に恵まれた人と寝たとか、かなり経験が多いとか…そりゃ、そういったことに興味はあるけど、男子に興味がわかない。

 

「……ふぅ」

 

「どうしたの?元気無いねー?」

 

「保健室いく?それとも休憩所いく?」

 

「休憩所ってどこやねーん」ケラケラ

 

あぁうるさいイラッてくるなぁ……!

 

「……」プイッ

 

「……あ?」

 

「はっ、ふられてやんのー」

 

スタスタ…

 

とっとと講義室に入る。

あ、友達いた。

 

「あっ、いろはー!はよ!」

 

「おはよー!席隣いい?」

 

「もちっ!……どした?寝不足?」

 

「…ちょっとねー……」

 

「ほーん…まぁほどほどにね。ところで聞いた!?2年にイケてる先輩がいるって!」

 

「ふーん…どんなん?」

 

「一人は、金髪で美形!明るい雰囲気と話術で目でも耳でも女の子を楽しませてくれる……【身近にいるバーテンダー】その名もユウ先輩!」

 

「何その紹介……」

 

「もう一人は、一見地味だけど良く見ると顔が整ってる黒髪ボーイ!底抜けの優しさから、一度はまると抜け出せない……通称【恋愛沼】その名も……」

 

いやーな予感がする……

 

「ーーハチマン先輩!」

 

あのやろぉ、大学に入ってリア充になりやがりましたね!?

沼って!?言い得て妙なりですけど、何かドロドロしてそうで嫌だ!先輩成分が入って…何か嫌だ!

 

 

 

ぐぬぬ…心配してた事態がおきてた。

進化した先輩はモテる!

 

どうすればいいんだろう…

 

とりあえず、授業受けとこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

昼休み

 

 

【食堂】

 

「ングング……いろは、サークル決めたん?」

 

「ンム…いんや、まだぁ…」

 

あれから講義を受け終えた私は友達と食堂に来ていた。とりあえず、お腹は満たさないとね…

 

「おう、いろは」

 

「おはようさん、一色さん!」

 

はぁ…また機嫌とりーズかな?

 

……って、この声は!?

 

「ンム!?せ、先輩!?」

 

やっぱり、比企谷先輩!っていうか名前!

しれっと貫き通す気マンマンだ!

 

「こ、こんにちは先輩方…」

 

「へぇ!?い、いろは!?この人たちって…まさか、ユウハチコンビ!?」

 

何その呼び名…

 

「おっ、知っててくれたんだー!嬉しいねぇ…一色さんの友達?」

 

「はい!……」

 

向こう盛り上がってるなぁ…良く見れば、昨日話しかけてくれた金髪先輩だ。ふーん…ユウ先輩って言うんだ…

 

「お前、大丈夫か?」クイッ

 

「ぃえぃ!?」

 

顎、つかまれて…この先輩はぁ!?

 

「ペイッ!乙女の柔肌に気軽に触れないでください!」ブンッ

 

「ペイッて…口に出して言うなよ…」

 

「ククク…ハチ、苦戦してんなぁ…」

 

「あ、えとユウ、先輩でしたか?昨日はすみませんでした」ペコリ

 

「おぉおぉ、こちらこらこそ、昨日はすまねぇな。無事に帰れたか?」

 

「はい、おかげさまで。お気遣いありがとうございます!」

 

「ハチ……良い子見つけたな、ほんとに」ボソッ

 

「まったくだ……あげねぇぞ?」ボソッ

 

「わぁってるって……独占欲すげぇな……」ボソッ

 

あぅ…先輩同士で何話してるんだろ?

 

「……」ジー

 

「な、なんですか先輩…?」

 

「やっぱり、顔色が悪いな。まだ授業あるのか?」

 

の、覗き込まれて…顔近っ

 

「ひ、ひへ……何も、ないぇす……」カァァァ

 

「今日は送る。それとも遠ければ俺んちに寄るぞ。どうする?」

 

「ふぇ…?」

 

ナニイッテルノ?コノセンパイ?

でも、私の家片付けてたっけ…?

だめだ、頭がふらふらしてきたや…

 

「私…の、へや……だ……め」

 

「わかった。なら、俺んちに寄るぞ。意識がボンヤリしてるだろうし、文句なら後で聞くからな」ダキッ

 

「…あぃ」

 

体重を先輩に預けて歩きだす。

眠たいなぁ。あ、荷物とか……持ってくれた。

 

「しばらくの辛抱な」

 

「ぁぃ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わ、わぁ……これが沼の入り口ですか…?」

 

「い、いや……俺もここまで献身的なハチは初めて見る。普段も人は助けるが、家まで送ったりとかは絶対にしない。ましてや行き先がハチの家っていう選択肢は、俺ですらない」

 

「ってことは…両想い?」

 

「だろうな。ハチはわかりやすいが、元々ネガティブだから、そういう考えはないんだよなぁ…頑張って振り向かそうとしてるって状態だ」

 

「ふぅん…いろははいろはで、ハチマン先輩とそれ以外って感じで態度が顕著なんですよねぇ。聞いてるこっちが恥ずかしくなるほど、先輩の好きなところ言ってきますし」フゥ

 

「…君も苦労してるね、お互い様だ」ニコッ

 

「そうですねー」

 

「こりゃハチと絡む時間減るかもな……良かったら今からカラオケとか行かない?」

 

「え!行きたいです!いろはといく予定だったんですよねー」

 

スタスタ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ガチャリ

 

「…っと、いろは、ベッドに乗せるぞ」

 

「ふぃ……ふぅ」トスン

 

「…軽いな、しっかり食べてんのか?ったく……」

 

何か、良いにおいする……

眠たくなって……きた……

 

あ…頭暖かい…駄目だ、意識、が……

 

…………スー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

「んむ……ふぁぁ…」グゥゥ…

 

目が覚めた。けど、何だろう…この違和感?

良い睡眠とれたけど、いつ寝たっけ?

 

と、いうか……

 

ここどこだ!?

 

周りを見渡す……殺風景で男の部屋って感じがする。いや、先輩の部屋以外入ったことないけど…

 

でも良いにおいがしたってのは覚えてる。

友達が運んでくれてたのかな?

 

ガチャ

 

意識がはっとなる。そして、身構える…

 

(ロクでもないやつが来たら、雪乃先輩に教わった護身術で何とかするしか……携帯はポケットにあったし、大丈夫かな…)

 

「お、いろは起きたのか」

 

せん!ぱい!

 

焦ったー!違う男の人だったらどうしようかと思いましたよー!

 

心置きなく、叫べるね!

 

「な、な、な、何で!上脱いでるんですかーーー!?」

 

 

私の気苦労は続きそうだ…

 

 

 

 

 

 

 

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