ひねくれいろは!   作:アイロハ

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ひねくれいろは ごー!

 

【比企谷宅】

 

 

「な、な、な、何で!上脱いでるんですかーーー!?」

 

目が覚めて声がしたので振り替えると、そこには先輩が上半身裸で牛乳を飲んでいた。

 

まさか…私、やられた!?

その牛乳は勝者の美酒ってことですか…!?

 

くそっ、なんで私覚えてないの……

これをネタにして、先輩への攻略を進めることができたかもしれないのに…

 

「ん?あぁ、ちょっと汗かいたんでな。しばらく起きないと思って、風呂入ってたんだよ。すまん、一人暮らしの癖でな。下は脱衣所に持っていってたんだが……」

 

………

 

知ってましたよー。わたし、先輩がそんなことする人って思ってませんし。むしろヘタレなんで、手を出してたら驚きが勝ちます。

…チッ

 

「そうですか、てっきり襲われるのかと…ケッ」

 

「態度と言葉が噛み合ってないんだが…?心配してたんだよね?なんで悪態ついてんの?」

 

「ま、ヘタレな先輩には手も出せないでしょーね!付き合っても3ヶ月はプラトニックな交際してそうです。で、ようやくキスをして、そこから先は更に3ヶ月」ケラケラ

 

「ふーん…」スタスタ

 

ん?嘲笑ってたら、何か近づいてきた。

表情見えないなぁ…うつ向いてるし。

 

 

……嫌な予感がしてきた

 

 

「せ、先輩?今のは…「ヘタレじゃないって言ったら、どうする?」

 

「へっ?」アゴクイッ

 

ちっかい!

昨日から何なんですかこの人は!?

 

「………」

 

「しぇ……んぱ……ぃ?」

 

く、く、くる…どうするんだっけ?目を閉じれば良かったんだっけ……

あぅぅ……!んっ!

 

ピトッ

 

「ひゅう…!?」

 

ちらっと目をあけると、私の頬と先輩の頬が重なってた。もちろん、先輩の表情なんて見えないわけで…

 

「いろは…」ボソッ

 

「ふっ……!?……ぁい…?」ピクッ

 

「……他の男に、こういうこと、やってないよな……?」

 

「ひぅ……ひ、して、ません……」ビク…

 

謝るから耳元で囁かないで…

 

ぐっ…でも、やられっぱなしで終わりたくない……

 

……っは!

 

「せ…んぱい?こういうことって……なんですか?」

 

ふはは、慌てふためくがよい!

 

「…ん?教えてほしいのか……?いいぞ」スルッ

 

「ひゃぃ…!?ち、ちょっ……」ピクッ

 

しまった、もう先輩は昔の先輩じゃないんだった!

隙を見せると、私が食べられてしまう……!

 

でも、足から触ってくるんだ……何か、やらしい…

 

「ちょ……ごめ、んっ…なさ、い……せ、んぱっ…!」ピクッピクッ

 

「ん?教えてほしいんだろ?ほら、力抜け…」

 

んんんんん!

謝ります!謝ればいいんでしょ!?

 

というか太ももまで上がって来てるし……あ!お腹!逆の手で服のなかに手を入れて…そこはだめ!

 

「しぇ、せんぱぁっ……ぃぃ……なんでも、しますから、ゆるしへ……」ガクガク…

 

「…ん?今、なんて?」ピタッ

 

と、止めてくれた!チャンス!

 

「な、なんでもしゅ、するから……や、やめて、くださいって、言った、んですよ……」ハァ……ハァ……

 

…ここまで言えば、今の先輩なら許してくれるはずですよね……

 

「へぇ……なんでも、ねぇ…」

 

 

 

 

 

はっ!

 

瞬間、見上げると先輩が無表情で私を見つめていた。

つ、冷たい…というより、人を刺すような目付き……

 

これは、失望?それとも意志が強いだけ?

 

「……」ゴクリッ

 

思わず、喉が震える。

どうしようもなく喉が渇いてくる。

こんな目、見たことない……

 

「一色」

 

あ、これ駄目だったパターンだ。

名字呼び……先輩はこう見えて特別な存在を大切にしまくるタイプだ。小町ちゃん然り、奉仕部然り…それは態度や言動に如実に表れる。

 

つまり、私は先輩の何かに引っ掛かったのだろう……ネガティブな意味で。

 

 

 

怖い

 

 

 

先輩が私のことを認識しなくなるのが怖い

 

 

 

 

ただの後輩に戻りたく、ない

 

 

何をしてでも………

 

 

それこそ、求めてくれるなら…何でもしていい。してくれて、いい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前、自分のこと大切にしてるか?」

 

「はぇ?」

 

 

 

何を聞いてるのか、この先輩?

 

「なんつーか……見てて、無防備すぎ。高校と違って、大学生はタガを外しても咎められん部分があったりで、危ないこともあるんだ。いろはは身持ちも固いし、不特定多数と仲良くはするが一定の線を引くって思ってたんだが…最近の言動が合わんくてな」

 

……なに言うてんの?

急にお父さんみたいな事言い出した。なんか、理解されてる分、むず痒いのはどう処理したらいいんだろう…

 

「ま、あくまで俺が知ってる、いろはってだけだけどな。もし今、困ってるとかなら言えよ」ガシガシッ

 

あーたーまー!乙女の頭をガシガシしないでください!年下扱いされてる感じがして悪くない!

 

「わぅ……先輩、乙女の髪を急に触るのはどうかと…うぅ…」

 

「っと、すまんな。つい」スッ

 

「離れるの早いです」

ゆっくりするとか、ほんと下心ないなぁ…

 

っは!?本音と建前が逆に……

 

「ん?まだ触っててもいいのか?」

 

「違いますっ!もう…!」プイッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素直になれば良かったーーーー!

くそぅ……私って………

 

 

 

 

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