仮面ライダーカブト〜ワームに恋するカブトムシ〜   作:桂ヒナギク

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Episode 3

 その日のこと。

 光一がバイクを駆っている。

「……?」

 路地裏で何者かがワームと話しているのを見かけた光一はバイクを止めた。

 話し終えたのか、その何者かが路地裏から出てくる。

「……!」

 何者かの正体は真理絵だった。

(柊木さん!?)

 光一は真理絵の後を追った。

 

 

 真理絵がZECTに囲まれる。

「ワームめ! もう逃さんぞ!」

 真理絵はワームに変態すると、クロックアップでゼクトルーパーを翻弄する。

「うわあ!」

「ぎゃあ!」

 次々に空中へ舞うゼクトルーパー。

 その一部始終を見ていた光一の周りをカブトゼクターがクルクルと飛び回っている。

(柊木さん……)

「……!?」

 クロックアップ空間から戻ったワームは光一の存在に気付いた。

「赤井くん!?」

「柊木さん、ワームだったのか」

「どうするの?」

 光一は飛び回るカブトゼクターを掴んだ。

「君がワームなら……」

 光一はカブトゼクターをベルトにセットした。

{Heshin}

 スーツが形成され、カブトに姿を変える光一。

 クロックアップするワーム。

 カブトは目にも留まらぬ攻撃を受けて宙に舞い上がり、地面へと叩きつけられる。

「キャストオフ」

 カブトはゼクターホーンを展開した。

{Cast off}

 ファンデルワールス(りょく)でくっついていたマスクドアーマーが弾け飛び、ライダーフォームが(あらわ)になると、ライダーホーンが立ち上がった。

{Change beetle}

「きゃあ!」

 飛散したマスクドアーマーがワームを襲い、クロックアップ空間から放り出される。

「本気なんだ?」

 ワームはクロックアップする。

「クロックアップ」

 カブトがサイドバックルを叩く。

{Clock up}

 カブトもクロックアップ空間に入り、ワームと応戦する。

 だが、戦況は劣勢だった。

 カブトの攻撃も虚しく、壁へと追いやられてしまう。

{Clock over}

 クロックアップ空間から追い出されるカブト。

「私の勝ち、ってことでいいかしら?」

「強いんだな」

 殺せよ——と、続けるカブト。「戦いに於いて敗者には死だろ?」

「いや、殺さない」

「どうして?」

「事情があってね」

「事情?」

「それは言えないわ」

「なんなんだよ事情って?」

「しつこい!」

 ワームがカブトを殴り飛ばした。

「うわ!」

 弧を描き、地面に落下するカブト。

 ゼクターが外れ、変身が解除される。

 ワームも真理絵の姿になる。

「私、ワームだけど、人間でもあるんだ」

「え?」

「お父さんが人間なの」

「ハーフなのか?」

「お母さん、さっきの人たちに殺されちゃった。だから、私はあいつらを許さない」

「復讐、するのか?」

「もちろん」

 光一は真理絵にライダーベルトを投げた。

「これは?」

「ZECTとやりあうにはそいつが必要だろ? とっとけ」

「いや、そういうことじゃなくて、どうしたの?」

「別のワームが持ってたから奪い取った」

「それってもしかして、目が黄色の?」

「ああ」

「そのワームは?」

「粉砕した」

「そうなんだ」

 あ!——と、なにかを思い出す真理絵。

「いけない! 晩のおかず買わないと!」

 それじゃあね!——そう言って去っていく真理絵。

 光一はバイクに跨がり、帰路に就くのであった。

 

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