仮面ライダーカブト〜ワームに恋するカブトムシ〜   作:桂ヒナギク

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Episode 6

 ライダーキックが不発に終わったカブトは体勢を整えて着地した。

 サリスたちは去っていく。

 そこへ、別のサリスが一体現れる。

 カブトは振り返り身構えた。

「お前、仲間、殺した」

 片言の日本語を放って襲ってくるサリス。

 カブトはカブトクナイガン・ガンモードでサリスを銃撃する。

 被弾して怯むサリス。

「は!」

 隙を突いてサリスにカブトクナイガン・クナイモードの刃を突き刺す。

 サリスは悲鳴を上げながら爆裂霧散する。

 カブトゼクターが外れ、カブトは光一の姿へと戻った。

 

 

 真理絵は退院した。

 病み上がり早々、学校に登校する。

 教室に入る真理絵。

「柊木さん、ちょっと来て」

 光一が真理絵を屋上へ連れ出す。

「なにかあったの?」

「例のライダーと対峙した」

「え……」

「俺も標的になるかもしれない」

「そうなんだ」

「だから俺、ZECTに潜入する」

「え?」

「前々からZECTを不審に思っててな」

「どういうこと?」

「実は俺の両親、ネイティブに殺されてるんだ」

「ネイティブ?」

「サリスに似た姿の怪物さ。それでそいつが言ってた。もうすぐ地球はネイティブのものだって」

「……?」

「その後、渋谷に隕石が落ちて、ワームが発生した。でもそれ、初めてじゃないんだ」

「え?」

「35年前にも、隕石が二つ落下してたらしくてね。記録によると、ネイティブはその隕石に乗っていたんだ」

「もう一つの隕石は?」

「少数ながらもワームが乗ってた。ひょっとしたらワームはネイティブを追ってきたのかもしれない。その真相を明らかにするため、ZECTに潜入するんだ」

「そう。気をつけてね」

「ありがとう」

 二人は教室に戻っていった。

 

 

 放課後、帰路に就いた光一は、ZECTに向かった。

 本部で入り口の警備員に止められる。

「本部長に会わせてくれ。入隊したいんだ」

「君はまだ高校生だろう?」

 そこへ、白髪の男がやってくる。

「なんの騒ぎだ?」

「はい、こちらの高校生が入隊したいとのことで……」

「通してやれ」

 光一は白髪の男に長官室へ案内された。

「私は猪俣(いのまた) 聡一(そういち)。長官をしている」

「あんたが本部長か」

「少々言葉遣いが悪いな」

「すみません」

「構わん。で? 入隊したいのか?」

「はい」

「……いいだろう。君は腕が立ちそうだ。特殊部隊に入れてやる」

「はあ」

「そうと決まれば早速行ってこい。場所はここだ」

 猪俣が光一に印をつけた地図を渡す。

「ここには何が?」

「部隊の拠点がある。ここは絶対にワームには知られるな。いいな?」

 光一は指定された基地へと向かう。

 内部は洋風の作りになっていた。

「お前が新しい隊員だって? まだ高校生じゃないか」

赤倉(あかくら) 総司(そうじ)っす」

「そうか。たっぷり可愛がってやるから覚悟しとけ?」

 サイレンが鳴り響く。

 本部からの通達でワームが街中に出現したようだ。

「おい、新米。初の実戦だ。死ぬなよ」

「はい」

 光一は車で特殊部隊の隊員に紛れて現場に急行する。

 車から降り、持ち場に着く。

 複数のサリスたちが、街中で暴れている……ようにも見える。

 ワームに見つからないよう、殺害された被害者に近づく光一。

「……!」

 被害者の血は緑色だった。

(そういうことか)

 どうやら、ワームは人ではなく、ネイティブのみを選別して襲っているようだ。その証拠に遺体の擬態が解けてネイティブになっている者もいる。

 戦闘員の一人がザビーに変身した。

「あいつは!」

「これよりワームを掃討する!」

 キャストオフし、クロックアップでサリスを一掃するザビー。

 光一はカブトに変身し、ザビーの前に出た。

「貴様!」

「よう、また会ったな」

 戦闘員は、「カブトだ」と、戸惑っている。

「お前に一つ教えてやる。ZECTは対ワーム組織じゃない」

「知ってるさ。地球侵略のためやってきたネイティブが追ってきたワームに対抗すべく作り上げた組織だ」

「合点がいったぜ。お前も、ネイティブなのか?」

「それは貴様の知るところではないな」

 ザビーはカブトに攻撃を仕掛けた。

 カブトは攻撃をいなし、カウンターを繰り出す。

 互いの拳がぶつかり合う。

 互角のためか、なかなか勝負はつかない。

「勝負はつかぬか。この戦い、預けておく」

 立ち去ろうとするザビー。

 カブトはザビーの背後から跳躍によるライダーキックを放った。

{Rider sting}

 ザビーが必殺技でライダーキックを相殺した。

 反動で後ろへ吹っ飛ぶカブト。

「後ろから狙うなんて卑怯な真似をするのか」

 カブトは体勢を整え、着地と同時に地面を滑る。

「知るかよ」

「やはりお前はここで潰しておくか」

 ザビーはクロックアップでカブトの懐に潜ると、拳を乱打して敵を追い詰める。

{Rider sting}

 ザビーの必殺技がカブトに炸裂する。

 ライダースティングをまともにくらったカブトは、倒れると同時にゼクターが外れ、変身が解けてしまう。

「お前は赤倉じゃないか」

「赤倉……じゃない。赤井……光一……だ……」

「赤井? そうか。お前の目的はなんだ?」

「ZECTの素性を知るため潜入した」

「それで? 成果は得られたのか?」

「大体はな」

「そうか」

 連れて行け——というザビーの言葉で光一は戦闘員に捕らえられ、基地の取調室に連行される。

「なぜお前がライダーベルトを持っている?」

 拘束されている光一に、ザビーの資格者の男が訊ねる。

「腹減った」

 光一の言葉に男は机を叩いた。

「貴様……!」

「取調と言ったらカツ丼だろ。出せ」

「立場を弁えろよ!」

 男は光一を蹴り飛ばす。

 ガタン!

 椅子の倒れる音と共に崩れる光一。

「違法な取調だな」

「とりあえず、こいつは回収させてもらう」

 男がライダーベルトを手に去っていく。

「閉じ込めておけ」

 去り際の言葉通り、光一は鉄格子の中に放り込まれた。

 

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