仮面ライダーカブト〜ワームに恋するカブトムシ〜   作:桂ヒナギク

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Episode 10

 住宅街の一角に建つマンションの一室に、ひとみの部屋はある。

 和樹と別れ、部屋に入ったひとみを頭痛が襲う。

「うっ……!」

 ひとみの脳裏にウカワームの姿が浮かぶ。

「な、なんなのよあなた!?」

「お前自身だ」

「わ、私? 何を言ってるの?」

 ウカワームの姿が消え、頭痛が治る。

「……!? なんだったのかしら?」

 ひとみは不審に思いながらも洗面台で手を洗うと、リビングに移動してテレビをつけた。

 たまたま映ったニュースに自分の写真が出ていた。

「え?」

 疑問符を浮かべながら見つめていると、何者かに首を切られて殺されたという情報が入ってきた。

「なんなの?」

 さらに見ていると、目撃情報があったということで、提供者にリポーターが確認している。

 どうやら、ひとみがウカワームに殺害されるといった趣旨の情報だ。

「嘘……? 嘘って言ってよ!」

 ひとみの脳裏にウカワームの姿が浮かぶ。

「なんなのあなた!?」

「私は地球外から来た生命体。人間たちはワームと呼んでいる」

「ワーム?」

「そうだ。お前は我々より先にここへ来ていた敵対するネイティブに擬態されていたんだ」

「擬態……?」

 ひとみの記憶がフラッシュバックする。

 本物のひとみが、ツノの生えたワーム、つまりネイティブに殺され、擬態される瞬間だ。

「二回目?」

 ひとみの体がプルプル震えだす。体が恐怖しているのだ。

 ピンポン、と部屋のチャイムが鳴る。

「致し方ない」

 ウカワームはひとみの意識を奪った。

 ひとみは玄関の扉を開ける。

「霧島 ひとみだな?」

 と、スーツ姿の二人の男が警察手帳を提示した。

「霧島 ひとみ殺害の件で話を聞きたい。署まで同行してもらうぞ」

 ひとみはウカワームに豹変すると二人の警察官の首を跳ね飛ばした。

 遺体となった警察官は灰と化して風に乗って散っていった。

 そして、たった今消え去ったはずの二人が、ひとみの元にやってくる。

 警察官に擬態したサリスだった。

「お前たちは署へ行け」

「はい」

 二人の刑事は警察署へと向かっていった。

 ひとみはリビングに戻ってソファに腰掛けると、ウカワームがその意識を返還した。

「……?」

 疑問符を浮かべるひとみ。

「私、今なにを……?」

 その頃、ZECTの管理する施設で、加賀美が拘束され、拷問を受けていた。

「やめてくれ……」

 女隊員が腹部に蹴りを入れてくる。

「ぐえ!」

 吐血する加賀美。

「いい加減吐いて楽になりな! 貴様は見たのだろう!?」

(ダメだ。俺が見たのは絶対に……!)

「まあいいわ。時間なんてたっぷりあるんだ。……そう、たっぷりな」

 

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