ドラゴンクエストΩ 〜アルテマこそ至高だ!〜   作:ねここねこねこ

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本日から新しくドラクエの二次小説を書き始めます。
こちらは週1更新を基本として書いていきます。
気分が乗れば更新頻度は上がると思います。

第一話が8:00に、そして17:00にも投稿しますので、よろしければご覧くださいませ。



第二話

「ん……」

 

 爽やかな風に目を覚ました(あきら)

 目を開けると、そこには青空が見えたため、一瞬で目を覚ました。

 

(え……!? 俺って……家で寝てたよな……?)

 

 寝る直前の記憶を呼び起こす。

 夕食を作り、お酒を飲みながらゲームをやろうとしたところで力尽きたことをはっきりと思い出す。

 

(なんでこんなところにいるんだ? もしかして……連れ去れられたとか……?)

 

 意識が無くなったタイミングにも明らかに違和感があったので、誘拐の可能性はあり得た。

 しかし(あきら)を誘拐してもメリットが殆どないのは(あきら)自身が分かっているので、考えた後に少し悲しい気持ちになっていた。

 

「でも……じゃあここはどこなんだろう?」

 

 起き上がって周りを見渡す。

 周りには草原があり、街道と見られる道もある。

 そしてすぐそばに街のようなものも見えたのだ。

 

 ここにずっといても解決しないので、街に向かってみることにした(あきら)

 歩きながら、いつもよりも空気が澄んでいることに気付いた。

 

「めっちゃ空気がきれいだな! こんなところ日本にあったんだなぁ」

 

 日本にいるとずっと勘違いしている(あきら)

 そして歩いていくと、街の門に到着する。

 

「アリアハンの街へようこそ! 冒険者……には見えないね」

「え……今なんて言いました!?」

「冒険者じゃないよね?って──」

「──その前です!」

「ああ、アリアハンの街へようこそって……」

 

 突然食い気味によく分からないことを聞かれた兵士は困惑していた。

 しかし(あきら)は更に困惑していたのであった。

 

(アリアハン……ってあのアリアハンだよね? ドラクエ3で出てきた”はじまりの街”の。

え……もしかして俺ってドラクエの世界に転移しちゃったってことなの!?)

 

 信じられないことが起こったので、(あきら)は混乱してしまっていた。

とにもかくにも情報が大切だと判断し、アリアハンの街に入ることにした。

 そして進もうとしたところ、兵士に慌てて止められたのであった。

 

「ちょ、ちょっと! 勝手に入らないでよ!」

「え……入っちゃいけないんですか?」

「大きな街に入るときは、”賞罰の水晶玉”に触れる決まりがあるのを知らないの? 君、どんな田舎から来たんだよ」

 

 そう言って入り口の脇にある水晶玉のところまで連れて行ってくれた兵士。

 (あきら)は素直についていき、言われるがままに水晶に手を触れる。

 すると、水晶が光り、目の前に四角い画面が現れた。

 

 

【賞罰ステータス】

・名前:アキラ

・年齢:16歳

・賞罰:なし

 

 

 名前、年齢、賞罰が表示され、特に問題がなかったため街へ入ることを許可された。

 その際に「16歳だったのか! もっと幼いと思っていたよ」と兵士に言われたのが、頭の中で繰り返し再生されていた。

 

(ま、待て待て。俺って16歳になっているの!? そんなに幼くなっているなんて、鏡が見たいよ……)

 

 少し衝撃を受けながらも道を歩いていく。

 ただし、目的もなく歩いているのではなく、兵士に向かうように言われた場所があったため、そこに向かっていた。

 兵士は田舎者だと判断してくれたため、この世界の常識を知らなくても簡単に受け入れてくれていたようであった。

 

「それにしても確かに町並みは記憶にあるアリアハンに似ている気がするな……っとここか」

 

 目の前に目的の建物を発見する。

 そこはドラクエ3をやったことがある人であれば、ほぼ全ての人が立ち寄るであろう場所。

 

「ルイーダの……酒場」

 

 建物は木造で出来ており、昔ながらの酒場のような雰囲気をしていた。

 中からは少し騒がしい声がしており、時刻は分からないが明るいうちから酒を飲んでいる人がいるのであろうことは予測が出来た。

 

 意を決して建物の扉を開けると、騒がしい音量が更に増し、店内のテーブルは半分以上が人で埋まっていた。

 ほぼ全員がお酒を飲み、美味しそうな匂いのする食べ物を食べていた。

 不意にお腹がなる(あきら)

 

