仮面ライダーカブト〜ワームに恋するカブトムシ〜   作:桂ヒナギク

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Episode 5

 ビルの屋上。

 ライダーフォームの仮面ライダーザビーが地上を見下ろしている。

 視線の先には真理絵の姿が。

「ふ」

 ザビーは姿を消した。

 そんなこともつゆ知らない真理絵は、お昼の買い足しをするため、近所のスーパーにやってきた。

 店内を周り、食糧を買うと、スーパーを出て家路に就く。

「うわああああ!」

 悲鳴が聞こえる。

 真理絵は悲鳴の元に向かった。

 広場で男性がサリスに襲われていた。

「やめなさい!」

 サリスの前に躍り出る真理絵。

「邪魔をするな」

 サリスはそう言って、真理絵を攻撃する。

 真理絵は攻撃をかわし、ワームに変態すると強力な一撃をサリスに浴びせた。

 渾身の一撃の瞬間、サリスは脱皮し、クロックアップで去っていった。

 ワームは真理絵に戻る。

「大丈夫ですか?」

「う、うわああああ!」

 男性は悲鳴を上げながら逃げていった。

「ほお。ワームがワームと敵対したか」

「……!?」

 真理絵は男の声に驚いて振り返る。

 ベンチに座っている男が読んでいた新聞を下ろす。

 新聞を畳んでベンチに置くと、男は立ち上がった。

「あなたは?」

「俺か? 俺は……」

 男の手にザビーゼクターが降りてくる。

「ライダー!?」

 男はゼクターをライダーブレスにセットする。

「変身」

{Henshin}

 男はスーツに身を包まれ、蜂の巣のような姿に変えた。

 仮面ライダーザビー。

「あなたとは戦うつもりはないんだけど」

「そっちになくても、こっちにはあるんだよ。ワームは全て、倒さなくてはならない。それがZECTの目的だからな」

「ZECT……」

 真理絵の元にダークカブトゼクターが飛来する。

「貴様?」

「変身」

 真理絵はゼクターをベルトにセットした。

{Henshin}

 スーツが形成され、ダークカブトに変身する真理絵。

 ダークカブトはクナイガン・ガンモードでザビーを銃撃。

 被弾したザビーはよろめく。

「キャストオフ!」

 ザクターウィングを起こしたザビーはザビーゼクターを回転させる。

{Cast off}

 マスクドアーマーが吹き飛び、ライダーフォームが露になった。

{Change wasp}

「クロックアップ」

 トレーススイッチを操作し。

{Clock up}

 クロックアップするザビー。

 ダークカブトは目にも留まらぬ速さで接近するザビーにマスクドアーマーの嵐を浴びせ、ライダーフォームになった。

「クロックアップ」

 サイドバックルを叩き、クロックアップするダークカブト。

 両者とも互角の戦いを見せ、なかなか勝負が決まらない。

「強いのね」

「戦闘訓練を積んでるからな。だがこれで終わらせる」

 ザビーはフルスロットルスイッチを押した。

「ライダースティング!」

{Rider sting}

 ザビーはダークカブトの懐に潜り込むと、ゼクターニードルを相手に突き刺す。

 ダークカブトの胸部にザビーの必殺技が決まり、勢いよく後方に吹っ飛んだ。

「ぐ!」

 壁に背中を叩きつけられるダークカブト。

 ゼクターが外れ、変身が解ける。

「消えろ」

 真理絵はクロックアップで襲ってくるザビーを間一髪でかわし、胸部を押さえて逃げる。

「逃げたか。まあいい」

 真理絵は命辛々逃げ延び、家へと帰宅する。

「う!」

 玄関先で倒れる真理絵。

 気が付くと、病院のベッドの上だった。

 父親がそばにいる。

「気が付いたか。何があったんだ?」

「ZECTのやつにやられて……」

「対ワーム組織か」

「ライダー一人だった」

「そうか。まあ、とにかく今は休め」

「ねえ、お父さん」

「なんだ?」

「クラスメイトの赤井くんを呼んでくれない? 番号はこれに入ってるわ」

「ああ、わかった」

 スマホを渡す真理絵。

 父親が赤井に電話すると、彼はすぐに飛んできた。

「それじゃ、父さんは仕事に戻るからな」

 父親がスマホを食台に置く。

「赤井くんだっけ? あとは頼むよ」

「はい」

 父親は去っていった。

「柊木さん、大丈夫なのか?」

「なんとか。痛……!」

 真理絵が胸を押さえる。

「あの蜂のライダー、強かった」

「そうか」

「赤井くん……」

「なんだ?」

「私を超えて」

「実力では君には劣らないはずさ」

「でも勝てなかったじゃん」

「ああ、あれは……」

 頬を赤らめる光一。

 どうやら真理絵を好きと言う気持ちが光一を手加減させてしまったようだ。

 コンコン、と窓越しにカブトゼクターがガラスを叩いた。

「行って」

「あ、ああ」

 光一は病院を出ると、バイクを駆る。

 カブトゼクターが光一を先導する。

 辿り着いた先では、ワームがザビーに追い詰められていた。

 光一はカブトに変身すると、ザビーがワームを粉砕した後、攻撃を仕掛けた。

「性懲りもなく貴様!」

「何言ってる? 俺はお前と戦うのは初めてだぜ」

「な? やつじゃないのか」

「やつとは柊木さんのことか?」

「貴様、あのワームとつるんでるんだな?」

「向こうがフレンドリーに接してくるんでな」

「貴様も、敵とみなす」

 ザビーがカブトを乱打する。

 カブトはザビーの猛攻をマスクドフォームで防御している。

「なぜだ。なぜキャストオフしない?」

「この姿で十分だ」

「なめられたものだな!」

 ザビーはフルスロットルスイッチを押す。

「おら!」

 ザビーのライダースティングがカブトを襲う。

「うわ!」

 カブトは吹っ飛び、地面に転がる。

「トドメを刺してやる」

 ザビーはもう一度スイッチを押して跳躍した。

 空中からのライダースティングを覚悟したカブトだったが、サリスが現れて彼を庇った。

「な!?」

 サリスは爆裂霧散する。

 そこに他のサリスが複数現れ、カブトの盾になるかのようにザビーの前に立ちはだかる。

「姉さんに頼まれて、あなたを援護します」

「ワームが徒党を組むとは……」

 多勢に無勢。分が悪いと思ったザビーは離脱しようとする。

{Rider kick}

 いつの間にかキャストオフしていたカブトが、サリスの上を飛び越え、必殺のライダーキックをザビーに繰り出してきた。

 ザビーはクロックアップでかわし、脱兎の如く逃げ出した。

 

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