BLOOD-L   作:グリドンく

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35話 真・相・解・明

堀北に呼び出された龍騎はカフェ ブルーオーシャンでこれからの事について話していた。

 

龍騎「堀北さんの組は一番大変だよね、各リーダー的存在ばかり集められてたし」

 

堀北「そうね、でもそう考えると少し不自然なのよ」

 

龍騎「どうして?」

 

堀北「一之瀬さん 私達とは別のグループなの」

 

龍騎「そうなんだ。確かに一人だけ違うのは変だね」

 

堀北「ええ..そろそろ時間ね」 龍騎「?」

 

堀北「8時になるとメールが来るよう書いてあったの」

 

すると堀北の携帯が鳴り響き彼女はすぐさま確認していく

 

堀北「教えない方が良いわよね?」

 

龍騎「そうだね、今回ばかりはルールすら知らない完全な部外者だから...ただ」

 

堀北「ただ?」

 

龍騎「他の連中は戦略を練っていると思う、どう動くかは早めに考えといた方が良いよ。」

 

堀北「...ねぇ龍騎くん、あなたはこの試験の結果が見えていたりする?」

 

堀北の期待と助けを乞うような眼差しに龍騎は

 

 

龍騎「さすがにそこまでは分からないよ。だけど今回の試験、無人島の時よりも断然難しいと俺的には思ってる」

 

堀北「あなたがそこまで言うなんて」

 

龍騎「まぁあくまで個人的な意見だよ」

 

堀北「龍騎くん 参考までに聞かせて欲しいのだけれど、あなたが一番警戒するとしたら誰?」

 

龍騎「そうだな..皆強者だけど間違いなく龍園は絶対に入れる。」

 

堀北「即答ね、どうして?」

 

龍騎「勿論各リーダーは全員だけどこの中で選ぶなら奴だ、リーダーの中で一番強い上頭の切れる男だ」

 

堀北にさらなるアドバイスをしようとした時

 

龍園「良い天気だな鈴音」

 

そこに伊吹を連れた龍園が姿を現した

 

白優「噂をすればだね」

 

堀北「気安く名前を呼ばないでくれるかしら龍園くん」

 

龍園「メールが届いたと思うが結果はどうだったんだ?」

 

堀北「他人に教えるわけないじょう」

 

龍園「まぁいいさ、その前に聞かせてくれよ、どうやって無人島の試験をクリアしたのか」

 

堀北「それを聞いてどうするつもりなの」

 

龍園「なぁに俺は種明かしが知りたいだけだ、最も大体の検討はついてるがな」

 

堀北「なら説明してもらって良いかしら、あなたに出来るのならだけど」

 

龍園「お望みとあらばな」

 

そう前置きし龍園は堀北達に説明をし始めた。

 

龍園「試験終了時俺はそこに居る龍騎の名前を書いたが間違っていた。その理由はただ一つ」

 

 

 

 

 

「試験終了直前でリーダーが別の誰かに変わっていた」

 

 

 

堀北「..それで看破したつもり?そんな事は少し考えれば誰だって分かるわ。葛城くんや一之瀬さんでもね」

 

龍園「まぁな、だがこの作戦を展開するには他クラスのスパイがカードを確認しリーダーを知らせると言う手間が必要だ。初手に打つ戦略じゃないんだよ」

 

堀北「強気に解説した割りにはかなりザルね、驚くことでもないわ」

 

龍園「伊吹の報告からすればリーダーであった龍騎は結果を残せる程の動きが出来ない状態らしいじゃねぇか」

 

堀北「彼女に見抜かれるほど私達はやわじゃないわ」

 

龍園「そんな事はどうでもいいさ、肝心なのは入れ替えたリーダーが誰か もしくはそれを指示した奴が誰なのか..だ」

 

堀北「それを知るのが本当の目的みたいね」

 

龍園「俺の予想じゃお前と組んでるヤツは頭がキレる..そいつが誰かもう分かっちまったがな」

 

堀北「え?」

 

 

龍園「リーダーを入れ替えたのもそれをするよう指示したのも全部お前なんだろ..龍騎」

 

(やっぱりこの男最初から分かってて話してたか)

 

 

堀北「それは!」

 

龍園「その反応を見る限り当たりみたいだな」

 

白優「回りくどい話をするくらいなら初めから当てれば良かったじゃん」

 

龍園「お前は伊吹を送り込んだ時点でスパイだと解り策を講じていたんじゃないか?リタイアしなければならないというアクシデントが起こった見たいに見せかけ試験が始まった時からあらかじめリタイアしリーダーを変えるという戦略をするつもりだったんだろう、その上俺達がAクラスと組んでる事も想定にしてな」

 

白優「全部お見通しか、よく俺がリーダーって言えたな」

 

龍園「トップクラスの成績に加え三人係でも返り討ち出来る実力もあるDクラスのサルどもから見ればそんないいやつをリーダーにしない手はないからな」

 

堀北「それじゃわざわざカードを確認する必要は無いんじゃ」

 

白優「カードを手に入れたかったのはAクラスのリーダーに見せる必要が有った。でなければわざわざカードを盗む何て事しないし確実な証拠が無ければAはリーダー当てをしないし利用するのが不可能になる、だとすればAが当てる方法はCと組むしかない。」

 

堀北(そこまで分かっていたなんて)

 

 

白優「でも本当にカードを盗まれるとは思わなかったけど」

 

龍園「ふっ、やっぱりお前は面白ぇよ!俺が好む不意打ちや騙し討ちの類 その戦略を逆手にとる意外性と瞬時に利用する柔軟性 ますます旨い獲物に成ってきたな龍騎..」

 

(全く、厄介なのに目をつけられたな)

 

龍園「気に入ったぜ、だが次は同じ手が通じるとは思わない事だ」

 

そう言って龍園と伊吹は龍騎達の前から去っていった。 END

 


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