(そりゃそうだよな。昨日の夜は作ったのに食べずに寝ちゃったからなぁ……それにしてもめちゃくちゃ美味しそうな匂いだなぁ)

 

 そこに両手に料理の乗った皿を持った店員さんと思しき女性が話しかけてくる。

 

「いらっしゃいませ! 1名様ですか?」

「あ、いや、俺……じゃなくて僕、兵士さんに冒険者になるならここに行けと言われて来たのですが……」

「あ、冒険者志望の方ですね! それでしたら、奥のカウンターテーブルにいる人に話してくださいね!」

 

 そう言って、すぐに料理を運ぶためにその場から離れていった。

 (あきら)は周りの邪魔にならないようにカウンターに行き、その場にいた男性に話しかける。

 

「あの! すみません!」

「あ、いらっしゃいませ! なにか御用ですか?」

「えっと、冒険者になるのであればここに行くように兵士さんに言われたので来たのですが……」

「あ、そういうことですね! じゃあちょっと待っててください」

 

 そう言って男性はカウンターから出て、(あきら)についてくるように言って、別室へと入っていった。

 (あきら)も遅れないようについていき、部屋に入って扉を閉めると先程の騒々しさが嘘のように静かになったのであった。

 

「冒険者になりたいということでしたね」

「はい」

「私はここの責任者のカナブンと申します。それではこの用紙に書けるところを書いていってください」

 

 カナブンと名乗った男性は1枚の用紙と羽ペンを取り出す。

 その用紙を見ると、驚くべきことに文字は日本語になっていたのであった。

 

「あ、もしかして文字が書けないとか……?」

「い、いえ! 大丈夫です!」

 

 そう言って羽ペンを持ち、名前と年齢を書いてペンを止めた。

 名前に関しては、フルネームではなく()()()とカタカナで書いていた。

 変にファミリーネームを書いて、貴族と誤解されても面倒だからである。

 

(出身地とか得意なこと……? 出身地なんて書けないし、特技もドラクエの世界で役に立つものなんて特に無いんだけど……)

 

 悩んでいるアキラをみたカナブンは、名前と年齢が書いてあることを確認し用紙を回収した。

 後々分かることなのだが、冒険者になりたいという人達は出身地や特技などを書かない人も多いのである。

 アキラもそういう(たぐい)の人だと判断したカナブンは、早々に用紙の回収をしたのであった。

 

「それでは次に冒険者について簡単な説明をしますが、必要でしょうか?」

 

 アキラは右も左もわからない状態でこの世界に来ているので、少しでも情報がもらえるチャンスを逃したくないと思い、説明をお願いした。

 カナブンは頷き、ゆっくりと説明を始めた。

 

「分かりました。ではまず、冒険者が出来た理由から始めますね。

冒険者とは()()()()()()()()()という役割を持っています。

話の始まりは100年ほど前にさかのぼります──」

 

 約100年前。この世界に突如多数の城や街が出現した。そして、各国の城の王宛に()からの神託が下りたのであった。

 内容は、色々な世界がすべて混ざってしまったこと。元の世界に戻すためには世界樹の地下迷宮を攻略すれば解放されるであろうということ。

 今回の仕業は各世界の大魔王や魔王などによって引き起こされたということなどである。

 

 そして、世界樹の地下迷宮に入るためには試練を乗り越え、心技体すべてが認められた者だけに道が開かれるであろうということであった。

 最初は混乱していた各世界の国々も協力する必要性を感じ、()()()()()()で同盟を結び、”冒険者制度”というものを作った。

 冒険者は試練を突破し、世界樹の地下迷宮を攻略することが義務付けられており、他にもモンスターの間引きや依頼などもこなす()()()()のようなこともしていた。

 

 元々は試練などなかったのだが、最近は冒険者の質が落ちてきていたせいもあり、冒険者になるための試練が出来た。

 もし突破できなかった場合は、一定期間試練を受けることが出来ないが、もし試練に合格すれば各種色々な優遇措置があるとのことだった。

 

(なるほど……ということは、ここはドラクエ3だけの世界ではないということなのか……? あとで世界地図とかを見て国を確かめてみよう)

 

「以上で簡単な説明は終わりますが、何かご質問はありますか?」

「いえ、大丈夫です」

「それでは冒険者になるための試練に参加されますか?」

 

 

 アキラは少し考えた後に、「はい」と力強く答えたのであった。

 




33歳の晃の一人称は「俺」か「私」でしたが、16歳当時は「僕」と言っていたため、一人称も戻りました。

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『MAJORで吾郎の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
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